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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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USグランジやHIP HOP勢が猛威をふるった90年代前半を経て英国では自分たちのアイデンティティを取り戻す為に「ブリットポップ」という無理矢理なムーブメントが誕生した。ブラー(Blur)はあまりに英国的なユーモアと「ひねくれたポップネス」からブリットポップムーブメントの主役に抜擢され好敵手のオアシス(Oasis)と共に一躍スターダムにのし上がった。

本作に収録されている名曲「パークライフ(Parklife)」の和訳を読んで見たのだが日本人の筆者には色んな意味で理解が難しかった。音楽的にはあらゆる音楽をミックスして「とにかく面白い事やろう」という精神を感じる1枚で最初からやりたい事が明確なオアシスとは正反対な印象を受ける。

    「要点」

  • 「ブリットポップ」を代表する1枚
  • 英国的なユーモアと「ひねくれたポップネス」

「曲解説」

1 Girls & Boys

「原色で描かれたグラフィティ」が目に浮かぶような90年代を代表するカラフルなポップソング。 インパクト大のベースがメインリフとなり展開されるコミカルな雰囲気の曲、ギターサウンドは好敵手のオアシスとは対照的でミニマムなオルタナ風。
5 Bank Holiday

ブラー風パンクソング。1:42分で終わる曲だがまるで「四コママンガを読んで」いるような「細切れ感」を感じる曲となっており、ギターソロはシュールなクイズに正解したあとのような効果音風である。
10 London Loves

分厚いベース音とファンキーなギターカッティングの上に、アルバム「LOW」時代のデヴィッド・ボウイ(David Bowie)作品のような直線的なシンセが乗り、ボーカルラインは肩の力抜けており時折コミカルだったりと「色んな音楽知ってます感満載」なのがなんともニクい。
11 Trouble in the Message Centre

イントロのシンプルなギターフレーズから割とシンプルなギターロックかと思いきやイントロが終わると水面に浮かぶ炎のようなジャパン(JAPAN)的な浮遊感が姿を表し、その後はシンプルなギターロックとジャパン的浮遊感が同局するというなんとも凝った曲。この凝った曲の上に乗るのは「ラ〜ラララ〜♪」という祝祭的な雰囲気すらあるボーカルライン。そしてギターソロはソニックユースのような壊れた質感のノイズで良い意味で感情の置き場に困る曲なのだが良質なポップソングとして成立している点が非凡。

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