検索画面を消す
検索画面を消す
live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

今や誰もが知っているビッグアーティストとなったコールドプレイ(Coldplay)が2000年にリリースした1stアルバム。メランコリックだが力強いボーカルラインと叙情的なギターサウンドが特徴でアルバムでギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)に多大な影響を受けたと思われる叙情的なサウンドを聴かせてくれる。

メランコリックでダウナーな質感はありつつもボーカルラインに「力強い生命力」を感じる事ができる点が彼らの最大の魅力。本作がリリースされた当時は「90年代に活躍したUKアーティスト達」がアーティストエゴを爆発させ「シンプルなギターロック」をしなくなっていた。そんな中に現れたのがコールドプレイ(Coldplay)であり、叙情的でシンプルなギターロックを時代が求めていた「内省」と共に鳴らした。レディオヘッド(Radiohead)ファンの筆者としてはコールドプレイ(Coldplay)は認めたくはないが、認めざるを得ない「良質なバンド」という存在であるというのが正直なところだ。

    「要点」

  • 「力強い生命力」を感じるボーカルライン
  • 時代が求めていた内省的な美メロ
  • ベンズ期のレディオヘッド(Radiohead)好きにはおすすめ

「曲解説」

1 Don’t Panic

「憂鬱な月曜日の朝」のようなコードストロークではじまり(0:25〜)「まだ夢の中にいる」ようなドリーミーなギターサウンドが響き渡る。1stアルバムの1曲目から破格のクオリティを見せつける流れるような美旋律が堪能できるオープニングソング。ラスト10秒のクリス・マーティン(vo)の囁くような歌声は「夢の終わり」を告げるかのようだ。
2 Shiver

ギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)彷彿のギターフレーズが印象的。コールドプレイ(Coldplay)とレディオヘッド(Radiohead)との違いは、「オルタナ的な壊れたノイズ感」の有無だと思う(どちらが良い悪いではなく)「夕暮れの空を自由に飛び回るコンドル」のようなスケールの大きなボーカルラインが素晴らしい。
4 Sparks

「真っ暗な部屋でベットに横たわっている」ような雰囲気の曲でまさに「内省」という言葉を音楽化したような曲。ラスト20秒の少しだけ温かみのある「ラララ〜ラ〜」というボーカルメロディーがせめてもの救いと言える。
5 Yellow

暗い部屋でメランコリックな気分に浸っていた少年(少女でもいいけど)が、外界にに向けて力強く1歩を踏み出したような力強くシンプルなオクターブ奏法が特徴のギターロックソング。歌詞カードの和訳を見るとメランコリックな要素はなく普通にラブソングだった。
10 Everything’s Not Lost

ピアノをフィーチャーしたしっとりとした冒頭から徐々に熱量の高いギターロックに変貌を遂げる今作のラストを飾る曲。曲が終わったと思ったら10秒ほどのブレイクがあり全く異なるメロディーを歌い始めるという粋な展開を見せる。

今や誰もが知っているビッグアーティストとなったコールドプレイ(Coldplay)が2000年にリリースした1stアルバム。メランコリックだが力強いボーカルラインと叙情的なギターサウンドが特徴でアルバムでギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)に多大な影響を受けたと思われる叙情的なサウンドを聴かせてくれる。 メランコリックでダウナーな質感はありつつもボーカルラインに「力強い生命力」を感じ

READ MORE

90年代後半〜00年代に数多く現れた内省的美メロを持つギターロックの元祖と言っていいアーティスト/トラヴィス(Travis)。本作では全編にわたり冷たく透明なギターフレーズが登場してリスナーを極寒の地に導き、全ての曲で統一されたビジュアルイメージがあると感じる。

トラヴィス(Travis)はレディオヘッド(Radiohead)やコールドプレイ(Coldplay)との共通性で語られることもあるアーティストだとは思うが、レディオヘッド(Radiohead)ファンの筆者から見てトラヴィス(Travis)がレディオヘッド(Radiohead)に似ていると感じた事はあまりなく、しいて似ている点を言えばボーカルがファルセットをよく使う点ぐらいではないだろうか思う。また歌詞に関してもレディオヘッド(Radiohead)の歌詞は「怒り」「憤り」を経ての「虚無感」とか「諦念」をテーマにしていると思うのだがトラヴィス(Travis) はWhy Does It Always Rain On Me?の和訳を読む限り「純粋な内省」という気がする。

    「要点」

  • 内省的美メロを持つギターロック
  • アルバムを通して冷たく透明な統一された雰囲気

「曲解説」

1 Writing To Reach You

「冷たく透明な真冬の青空」のようなコードストロークを中心に展開されるオープンニングソング。ギターソロはエモーショナルでシンプルなオクターブ奏法となっている。メロウな美メロをエモーショナルなファルセットで歌い上げる。
2 The Fear

レディオヘッド(Radiohead)の名曲「Karma Police」で聴けるような「ねずみ花火」を思わせるくるくる回るミニマムなループで幕をあける。ラスト1分から挿入される「強風のような音響」は「極寒の港町で別れを惜しむ恋人たち」のようなエモい風景を連想させる。
3 As You Are

「揺らめく炎」のような電子音とメロウなボーカルラインが中心の曲だが、少しづつ熱量を高めて(1:50〜)からフラン・ヒーリィ(vo)のエモーショルで掠れた叫びが爆発する。またギターソロ後に登場する暖かい歪んだギターフレーズは曲全体に灯をともすようだ。
7 Why Does It Always Rain On Me?

「なぜ僕にいつも雨が降りかかるんだ?」という内省の極致のようなタイトル。「過去の過ちが自分の人生から光を奪ってしまった 太陽が降り注いでいてもその光は届かない」らしいです。

90年代後半〜00年代に数多く現れた内省的美メロを持つギターロックの元祖と言っていいアーティスト/トラヴィス(Travis)。本作では全編にわたり冷たく透明なギターフレーズが登場してリスナーを極寒の地に導き、全ての曲で統一されたビジュアルイメージがあると感じる。 トラヴィス(Travis)はレディオヘッド(Radiohead)やコールドプレイ(Coldplay)との共通性で語られることもあるアーテ

READ MORE

デビュー作でメディアから「オアシス以来のベスト・デビュー・アルバム」と絶賛(wiki)されたマンサン(Mansun)。その評価も納得の耽美だが力強いメロディーセンスを持つアーティストでありポール・ドレイパー(vo)の歌声には艶がある。

ブラー(Blur)やスピリチュアライズド(Spiritualized)が「プログレッシヴ」や「アバンギャルド」とも言ってもいい作品をリリースした97年〜98年の音楽シーンにおいてマンサン(Mansun)もまた彼らに負けない位の手の込んだ作品をリリースした。全編を通して「転調」や「1曲の中に対照的な展開を盛り込む」事をデフォルト化しているかのような作品。アルバムジャケットで気難しそうな男が辞典のようなものを読んでいるが、「本の世界を旅する」ような音楽が今作のテーマなのでは??と思われる。それ位に様々な情景やイメージが湧いてくるプログレッシヴなサウンド。色んな意味で過剰(収録時間70分超)な作品なのでリスナーの気分によって評価が左右されると思うが、2ndアルバムでビジネス的に一番大事な時に「プログレな大作」をリリースした彼らのアーティスト魂にはおそれいる。

    「要点」

  • 「本の世界を旅する」ような音楽
  • 2nアルバムでプログレ大作

「曲解説」

1 Six

1曲目から収録時間8分超えのプレグレ曲。透明感のあるミニマムなピアノの旋律が鳴り響く中、ポール・ドレイパー(vo)が耽美的だがキャッチーなボーカルラインを歌い上げる。時折、ハードでアグレッシヴなギターロックサウンドが挿入される(2:40〜)唐突に「本の世界に迷い込んだ」ような「何もない真っ白な空間」を思わせる静けさがやってくるが、また唐突にハードなギターロックに戻るという展開を見せバーストしたようなギターノイズが鳴り響く。ノイズが鳴り響いた後は「これまでの事」が何もなかったかのようにポール・ドレイパー(vo)が耽美的なボーカルラインをしっとりと歌いあげるという色んな意味でやりすぎな展開だが抜群のボーカルラインと艶のあるポール・ドレイパー(vo)の声がこの展開をポップスとして成立させている。
2 Negative

タイトルがNegative(ネガティブ)そしてアンプのハウリングからはじまるという展開から一瞬「グランジへの回答」と思わせるのだが、その期待はわずか15秒で裏切られグランジの「グ」の文字もない、スピリチュアライズド(Spiritualized)の名作Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)と共振するかのようなスペーシーで時空が歪んだようなアバンギャルドなサウンドを展開する。だがこれもまた不思議とポップとして成立している。
3 Shotgun

スーパーグラス(Supergrass)のようなメロウなメロディーをもつギターポップではじまる曲。「1曲目2曲目凝ってたから3曲目はストレートポップソングか?!」と思ったのだがやはりこのバンドはそんなに甘くなかった。1分頃から10倍の重力空間に放り出されたような不思議な重さがある展開になり1:30分頃からは、オリエンタルな雰囲気のアルペジオと枯れたギターサウンドが顔を出しバックでは「ビデオテープを早送りしている」かのような音が流れ、そして3:05分頃からはシュールな夢でも見ているようなぼやけた光のような音に包まれる。最後は「見知らぬ異国を一人さまよい歩く老人」のような孤独な音色で幕を閉じる。
4 Inverse Midas

物悲しいピアノとボーカルだけで構成されポール・ドレイパー(vo)がボーカルラインをしっとりと歌い上げる。「シンプルにそのまま終わるわけがない」というリスナーの心理を逆手にとり「フェイクしない事が逆にフェイク」になっている曲。
9 Witness to a Murder

オリエンタルでミニマムなアルペジオのループをバックにヒステリーな女性オペラの歌手のボーカルと「ニュースキャスター」を思わせる男の語りだけで構成された曲。タイトルは和訳で「殺人を目撃した」ん〜なるほど。
11 Special / Blown It

北欧の自然を連想する荒涼感のあるエレクトロニカ以降のサウンドとアグレッシヴなギターロックが交互に繰り返される曲。最後はバンド演奏がピタリととまり鳥のさえずりが聴こえる。

デビュー作でメディアから「オアシス以来のベスト・デビュー・アルバム」と絶賛(wiki)されたマンサン(Mansun)。その評価も納得の耽美だが力強いメロディーセンスを持つアーティストでありポール・ドレイパー(vo)の歌声には艶がある。 ブラー(Blur)やスピリチュアライズド(Spiritualized)が「プログレッシヴ」や「アバンギャルド」とも言ってもいい作品をリリースした97年〜98年の音楽

READ MORE

スペースメン3 (Spacemen 3)の元メンバーが中心になって結成されたスピリチュアライズド(Spiritualized)が97年にリリースした作品Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)。

本作に触れてみてとにかく「ぶっとんでる」「バグっている」という感想をもった。アルバムタイトル通り無条件に「宇宙」が目に浮かぶ浮遊感と重さと煌びやかさを感じるサウンド。この宇宙空間を不穏なホーンセクションとシンセ(キーボード)、壊れた質感のギターサウンドが縦横無尽に暴れ頭の中に様々なイメージを連想させる。

本当に宇宙を遊泳しているかのような錯覚すら味わえるため、「音楽を聴いた」というよりかは「宇宙をテーマにした実験的な映画」を見たという感覚に襲われる。97年はレディオヘッド(Radiohead)、ザ・ヴァーヴ (The Verve)、マンサン(Mansun)が傑作をリリースした激動の1年だったが、その激動の1年の中で最もアバンギャルドで「ぶっとんでる」過激な作品は間違いなく本作だと断言だと思われる。文句なしで「神作」。

    「要点」

  • バグった宇宙空間
  • アバンギャルドと言っていい実験性

「曲解説」

1 Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space

「宇宙と交信する電波」のような電子音と壮大なストリングスを中心に展開される。宇宙を彷徨っているかのような浮遊感を感じる事ができる本作「宇宙遊泳」にぴったりなオープニングソング。
3 I Think I’m in Love

クラフトワークのような伸びやかなシンセ音が心地よく無条件に宇宙を連想する。2:30分頃に数秒ブレイクした後に「船が港を出港した」かのように曲が動きはじめる。その後は、空間を揺らすミニマムなホーンの音と心地よいボーカルラインが淡々と繰り返される。あまり抑揚がなく淡々と続くタイプの曲なのだが不思議とダレる感覚はない。
4 All of My Thoughts

ピアノの調べとそこに光を差し込むようなオルガンの音で構成される冒頭だが、1:00分頃を境に突如、転調して狂ったようなホーンと重力のようなベースラインが登場しまるで暴風雨を思わせる展開に移行する。その後は「静かなパート」と「暴風雨」を繰り返すという展開、最後は宇宙に包み込まれるように静かに終わる。
6 Electricity

「直線的でビーム」のようなシンセと壊れた質感のあるギターサウンドを中心に進行される作品中で最もアバンギャルドな曲。 ここでも時空がバグらせる狂ったようなホーンセクションが登場する。このバグったような展開は最後まで続く。
8 The Individual

宇宙的なビジュアルが嫌でも目に浮かぶ壮大なインスト。「錆びついたドアのドアノブを回す」ようなザラついたギターノイズと不規則にそして不穏に鳴り響く狂気じみたホーンの音のみで構成される。
10 No God Only Religion

「高速で逆回転」しているかのような電子音と「軍歌」のようなタフさと貫禄をもったホーンセクションがBPMとは別の疾走感を感じる。「光のシャワー」のような電子音も降り注ぐ。目を閉じて見えてくるビジュアルはやはり宇宙。

スペースメン3 (Spacemen 3)の元メンバーが中心になって結成されたスピリチュアライズド(Spiritualized)が97年にリリースした作品Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)。 本作に触れてみてとにかく「ぶっとんでる」「バグっている」という感想をもった。アルバムタイトル通り無条件に「宇宙」が目に浮かぶ浮遊感と重さと煌び

READ MORE

ブリットポップを代表する2バンドであるオアシス(Oasis)とブラー(Blur)が転換期と言えるようなアルバムを出しレディオヘッドが傑作アルバム「Ok Computer」をリリースした97年にリリースされた本作。

ノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis))やクリス・マーティン(コールドプレイ(Coldplay))に影響を与え、彼ら曰く「90年代のベストアルバムである」(wiki)ザ・ヴァーヴ (The Verve)の最高傑作が本作。この作品ってオアシス(Oasis)が1997年のアルバム「Be Here Now」でまさにやりたかった事をやっている作品なのでは?という気がする。シンフォニックでディープな音でサイケな質感がありつつも同時にポップソングとしても素晴らしいメロディーを持つという理想的な大作。

    「要点」

  • ノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)が大絶賛
  • シンフォニックでディープでサイケな大作

「曲解説」

1 Bitter Sweet Symphony

深い森にピクニックに出かけるようなビタースウィートなストリングスではじまる。壮大な雰囲気がありつつもレディオヘッドの作品にも通じるような煌びやかな電子音も鳴り響いている。ラストはリチャード・アシュクロフト(vo)のボーカルが何重にも重なり合い本当に森に迷い込んだような感覚に陥る。
2 Sonnet

アコギのストロークと「夕暮れ」のようなギターサウンドによるシンプルなギターロック。ボーカルライン全てがサビのようで強力にフックのある曲となっている。やはりこの曲でも全てを包み込むようなストリングスが鳴り響いている。
3  The Rolling People

リバーヴの効いた残響のようなギターフレーズが印象的な曲。2:30分頃からアンビエントな質感のアルペジオが鳴り静かになるが、3:15分頃から厚みのあるダイナミックなサウンドに切り替わる。この曲もボーカルのメロディーは全編を通してサビのようで7分の曲だが体感では4分位に感じる。
5 Catching the Butterfly

「サイレン」のような電子音とアンプのハウリングが重なるダークなイントロからはじまり、その後は太くディープなベースラインを中心に進行される。「彼方に見える雨雲」のように不穏なギターフレーズが「サイケデリックな陶酔感」をリスナーに与える。
7 Space and Time

メランコリックなアルペジオではじまる曇り空のような雰囲気のイントロだが1:20分頃にアンプのハウリングが聴こえてきてダイナミックなギターロックに変貌する。その後も「静」→「動」のダイナミズムが繰り返されるが一貫してスウィートなリチャード・アシュクロフト(vo)のボーカルラインが曲に整合性を与えている。

ブリットポップを代表する2バンドであるオアシス(Oasis)とブラー(Blur)が転換期と言えるようなアルバムを出しレディオヘッドが傑作アルバム「Ok Computer」をリリースした97年にリリースされた本作。 ノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis))やクリス・マーティン(コールドプレイ(Coldplay))に影響を与え、彼ら曰く「90年代のベストアルバムである」(wiki)ザ・ヴァーヴ (

READ MORE

1 46 47 48 56