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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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97年にリリースされ当時賛否両論を巻き起こした3rdアルバム「Be Here Now」。1st2ndに存在していた「メロウな質感」が減少して「サウンドが重厚になりサイケ色」が強くなった。またジョン・レノンによる「金持ちは宝石を鳴らせ」というギャグと共振するようなアルバムジャケットにおける「露骨にビッグな佇まい」(車をプールに沈めるなどやりたい放題)がなんともセンスを感じる。

収録されている曲中5~6曲にアンプのハウリングが使われているこれは「グランジ」を意識したものなのだろうか?曲解説でも触れた通り今作はマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)からの影響が確実にあると思われ「グランジ」や「シューゲイザー」をオアシス(Oasis)流サイケにアレンジしたというイメージの作品。

メインソングライターのノエル・ギャラガー(g)は本作を「最悪」だと言っている反面、リアム・ギャラガー(vo)は一番好きなアルバムだと言っている(wiki)というファン的にもリアクションの難しい作品。本作も間違いなく良い作品だが1st 2ndに比べれば色んな意味で敷居が高い(収録時間の長さ、重厚なサウンド)作品となっているので「じゃあ2nd聴こう♪」となる可哀想なアルバムという印象が残る。

    「要点」

  • メンバー間でも賛否両論
  • 重厚でサイケなサウンド
  • シューゲイザーからの影響を感じる

「曲解説」

1 D’You Know What I Mean?

これまでのオアシス(Oasis)と比べて音が格段に音が分厚くなっている。リズムも1音1音迫力がありサンプリングされた声も使われていたりこれまでのオアシスには希薄だったサイケな質感が魅力。曲のエンディングではマイブラッヴィバレンタインのような幻覚サウンドを聴かせてくれる。
2 My Big Mouth

アンプのハウリングから始まるオアシス流サイケなハードロック。「歪みが重ねられたサウンドレイヤー」はまるで「透明な壁」のようだ。1曲目2曲目を聴いて確信した「今作は絶対にシューゲイザーの影響を受けている」と。タイトルは自分自身(リアム(vo))の事を指しており少し自虐的。
4 Stand By Me

これもまたアンプのハウリングで幕を開ける曲。雄大なストリングスも導入されておりメロディックなボーカルラインも素晴らしい、、のだが、初めて名曲「Wonderwall」「Don’t Look Back in Anger」を聴いた時のような感動がない。。これがビックになるということだろうか?!今作が1st 2nd程の評価を得られないのはソングライティングのクオリティの問題ではなくリスナー側の慣れの問題のような気がする。。
7 Fade In-Out

本作の中で異色作と言える曲。幽玄なギターサウンドと不規則に飛び出す打楽器がインドを連想させる。ギターソロの後ろで鳴るエフェクトをかけたギターサウンドはまるでゾウの鳴き声のようだ。このあたりの質感はクーラシェイカーの影響かも?!いやジョージハリスンか、、。

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