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live at the indoor
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検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

「テクノ」「アシッドハウス 」「アンビエント」「トランス」は元より「オルタナ」「グランジ」「インダストリアル」など「ロック的な歪み」までを取り入れた自由度の高いサウンドが魅力の3rdアルバム。

キャッチーなメロディーなどはあまりないのだが非常にメロディックな印象をもつ。多くの曲で登場する「春風」や「空」を連想する存在感抜群のストリングスが曲に「華やかさ」「彩り」を与えている。また「イビサ島×レイヴ」を連想するような開放感も感じる事ができ、「3 All That I Need Is to Be Loved」などは「ザラついた質感のロックソング」ではあるが体を思わず揺らしてしまうレイヴ感が魅力であると思う。

様々な音楽の要素を楽曲に反映させつつもアルバム全編を通して「海」「宇宙」などを感じる統一感があるように思う。このあたりの「まとめるセンス」はベック(BECK)に近いものがあると感じる。

    「要点」

  • 音楽的自由度が高い開放的な電子音楽
  • ロック的な歪みも楽曲に取り入れている
  • 多くの曲で「春風」や「空」を連想するストリングスが登場

「曲解説」

1 Hymn

「透明なクリスタル」のようなミニマムなピアノが終始リフレインされるアンビエントな質感のオープニングソング。「荒涼とした風」のようなシンセサウンドが曲をシリアスな雰囲気にしている。
2 Feeling So Real

「高速の列車に乗って宇宙を旅する」ようなイメージのスピードチューン。サンプリングされたラップやソウルフルな女性ボーカルの声がファンキーなテイストを曲に与えている。「宇宙」を連想する曲は重くシリアスになりがちだが本曲はポップに弾ける。最後は夢の終わりのように「パタン」と唐突に幕を閉じる展開となっている。
3 All That I Need Is to Be Loved

テクノアーティストが敬遠しがちな「歪んだオルタナ・ギターサウンド」を取り入れた疾走ソング。全編を通して「ざらついた質感」ではあるが「閉ざされた」感覚はまるでなくキャッチー(1:30〜)ギターソロまで飛び出すまさかの展開(1:52〜)目の前が光に包まれる「光線」のようなシンセサウンドが現れる、これを境に歪んだギターサウンドの後ろで「リキッド」のような潤いを持つミニマムなシンセサンドが鳴り響き、最後はフィードバックノイズで締めくくられるグランジー展開である。シンプルな歪みソングではあるのだが不思議なワクワクを感じる点が秀逸。これがレイヴ上がりミュージシャンの魔力だろうか。
5 Everytime You Touch Me

「アンビエント」「テクノ」「アシッドハウス 」「HIP HOP」を融合している1曲。「春の訪れを告げるフルート」のような質感のストリングスとサビにおけるキャッチーなボーカルラインがポップ。様々な要素を詰め込んだ曲ではあるが気難しさはなくむしろ開放的で「イビサの香り」がする名曲。
6 Bring Back My Happiness

ジャジーなテイストのピアノが「ミニマムなギターリフのように転がる」スペーシーな曲。サンプリングされた「It’s hard to let you go」がループされ、時折、挿入されるキラキラした電子音は「地球に降り立ったUFO」のようであり(1:10〜)間奏部は突然、「宇宙」→「ジャングル」に瞬間移動したかのような錯覚に陥るBPM早めのアシッドハウスサウンドである。
7 What Love

サイバーな歪み感を持つインダストリアル・テイストのハードコア(1:40〜)テンポがスローになり本家グランジもびっくりな泥沼のようなグルーヴを感じるパートが挿入される。終盤は「酔っ払いによるアドリブソング」のようなボーカルラインが飛び出し哀愁を感じる。
8 First Cool Five

マッシヴ・アタック(Massive Attack)を思わせるディープさとダークネスを感じる1曲。ディープでミニマムなベースラインは「モダンでモノトーンな部屋」を連想させる。この曲でも「空を舞う」ようなストリングスをフィーチャーしており、ダークではあるが同時に開放感も感じるサウンドになっている。サンプリングされた女性ボーカルのボーカルラインは「メロウな祈り」のようであり、名作RPGゲームのエンディング曲にぴったりな質感を持つ。最後は「闇に降る雨」のようなビートが降り注ぐ。
9 Into the Blue

「海の中に浮かんでいる」ような浮遊感と重力を感じるメロウな曲。やはりこの曲でも「海中に差し込むわずかな光」のようなストリングスが流れている。 女性ボーカルによるボーカルラインは儚さと力強さが同居したものとなっており、「メロディアスな祈り」風である。
10 Anthem

「イビサ島での楽しい思い出を高速で振り返る」ようなアッパーソング(1:18〜)「思い出が走馬灯のように頭の中を通り過ぎる」ようなワープ風の電子音が曲にこれまで以上のスピードを与える。時折、挿入される子供の歓声のようなサンプリングボイスがリスナーに「バカンス」を連想させる。
13 When It’s Cold I’d Like to Die

「卒業式」のような重さと終幕感を持つバラード。リズムレスで重層なストリングスをバックに女性ボーカルが「どこまでも続く地平線」のように果てし無いボーカルラインを聴かせてくれる。歌声は祈りのような幽玄さがある。最後は全ての音が「無に吸い込まれる」ように静かに終わる。

「テクノ」「アシッドハウス 」「アンビエント」「トランス」は元より「オルタナ」「グランジ」「インダストリアル」など「ロック的な歪み」までを取り入れた自由度の高いサウンドが魅力の3rdアルバム。 キャッチーなメロディーなどはあまりないのだが非常にメロディックな印象をもつ。多くの曲で登場する「春風」や「空」を連想する存在感抜群のストリングスが曲に「華やかさ」「彩り」を与えている。また「イビサ島×レイヴ

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「極彩色の光」「稲妻」「虹」などの形容詞がよく似合うデジタルで色彩豊かなシンセサウンドが印象的なオービタル(Orbital)の2ndアルバム。wikiを見るとのアシッドハウスリバイバルの立役者と書いてあったのだが「あまりアシッド・ハウスっぽくはない」という印象を持った。

アシッドハウス的な「亜熱帯ジャングル」な質感はあまりなくどちらかというと「宇宙」とか「砂漠」などを連想するサウンドであると思う。アシッドハウスからの影響をオービタル(Orbital)のフィルターを通して表現したという事だろう。また気になったのがインダストリアル・ボディー・ミュージック的なザラついた質感のサウンドが時折、登場する事だ。ロックからの影響とも距離を置いていない点がオービタル(Orbital)の個性かもしれない。

    「要点」

  • 「極彩色の光」「稲妻」「虹」などの形容詞がよく似合うシンセサウンド
  • 「宇宙」とか「砂漠」などを連想するサウンド

「曲解説」

1 Time Becomes

ほとんど無音状態の中でタイトルである「Time Becomes」が無限ループされるシュールなオープニングソング。
2 Planet of the Shapes

「二日酔いの朝に見る太陽」のようなサイケ・サウンドがリスナーをアナザーサイドに導くアシッドハウスチューン(1:00)頃まで「右のイヤホンから全く音が聴こえない」というマニアックな拘りが凄まじい(6:17〜)インダストリアル・ボディー・ミュージックのようなダークで怪しげなサウンドが登場、癖のあるメロディーだが非常に耳に残る。気だるさを感じつつも体が横揺れしてしまう、そんな曲。
3 Lush 3-1

「頭の中を無数の光線が通過する」ような極彩色でアッパーなテクノチューン。レンガブロックのように四角いベースラインが頭にガンガン響いてきて、主旋律は「うねる蛇」のようでアラブの匂いを感じるものとなっている(3:56〜)「顔にパイを投げつける」ような「バッ、バッ」という歪んだ音は少しインダストリアル・テイスト。
4 Lush 3-2

女性ボーカルのエモいサンプリングボイスを活かした酩酊のような曲(2:20〜)鈍い稲妻のようなサウンドの登場から「スライムだらけの部屋」のようなサウンドに切り替わり、 終盤はリズムアプローチがより立体的になり躍動感を感じる展開となる。
6 Remain

「宇宙遊泳」のような無重力感を感じるアッパーチューン。「虹」を連想する極彩色な七色のシンセサウンドがインパクト大。この曲でもザラついた質感のインダストリアルノイズが登場し曲にエッジを与えている。
7 Walk Now

「テレビに映る砂嵐」のようなザラついた質感を持つ曲(2:15〜)無数の光が目の前を横切り「光溢れるトンネルを歩いている」ような展開に移行、中盤以降は目の前を横切る光の数がこれまでの2~3倍に増えて頭の中が軽い混乱状態となる。最後はざらついた砂嵐サウンドが更にうねる展開を見せる。
8 Monday

「ウォームなオルガンのリフレイン」と「空を歩くような浮遊感を持つストリングス」が印象的な曲で黄金に輝く電子色はセンチメンタルなメロディーを奏でている。中盤以降、リズムがディープさを増し(4:28〜)直線的なアラブのラッパ風サウンドが曲に「夜の砂漠」のような空気感を与える。終盤は「嵐が過ぎ去った砂漠に北風が吹いた」ようなシュールな清涼感を感じるサウンドを聴かせてくれる。
10 Input Out

オープニング「1 Time Becomes」と同様にタイトルである「Input Out」を無限ループする曲。この謎な捻くれっぷりは一体。。

「極彩色の光」「稲妻」「虹」などの形容詞がよく似合うデジタルで色彩豊かなシンセサウンドが印象的なオービタル(Orbital)の2ndアルバム。wikiを見るとのアシッドハウスリバイバルの立役者と書いてあったのだが「あまりアシッド・ハウスっぽくはない」という印象を持った。 アシッドハウス的な「亜熱帯ジャングル」な質感はあまりなくどちらかというと「宇宙」とか「砂漠」などを連想するサウンドであると思う。

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椎名 林檎のデビューアルバム。当時「8 ここでキスして。」がテレビ番組のエンディングで起用されるなどデビュー当時から圧倒的な注目を浴びていたが、その注目も納得のクオリティーの作品となっており、色んな意味で壊れた質感をポップソングに落とし込むセンスはhideに近いものがあると感じる。

また歌謡曲からの影響が自然と滲み出ており現在は死語だと思われるが、洋楽コンプレックスを一切感じない。なた歌詞の内容もぶっとんでいてエロの要素があるものが多い。椎名 林檎が登場するまで女性ロックアーティストは日本にはほとんど皆無であり、彼女の登場がなければ現在の日本の音楽シーンは別のものとなっていただろう。

    「要点」

  • 壊れた質感をポップソングに落とし込む破格のセンス
  • 洋楽コンプレックスを一切感じない

「曲解説」

1 正しい街

歌謡曲テイストを感じるダイナミックなギターロック。電子音とノイズが随所に散りばめられ鼓膜に絡みつき(3:10〜)春の訪れのような柔らかいストリングスが鳴り響き最後は直線的ですこしノスタルジーなギターフレーズが淡々と響き渡る。
2 歌舞伎町の女王

歌舞伎町の女王が女王になるまでの物語を描いたヒットソング。煌びやかな光のようなギターフレーズを中心に展開されサイケな質感もある(1:37〜)ギターソロはサビのボーカルラインをなぞるシンプルなものとなっている。
3 丸の内サディスティック

「夕暮れのオフィス街」のようなアーバンな雰囲気があるジャジーな曲(2:05〜)同じところを「ブン、ブン、ブン」とうねり回るようなベースラインと哀愁のあるハーモニカが重なり眩しさを感じる展開になり、そこに「ふと我にかえった」ようなしっとりしたピアノの音色が鳴り響く。歌詞の内容は強烈で「泥酔のした時に頭に浮かぶイメージ」を全てぶちまけたようなものとなっている。
4 幸福論(悦楽編)

エフェクティヴで歪んだボーカルで畳み掛けるジャンクなロックソング。シンプルな構成だが緩急によってとんでもないダイナミズム生み出している。絶叫を歪ませたようなノイズも登場するが曲全体を通して「おもちゃ」のようなキャッチーさがある。このあたりのセンスはhideに通じるものを感じる。
6 シドと白昼夢

バグった夢と現実を行ったり来たりするインパクト大の曲。揺れた光に包まれているような感覚に陥る異空間パートと、厳しい現実のようなノイズロックなパートによって構成されている。「異空間パート」では「ガラスが割れる」ような音、「ノイズロックなパート」では「ピィー、ピィー」というノイズが挿入され曲のもつエッジをさらに高めている。
8 ここでキスして。

この曲で「椎名 林檎」を知った人も多い ヒットソング。波紋のように広がるクリーンなギターフレーズが曲に浮遊感を与えている。感情を一気に爆発させるサビのメロディーラインやギターソロはインパクト大。
9 同じ夜

「普段、多くを語らないおばあちゃんの独白」のような渋みを感じるアコースティックバラード。バイオリンが長年寝かせた赤ワインのような味わいある旋律を奏でる。サビのボーカルラインは壮大でエモーショナルなものとなっている。
10 警告

熱風のような熱さを感じるラフでハードなロックチューン。ざっくりとしたギターリフと底で不穏にうねるベースラインを中心に展開され(3:00〜)唐突に乱れた呼吸をフィーチャーしたパートが挿入されアクセントになっている。

椎名 林檎のデビューアルバム。当時「8 ここでキスして。」がテレビ番組のエンディングで起用されるなどデビュー当時から圧倒的な注目を浴びていたが、その注目も納得のクオリティーの作品となっており、色んな意味で壊れた質感をポップソングに落とし込むセンスはhideに近いものがあると感じる。 また歌謡曲からの影響が自然と滲み出ており現在は死語だと思われるが、洋楽コンプレックスを一切感じない。なた歌詞の内容も

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デトロイト・テクノのオリジネーターの一人であるケヴィン・サンダーソンが女性ヴォーカリストを迎えて結成したインナー・シティ(Inner City)の2ndアルバム。

「都会に吹く風」のようなストリングスが印象的でアーバンなソウルやジャズのような雰囲気を持ち、デトロイトで誕生したテクノサウンドが数年の時を経て歌のメロディーと最高の形で調和したようなイメージの作品。「ポップ」とか「歌モノ」とかではなくセンス抜群のアーバンなサウンドとボーカルラインが見事に溶け合っていると言える。

90年代以降のテクノやエレクトロニカでは「ボーカルラインをどのように響かせるか?!」が作品のインパクトを分ける大きな要素であると感じるが本作はテクノサウンドにおけるボーカルのあり方という文脈に置いてお手本のような作品と言えるだろう。

    「要点」

  • 「都会に吹く風」のようなストリングスが印象的
  • テクノサウンドが最高の形で歌のメロディーと調和

「曲解説」

1 Inner City Theme

「霧の都会」のようなウェットな質感のシンセサウンドが印象的なインスト曲。きらめく電子音はしっとりと降り注ぐ雨のようだ。
2 Paradise

ミニマムなビートの粒が消えては現れるなテクノサウンド。トラックの上を「paradise」というフレーズを連呼する女性ボーカルが乗る。曲を通してアーバンなソウルミュージックのような「雨の街角」のような雰囲気がある。
3 Ain’t Nobody Better

「都会をすり抜ける少しだけ冷たい風」のようなストリングスが終始流れるシティーポップのような曲。1・2曲目では控えめであったパリス・グレイ(vo)の伸びやかで華やかなボーカルが堪能できる(1:04〜)ギターソロのような質感の煌びやかなキーボードソロが登場(2:21〜)パリス・グレイ(vo)によるハイトーン・シャウトが飛び出す。エモーショナルな曲ではあるが全体を通して終始アーバンな空気感が保たれている。
4 Power of Passion

「透明なベール」のようなサウンドが聴けるドリーミーでスローな曲。「誰もいない部屋」のように淡々としたリズムの上をメランコリックで儚いパリス・グレイ(vo)のボーカルラインが踊る。良質なドリームポップを聴いた後のような浮遊感も感じる事ができる。
5 Big Fun

カラフルな電子音が脳みそをグサリと刺激するハードなテクノ。この曲でも「少しだけ冷たい風」のようなストリングスが流れ、ボーカルラインはノスタルジーな響きを持ち哀愁を感じる(2:03〜)「一人時間差」のような面白いリズム感のキーボードソロが曲にきらめきを与える。最後は徐々にフェードアウトするように静かに終わる。
7 Good Life

流れるようなボーカルラインを持つ「春風」のようなアッパーチューン。リバーブのかかったボイスで連呼される「Good Life」が印象的で、フックのあるボーカルラインとは対照的にリズムアプローチはディープでミニマム。やはりこの曲でも風のようなストリングスが曲に清涼感を与えている。
8 Set Your Body Feel

空を飛んでいるような浮遊感を感じるソウル。透明なシンセサウンドがループされラップのような男性ボーカルがアクセントとなっている。
9 And I Do

何かに追いかけられるような切迫感があるアッパーな曲。不穏なシンセサンドと煌びやかな電子音が特徴で「ジャズを早送りしてテクノアレンジした」ようなイメージ。
10 Secrets of the Mind

ジャージーな質感を持つラストソング。分厚く立体的なシンセサウンドは「街に降り注ぐ雨」のようだ。しっとりした雰囲気とは対照的にリズムは複数のビートが絡みアップテンポ。終盤になると小爆発のような「ドゥン」という音が頻繁に挿入される。

デトロイト・テクノのオリジネーターの一人であるケヴィン・サンダーソンが女性ヴォーカリストを迎えて結成したインナー・シティ(Inner City)の2ndアルバム。 「都会に吹く風」のようなストリングスが印象的でアーバンなソウルやジャズのような雰囲気を持ち、デトロイトで誕生したテクノサウンドが数年の時を経て歌のメロディーと最高の形で調和したようなイメージの作品。「ポップ」とか「歌モノ」とかではなくセ

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デリック・メイ(Derrick May)によるソロプロジェクトであるRhythim is Rhythim名義の作品でデトロイトテクノを世に知らしめたEPが本作である。デトロイトテクノの元祖とも言える「No UFO’s(EP) / Model500 」から感じた「都会の夜」のような雰囲気は今作にはあまりなく、アナログで美しい景色を連想する音が印象的であると感じた。

思わず「オッ」と思ってしまう凝られた音の数々は非常に刺激的で曲に色彩を与えている。テクノ勢はもとよりポストロック勢や前衛的なロックアーティストにも影響を与えていると思われる抜群のバランス感覚は永遠に色褪せない。

    「要点」

  • アナログで美しい景色を連想する音
  • 本当に87年の作品なのか?!と本気で疑うレベルのバランス感覚

「曲解説」

1 Strings of life(Flam-Boy-Ant Mix)

ミニマムなピアノをフィーチャーした疾走感のあるアッパーチューン。序盤はダンサブルだが「昼下がり」のようなメロウさもある展開となっている(0:52〜)1音1音がはっきりとしたカラフルなシンセサウンドが頭の中を次々と通り過ぎ曲を華やかにする(1:22〜)「優雅な風」のようなストリングスに「交差する光」のようなシンセサウンドが絡まりBPM以上の疾走感を感じる(3:52〜)一瞬のブレイクを境にリズムアプローチが原始的でオーガニックなものに変更される(4:38〜)優雅に流れる旋律をビームのような電子音が切り刻む展開は本曲作最大の見せ場となっている。最後はダンサブルなリズムが唐突に途切れるようにして終わる。
3 Kaos(Juice Bar Mix)

「渦巻雲」のように回転する空間系サウンドがインパクト大の曲(1:22〜)アシッドハウス的なシンプルな四つ打ちとディープな低音で構成されるパートに移行(2:34〜)その後は「早歩き」のような16ビートに切り替わる(3:32〜)そこにメタリックで弾力のある「メタルスライム」のようなサウンドがが登場し曲にインパクトを与えている。87年にこのサウンドは新し過ぎてどうリアクションをすれば分からないレベルであると思われる。

デリック・メイ(Derrick May)によるソロプロジェクトであるRhythim is Rhythim名義の作品でデトロイトテクノを世に知らしめたEPが本作である。デトロイトテクノの元祖とも言える「No UFO’s(EP) / Model500 」から感じた「都会の夜」のような雰囲気は今作にはあまりなく、アナログで美しい景色を連想する音が印象的であると感じた。 思わず「オッ」と思ってしまう凝られ

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