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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

壮絶でハイテンションなハードコアサウンドとリスナーのイマージネーションに訴えかけ様々な風景や世界観を連想させるパンチの効いたフレージングが強烈なアット・ザ・ドライヴイン(At The Drive-In)

ハードコアという音楽はどちらかというとフィジカルに訴えかけるものや色んな意味でリスナーと「熱量を共有しあう音楽」であるという印象があるのだが、本作は頭の中に様々な絵が浮かぶ「プログレ性」と「ハードコア的な破壊力やテンション」が奇跡のバランスで成立している。激しい音楽を聴いて「ノッた後の爽快感」と「練られた音楽を聴いた後の感慨」を同時に味わう事ができる。

    「要点」

  • イマジネーションを刺激するプログレ性あり
  • ポストハードコアの名作

「曲解説」

1 Arcarsenal

「上空から何者かが舞い降りた」ような不穏な響きと「酔っ払い」のようにぐらついたギターフレーズが絡むインパクト大のイントロ。 「太陽光線」のような直線的なギターサウンドが終始鳴り響く中、突如(2:12〜)ダークなピアノの音色が挿入されて曲にアクセントを与える。 全てがシャウトのように聴こえるボーカルラインを筆頭に全てのパートが凄まじいテンションで響き渡る。
2 Pattern Against User

左右から聴こえる「異なる音色による鬼ごっこ」のようなギターサウンドが特徴。冒頭からストレートで熱量のあるテンポで進行するが(1:48〜) リズムがなくなりベース音のみが鳴る。そこに「上空を舞うねじまき鳥」のような立体的で透明感のあるアルペジオが響きわたる。終盤はストレートなロックサウンドに戻り疾走、最後はマイナーな響きのコードバッキングが鳴り響く。
4 Sleepwalk Capsules

冒頭から「戦場」のような荒れ狂った空気感を感じる。ツインギターの音色はやはり全く異なりそびえ立つ音の壁となって迫り来る。そんな展開の中(1:22〜)浮遊感のあるアルペジオとそれに絡みつく幻影のようなフレーズが飛び出し、それに呼応するかのようにセドリック・ビクスラー(vo)がメロウなボーカルラインを奏でる。しかしそれも束の間(2:12〜)またも荒れ狂った空気感をもった展開になり爆発する。
5 nvalid Litter Dept.

不穏でどこか「エジプトの神殿」を連想するようなアルペジオが鳴り響く中、ミニマムで唸るベースラインの上を「早口なパート」と「夢見心地でメロウなパート」が合体したセドリック・ビクスラー(vo)独特のボーカルラインが踊る(3:05〜) ピアノの旋律と「沈む夕日」のような枯れたギターが鳴り響く。ハードなサウンドも健在ではあるがどちらかというと浮遊感をと哀愁を感じる曲となっている。
7 Enfilade

男女の電話でのやり取りがSEで流れる。「宇宙に放り出された」ようなバグった重力感の中で「ラップのようなボーカルが響き渡るパート」と「電撃のような強烈なギターサウンドが登場するアヴレッシヴで熱量マックスのダイナミックなパート」が交互に展開される(4:30〜)最後は重力にのみ込まれるように音は途切れて「ピーピー、ガーガー」というノイズだけが鳴り響き曲は終わる。
8 Rolodex Propaganda

「高速道路を走る車の中から見る景色」のように揺れてきらめくギターサウンドとアヴレッシヴなラップは「本当に車に乗っている」ような感覚を味あわせてくれる(0:52〜)虹の中にいるような極彩色のボーカルラインが登場して、その後サウンドはさらにエフェクティヴになり、中盤以降は高速道路ではなく「上空を走る車」のようなイメージが頭に浮かぶ。
10 Cosmonaut

叙情性を感じる強烈なギターサウンドと「タイトなリフ」のようなドラミングが絡み合う。そこに強烈なテンションで歌われるボーカルが加わるハイテンションな曲。時折、挿入される「揺れる水面」のような透明なアルペジオがこの曲のキーだろう(2:40〜)壮絶な絶叫から最高潮を迎え最後は残響だけが残る。
11 Non-Zero Possibility

クリスタルのような透明なピアノの旋律が鳴り響く曲。これまで「戦場のようにハイテンション」な曲が多かったので非常に安堵感を感じる。セドリック・ビクスラー(vo)のボーカルラインはバラード調のこの曲でも強烈な熱量を感じさせ(2:58〜)「高速でループするブーメラン」のようなノイズギターがピアノの旋律を壊すことがない位の位置で静かに鳴り響く(3:59〜)ミニマムなアコギのアルペジオが挿入されてから 全ての音が少しずつ遠くのほうに遠ざかり、最後は不穏で重厚な弦楽器の調べと共に静かに幕を閉じる。

壮絶でハイテンションなハードコアサウンドとリスナーのイマージネーションに訴えかけ様々な風景や世界観を連想させるパンチの効いたフレージングが強烈なアット・ザ・ドライヴイン(At The Drive-In) ハードコアという音楽はどちらかというとフィジカルに訴えかけるものや色んな意味でリスナーと「熱量を共有しあう音楽」であるという印象があるのだが、本作は頭の中に様々な絵が浮かぶ「プログレ性」と「ハード

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言葉本来の意味でのオルタナティヴ(代案)を体現するアーティスト/ベック(Beck)。HIP HOPのビート感、変幻自在な電子音、アバンギャルドなノイズなどあらゆる音楽の面白いところ曲に反映させるベック(Beck)サウンドは唯一無二。子供のように音楽で好き勝手に遊び、そのサウンドを冷静に楽曲に落とし込んだようなイメージなので、「ごった煮サウンド」であっても無印良品のアイテムのように「シャープでシンプルなポップミュージック」として成立している。

またこれだけ様々な要素を反映しているにも関わらず全編を通してカントリーのような牧歌的でのどかな雰囲気を一貫して感じることができる点に相当なこだわりを感じる。90年代的なジャンルのクロスオーバーを象徴するような1枚と言える。

    「要点」

  • ごった煮サウンド
  • 複雑だが「シャープでシンプルなポップミュージック」
  • 全編を通してカントリーのような空気感
1 Devils Haircut

序盤はウォームで少し歪んだリフと淡々としたビートで進行(0:46〜)「意外な登場人物が現れた」ような効果音が鳴りビートがブレイクビーツに移行。ブレイクビーツ登場以降は、「ドリーミーな電子音」や「ドアノブを回すような幽かなノイズ」などが登場し夢心地な雰囲気となるが、その空気感の中で(2:58〜)マニアックなエフェクトをかけたシャウトが登場。「僅かなグランジ匂」を残し曲は終了する。
2 Hotwax

フォーク調のギターサウンドとアナログでゆったりしたビートの上をリラックスしたベック(Beck)流のラップが乗る。ソニック・ユース(Sonic Youth)彷彿のアバンギャルドノイズが頻繁に登場し曲をカオスにする。電子加工された管楽器のような音色やDJのスクラッチのような音も挿入されるサウンドはまさに「ごった煮」(3:11〜) そんな「ごった煮サウンド」を遮るように「夕暮れ時」のような雰囲気が流れ「小鳥のさえずり」がはじまる。曲はそのままの雰囲気で最後は「沈む夕日」のようにしっとりと終わる。
3 Lord Only Knows

「老人の叫び声」のような声で幕をあける。終始鳴り続ける僅かに歪んだ音響は「夏の終わりのビーチにいる」かのようにメロウでノスタルジーな雰囲気を醸し出す(1:26〜)ビートが強調されて枯れた味わいのあるギターソロが流れる。終盤、音響の歪みが増幅され「電子の海」と化すがそこに(3:38〜)フラメンコギターのようなラテンな流れる旋律が流れる。それを皮切りにアバンギャルドノイズが流れ曲をズタズタに切り裂く。
5 Derelict

「砕けたクリスタル」のような神秘的でデリケートな電子音が流れる中をベック(Beck)の歪んだ気だるいラップが乗る(1:50〜)リズムが複雑性が増して、まるでダブ・ステップのようなリズムに一時かわる。そこに(2:05〜)中東を連想する「煙」のようなラッパの音が流れる。終盤は中東的な雰囲気が全体を支配して全てを包むように曲は終わる。
6 Novacane

「沈む夕日」のようなカントリー調ではじまるが(0:20〜)シュールな祝祭のような電子音の登場を皮切りにヘヴィなギターと神経質で小刻みでビートが登場。オルタナサウンドと歪んだラップを中心に展開される(1:25〜)デジタルな太陽光線のようなノイズが鳴り響く(2:05〜)一瞬のブレイクの後にDJスクラッチが顔を出し、そこから冒頭のカントリー調もあらわれる展開。終盤はアバンギャルドな音が順繰りに登場し鳴り響く。もはや冒頭の「沈む夕日」のようなカントリー調の姿は跡形もない。
9 Minus

ギターだけではなく音響全体が歪んでいるようなベック流オルタナソング(1:00〜)リズムがぐっとスローになり「70年代ハードロック」のような展開になるが、すぐにまた元の展開に戻る。終盤はハードなオルタナサウンドとキラキラした電子音が絡まる。
11 Readymade

ゆったりしたHIP HOPのビートと気だるくヨレたギターリフで展開される。キラキラした電子音や「軍歌」のようなラッパの音色も登場。ベックのボーカルも淡々として抑揚のない落ち着いたものになっているが、この淡々とした変化のなさがアバンギャルドな本作の中では異質。

言葉本来の意味でのオルタナティヴ(代案)を体現するアーティスト/ベック(Beck)。HIP HOPのビート感、変幻自在な電子音、アバンギャルドなノイズなどあらゆる音楽の面白いところ曲に反映させるベック(Beck)サウンドは唯一無二。子供のように音楽で好き勝手に遊び、そのサウンドを冷静に楽曲に落とし込んだようなイメージなので、「ごった煮サウンド」であっても無印良品のアイテムのように「シャープでシンプ

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80年代USアンダーグラウンドシーンを代表するバンドソニック・ユース(Sonic Youth)実験的でシュールな絵画を見ているような錯覚に陥るアバンギャルドなギターサウンドをギターロックに反映させたエポックメイキングなバンドであると同時に、ニルヴァーナ(Nirvana)やダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)を「発掘」した名スカウトでもある。

「壊れた質感」「ノイズを音響として活かしたサウンド」「ありえないコード進行の不穏な響き」などの特徴を持つ音楽性。90年代におけるグランジ・オルタナギターロックの台頭はソニック・ユース(Sonic Youth)なしでは考えられない。本作はメジャーレーベル移籍後にリリースされた第一弾アルバムだが、「油絵」のようにぼやけた音響やアバンギャルドなノイズサウンド満載でシュールとしか言いようのない異空間を作り上げている。ポップではないしリスナーを選びまくる作品であることは間違いないが、ポップソングとしてギリギリのギリギリのラインで成立している(2.・3曲成立していない曲もある)

    「要点」

  • アバンギャルドなギターサウンド
  • シュールとしか言いようのない異空間
  • ニルヴァーナ(Nirvana)を「発掘」

「曲解説」

1 Dirty Boots

オリエンタルな雰囲気のミニマムなベースフレーズを中心に進行する曲でサーストン・ムーア (g, vo)は話すようなテンションで淡々とメロディーを歌い上げる(2:35〜)「重い扉を開ける」ようなギターノイズが鳴り響き壊れた展開に移行するとさっきまでのテンションが嘘のようにサーストン・ムーア (g, vo)が「Dirty Boots」というフレーズを連呼。また横殴りの雨のようなノイズギターが飛び出し混沌とした雰囲気となる。 終盤はオリエンタルな響きのギターサウンドが響く展開だが(4:50〜)水面に浮かぶ揺れる炎のようなメロウな展開になり静かに終わる。
 2 Tunic (Song for Karen)

 「油絵」のようなノイズギターが終始鳴り響く浮遊感を感じる曲でキム・ゴードン (b, g, vo)のボーカルは語りのよう(3:40〜)ノイズは真っ白な霧になり視界を防ぐ。ノイズはその後も様々な変化を見せ、曲に色彩を加える。
 3 Mary-Christ

 教会の鐘が鳴り響く神聖な空気感をノイズギターがバッサリと切り裂くイントロ。ノイジーでミニマムなリフを繰り返すソニック・ユース(Sonic Youth)流リフロック(1:20〜)「ピィ〜ピィ〜ピィ〜」と「アバンギャルドの極致」のような音が登場する。
 5 Mote

 「高速回転する竜巻」のようなノイズが縦横無尽に暴れる(3:23〜)スローなテンポになり静寂に包まれる中、複数のアンプのハウリングが響きはじめ「この世の果て」のようなカオスな様相を呈する。この後も「不穏なハウリングが響き続けるだけ」の展開が続くマニアックな曲。
 8 Mildred Pierce

 強烈に歪んだベースラインと効果音のような煌びやかなギターサウンドが絡み疾走する。ソニック・ユース(Sonic Youth)の曲の中では圧倒的にシンプルな曲だと思っていた矢先(1:38〜)狂気じみた絶叫と共に「目に映る全てを破壊する」凶悪なノイズが渦巻く。本作の中でも最も意外性のある曲。

80年代USアンダーグラウンドシーンを代表するバンドソニック・ユース(Sonic Youth)実験的でシュールな絵画を見ているような錯覚に陥るアバンギャルドなギターサウンドをギターロックに反映させたエポックメイキングなバンドであると同時に、ニルヴァーナ(Nirvana)やダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)を「発掘」した名スカウトでもある。 「壊れた質感」「ノイズを音響として活かしたサウン

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90年代を代表するバンド/ニルヴァーナ(Nirvana)とレディオヘッド(Radiohead)に影響を与えたオルタナの元祖的アーティスト。極端な「静→動のダイナミズム」は彼らが生み出した方法論だとも言われており、囁くように歌われるボーカルラインから突然、狂ったような絶叫をみせる曲も存在する。 「突然何かが壊れた」ような展開は90年代以降の「狂気」の表現に必要不可欠な要素であり、ピクシーズ(Pixies)なくして90年代ロックなしと言っても過言ではない存在と言える。

またピクシーズは日本のV系バンドとも共通点がある「突然、何かが壊れたかのような」シャウトやまくしたてるようなボーカルはV系でも見られる。V系のボーカリストはピクシーズ(Pixies)を知っていたのだろうか?!それとも偶然の一致だろうか?!気になるところである。

    「要点」

  • 極端な「静」→「動」のダイナミズム
  • 90年代カリスマアーティストに多大な影響
  • V系との意外な共通点

「曲解説」

2 Tama

囁くようなボーカルラインから突如何かが壊れたかのような絶叫にかわるインパクト大の曲。絶叫と共に鳴り響く金属的な響きのギターは同じコードをずっとカッティングするという単調なものだが、ボーカルラインがあまりにエキセントリックなので「これでいいのだ」状態になる。
3 Wave of Mutilation

女性ベーシスト・キム・ディール(b)の囁きのようなボーカルとブラック・フランシス(vo , g)のメロウなボーカルが掛け合いで歌う名曲。
5 Here Comes Your Man

「少年時代の思い出」のようなノスタルジーなベースラインとメロウなアルペジオを中心に展開される。ブラック・フランシス(vo , g)が歌うメランコリックなボーカルラインは神レベルで(1:45〜)「港を出る船の汽笛」のように薄く鳴り響くギターソロが聴ける。
6 Dead

原始的で躍動感のあるリズムに「うねるドリル」のように歪む単音ギターフレーズが絡みつく。エフェクトがかけられたブラック・フランシス(vo , g)のボーカルは「ヒステリーな呪文」のようであり、どこか密室を連想するような曲となっているだが(1:17〜)ダークな空間が少しの間だけ、「春の訪れ」のような開放的な音色に包まれ。
7 Monkey Gone to Heaven

ミニマムなベースラインを中心に展開される曲で単音の歪みギターはおそろしく耳に残り曲に壊れた質感を与えている。ブラック・フランシス(vo , g)とブラック・フランシス(vo , g)のボーカルは一つに重なりメロウなメロディーを奏でる(2:05〜) 少しの静寂のあとに狂ったようなシャウトが繰り返されるまさかの展開もあるが美しくしっとりした曲。
8 Mr.Grieves

「怪盗団のテーマソング」のようなダークなギターフレーズと笑い声を含んだコミカルなボーカルラインが印象的な曲(0:40〜)リズムが加わり疾走感のある展開になるが怪しさは最後まで続く。
10 La La Love You

枯れたブルースギターのフレージングが印象的な曲で口笛も鳴り響く。ムード歌謡のようなブラック・フランシス(vo , g)のボーカルがコミカルな印象。繰り返される「I LOVE YOU」はガチなのかジョークなのか気になる。
11 NO.13 Baby

残響のようなギターがサウンドが幻想的な雰囲気を醸し出す曲。甲高いブラック・フランシス(vo , g)のボーカルラインは相変わらず素晴らしく(2:55〜)澄み渡る青空のようなギターサウンドが聴ける。
14 Silver

「恐竜の足音」のような「ズドン」というリズムの上をヨレたブルースギターとアニメのキャラクターが歌っているような可愛い歌声のボーカルがで舞う。終盤は「so long」(多分)というフレーズが連呼される。

90年代を代表するバンド/ニルヴァーナ(Nirvana)とレディオヘッド(Radiohead)に影響を与えたオルタナの元祖的アーティスト。極端な「静→動のダイナミズム」は彼らが生み出した方法論だとも言われており、囁くように歌われるボーカルラインから突然、狂ったような絶叫をみせる曲も存在する。 「突然何かが壊れた」ような展開は90年代以降の「狂気」の表現に必要不可欠な要素であり、ピクシーズ(Pixi

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ヘヴィロック界のレディオヘッド(Radiohead)とも称されるデフトーンズ(Deftones)「エレクトロニカ」や「ポストロック」などの要素がふんだんに盛り込まれたサウンドなのかと思いきや本作ではヘヴィロックバンドがダイナミックなUKロックを演奏しているような質感のサウンドが多くミクスチャー的なヒップホップのビート感やストリート感のあるエフェクトなどは皆無となっている。

UKバンド的なマイナーコードをここまで使うヘヴィなバンドは当時では非常に珍しかった。またレディオヘッド(Radiohead)からの影響も大きいと見られディオヘッド(Radiohead)の名作「The Bends」はデフトーンズ(Deftones)のダイナミックでエモーショナルなサウンドに通じるところがある。粘りっけのあるスクリームから繊細なファルセットまで歌い上げる チノ・モレノ(vo)のディープな歌声は歌声は素晴らしいの一言だ。

    「要点」

  • 「ディープ」×「ヘヴィ」だがメランコリック
  • 絶叫〜ファルセットまで自在に操るボーカル
  • 冷たい質感を持つ音が多い

「曲解説」

1 Feiticeira

前半はうねるヘヴィリフとUKロックバンドのようなトーンのバッキングが同時に響き合い、後半はヘヴィリフが姿を消しコードバッキングとアルペジオで「曇り空」のような沈むサウンドを聴かせる。チノ・モレノ(vo)のボーカルラインはラップ・歪んだシャウト・叙情的なメロディーラインを取り入れまさに変幻自在だ。
4 Rx Queen

「「地下室」のようなダークで不穏な雰囲気のパート」と「ダイナミックなギターロックサウンドパート」が交互に展開される(2:00〜)マイナー調で沈むような音色のアルペジオが響き渡り(3:33〜)「金属がぶつかり合う」ような冷たい効果音とデリケートな電子音が鳴り響き徐々に音量が小さくなり終わる
6 Teenager

ポストロック的な「電子の海」のようなアンビエント感のあるトラックの上でチノ・モレノ(vo)が「舞い降りる羽」のような繊細なファルセットでボーカルラインを歌い上げる(2:05〜)一筋の光を思わせる電子音がかすかに聴こえ曲に暖かみを与えている。
7 Knife Prty

ディレイの掛かった幻覚のようなギターカッティングとディープでマイナー調のコードバッキングが同時に鳴らされ、ヘヴィだがどちらかというと浮遊感を感じるサウンドになっている(2:50〜)ヒステリーな雄叫びのようなコーラスが入ってきて終盤はダークで沈むような音色のギターサウンドが重なるディープな展開。
8 Korea 

インダストリアルなシューゲイザーサウンドという雰囲気の曲。ダークでマイナー調の分厚いギターサウンドが何重にも重なり壁となって迫り来るチノ・モレノ(vo)の狂ったようなスクリームは破壊力抜群。
10 Change (In the House of Flies)

「雪国」を連想する雰囲気を「雪崩」のようなディープでヘヴィなギターサウンドが包み込む(3:32〜)「氷の迷宮に迷い込んだ」ようなダークな展開になるが、再びディープなサウンドが鳴り響き視界は真っ白に塞がる。

ヘヴィロック界のレディオヘッド(Radiohead)とも称されるデフトーンズ(Deftones)「エレクトロニカ」や「ポストロック」などの要素がふんだんに盛り込まれたサウンドなのかと思いきや本作ではヘヴィロックバンドがダイナミックなUKロックを演奏しているような質感のサウンドが多くミクスチャー的なヒップホップのビート感やストリート感のあるエフェクトなどは皆無となっている。 UKバンド的なマイナーコ

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