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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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「テクノのゴッドファーザー」とも呼ばれるホアン・アトキンスのソロプロジェクト「 Model500」による1st EP。 デトロイトテクノ界のオリジネイターの作品という事もあり同じくシカゴハウスから派生したアシッドハウスと比較してどのような違いがあるのかを意識して聴いてみた。

実際に本作を聴いてみた率直な感想としては現在、存在する「テクノ」と言われる音楽のベーシックがまさに詰まっている作品であると感じ「原色なシンセサウンド」「暗号のように鳴り響くビートの断片」「複雑に同時に鳴らされるダンサブルなリズムアプローチ」などが印象に残った。アシッドハウスは「ジャングル」を連想するディープで開放的な雰囲気を持つサウンドだが、デトロイトテクノの元祖と言われる本作は「ストリート感溢れる都会の夜」を連想するサウンドとなっておりBPMも早い。この違いは非常に興味深い。

    「要点」

  • 「テクノのゴッドファーザー」とも呼ばれるホアン・アトキンス
  • 現在、存在するあらゆるテクノサウンドに影響を与えたと思われる
  • BPM早めで「ストリート感溢れる都会の夜」を連想するサウンド

「曲解説」

1 NO Ufo’s(Vocal)

「原色の蛍光灯」のような眩しいシンセサウンドと金属的でミニマムなビートがディープなリズムの上で輝く(2:35〜)「スライム」のような弾力感のある低音の登場と共にアシッドハウス的な展開となるが、直線的でカラフルなビートの粒は都会の夜を連想する(3:20〜)「泥沼にはまった」ようなカオスを感じるアバンギャルドなパートが挿入され、終盤ではポリリズムのようなリズムアプローチを聴くことができる。
3 Future(Vocal)

縮れたビームのような質感のシンセサウンドが縦横無尽に踊る曲(2:06〜)「迷宮を彷徨う」ような空想的なサウンドが展開され、半笑いのようなサンプリングボイスが不気味に響き渡る(3:22〜)「早足で螺旋階段を降りる」ようなループサウンドが展開され、終盤は不気味なサンプリングボイスがリフレインされる。

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