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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

オアシス(OASIS)やレディオヘッド(radiohead)からの強い影響を感じる気怠くメランコリックなUKギターロックサウンドで埋め尽くされたザ・ブリリアント・グリーン(the brilliant green)の1stアルバム。

ほぼ全ての曲で「曇り空」のようなギターサウンドが鳴り響き、流れるような抜群のメロディーラインを川瀬智子(vo)が「不機嫌な少女」のように気怠く歌い上げる。98年当時の日本の音楽シーンにおいてここまで「濃厚なUKロック匂」を醸し出したアーティストは非常にレアであり、アルバムを通して1曲のような統一感がある。「3 You & I」は神レベルの素晴らしいメロディーセンスをもつ曲でシングルカットされていない事が不思議でならない。

    「要点」

  • ・気怠くメランコリックなUKギターロックサウンド
  • ・抜群のメロディーラインを川瀬智子(vo)が「不機嫌な少女」のように気怠く歌い上げる

「曲解説」

1 I’m In Heaven

「UKロックアーティスト以上にUKロックなギターサウンド」が印象的であり「曇りのち曇り」のような雰囲気と「不機嫌な少女」のような気怠さをもつ川瀬智子(vo)の歌声が非常にマッチしている。
2 冷たい花

UKロックアーティスト・オアシス(OASIS)からの強い影響を感じるサイケなギターサウンドが「雨雲」のように分厚く鳴り響く曲で、相変わらず川瀬智子(vo)のボーカルは不機嫌である。歌詞は過去の失恋によって心に傷を抱えた主人公が「夢も希望も自分で捨てた」というメランコリックの極地のような感情をぶちまける内容となっており、サビに登場する「冷たい花を蹴り散らす様に」という「繊細で衝動的なワンフレーズ」だけがダークで陰鬱なこの曲に僅かな光を差し込む。
3 You & I

「初恋」のようなエモさを感じる良質なUKギターポップ。サビの後に「隠しアイテム」的に大サビが用意されており、全編を通して素晴らしいメロディーをもつ曲となっている。川瀬智子(vo)の歌声は気怠い質感ではあるが、同時に「少女」のような甘さも感じるられる。イントロや間奏で聴く事ができる「チュチュル、チュルチュルー」というコーラスは斬新な響きで他のアーティストでは聴けない類のものだ。
4 Always And Always

「アジアンな街」を連想するラフなパーカッションが印象的なアコースティックソングでボーカルラインは「気怠い無国籍が心地よいヴァース」と「初めてのおつかい」を連想するスウィートなサビの2部構成となっている。「3 You & I」同様に終始、素晴らしいメロディーを堪能できる。
6 Stand by

「ウェットに沈む」ギターサウンドがまるで「夕暮れの曇り空」のようなメランコリックソング(2:07〜)ギターソロ(オルガンかも?!)はまるで「憂鬱な夢」のようである。
7 “I”

枯れたギターサウンドをフィーチャーしたギターロック。歌詞の内容は「ひそかな想いを太陽」に隠した切ない片思いが今も心にうつろなメロディーを運んでくるが、それでも前に進むために過去にbye byeと手を振るという内容である。
8 Baby London Star

気怠さと疾走感が同居した曲で本作の中で最も直線的なビートを感じる(4:07〜)この曲でも川瀬智子(vo)独自のコーラス「チュル、チュッチュ、チュ、チュ、ルー」が登場する。
9 There will be love there -愛のある場所-

罪悪感を背負っていた主人公がメランコリックな内省を経て「確かな光」を見つけだすヒットシングル。メランコリックで良質なUKロックソングを収録した本作の中でこの曲以上にシングルに相応しい曲は存在しない。
10 Rock’n Roll

タイトルとは裏腹に「メランコリックな響き」をもつアコースティックソング。川瀬智子(vo)のボーカルラインは派手なメロディーを歌うわけではないのだが非常に耳に残る。終盤は「Just you and rock’n roll yeah」というフレーズが連呼される中で、ギターのコードストロークが唐突に途切れそのまま静寂で幕を閉じる。

オアシス(OASIS)やレディオヘッド(radiohead)からの強い影響を感じる気怠くメランコリックなUKギターロックサウンドで埋め尽くされたザ・ブリリアント・グリーン(the brilliant green)の1stアルバム。 ほぼ全ての曲で「曇り空」のようなギターサウンドが鳴り響き、流れるような抜群のメロディーラインを川瀬智子(vo)が「不機嫌な少女」のように気怠く歌い上げる。98年当時の日

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前作「PRESENTS」同様に素晴らしいクオリティを誇るマイ・リトル・ラバー(My Little Lover)の3rdアルバム。

アルバムジャケットと共振するような「ブルーでメランコリックな音響」を全面に押し出しており「90年代UKギターロック」「透明で冷たい質感のエレクトロニカ」からの影響を凄腕プロデューサー「小林武史」が見事にポップソングに落とし込んでいる。全ての曲で言える事だがギターサウンドは「弾きすぎない美学」を体現しており、少ない手数で曲が求めるフレーズのみを提供しており「余計な音」が一切鳴らされていない。

歌詞の内容は「これまでのマイ・リトル・ラバー(My Little Lover)」を良い意味で壊そうとしている前衛的なものが多く「4 ALICE 〜album version〜」に関してはサビの一部に記号(「*+▼☆▲△×□」「☆▼□×+▲*△ 」)が登場し「8 Private eyes」「9 ANIMAL LIFE」は前作に収録されていた「Naked」と同様にエロティクである。また「10 Fallin’ Blue」の歌詞は「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」で大失恋を経験した主人公の「数年後のメランコリックな心情」を描いたようなイメージとなっている。

本作は「メランコリックな音響」を押し出したサウンドが主となっているが「透明感の塊」であるakko(vo)のボーカルが絡まる事で全ての曲が良質なポップソングとして成立している。おそらくではあるが例えどんなにアバンギャルドな音楽であってもakko(vo)が歌うと良質なポップソングとして成立するのでは?!思われる。筆者の個人的な意見ではakko(vo)は「心地よい音響」を提供する女性ボーカリストとしてJ-POP史上TOPレベルのボーカリストである。

    「要点」

  • ・アルバムジャケットと共振するような「ブルーでメランコリックな音響」を全面に押し出している
  • ・akko(vo)は「心地よい音響」を提供する女性ボーカリストとしてJ-POP史上TOPレベルのボーカリスト

「曲解説」

1 New Adventure

「真夜中のプール」のようなメランコリックを感じる気だるいオープニングソングでミニマムなマイナー調のギターコードとakko(vo)の「語り」のようなボーカルを中心に展開される。サビは淡々とタイトルの「New Adventure」というフレーズをなぞる非ポップなものである。
2 STARDUST

「宇宙」のような浮遊感を醸し出す音響が印象的である反面、サビではグランジ風の無機質なギターフレーズが淡々とリフレインされる曲。akko(vo)のボーカルは相変わらず「透明感の塊」であり「1 New Adventure」同様にメランコリックなこの曲と見事に絡み合っている。
3 CRAZY LOVE

90年代エレクトロニカの代表的なアーティスト「エイフェックス・ツイン(Aphex Twin)」を思わせるブレイクビーツが印象的なギターロックで曲を通して「春の訪れ」のようなストリングが流れる。歌詞は「狂おしい恋の妄想」というイメージで「愛の方程式 解いてね」というフレーズは積極的なのか受け身なのかよく分からない響きである。
4 ALICE 〜album version〜

リスナーを「シュールな夢の国」に誘うキラキラ系ギターポップ。「マイナー調のギターサウンドの断片」を中心に展開されるスローな曲で歌詞は「思春期のトキメキと葛藤」を言語化したようなイメージであり「いつだって恋だけが素敵なことでしょう」という華やかさと「恋だけじゃ愛にたどり着けない」というある種の諦念が混在されている歌詞は神の域と言ってもいいレベルである。サビの歌詞の一部は「リギリッラ、リギリギラ」という風に聴こえるのだが、歌詞を見るところまさかの記号であり「*+▼☆▲△×□」「☆▼□×+▲*△ 」細部にまで相当なこだわりを感じさせる。
5 雨の音 〜album version〜

「海底」のような音響が強調されたメランコリックチューンでギターサウンドには「海の中で演奏された」ような揺らめく響きがある。ボーカルラインはサウンドに寄り添うように「沈む」ような質感である。
6 DESTINY

「Eメールからはじまるラブストーリー」で話題になったテレビドラマの主題歌としても起用された壮大なバラード。「近づくほどに遠く海のように揺れる」というラインは一筋縄ではいかない運命的な恋の難解さ見事に表している。
8 Private eyes

ディープな音響を感じさせる歪んだロックチューンでタイトルの「Private eyes」というフレーズが「メロディックな呪文」のようにリフレインされる。歌詞の内容は「成り行きではじまった性行為の後」のようなイメージで「力の抜けた体がBananaのようにベッドに這う」というラインはエロティックである。
9 ANIMAL LIFE

90年代UKギターロックテイストをシンプルに反映させた曲。歌詞は意味深なものとなっており「動物の動作」について歌われている。おそらくではあるがエロティックな内容で名曲「4 ALICE 〜album version〜」に登場するライン「恋だけじゃ愛にたどり着けない」と共通する意味があると思われる。
10 Fallin’ Blue

タイトル通り「メランコリックでブルーな音響」と「氷の世界」のような冷気を感じる曲で「自分らしくない時間」「今でもね、たまに思い出す」「あなたを探している」などのシリアスで重い歌詞が非常に印象に残る。これらのラインから考察すると深読みかもしれないが「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」で大失恋を経験した主人公の「数年後のメランコリックな心情」を歌っているのでは?!と思われる。
11 Days

ミニマムなサウンドで構成されるシンプルなUKギターロック。サビは「どこまでも続く曇り空」のようなイメージだが、他の収録曲がメランコリック・テイストのものが多いという事もあり不思議な開放感を感じる。

前作「PRESENTS」同様に素晴らしいクオリティを誇るマイ・リトル・ラバー(My Little Lover)の3rdアルバム。 アルバムジャケットと共振するような「ブルーでメランコリックな音響」を全面に押し出しており「90年代UKギターロック」「透明で冷たい質感のエレクトロニカ」からの影響を凄腕プロデューサー「小林武史」が見事にポップソングに落とし込んでいる。全ての曲で言える事だがギターサウンド

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akko(vo)独特の透明感のある歌声の魅力をさらに引き立てるべくサウンドがクリアにそしてディープに進化した2ndアルバム。

耽美派UKアーティストからの影響が感じられる「3 My sweet lord」や「10 YES 〜free flower〜」などは前作に収録されていた曲とは明らかに異なる質感であり、歌詞はマイラバのブレイクを決定付けた神曲「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」で「大失恋を経験した男女の数年後を描いた」ようなイメージのものが多く喪失感を全面に押し出している。悲しいkissはまだ胸にあるのにアッパーなドライブで弾ける「5 Shuffle」メランコリックな気持ちを抱え苦笑いでも前に進もうとする「8 NOW AND THEN 〜失われた時を求めて〜」喪失感と真正面から向き合う内省的な「10 YES 〜free flower〜」など。

本作は90年代の日本のポップシーンの中でも異彩を放っており、喪失感を描きつつもリスナーに前向きな光を与える素晴らしい作品となっている。

    「要点」

  • ・歌詞は「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」で大失恋を経験した男女の数年後を描いたようなイメージのものが多い
  • ・サウンドがクリアにそしてディープに進化

「曲解説」

2 空の下で

「静寂の中をクリアでアンビエントな質感のアルペジオが踊るヴァース」と「ナチュラルでウォームなサビ」によって構成されるギターポップ。中盤以降は「空の下で」というフレーズにぴったりなストリングスが曲に涼しい爽やかな風を運んでくる。
3 My sweet lord

UK耽美派アーティスト・キュアー(CURE)のダークなポップソングをマイラバ流にアレンジしたような曲。akko(vo)のボーカルは脱力的なものとなっており「よく晴れた日のピクニック」のようである。歌詞に登場する「狂ったダンス」なるフレーズはUKニューウェイブを意識していると思われる。
5 Shuffle

「乗り気ではないドライブ」のような気だるさと「花束」のように華やかさが同居しているアッパーチューンで、終始ホーンセクションが曲に色彩を与えている。過去の悲しいキスを引きずり新しい季節に乗り遅れた主人公が、センチメンタルな心情を「愛とは宇宙の果てのようで」と文学的に語りつつも「涙の彼方へ行こう」と前向きなスタンスを示す歌詞が気だるくも華やかなサウンドと見事にマッチしている。
6 Naked

「深夜のオフィス街」のようなダークさと「プリズム」のような輝きを感じるサウンドがakko(vo)の歌声が持つ透明感をより引き立てている(4:40〜)エフェクトのかかった歪んだ声で歌われる「快楽のドアを叩く」というフレーズにはドキッとする。歌詞の内容はおそらくではあるが「いけない恋=不倫」をテーマにしていると思われる。
8 NOW AND THEN 〜失われた時を求めて〜

「シュールな夢の国」のようなサイケな音響がインパクト大のポップソング。歌詞は神曲「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」で失恋を経験した主人公が数年後に「過去の重くシリアスな恋愛感情」を内省し「苦笑いでも前に進もう」と 自分を奮い立たせるようなイメージである。「地球儀を回したらいくつもの街角でいくつもの君と出会える予感がした」というラインはセンチメンタルと喪失感が同居した素晴らしいラインである。この曲のギターサウンドは最小限の手数で曲に豊かなコクを与えている。終盤は静寂の後にサイケなハードロックサウンドが展開され、これまで脇役に徹していたギターがブルージーなソロパートを披露する。最後は不規則なピアノの旋律が「夢の終わり」のように鳴り響く。
10 YES 〜free flower〜

「水に浮かぶプリズム」のような透明感を感じるミニマムなギターロック。「青くサイケに揺らめく」ギターサウンドはミニマムな手数でマキシマムな効果を出している。akko(vo)の歌声は「波紋」のように揺らめき「夏に終わった恋」を内省する。「yes」というポジティヴワードがこんなにもメランコリックに響く曲はこれまで聴いたとこがない。

akko(vo)独特の透明感のある歌声の魅力をさらに引き立てるべくサウンドがクリアにそしてディープに進化した2ndアルバム。 耽美派UKアーティストからの影響が感じられる「3 My sweet lord」や「10 YES 〜free flower〜」などは前作に収録されていた曲とは明らかに異なる質感であり、歌詞はマイラバのブレイクを決定付けた神曲「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」

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透明感溢れるakkoの歌声を全面に押し出した良質なポップソングが多数収録されているマイ・リトル・ラバー(My Little Lover) のデビューアルバム。

UKギターポップや北欧のメルヘンなポップミュージックのようなメロウネスがサウンドの特徴であり、ボーカルラインは「流れるようなメロディー」は少なめで割と淡々としたラインが多いのだが「稀に見る透明感」をもつakkoの歌声と奇跡の相性をみせ圧倒的にポップに鳴り響く。「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」のシリアスな歌詞をakko以外のボーカリストが歌った場合、良くも悪くも「暗さ」「重さ」が強調された曲となると思われる。この「他のボーカリストが歌った場合、そこまで売れないのでは?!感」はスピッツ(SPITZ)草野マサムネに通じるところがある。

    「要点」

  • ・稀に見る透明感をもつakkoの歌声
  • ・「5 Hello, Again 〜昔からある場所〜」をakko以外のボーカリストが歌った場合、良くも悪くも「暗く重たい」曲となるはず

「曲解説」

1 Magic Time

「すべてがブルーに統一された部屋」のような冷たさと「どこまでも広がる草原」のような雄大さが同居しているオープニングソングでタイトル通りにakko(vo)が「チクタク、チクタク」と時を刻む。
2 Free

早足のカッティングギターと北欧の吹奏楽器が奏でる牧歌的な音色が印象的なメロウなポップソング。歌詞の内容は「自由とは一体なんなだろう?!」という「パズルで迷路な問いかけ」をJ-POP的にアレンジしたようなイメージである
3 白いカイト (Album Version)

ドリーミーな浮遊感と「賑わう街角」のような華やかさが同居している曲でボーカルラインは派手なものではないが、akko(vo)の「透明感の塊」のような声と最高の相性をみせ一度聴くと頭にメロディーがインプットされる。「白いカイト」というワードから「地球と話」「宇宙とダンス」などのイメジネーション溢れるフレーズがサラッと閃く小林武史のセンスは秀逸としか言いようがない
5 Hello, Again 〜昔からある場所〜

スピッツ(SPITZ)の名曲「ロビンソン」と並ぶ90年代ギターポップの神曲。歌詞は「10代特有の重い恋愛感情」をテーマにしたシリアスなものとなっている。この暗く重い歌詞とakko(vo)の透明な歌声が抜群の相性をみせ奇跡のポップネスを得ている。この曲を男性ボーカリストが歌った場合、良くも悪くも「沈むような暗さ」が強調された曲となるだろう。
6 My Painting

「不思議の国」のようなメルヘンを感じる可愛いポップソング。サウンドは「歪んだギターサウンドの断片」と「優雅なストリング」を中心にシンプルに纏められている。
7 暮れゆく街で

「夏の星座」のような美しい旋律が「深夜の海」のような暗闇の中で輝くバラード。リズムアプローチは「鼓動」のように規則正しいものとなっている。歌詞はakko(vo)が担当しており過去の切ない恋愛経験を「独白」のようにシリアスに淡々と歌い上げる。
9 Man & Woman

華やかなホーンセクションをフィチャーしたポップソング。「気持ちは言葉だけでは伝わらないから積極的になれ」とリスナーに提案する歌詞はど直球ではあるが、そこに暑苦しさはなくむしろ軽やかに響く。
10 evergreen

akko(vo)の透明な声を最大限活かしたジャジーな曲でピアノの音色は「しっとり降り注ぐ雨」のようだ。終盤は「原始の宴」のようなイメージのようなコーラスが曲に異国感を与える。

透明感溢れるakkoの歌声を全面に押し出した良質なポップソングが多数収録されているマイ・リトル・ラバー(My Little Lover) のデビューアルバム。 UKギターポップや北欧のメルヘンなポップミュージックのようなメロウネスがサウンドの特徴であり、ボーカルラインは「流れるようなメロディー」は少なめで割と淡々としたラインが多いのだが「稀に見る透明感」をもつakkoの歌声と奇跡の相性をみせ圧倒的

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日本のロックバンド/グレイ(GLAY)のメインソングライターであるTAKUROと共作した曲も収録されており「R&Bテイスト」が濃厚であったデビューアルバムと比べ多面的な表現力が増した2ndアルバム。

「1 Wait & See 〜リスク〜」「7 Addicted To You (UP-IN-HEAVEN MIX)」のサビで聴く事ができる「メロディックに突き抜ける」ような華やかなボーカルラインは前作には見られなかった類のもであり、TAKUROと共作した「5 ドラマ」などの数曲では「曇ったレンズ」のようなイメージの音響を感じる事ができる。

筆者の予想では宇多田ヒカルという人は「相当な音楽マニア」なのでは?と感じる。本作の特徴の一つとして「ロック」への接触があげられると思うのだが、世間一般の所謂「ロック」というよりかはどちらかと言うと「センスの良い一部」に支持される音響志向の「ポストロック」などからの影響を楽曲に落とし込んでいる。「7 Addicted To You (UP-IN-HEAVEN MIX)」における「メロディックな暗号」のような電子音などは「ポストロック」以降の響きであると感じる。もちろん、多くのリスナーはそんな事は気にもしていないのだが。

    「要点」

  • ・グレイ(GLAY)のメインソングライターであるTAKUROと共作した曲も収録
  • ・「1 Wait & See 〜リスク〜」における「遠くから遠くへ逃げたらラクになるのかな?」というラインは、当時の宇多田ヒカルが置かれていた「カオスな状況からの逃避願望」であろう。

「曲解説」

1 Wait & See 〜リスク〜

「強風が吹いている」かのような疾走感を感じるサビのボーカルラインがインパクト大の曲。これまでの作品と比較して非常にメロデックなボーカルラインであり歌詞のテーマは「リスクと中毒性が高い恋愛」についてであると思われ、「遠くから遠くへ逃げたらラクになるのかな?」というラインは、当時の宇多田ヒカルが置かれていた「カオスな状況からの逃避願望」であろう。最後は宇多田ヒカルの乾いた笑い声で締めくくられる。
2 Can You Keep A Secret?

「君の理想」に近づきたいという上昇志向と「近づけないよ」という後ろ向きな気持ちが交差する複雑なメッセージをアーバンなシンセポップに乗せて歌うヒットシングル(3:15〜) 「軽やかな舞」のようなミニマムなギターサウンドが静けさを強調する。
3 DISTANCE

「夢の中の夢」のような浮遊感を感じる曲で「春の訪れのようなキラキラした電子音」「海底のようなディープさをもつなベースライン」 「ミニマムなカッティングギターの断片」を中心に展開される。サビのボーカルラインは「入学式」のような清らかな風を感じるものとなっており「1 Wait & See 〜リスク〜」同様に非常にメロディックである。
5 ドラマ

TAKURO/グレイ(GLAY)と共作された曲で他の収録曲とは明らかに異なる「気だるいサイケデリック感」があり、曲を通して「曇ったレンズ」のような音響である為「音量の調節に困るタイプの曲」である(2:20〜)ディレイを使ったギターソロは「天まで伸びていく光線」のようでありUSオルタナ風。「GLAYでは出来ない事」というポイントは本曲のテーマの一つであると思われる。
6 Eternally

「悩みに対して自分なりの回答が出た」ような迷いのなさを感じる力強いバラード。「いつまでも側にはいられない」「戦いに出かける前の一休み」なるラインから「戦場に向かう前の男が彼女と過ごす幸福な時間」を連想する。
7 Addicted To You (UP-IN-HEAVEN MIX)

「メロディックな暗号」のような電子音が宙を舞うポップソングで「5 ドラマ」同様に「曇ったレンズ」のような音響を感じる事ができる。 歌詞は「あまり会えない現状に対する不安」を歌っており、サビではこれまで強がって隠してきた弱さをエモーショナルに打ち明けている。
9 蹴っ飛ばせ!

歪んだギターサウンドをフィーチャーしており「輝度が狂ったネオン」のようなシンセサウンドが眩しすぎる宇多田ヒカル流・スペーシーロックチューン。ドラムは「強パンチ」のように「ダン、ダン、ダン、ダン」と力強く鳴り響く。
13 HAYATOCHI-REMIX (Bonus Track)

ディープで「鈍器」のような質感のベースラインが存在感を放ち、イマジネーションを掻き立てる多様な音が挿入される。曲を通して「海面で寝そべっている」ような浮遊感を感じる事ができ、時折、登場する「海底」のような質感のサウンドは非常にサイケである。

日本のロックバンド/グレイ(GLAY)のメインソングライターであるTAKUROと共作した曲も収録されており「R&Bテイスト」が濃厚であったデビューアルバムと比べ多面的な表現力が増した2ndアルバム。 「1 Wait & See 〜リスク〜」「7 Addicted To You (UP-IN-HEAVEN MIX)」のサビで聴く事ができる「メロディックに突き抜ける」ような華やかな

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