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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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「宣戦布告」のようなこれぞヘヴィメタルというイントロダクションからはじまるアイアン・メイデンの2ndアルバム。

ギターの音色に明らかな変化が見られ1stより歪んだ音になっておりツインギターによるメロディックなハモリフレーズがさらに増えて手数も格段に多くなった。しかし反面、1stで見られた初期ビートルズのようなメロディックなボーカルラインは少なくなり、またアクセントして機能していた「メランコリックなアルペジオ」はほとんど聴かれなくなった。よくも悪くもアイアン・メイデンがヘヴィメタルのバンドとして本格始動した1枚と言える。

ヘヴィーメタルに精通していない筆者の戯言としては、今作より1stアルバムのほうが正直好みである。今作を最後にボーカリストが脱退して彼らは新たなボーカリストを迎えるのだが、「ヘヴィメタル」を志向する楽器隊とパンク的なボーカリストの間に溝が出来たのかもしれない。

    「要点」

  • ツインギターによるハモリフレーズが格段に増えた
  • メロディックなボーカルラインが大幅に減少
  • ヘヴィメタルバンドとしての出発点のような作品

「曲解説」

5 Genghis Khan

楽器隊がやりたい放題の曲。曲の途中でバグったようにベースも巻き込んだリフ合戦となる。1stアルバムも中盤にインストが用意されいたので彼らはアルバムの途中で楽器隊大暴れのインストをやる傾向があるのかも?!
6Innocent Exile

なんともいえない不思議なベースのフレーズではじまる曲でツインギターの音色は「砂漠にそびえ立つ黄金の宮殿」を思わせ終盤では「弾きまくり」なギターソロが炸裂する。
7 Killers

ミニマムなベースフレーズとオリエンタルな雰囲気のアルペジオではじまるが、フランジャー(多分)をかけた螺旋階段を滑り落ちる様なギターフレーズが登場すると徐々に疾走するという展開。この「螺旋階段を滑り落ちるフレーズ」は今後も頻繁に登場して曲のアクセントになっている。
8 悪魔の魔法 – Prodigal Son

タイトルとは裏腹に90年代UKロック風の(あくまで風)「どんよりした晴れの日」ようなコード進行で展開される曲。その反面、ギターソロは「晴れ渡る青空」のようなフレーズ。ツインギターによる歪みフレーズは最小限に留められている。
9 Purgatory

疾走する曲だが「5・6弦のダッ、ダダッ、ダダダッ」というフレーズはなく、疾走フレーズでもしっかりとメロディーが感じられるあたり相当なこだわりを感じる事ができる。

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