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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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様々な音楽ジャンルからの影響をサウンドに反映させた1stアルバムと比べてシンプルなサウンドとなっており「ブルース」や「ハードロック」的な熱量が印象的なアルバムとなっている。

また1stアルバム以上に原由子のピアノサウンドがフィーチャーされており「非売れ線サウンド」な曲の中でもポップネスを感じる事ができる一つの大きな要因となっている。

「7 気分しだいで責めないで」は名曲「勝手にシンドバッド」同様にラテン調であり、 桑田佳祐(vo)独自の「しゃがれた巻き舌歌唱」と奇跡の相性をみせ本アルバムでも特筆すべき曲となっている。 桑田佳祐(vo)の歌声はバラードにありがちな「湿っぽさ」「暗さ」を良い意味で見事にかき消し曲に「圧倒的なポップネス」を与える魔力がある。

国民的ラブバラードと言っても過言ではない名曲「10 いとしのエリー」に関しても桑田佳祐(vo)が歌うと「ラブバラード特有の非恥ずかしさ」が消去されポップソングらしい「楽しさ」が強調されている。

    「要点」

  • ・「7 気分しだいで責めないで」は名曲「勝手にシンドバッド」同様にラテン調であり、桑田佳祐(vo)独自の「しゃがれた巻き舌歌唱」と奇跡の相性をみせる。
  • ・名曲「10 いとしのエリー」に関しても桑田佳祐(vo)が歌うと「ラブバラード特有の非恥ずかしさ」が消去されポップソングらしい楽しさが強調される。

「曲解説」

1 お願いD.J.

「爽やかな早朝」を連想する軽やかな曲で「水滴」のような透明感を感じるピアノサウンドが印象的であり、ちょっと狂ったDJの語りがフィーチャーされている。
2 奥歯を食いしばれ

「濃厚なコーヒー」のような桑田佳祐(vo)のしゃがれ声がリスナーの鼓膜にまとわりつくブルージーなロックソング。ギターサウンドはオールドスクールなハードロック風でウォームな響きである。中盤以降は「レゲエ的な揺らめく音響」が強調されるという展開を見せる(3:20〜) 本格的にレゲエサウンドに移行、桑田佳祐(vo)の歌声は「愉快な夢を見ている老人」の独り言のようである。
3 ラチエン通りのシスター

「夕暮れ」を思わせるハーモニカが印象的なバラード。ミニマムでシンプルなリズムアプローチの上で桑田佳祐(vo)が伸びやかなボーカルラインを歌い上げる。この曲の歌詞は桑田佳祐がかつて交際していた女性をモデルに書かれたらしい(wiki)が、サビの歌詞「彼氏になりたきゃどういうの」というフレーズを後に妻となる原由子が歌っているのには何とも言えない気まずさを感じる。
6 アブダ・カ・ダブラ (TYPE 2)

牧歌的な雰囲気とタイトル通り「アラブ的な賑やかさ」が同居する曲となっており、ホーンサウンドが濃厚な雰囲気を演出している。
7 気分しだいで責めないで

ラテン的なノリの良さを感じるロックチューン。サウンドは非売れ線でルーズなハードロック調ではあるのだが、桑田佳祐(vo)が歌う事で唯一無二のポップネスを放つ曲となっている(1:25〜)ギターソロは「チープな西部劇をヘヴィメタルにした」ようなイメージの音である。
8 Let It Boogie

アーバンな雰囲気と「田舎」のようなのどかさが同居しているノリノリのポップチューン。歌詞はエロい系で「やりたい放題」(2:04〜)「ロックンロール!」というご機嫌なシャウトが登場しそのままギターソロになだれ込む。
10 いとしのエリー

ディープなベースラインを中心に展開されるサザンオールスターズ(Southern All Stars)の代表曲。歌詞は「エリーとの恋を最後の恋」にしたいと願う主人公が、愛するエリーに対してシンプルに真っ直ぐな愛情を歌うというシリアスな内容だが「歌が上手い酔っ払い」桑田佳祐(vo)が歌うとラブバラード特有の気恥ずかしさが消えてポップソングらしい楽しさが強調されるのである。

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