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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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デリック・メイ(Derrick May)によるソロプロジェクトであるRhythim is Rhythim名義の作品でデトロイトテクノを世に知らしめたEPが本作である。デトロイトテクノの元祖とも言える「No UFO’s(EP) / Model500 」から感じた「都会の夜」のような雰囲気は今作にはあまりなく、アナログで美しい景色を連想する音が印象的であると感じた。

思わず「オッ」と思ってしまう凝られた音の数々は非常に刺激的で曲に色彩を与えている。テクノ勢はもとよりポストロック勢や前衛的なロックアーティストにも影響を与えていると思われる抜群のバランス感覚は永遠に色褪せない。

    「要点」

  • アナログで美しい景色を連想する音
  • 本当に87年の作品なのか?!と本気で疑うレベルのバランス感覚

「曲解説」

1 Strings of life(Flam-Boy-Ant Mix)

ミニマムなピアノをフィーチャーした疾走感のあるアッパーチューン。序盤はダンサブルだが「昼下がり」のようなメロウさもある展開となっている(0:52〜)1音1音がはっきりとしたカラフルなシンセサウンドが頭の中を次々と通り過ぎ曲を華やかにする(1:22〜)「優雅な風」のようなストリングスに「交差する光」のようなシンセサウンドが絡まりBPM以上の疾走感を感じる(3:52〜)一瞬のブレイクを境にリズムアプローチが原始的でオーガニックなものに変更される(4:38〜)優雅に流れる旋律をビームのような電子音が切り刻む展開は本曲作最大の見せ場となっている。最後はダンサブルなリズムが唐突に途切れるようにして終わる。
3 Kaos(Juice Bar Mix)

「渦巻雲」のように回転する空間系サウンドがインパクト大の曲(1:22〜)アシッドハウス的なシンプルな四つ打ちとディープな低音で構成されるパートに移行(2:34〜)その後は「早歩き」のような16ビートに切り替わる(3:32〜)そこにメタリックで弾力のある「メタルスライム」のようなサウンドがが登場し曲にインパクトを与えている。87年にこのサウンドは新し過ぎてどうリアクションをすれば分からないレベルであると思われる。

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