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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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1stアルバムから僅か半年あまりの短い期間でリリースされた2ndアルバム。

「最初からやりたい音楽が明確」で一切の迷いがないサウンドの強度を更に高めた内容となっており「2 Naked Desire(THE ENTERPRISE MIX)」「3 Moonshine Dance(THE ENTERPRISE MIX)」など曲はサウンド・歌詞の内容共に過剰に過剰を重ねたテイストとなっているが、色んな意味でバランス重視が多い日本のアーティストの中でアクセス(access)がもつある種の偏りは大きな個性であると言える。この2曲がシングルカットされヒットしているところを見ると世間がアクセス(access)に求めるモノはこの過剰さなのかもしれない。

「6 Lyin’ Eyes(THE ENTERPRISE MIX)」では貴水 博之(vo)によるラップも披露されるが、全くと言って言い程にヒップホップのテイストを感じない独自なものとなっている。また貴水 博之(vo)は作詞でも「謎解くアイランド」「迷うラビリンス」などの言葉のチョイスでセンスを発揮している。

    「要点」

  • バランス重視が多い日本のアーティストの中でアクセス(access)がもつある種の偏りは大きな個性であると言える
  • 貴水 博之(vo)は作詞でも「謎解くアイランド」「迷うラビリンス」など言葉のチョイスでセンスを発揮

「曲解説」

1 Night Wave(ORIGINAL AXS VERSION)

ド派手なサビのボーカルラインに乗せて「終わらない夜」について歌った曲。チカチカと眩しい質感のビートはまるで「夜空に輝く星々」のようだ。ギターサウンドは「歪んだ音」と「クリーンな音の断片」が随所に挿入される。
2 Naked Desire(THE ENTERPRISE MIX)

「高層ビルの屋上から見下ろす夜景」のようなゴージャス感があり、ここまで装飾感のある派手なコード進行で攻めまくる曲はバランス感を大事にする日本のアーティストの中ではレアであると感じる。歌詞の中に「グラビアのあなたに追いつきたい」なる歌詞があるが、これは暗に芸能人同士の派手な恋の事を歌っているのだろうか?!一般人の恋愛では「月や星が嘆く」ことは考えられないハズだ。
3 Moonshine Dance(THE ENTERPRISE MIX)

「Moonshine Dance」というフレーズだけを見るとV系的だが、アクセス(access)らしいゴージャスでハードロックな熱さを感じる曲。歌詞も「ディスティニー(destiny)」「エタニティー(eternity)」「銀の矢」などのゴージャスでキザな言葉が盛りに盛られて登場する。「2 Naked Desire(THE ENTERPRISE MIX)」にも共通するが、このバランスを取らない過剰さはある種、日本人離れした感覚であると感じる。(2:48〜) 蒸せるような熱さを感じる早弾きギターソロから揺らめくプログレ的シンセサウンドが登場。
4 I Sing Every Shine For You

アコースティックギターとストリングスを導入した「真っ白な空間」のようなイメージのバラード。サビは貴水 博之(vo)の高音を活かしたボーカルラインとなっておりシンプルな言葉で熱い思いを歌っている。アクセス(access) サウンドに欠かせない「強風」のようなギターサウンドが熱いサビをしっかりとサポートしている。
5 Jungling Party

浮遊感のあるテクノポップをバブリーに再構築したようなダンスチューン。貴水 博之(vo)の歌声にはシャープなキレがあり言葉チョイスのセンスには非常に個性がある。「謎解くアイランド」「迷うラビリンス」などのフレーズはそう出てこないだろう。(2:30〜)パーカッショナルなビートが「原子の宴」のようなムードを醸し出しその後は「空を舞うようなギターソロ」が鳴り響く。
6 Lyin’ Eyes(THE ENTERPRISE MIX)

「二日酔い」のような揺らめきを感じるシンセポップ。浅倉大介のキーボードサウンドは少ない手数で貴水 博之(vo)の歌声を煌びやかに引き立てるようなイメージだ。(1:33〜)「迷うラビリンス」的な質感のキーボードソロがミステリアスに響き渡る(3:04〜,4:37〜) 歯切れのよいラップが披露され歌詞の一部に放送禁止の「xxx(ピー)」が挿入される。ラップではあるが全くと言って言い程に「ヒップホップテイスト」がしないあたりが面白い。
8 ENDLESS SUMMER 〜君が滲んだ夏〜

「ノスタルジーな夏の恋」を回顧するしっとりしたテクノポップバラード。全てのフレーズから「中国の大河」を連想する旋律を感じる事ができる。
9 Marmalade Days

「浮遊感のある音響」と「しっかりと地を踏むようなリズム」が対照的なポップソングで「電車」「会社の話」などという日常的なワードと「砂漠の果て」というワードが違和感なく溶け込んでいる不思議な歌詞を持つ(2:18〜)唐突に「アダルトなバー」のような雰囲気を感じるジャズサウンドが挿入される。
10 Juliet

マッハのスピードを感じるエレクトロチューン。マッハな音響とは対照的にリズムアプローチは「巨人の足跡」のように「ズシッ,ズシッ」 と非常にスローである。またシンセサウンドは不穏なダークさを感じるものとなっており、海外のEDMアーティスト/アンダーワールド(Underworld)のような「悩めるダンスミュージック」的な質感のサウンドとなっている。
11 S-MILE Generation

ディレイをかけたギターサウンドを導入しており「大空」のような開放感をもつ曲。時折挿入されるキーボードサウンドは相変わらずド派手であり、 ギターソロの後には「ダイヤモンド」のようにチカチカするソロパートも用意されている。

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