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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

初期の楽曲を今井寿覚醒後のセンスでセルフカバーしたアルバムでアルバムタイトルはB-Tらしい「孤高のアブノーマルさ」を感じるものとなっている。

「充実したレコーディング環境」「イメージを具体化できる楽器・機材」「凄腕エンジニアの存在」「洗練され始めたセンス」「演奏スキルの向上」など様々な要素がポジティヴに働き、全ての曲が原曲より生々しく立体的な響きをもっている。傑作アルバム「狂った太陽」同様に90年代B-Tサウンドに大きな影響を与えたと思われる「インダストリアル」「トリップホップ」の要素を大胆に取り入れており「ここからが本当の自分たちのスタートだ」と高らかに宣言するような内容となっている。

「狂った太陽」のレコーディングで今井寿(g)は「何かを掴んだ」のだろう「狂った太陽」同様に「狂ったセンス」が大爆発の傑作カバーアルバムとなっている。

    「要点」

  • ・アルバムタイトルはB-Tらしい「孤高のアブノーマルさ」を感じる
  • ・「狂ったセンス」が大爆発の傑作カバーアルバム

「曲解説」

1 ICONOCLASM

インダストリアル・ボディミュージック風の原曲を更に大胆にそして凶暴にリメイクしており、より立体的になったギターサウンドとベースリフがリスナーの脳を刺激する。櫻井敦司(vo)のボーカルには強烈な歪みが加わっており歌い方も含めてルナティックである(2:48〜)原曲には存在しなかったと思われるディープでスローなパートが挿入される。その後は櫻井敦司(vo)のシャウトが登場してより「壊れた感」が強調される。
3 DO THE “I LOVE YOU”

「同じところをクルクル回る」ようなクリーンなギターサウンドを中心に展開されるB-T流アブノーマルなダンスソング(2:10〜)不思議としか言いようのない音感を持つギターソロと「突き刺さるレーザービーム」のような音が登場(2:45〜)「脳みそをグチャグチャにする」ようなサウンドはカオス。
4 VICTIMS OF LOVE

「迷宮に迷い込んだ」ような質感のメランコリックバラード。「ガラスの破片」のようなキーボードフレーズが宙を舞い、樋口 豊(b)のヌメッとしたベースラインが非常に目立つ曲となっている。wikiを見るとフットレスベースを使用しているとの事だ(4:44〜)曲の世界観とはやや異なる質感のギターソロは「春の訪れ」のような暖かさを感じさせる。終盤は「終幕感」が強調されたダークサウンドが空間を支配して今井寿(g)独自の「狂ったサイレン」のようなギターサウンドが不穏に鳴り響く(6:55〜)一瞬のブレイクの後は「異空間に放り込まれた」ような展開となり「音に殴られる」ような錯覚を味わう事ができる。
6 ORIENTAL LOVE STORY

「強い風に吹かれている」ような雰囲気をもつシンプルなニューウェイブソング。ギターサウンドには多様なエフェクトが掛けられておりバンドサウンドだけで「どこまでカラフルな絵を描けるか?!」にトライしているかのようなサウンドである。最後はファミコンのシューティングゲームに登場しそうなワープ風の効果音で締めくくられる。
8 LOVE ME

「メタリックな水面」のようなダブアレンジが面白い曲で「メルヘンな夢の中にいる」ような浮遊感を感じる事ができる。終盤はタイトなドラムプレイが存在感を増しビート感が強調されるが曲が持つ世界観は変わらず最後まで揺れている。
10 …IN HEAVEN…

初期の代表曲に「ガラスのような透明感」と「インダストリアルなエッジ」を反映させたアレンジを加えており、 アグレッシヴさはそのままに洗練された雰囲気が漂っている。
12 JUST ONE MORE KISS

ヒットシングルに「神秘のベール」のようなダブアレンジを施しており、原曲のもつニューウェイブ的な浮遊感をさらに強調している。歌詞の内容は狂おしい恋愛感情をB-T的な練られた表現でまとめたものとなっており、 「抱き合えばそこは架空の都」なる歌詞はいつ聴いても秀逸である。
14 HYPER LOVE

「竜宮城」を連想する東洋音階フレーズと「暗躍」のようなダークなベースサウンドがインパクト大の曲で 当時、前衛であった「インダストリアル」「オルタナ」「アシッドハウス」などを今井寿(g)独自のセンスでごちゃ混ぜにしたようなサウンドを聴かせてくれる。

初期の楽曲を今井寿覚醒後のセンスでセルフカバーしたアルバムでアルバムタイトルはB-Tらしい「孤高のアブノーマルさ」を感じるものとなっている。 「充実したレコーディング環境」「イメージを具体化できる楽器・機材」「凄腕エンジニアの存在」「洗練され始めたセンス」「演奏スキルの向上」など様々な要素がポジティヴに働き、全ての曲が原曲より生々しく立体的な響きをもっている。傑作アルバム「狂った太陽」同様に90年

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「1 悪の華」
「自分たちの進む方向性が完全に見えた」と言わんばかりの勢いとダークさを感じるヒットシングル。「シンプルなエイトビートロック」と「バクチク(BUCK-TICK)独自のギクシャクしたニューウェイブサウンド」を融合させ、ボウイ(BOØWY)以降のギターロックシーンの中で圧倒的な個性とデカダンスな新感覚を提示している。当時の日本の音楽シーンで「ダーク×デカダンス」な質感のロックソングがオリコンチャート1位を記録する事はとてつもない快挙でありバクチク(BUCK-TICK)の存在がなければ90年代のV系ムーブメントはまた違ったものになっていたと思われる。

リフレインされる「ミニマムでメタリックなニューウェイブリフ」
「メロディックな東洋音階を駆使した不思議な音程感があるギターソロ」
「ギターソロの直後に登場する「不気味な静けさ」を感じる単音フレーズ」

「悪の華」の魅力はなんといって今井寿(g)のギターサウンドで「覚醒前夜」のキレキレなフレージングを聴かせてくれる。 歌詞の内容は「これからが本当の自分たちのスタート地点である。」という熱い内容であると思われ、彼等らしくアブノーマルに「狂い出したBLUE BOY」という表現で熱量を表現している。

「2 UNDER THE MOON LIGHT」
樋口 豊(b)が初めて作詞にトライしたバラード。 最低限のB-Tらしさを守りつつも「恋人を失った喪失感と悲しみ」をストレートに表現した歌詞は、B-Tソングの作詞を担当する櫻井 敦司(vo)・今井寿(g)が描くアブノーマルなものとは異なる個性があり「good-bye my love , good-bye your love」というワードを中心に展開されるサビは非常にポップである。

サウンド的にはシンプルでラフなカッティングギターと「星々」のような質感のエフェクティヴなギターサウンドを中心に構成されている曲であり、B-Tソングには珍しく「ナチュラルな浮遊感」を感じるサウンドとなっている(1:26〜)ビートルズ(The Beatles)からの影響を感じる「フゥ〜」というメロウなコーラスが登場(2:00〜)ギターソロは「夕暮れの海辺」を連想するサウンドでありサーフミュージックのような質感がある。 他の曲にはない質感や雰囲気を感じるこの曲は「作詞者=樋口 豊(b)」の意向が大幅にサウンドに反映されているのかもしれないと感じる。

アルバム「悪の華」にもヤガミトール(dr)が作詞を担当した「DIZZY MOON 」という曲が収録されている。「DIZZY MOON 」もまた最低限のB-Tらしさをまもりつつ独自のテイストを打ち出している佳作である。普段、作詞を担当しない人に作詞者を任せるのは「面白い化学反応を生みだす」最もシンプルな方法論なのかもしれない。

    「要点」

  • ・覚醒前夜」のキレキレなフレージングを聴かせてくれる今井寿(g)
  • ・異色バラード「2 UNDER THE MOON LIGHT」は樋口 豊(b)が初めて作詞にトライ

「1 悪の華」 「自分たちの進む方向性が完全に見えた」と言わんばかりの勢いとダークさを感じるヒットシングル。「シンプルなエイトビートロック」と「バクチク(BUCK-TICK)独自のギクシャクしたニューウェイブサウンド」を融合させ、ボウイ(BOØWY)以降のギターロックシーンの中で圧倒的な個性とデカダンスな新感覚を提示している。当時の日本の音楽シーンで「ダーク×デカダンス」な質感のロックソングがオリ

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「1 BELIEVE」
これまで彼らが提示してきた「ルナティックなダークサウンド」とは正反対と言っていい「透明で開放的」な雰囲気をもっている曲で ファンの中でルナシー(LUNA SEA)史上最大の賛否両論を巻き起こした「SHINE」程ではないだろうが、本作も初期「ルナシー(LUNA SEA)クラシック」を求めるコアファン達の間で相当な賛否両論を巻き起こしたに違いないと思われる。

それにしても「世界の果て」のようなアルバム「IMAGE」でメジャーデビューを飾ったその後に、この「透明で開放的」な曲をメジャーデビューシングルとして音楽シーンに叩きつける所に彼らの尋常ではない「こだわり」を感じる。「ブランディング」や「イメージ」が大切な音楽ビジネスの中で彼らほど扱いづらいアーティストはいないだろう(褒めてます)。

「優雅にそしてスピーディーに流れるボーカルライン」「眩しすぎる光を感じる音響的なツインギター」を中心に構成された耽美サウンドは当時の既存の音楽シーンには存在しない「独自すぎる」サウンドで当時は「新感覚」に聴こえたであろうと思われる。またサウンド以上に「ドラスティックな変化」を遂げているのがRYUICHI(vo)の歌声であり、これまでの「狂った暗黒テイスト」は影を潜めアクアマリンのような質感の耽美性を感じさせる歌声となっている。歌詞もインパクト大で「〜過ぎる」というフレーズが頻出する「too much」な歌詞は若かりし日の彼らの勢いをパッケージングしている。

「2 Claustrophobia」
「1 BELIEVE」で混乱したファン達に対して「安心してください!」と言わんばりのルナシー(LUNA SEA)クラシック。「密室のようなダークさ」「陰鬱な雰囲気」「壊れた文学性を感じる詞の世界」をもっており全てのV系アーティスト・ファン必聴の曲となっている。

サウンドは初期ルナシー(LUNA SEA)の魅力を凝縮したようなハイクオリティーな暗黒サウンドだが、この曲の本当のヤバさは「閉ざされ病んでいる歌詞」をRYUICHI(vo)が絶叫して歌う展開にこそあると思う。この曲におけるRYUICHI(vo)の歌唱は伝説のアーティスト「ピクシーズ(Pixies)」が生み出した「オルタナな響き」を日本人独自にアレンジしたようなイメージなのである。

また驚くべき事にこのオルタナ的な歌唱をRYUICHI(vo)はインディーズの頃から大胆に取り入れている。この独自なオルタナ歌唱は「音楽マニア」であるSUGIZO(g)のアドバイスによるものか!?もしくは「ルナティックな表現の為の試行錯誤の果て」にRYUICHI(vo)が発明したものなのだろうか?!定かではないがどこからこの「独自なオルタナ歌唱」が生まれたのか?!非常に興味がある。

「当時の世界の先端(オルタナ)」と共振しつつも 「日本でしか生まれない独自性」をもつサウンドを鳴らしたルナシー(LUNA SEA)が多くのコアなアーティスト・音楽ファンからリスペクトを受けるのは当然であると思われる。

    「要点」

  • ・「1 BELIEVE」これまで彼らが提示してきた「ルナティックな漆黒サウンド」とは正反対と言っていい「透明で開放的」な雰囲気
  • ・「2 Claustrophobia」この曲におけるRYUICHI(vo)の歌唱は伝説のアーティスト「ピクシーズ(Pixies)」が生み出した 「オルタナな響き」を日本人独自にアレンジしたようなイメージ

「1 BELIEVE」これまで彼らが提示してきた「ルナティックなダークサウンド」とは正反対と言っていい「透明で開放的」な雰囲気をもっている曲で ファンの中でルナシー(LUNA SEA)史上最大の賛否両論を巻き起こした「SHINE」程ではないだろうが、本作も初期「ルナシー(LUNA SEA)クラシック」を求めるコアファン達の間で相当な賛否両論を巻き起こしたに違いないと思われる。 それにしても「世界の

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「踊れるハードロック」(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム。

「1 孤独のRunaway」
「コクと潤いのあるウォームなギターサウンド」「高層ビルを連想するゴージャスなホーンセクション」「切れ味抜群のボーカル」という初期ビーズ(B’z)の特徴が理想的なバランスで融合された曲でビーズ(B’z)のキャリアの中でも指折りの名曲である。

歌詞の内容は「後悔は少なめの人生」を送っている主人公が多少なりとも世間や他人の目を気にしている自分自身に対して「自分がやりたいこ事をやれよ!」と喝を入れるような自己啓発的内容となっている。本曲で聴ける松本 孝弘(g)のギターサウンドは筆者が知る限りTAK史上最高のプレイであると感じる(2:34〜)ギターソロは「都会の狂騒」を思わせる「うねるサイレン」のようなフィーリングである。

「2 Mars」
砂漠とピラミッドを連想する「神秘的でミステリアスなアルペジオ」をバックに稲葉浩志(vo)が淡々とした語りを聴かせるというマニアックな曲で「B級V系アーティスト的な雰囲気」を醸し出してはいるものの「軌道修正」というワードが稲葉浩志(vo)のまとも過ぎる人柄を表している。深読みかもしれないがこの曲の歌詞は田舎の母親に向けたポエム的なものではないだろうか?

「3 Loving All Night 〜Octopus Style〜」
「Black Album」以降のメタリカ(Metallica)のようなディープでスローなヘヴィロックだが随所で登場する清涼感を感じるシンセサウンドがハードロック匂を中和させている。本曲を聴いてふと思ったのだがビーズ(B’z)は「売れる曲を作っている」というより、どのようなタイプの曲でも「自分たちの中にある理想のバランス」を描いているような気がするのだ。本曲で聴ける「ラップ風歌唱」「強烈なシャウト」「ヘヴィなリフ」などは当時の音楽マーケットにおいては「非売れ線要素」であると思われるが「そんなの関係ない」と言わんばかりに「圧倒的な正解」として鳴り響く。

「4 Love & Chain 〜Godzilla Style〜」
「カラフルな装飾感」を感じるアーバンな質感のシンセロック。本曲のギターリフは「名脇役」のようなスタンスで軽やかなメロディーを奏でるボーカルラインに対して合いの手を入れるようなものとなっている。反面、ギターソロは主張しまくりで「濃厚でハードなブルース」といった趣のプレイを聴かせてくれる。

「5 LADY NAVIGATION 〜Cookie & Car Stereo Style〜」
カラフルで軽やかなポップソングにハードなギターサウンドを絡めたヒットシングル。歌詞は英語詞となっているが「公園のベンチ」や「ソフトクリーム」という英語ワードは出てこない。外国人に伝わりやすいように言葉のフレーズもアレンジしていると思われる。

    「要点」

  • ・踊れるハードロック(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム
  • ・「1 孤独のRunaway」はビーズ(B’z)も持ち味が理想的なバランスで融合した名作

「踊れるハードロック」(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム。 「1 孤独のRunaway」「コクと潤いのあるウォームなギターサウンド」「高層ビルを連想するゴージャスなホーンセクション」「切れ味抜群のボーカル」という初期ビーズ(B’z)の特徴が理想的なバランスで融合された曲でビーズ(B’z)のキャリアの中でも指折りの名曲である。 歌詞の内容は「後悔は少なめの人生」を送

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前作「KOMEGUNY」同様に素晴らしいクリエイティビリティーを発揮している傑作アルバムとなっており、アルバムタイトルにもある通り「FUNK 」に急接近したサウンドを聴かせてくれる。

「日常の何気ない出来事や思いをポップソングに変換する」カールスモーキー石井のセンスは天性のものだが、それと同レベルで強烈な存在感を放つのがジェームス小野田の日本人離れしたファンキズムである。本作に感じる「シュールな祝祭性」はジェームス小野田の存在なくしてあり得ないだろう。前作「KOMEGUNY」でも感じた事だが米米CLUBというアーティストは常に新しい音楽を吸収しており「世界の先端と同じタイム感で進んでいる前衛性」があると感じる。「2 美熱少年」におけるジャングルにいるような雰囲気はアシッドハウスのようだし「10 FLANKIE, GET AWAY!」に関しては90年代グランジロックと共通するヨレた質感すらあり驚愕である。

今作は電子音をあまり使わず「アナログで良質な音」を中心に構成され「見事な米米流FUNK」を鳴らしており特に不思議なタイム感をもつパワフルなドラムプレイは秀逸でドシドシと脳と体に響き渡る。

    「要点」

  • ・ジェームス小野田の日本人離れしたファンキズム
  • ・世界の先端と同じタイム感で進んでいる前衛性
  • ・「10 FLANKIE, GET AWAY!」は90年代グランジロックのようだ

「曲解説」

2 美熱少年 

ポジティヴな意味で80年代なセンスのタイトルが微笑ましい曲で「悪ふざけのようなファンキズム」と「無国籍な祝祭性」が圧倒的な個性を放っている。80年代末は海外でハウスミュージックに影響を受けたポップ・ロックミュージックが隆盛を極めたが、この曲は「米米CLUBからのハウスミュージックに対する回答」なのだろうか?!四つ打ちのリズムアプローチではないが「ジャングルの中にいる」ような雰囲気や「鳥の鳴き声を連想する狂ったシャウト」はアシッドハウスのエッセンスを感じる。
3 KOME KOME WAR

「氷」のような質感のクリーンなギターサウンドが清涼感を演出するファンキーなギターポップ。意味なんてある訳がない「KOME KOME WAR」を連呼する歌詞はインパクト大(2:42〜)トロピカルでド派手なギターソロが響き渡り、そこから「裏サビ」のようなボーカルラインが登場する。終盤は「攻めて」「やめて」というワードを連呼するミステリアスな展開。
4 SEXY POWER

パワフルなドラムとジャジーなホーンセクションを中心に構成されるシンプルなポップソング。時折挿入される不規則なパーカッションがダンサブルな要素を曲に与えており(2:15〜)突如「夏のビーチにワープした」ような静のパートが登場しアクセントとなっている。
5 BEE BE BEAT

「ミニマムの極み」のようなギターフレーズが「記号」のように響き渡るフリーなファンクソング。「浅い夢」のような浮遊感とカラフルさを感じるサウンドに乗せて歌われるカールスモーキー石井のボーカルは「獣的な狂気」を感じるもので素晴らしいの一言である(1:23〜)「茶番劇の終焉」のような質感のホーンの音色が登場する。
6 あ! あぶない!

ゴージャスで耽美なテイストのダークなファンクソング。「マニアックで良質なbar」のような質感のカッティングギターと「不思議なタイム感」をもつパワフルなフドラムが曲を引っ張る。またジェームス小野田(vo)の叫び声は何者にも縛られないアナーキーな質感で圧倒的な存在感を放つ。
8 TIME STOP

「深く思考を巡らせる」ような質感のジャズバラード。歌詞の内容は珍しく?!ナルシスティックなものとなっており熱く燃え上がる2人だけのパーティーを歌っている。
9 なんですか これは

「なんですか これは」というワードを呪文のように繰り返すリズムオリエンテッドな曲。この曲でも不思議なタイム感をもつパワフルなドラムが圧倒的な存在感を放っている(2:25〜)「アブノーマルな密室」のような雰囲気をもつパートが挿入される。その後は強烈なドラムの連打と共に更にファンキーになったサウンドが響き渡る。最後は「聖者が空を飛ぶ、しゅぴぴーん」なるシュールワードで幕を閉じる。
10 FLANKIE, GET AWAY!

ルーズなギターサウンドが印象的な曲でサビでのカールスモーキー石井(vo)の歌声はロック的なエッジを感じるしゃがれ声となっている。ボーカルの歌声、サウンド共にヨレた質感があり90年代前半にUSで大爆発したグランジに近い響きがある。
12 いつのまにか

ピアノを中心に構成されるシンプルなバラード。詞の世界はミニマムな言葉で形成されているが様々な想像が可能なものとなっている。筆者個人としては「空気のような夫婦関係」のことを歌っているのでは?!と感じた。
13 宴(MOONLIGHT MARCH)

「能天気でハイテンションなクイズ番組」のような曲で僅か50秒で終わる。
15 MY SWEET SWEET SHOW TIME

「雨の都会」のような雰囲気を醸し出すセンチメンタルなソウルバラード(0:50〜)「濃厚なブラックコーヒー」のようなジェームス小野田のソウルフルな歌声は素晴らしいの一言。

前作「KOMEGUNY」同様に素晴らしいクリエイティビリティーを発揮している傑作アルバムとなっており、アルバムタイトルにもある通り「FUNK 」に急接近したサウンドを聴かせてくれる。 「日常の何気ない出来事や思いをポップソングに変換する」カールスモーキー石井のセンスは天性のものだが、それと同レベルで強烈な存在感を放つのがジェームス小野田の日本人離れしたファンキズムである。本作に感じる「シュールな祝

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