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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

轟音ギターサウンドが鳴り響くバンドだと思っていたのだが(もちろん轟音もある)、実際よく聴いてみるとニューウェイブ的な浮遊感やダークさを感じることができ、またソニックユース的な「斬新な響き」を持つチューニングやコード進行が面白い。

「5 Flying Cloud」で聴けるコード進行などはこれまで聴いたことがない類のものだ。J・マスシス(vo , g)の気怠く不思議な哀愁を持つ声とダークで浮遊感と壊れた質感が同居した雰囲気はまさに「オルタナ」。グランジが大爆発した91年にブレイクしたバンドだけど、グランジ勢とはあまり関係のない音だと感じる。90年代初頭のUSバンドの中では突出したメロウなメロディーセンスを持っていると思う。

    「要点」

  • 摩訶不思議なコード進行
  • ニューウェイブ要素強め、メロウなボーカルライン

「曲解説」

2 Puke and Cry

ニューウィブのようなダーク×耽美で煌びやかなコードストロークが印象的。ダイナミックな展開はなく浮遊感のある展開で淡々と進行する(3:33〜)リズムがスローになり一瞬だけU2を彷彿とするアンビエントなギターサウンドが鳴り響き、最後はメロウなメロディーに乗せて「come on down」というフレーズが繰り返され終わる。
3 Blowing It

憂鬱な夏のような浮遊系ギターリフがエモく、べースが高音でメロディックなフレーズを歌う。ニューオーダー的なフィーリングのする曲でグランジーな歪みギターは一切登場しない。
5 Flying Cloud

循環コード(Asus Cmaj7 Dmsus Dm)が終始鳴り響きコードストロークの強弱で抑揚をつける曲。J・マスシス(vo , g)の気怠いボーカルと「結婚式と葬式が同時開催された」かのような「祝祭と絶望が混在した」オルタナな雰囲気をもつコードの響きが秀逸。
6 Water

モノクロームな青空を思わせるコード進行が特徴の曲(コード進行もそうだけどそもそもチューニングが変則かも?!)で「爽やかさと憂鬱さ」が混在しておりエモい気分に浸れる。
7 Muck

ダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)流ファンク。16ビートのファンキーでダークな質感のあるギターカッティングの間を縫うようにJ・マスシス(vo , g)と女性ボーカリストの気怠くメランコリックなボーカルラインが聴こえる。最後はアコギのコードストロークのみが流れ静かに終わる。
10 Green Mind

本作の中で最もオルタナっぽい曲。冒頭は壊れた質感のギターサウンドを中心に進行するが、サビのボーカルラインの裏では疾走感のあるカッティングギターが鳴るという展開(2:40〜)感情が乗ったエモーショナルで哀愁のあるギターソロが爆発する。

轟音ギターサウンドが鳴り響くバンドだと思っていたのだが(もちろん轟音もある)、実際よく聴いてみるとニューウェイブ的な浮遊感やダークさを感じることができ、またソニックユース的な「斬新な響き」を持つチューニングやコード進行が面白い。 「5 Flying Cloud」で聴けるコード進行などはこれまで聴いたことがない類のものだ。J・マスシス(vo , g)の気怠く不思議な哀愁を持つ声とダークで浮遊感と壊れ

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グランジはもとより90年代USロックシーンを代表するバンドの一つパール・ジャム(Pearl Jam)日本ではニルヴァーナ(Nirvana)やスマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)に比べると知名度が低い印象があるがアルバム4枚がビルボード初登場1位に輝くなどセールス面で大成功をおさめている。

「ヘヴィ」「うねり」「ダウナー」「スロー」「壊れた質感」などと言った音楽的な特徴を持つグランジ勢の中で最もトラディショナルなHRの要素が強く音楽的にもバランスを重視しておりサビの後ろで鳴らされるさりげないアルペジオやクランチ気味のカッティングなどは、ノイズ感全開の他のグランジバンドには見られない要素と言える。ただバランスを重視していると言ってもあくまで「グランジの中」における話であり、パール・ジャム(Pearl Jam)は十分にハードでヘヴィなバンドである。

    「要点」

  • グランジ勢の中で最もセールス的な成功をおさめている
  • トラディショナルなハードロック要素が強い

「曲解説」

1 Go

タイトなリズムとうねるベースラインの上を非メタルでソリッドな刻みリフが乗る。サビの後ろで流れるアンビエントな質感のアルペジオ(多分)は他のグランジバンドにはない展開(2:38〜)ワウを使った叫びのようなギターが鳴り響き曲は終わる。
2 Animal

ツインギターにとるハードなリフが中心となり展開される曲。ボーカルラインの後ろで鳴るクリーンなクランチのカッティングが印象的で ギターソロの後は全パートが更に熱量を高めテンションを上げるが、最高潮のところで曲は唐突に終わる。
5 Dissident

乾いたブルージーなギターフレーズではじまる曲。このような他のグランジバンドが避けそうなトラディショナルなハードロック的アプローチも柔軟にやってしまうところがパール・ジャム(Pearl Jam)の個性かもしれない。
7 Blood

チャカポコしたワウギターによるファンキーなテイストと畳み掛けるラウドなバンドサウンドとの対比が印象的。ギターソロはぶっ壊れたグランジサウンドでそこにうねりまくるベースラインが絡み最高潮のところで曲はまたも唐突に終わる。
9 Rats

太くうねるベースラインを中心に展開され歪んだギターサウンドは「サイレン」のような音を出している。ギターソロはまたもワウを使っている(ワウの使用頻度の高さはこのバンドの特徴と言える)サビのボーカルラインの後ろではミニマムなシンセ(キーボード)が鳴っているおり、 このあたりの柔軟な姿勢はグランジというジャンルにおいては個性になる。

グランジはもとより90年代USロックシーンを代表するバンドの一つパール・ジャム(Pearl Jam)日本ではニルヴァーナ(Nirvana)やスマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)に比べると知名度が低い印象があるがアルバム4枚がビルボード初登場1位に輝くなどセールス面で大成功をおさめている。 「ヘヴィ」「うねり」「ダウナー」「スロー」「壊れた質感」などと言った音楽的

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グランジムーブメントを代表するバンドの一つアリス・イン・チェインズ(Alice in Chains)既存のHR/HMとは明らかに異なる質感を持ちパンクでもないスローでハードな音楽=グランジだとするなら、アリス・イン・チェインズ(Alice in Chains)の音楽は誰よりも「グランジ」なのかもしれない。

「リズム的に違和感を感じるギターリフ」「おどろおどろしい雰囲気」「スローな曲をサビで更にスローにする方法論」などが音楽的な特徴としてあげられる。またレイン・ステイリー(vo)の壊れた歌声は哀愁と不穏さが同居しており、カート・コバーン/ニルヴァーナ(Nirvana)に匹敵する声の持ち主だと思う。

    「要点」

  • グランジらしいダーティーさが魅力
  • スローな曲をサビで更にスローにする方法論

「曲解説」

1 Them Bones

スローなテンポより更にスローなギターリフが鳴り響く曲。気のせいかもしれないが本曲のリフはhideのロケットダイブのリフに少しだけ似ているような気がする(2:10〜)メロディックなボーカルラインが登場するが、それもつかの間、唐突に途切れるように曲が終わる。
3 Rain When I Die

フィードバックノイズとアバンギャルドなギターノイズの絡みがおどろおどろしい雰囲気を醸し出す。「ガラスの割れた」ような音が鳴ったあとはワウが掛かった叫ぶようなギターリフが鳴り響く(3:20〜)素晴らしいボーカルラインが聴けるがスグにヘヴィな展開に戻る。「メロディックな曲なんてやるもんか」という意地すら感じる曲である。
5 Sick man

トライバルで躍動感のあるリズムと「リズム的に違和感を感じる」ぶつ切りのギターリフが絡み合う。そしてそこにリスナーを「底なし沼に誘い込む」ようなレイン・ステイリー(vo)の「壊れた」ボーカルラインが響き渡る。その後、強烈なシャウトの後にサビを迎えるが、ただでさえスローなリズムが更にスローになるというまさかの展開を見せる曲。
8 Dirt

オリエンタルなムードを醸し出す歪んだワウギターが鳴り響くイントロが特徴。メインのギターリフはやはり「リズムより更にスロー」で不思議な違和感を感じる。
13 Would?

どんよりとした雰囲気のベースラインとギターの絡みが雨雲を連想させ、エモーショナルで掠れたレイン・ステイリー(vo) の叫びはカート・コバーン/ニルヴァーナ(Nirvana)に匹敵する凄みを見せつける。

グランジムーブメントを代表するバンドの一つアリス・イン・チェインズ(Alice in Chains)既存のHR/HMとは明らかに異なる質感を持ちパンクでもないスローでハードな音楽=グランジだとするなら、アリス・イン・チェインズ(Alice in Chains)の音楽は誰よりも「グランジ」なのかもしれない。 「リズム的に違和感を感じるギターリフ」「おどろおどろしい雰囲気」「スローな曲をサビで更にスロ

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聴く前からヘヴィーな音楽だとは思っていたが想像以上にヘヴィーでグルーヴィーだった。キャッチーなポップ性はほとんんどなく全編にわたり「砂鉄」「鉄球」「渦巻き」などを連想するヘヴィでうねるギターリフが鳴り響く。カート・コバーン/ニルヴァーナ(Nirvana)をして「こんな奴等にかなうわけがない」(wiki)と言わしめたのも納得のヘヴィネスが鳴っている。

サウンドガーデンの存在がなければヘヴィメタルの問題作Metallica(black album)/メタリカ(Metallica)は生まれなかったのでは??と思えるほどだ。クリス・コーネル(vo)の歌唱力はまさにモンスター級で本作の圧倒的なヘヴィネスに飲み込まれるどころかブルドーザーのように縦横無尽に暴れまくっている。

    「要点」

  • 渦巻きのようなスローなグルーヴ感を体感できる
  • クリス・コーネル(vo)の歌唱力はまさにモンスター級

「曲解説」

1 Rusty Cage

性急なリズムアプローチと少し時間差があるように聴こえるギターリフが斬新(2:50〜)ヘヴィでゆったりと渦を巻くグルーヴィーな展開を見せるがクリス・コーネル(vo)のボーカルラインはその渦に飲み込まれず圧倒的な存在感を示している。
2 Outshined

「Metallica(black album)/メタリカ(Metallica)」に収録されているヘヴィな曲と共振する「砂鉄」のようなヘヴィでうねりまくるリフを中心に展開される(3:30〜)リフが止まり少し歪んだ音色のアルペジオがはじまり静けさを感じるのだが(4:15〜)クリス・コーネル(vo)の強烈なシャウトをきっかけにヘヴィな展開に戻る。キャッチーな要素がほとんどない曲だが、サビのコーラス(So now you now♪)は一瞬そよ風が吹いたかのような爽やかさを感じる。
3 Slaves & Bulldozers

「金縛り」のように不穏なフィードバックノイズが鳴り響く中、やはりヘヴィで地を這うヘヴィリフがうねりまくる。クリス・コーネル(vo)のブルドーザーのようなシャウトがただでさえヘヴィでうねりまくるこの曲をさらに混沌としたものにする。ギターソロはアンプを破壊するかのようなアバンギャルドなノイズ音となっており、ギターソロ以降はメインリフが高音を生かしたノイズリフに変わり曲をさらに凶暴にする。
5 Face Pollution

パンク的な疾走感のある曲だが、ニルヴァーナ(Nirvana)などのグランジバンドと比べると圧倒的に濃くてヘヴィ。ギターソロはなく随所にキャッチーなホーンの音が入っているのが印象的。
8 Room a Thousand Years Wide

 「鉄球を引きづりながら歩いている」かのような「ドドドッ」というシンプルなリフとレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)トム・モレロのプレイを思わせるサイレンのようなサウンドを中心に進行。「ノドにアンプが入っている」としか思えないクリス・コーネル(vo)の絶叫の後ろで鳴るのはギターソロではなくホーンセクションによるソロパート。このあたりは今まで触れたことがセンス。
9 Mind Riot

  スローなリズムにオリエンタルな香りのするギターリフが絡みつき進行する。ジェーンズ・アディクション(Jane’s Addiction)にも通じる雰囲気がある曲でこのあたりが彼らがヘヴィメタルにカテゴライズされない所以だろう。

聴く前からヘヴィーな音楽だとは思っていたが想像以上にヘヴィーでグルーヴィーだった。キャッチーなポップ性はほとんんどなく全編にわたり「砂鉄」「鉄球」「渦巻き」などを連想するヘヴィでうねるギターリフが鳴り響く。カート・コバーン/ニルヴァーナ(Nirvana)をして「こんな奴等にかなうわけがない」(wiki)と言わしめたのも納得のヘヴィネスが鳴っている。 サウンドガーデンの存在がなければヘヴィメタルの問

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90年代末のUKロックシーンでは間違いなく「浮いた存在」であったと思われるMuse(ミューズ)の1sアルバム。1stアルバムから自分たちの最大の武器である「クラシカルな美旋律」をふんだんに盛り込んだ音を聴かせてくれる。また90年代USヘヴィロックの影響はもちろんだが当時暗黒期であった「ヘヴィメタル」的な叙情要素も柔軟に取り入れ強烈な個性を発揮している。

「静」→「動」のダイナミズムも彼らの得意とする展開だが、他のUKバンドのそれと比べると破壊的と言っていい位に「過剰」なのである。ナルシスティックな印象すら与えるファルセットや美しいピアノの旋律も彼らの「過剰さ」をより強調して、デビュー作にしてこれがMuse(ミューズ)だ!と言わんばかりのヘヴィで過剰な美旋律を聴かせてくれる。

    「要点」

  • USヘヴィネスからの影響
  • 破壊的な美旋律、ヘヴィメタル的旋律もある

「曲解説」

1 Sunburn

「クラシカルで美しいピアノの旋律」と「重力がバグったような重低音が強調されたヘヴィなパート」が交互に繰り返される曲(2:20〜)ライド(Ride)彷彿のぶっ飛んだノイズギターが炸裂。ボーカルの歌唱法はエモーショナルでちょっとナルシスティック。1曲目からして彼らの魅力をギュと凝縮したような内容となっている。
2 Muscle Museum

「地下の実験室」を連想する重低音を強調したミニマムなベースリフを中心に進行される(1:18〜)唐突に「ガジャッ」というギターのブラッシングノイズが鳴り響きその後は「ヘヴィなバンドサウンド」と「ミニマムな重低音」を繰り返す。1曲目同様に「静」→「動」のダイナミズムを活かした曲だと言える。ギターソロは「悲鳴」のように聴こえるヒステリーな音となっている。
4 Falling Down

1〜3曲目までの過剰さとは打って変わり「黄昏の海辺」を思わせるブルース調の弾き語りを中心に展開される曲。美しい旋律を時折エモーショナルに叫ぶように歌うマシュー・ベラミー(vo)のボーカルラインはまるで「ドラマティックなヘヴィロックを聴いた後」のような余韻をリスナーに与える。
8 Uno

アンプごと破壊するかのようなフィードバックノイズではじまる曲で、80年代ヘヴィメタルもびっくりなドラマティックな叙情フレーズも飛び出す。その後は彼らのお家芸とも言える「静」→「動」の破壊的な展開が繰り返されるが「クラシカルで美しい旋律」は健在。
9 Sober

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)を彷彿とさせるストリートテイストのある効果音のようなギターフレーズで幕をあける。ギターリフもジャンクで壊れた感じがするが「ミクスチャー」という感じはせず紛れもなくMuse(ミューズ)の曲となっている。

90年代末のUKロックシーンでは間違いなく「浮いた存在」であったと思われるMuse(ミューズ)の1sアルバム。1stアルバムから自分たちの最大の武器である「クラシカルな美旋律」をふんだんに盛り込んだ音を聴かせてくれる。また90年代USヘヴィロックの影響はもちろんだが当時暗黒期であった「ヘヴィメタル」的な叙情要素も柔軟に取り入れ強烈な個性を発揮している。 「静」→「動」のダイナミズムも彼らの得意とす

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