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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果278件

カテゴリー「全てのレビューを見る」のレビュー

00年代にシンプルでガレージやハードロック、パンクをルーツに持つギターロックが躍進するキッカケを作った1枚。

当時のシーンはUSヘヴィロック勢が隆盛を極め「過剰にメランコリック」なUKロックが大量発生していた。また前衛的なアーティストは冷たい質感を持ったエレクトロニカを導入する傾向が顕著になり、HIP HOPやR&Bが音楽チャートを席巻したりと何かと過剰な状況であった。

そんなタイミングでリリースされたのが本作「Is This It(イズ・ディス・イット)」当時、ガッツリと「冷凍系エレクトロニカ」に傾倒していた筆者はザ・ストロークス(The Strokes)をはじめとするロックンロール・リバイバル勢に対してそこまでの熱量を持てなかった。当時の筆者には彼ら(リバイバル勢)は懐古主義に写ったからだ。

「ターニングポイント」と言われる今作を「現在の感覚」で冷静に聴いてみるとどう感じるのだろうか?!と思い聴いてみたところ、何故今作が「ターニングポイント」となり得るのかがよく分かった。「90年代的な過剰性」がなく、90年代の「新しかった部分」のみを吸収して60年代ギターロックをアップデートしているという印象を持った。90年代的なものに対するある種のアンチだが90年代を通過しないとありえないサウンドを出している存在それがザ・ストロークス(The Strokes)でありアルバム通して11曲36分というミニマムな構成も魅力。

    「要点」

  • 「モダンな建築物」のようなシンプルなサウンド
  • 90年代を通過しないと出てこないミニマリズム

「曲解説」

2 The Modern Age , 3 Soma , 4 Barely Legal 

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド直系のニューヨークバンドらしく極限までシンプルに削ぎおとされたサウンドはまさに「モダン」で「淡々と揺れるメトロノーム」のようなミニマリズムを感じることができる。

このモダンで冷静な質感は90年代のポストロックや風景画のようなエレクトロニカに通じるものがあり、彼らは「懐古主義」どころか様々なジャンルの質感を音に反映させていると感じる。

またジュリアン・カサブランカス(vo)のボーカルは太くて存在感があり、アナログな音で形成されたミニマムで鋭角的なモダンなサウンドと一見ミスマッチに思えるが、うまく調和しており「冷静なギターロック」を「しれっと終わらせず」熱量を与えている。
5 Someday

クリーンなフレーズとクランチなカッティングでシンプルにまとめられ「売れた90年代バンド」ではあまり聴くことができないタイプのサウンドではあるのだが、90年代を通過しないとこの質感は出ないだろうというタイプの曲。
8 Hard to Explain

ギターフレーズが「たったの5音」で構成される(wiki)というミニマムな本作を象徴する曲で、一度聴くと必ず覚えることができ「下校時の夕日」を思わせるエモいイントロが秀逸。淡々と繰り返される8ビートと最小限の「ダカ、ダカ、ダカ、ダカ」というギターフレーズで展開され、サビではジェットコースターに乗っている気分を味わえるボーカルラインが登場する。

あくまでイメージだが「アミューズメントパーク」ではなく「遊園地」のジェットコースターという感じでエモい。

00年代にシンプルでガレージやハードロック、パンクをルーツに持つギターロックが躍進するキッカケを作った1枚。 当時のシーンはUSヘヴィロック勢が隆盛を極め「過剰にメランコリック」なUKロックが大量発生していた。また前衛的なアーティストは冷たい質感を持ったエレクトロニカを導入する傾向が顕著になり、HIP HOPやR&Bが音楽チャートを席巻したりと何かと過剰な状況であった。 そんなタイミングで

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「宣戦布告」のようなこれぞヘヴィメタルというイントロダクションからはじまるアイアン・メイデンの2ndアルバム。

ギターの音色に明らかな変化が見られ1stより歪んだ音になっておりツインギターによるメロディックなハモリフレーズがさらに増えて手数も格段に多くなった。しかし反面、1stで見られた初期ビートルズのようなメロディックなボーカルラインは少なくなり、またアクセントして機能していた「メランコリックなアルペジオ」はほとんど聴かれなくなった。よくも悪くもアイアン・メイデンがヘヴィメタルのバンドとして本格始動した1枚と言える。

ヘヴィーメタルに精通していない筆者の戯言としては、今作より1stアルバムのほうが正直好みである。今作を最後にボーカリストが脱退して彼らは新たなボーカリストを迎えるのだが、「ヘヴィメタル」を志向する楽器隊とパンク的なボーカリストの間に溝が出来たのかもしれない。

    「要点」

  • ツインギターによるハモリフレーズが格段に増えた
  • メロディックなボーカルラインが大幅に減少
  • ヘヴィメタルバンドとしての出発点のような作品

「曲解説」

5 Genghis Khan

楽器隊がやりたい放題の曲。曲の途中でバグったようにベースも巻き込んだリフ合戦となる。1stアルバムも中盤にインストが用意されいたので彼らはアルバムの途中で楽器隊大暴れのインストをやる傾向があるのかも?!
6Innocent Exile

なんともいえない不思議なベースのフレーズではじまる曲でツインギターの音色は「砂漠にそびえ立つ黄金の宮殿」を思わせ終盤では「弾きまくり」なギターソロが炸裂する。
7 Killers

ミニマムなベースフレーズとオリエンタルな雰囲気のアルペジオではじまるが、フランジャー(多分)をかけた螺旋階段を滑り落ちる様なギターフレーズが登場すると徐々に疾走するという展開。この「螺旋階段を滑り落ちるフレーズ」は今後も頻繁に登場して曲のアクセントになっている。
8 悪魔の魔法 – Prodigal Son

タイトルとは裏腹に90年代UKロック風の(あくまで風)「どんよりした晴れの日」ようなコード進行で展開される曲。その反面、ギターソロは「晴れ渡る青空」のようなフレーズ。ツインギターによる歪みフレーズは最小限に留められている。
9 Purgatory

疾走する曲だが「5・6弦のダッ、ダダッ、ダダダッ」というフレーズはなく、疾走フレーズでもしっかりとメロディーが感じられるあたり相当なこだわりを感じる事ができる。

「宣戦布告」のようなこれぞヘヴィメタルというイントロダクションからはじまるアイアン・メイデンの2ndアルバム。 ギターの音色に明らかな変化が見られ1stより歪んだ音になっておりツインギターによるメロディックなハモリフレーズがさらに増えて手数も格段に多くなった。しかし反面、1stで見られた初期ビートルズのようなメロディックなボーカルラインは少なくなり、またアクセントして機能していた「メランコリックな

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少年時代のカート・コバーン/NIRVANA(ニルヴァーナ)やYOSHIKI hide/エックスジャパン(XJAPAN)に影響を与えたキッス(KISS)。彼らがいなければ色んな意味で現在の音楽シーンはまた違うものになっていたと思われる。今作は彼らの最高傑作との呼び声が高い。

キッス(KISS)の音楽は同時期に活躍したエアロスミスやクイーンなどのバンドと比べると極めてシンプルでビジュアルイメージとは裏腹な明るい曲調やキャッチーなボーカルラインが特徴だと感じる。

彼らは音楽的に何かを生み出したのではなくビジュアルイメージからくる先入観を最大限利用する事でリスナーに「心地よい違和感」を与えることに成功して世界的にビッグなロックバンドになったのだろう。彼ら以降ロックバンドとビジュアルイメージは切っても切り離せない関係となったのではないだろうか。

    「要点」

  • 日米のカリスマアーティストに影響を与えた
  • ビジュアルイメージとは裏腹の明るい音楽性

「曲解説」

1 Detroit Rock City

漫画「Detroit Metal City」はこの曲をヒントに名付けられたに違いない、「ドコッ、ドコッ」とパワフルなドラムがよく聞こえる曲で、ギターソロはツインギターのハモリフレーズだが早弾きや意外な展開はなくむしろスグに覚えられるような聴いていて落ち着くようなフレーズになっている。
2 King Of The Night Time World

「ドカーン」というワイルドな爆発音ではじまる曲。それもそのはずタイトルは「暗黒の帝王 – King Of The Night Time World」普通の展開でいいわけがない。
7 Shout It Out Loud

タイトルの通りのノリノリなロックンロール。サビはライブで盛り上がること必至。
8 Beth

「清々しい朝」のようなピアノとストリングの上をしっとりと歌い上げる名バラード。恐る恐る歌詞の和訳を見てみると驚愕の内容で「家で待つ女性」(娘or嫁)の孤独を心配しているという悪魔らしからぬ内容となっている。ボーカルをとっているのはドラマーのピーター・クリス(Peter Criss)

少年時代のカート・コバーン/NIRVANA(ニルヴァーナ)やYOSHIKI hide/エックスジャパン(XJAPAN)に影響を与えたキッス(KISS)。彼らがいなければ色んな意味で現在の音楽シーンはまた違うものになっていたと思われる。今作は彼らの最高傑作との呼び声が高い。 キッス(KISS)の音楽は同時期に活躍したエアロスミスやクイーンなどのバンドと比べると極めてシンプルでビジュアルイメージとは裏

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4thアルバム(オペラ座の夜 – A Night at the Opera (1975年))があまりに素晴らしかったので彼らのアメリカでのブレイクのきっかけともなった3rdアルバムをレビュー。

実験性の塊のような4thアルバム「オペラ座の夜 – A Night at the Opera」に比べればシンプルな構成の曲が多くアメリカのマーケットを意識したと思われるハードな曲も数曲収録されているが、コーラスをうまく絡めている点とメロディー自体が素晴らしい点から良質なポップソングとなっている。

モンスターアルバムを生み出す前の「クリエイティビティ大爆発」前夜という感じという印象を持つアルバム。

    「要点」

  • アメリカ進出を意識したハードな曲を収録
  • 「弾き過ぎない」ブライアン・メイ(g)
  • 「クリエイティビティ大爆発」前夜のような作品

「曲解説」

1 Brighton Rock

「賑わう港町」を思わせるSEではじまりハードロック的な刻みリフを中心に展開される疾走感がある曲。 そこに「幸福感」すら感じるフレディ・マーキュリーのボーカルが合わさる事で「これぞ!クイーン」としか言えない「風景の見える物語性のある音楽」になる。またブライアン・メイ(g)のエフェクティブなプレイはまるで「万華鏡」のようだ。
2 Killer Queen

サイケデリックな雰囲気のあるヒットソングで相変わらずコーラスワークが素晴らしい。この時代のギタリストでは個人的にブライアン・メイ(g)が一番好きだ。曲自体がしっかり機能するようにあまり弾き過ぎない点が素晴らしい。「弾き過ぎない」はイケてるギタリストの共通点だと思う。
4 Flick Of The Wrist

何かに追われるような切迫感と重さを感じる曲。サビではボーカルラインとカラフルなコーラスワークが重なり「開放感」を感じることができ、 サビが終わるとまた「切迫感と重さのある」展開に戻る。エンディングは「重さ」と「開放感」が同居した何ともいえないカオス感がある。
8 Stone Cold Crazy

アンプのハウリングのような音ではじまるクイーン流スラッシュメタルとも言える曲。ウォームなギターサウンドは健在で「メタル」な質感はない。今作の中で明らかに異質な1曲。

4thアルバム(オペラ座の夜 – A Night at the Opera (1975年))があまりに素晴らしかったので彼らのアメリカでのブレイクのきっかけともなった3rdアルバムをレビュー。 実験性の塊のような4thアルバム「オペラ座の夜 – A Night at the Opera」に比べればシンプルな構成の曲が多くアメリカのマーケットを意識したと思われるハードな曲も数

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映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットが証明するように世界でも有数にビッグなバンド「クイーン」。そんな彼らの傑作アルバム「オペラ座の夜(A Night at the Opera)」をレビュー。

フレーズやリフというより「旋律」という言葉が似合うギターサウンド、誰もが感じるであろう「オペラ」のような雰囲気、リスナーの頭の中に常に「風景」や「物語」がイメージできる音作りやプログレ的な気難しさのない「展開の面白さ」が、他のロックアーティストにはない彼らの個性になっている。またハードロック的な「マッチョさ」とは全く無縁と言っていい「練られた美しさ」があり紛れもなく「傑作」と言っていいアルバムに仕上がっている。

筆者が10代の時にがっつりハマったレディオヘッド(radiohead)の曲に「Paranoid Android」という曲があるのだが、その曲は一部では「Bohemian Rhapsody」に影響を受けたのでは??と言われていたが、本作を聴く限り類似点は見つけることは出来なかった。

    「要点」

  • 頭の中に風景や物語が浮かぶオペラロック
  • フレーズやリフというより旋律という言葉が似合うギターサウンド

「曲解説」

2 Lazing On A Sunday Afternoon

「よく晴れた土曜日のピクニック」みたいな曲だなと思っていたら、タイトルの和訳はまさかの「うつろな日曜日」。筆者が「クイーン」というアーティストに持っていたいイメージ(ハードで重厚)を完全に覆す1分ちょいのインスト。
6 Sweet Lady

ブライアン・メイのウォームでゆったりとしたギターサウンドを中心に展開される「平静な」パートと「パニック」に陥ったようなバタバタ感を音で表したような展開が混在する曲でオペラというよりはミュージカルを連想してしまう曲。歌詞の内容は「痴話喧嘩」だと思われる。
7 Seaside Rendezvous  10 Good Company

ビートルズを思わせる美しいハーモニーと軽やかなメロディーのボーカルラインが特徴的な2曲。ビートルズが純粋にグッドメロディーを追求しているとすれば、クイーンは風景を連想するメロディーを意識しているのでは?と思えるほど聴いていると風景が連想できるものが多い。
8 The Prophet’s Song

他の凡百なアーティストと完全に格の違いを見せつけ「プログレッシヴ」という言葉がコンサバに聞こえるほどこれまで聴いた事がないタイプの曲。1曲を通して「波乱万丈の人生を描いた映画」でも見ているかのような印象を受ける。複数人の声による掛け合いやハモリだけで「哀愁」と「愉快さ」が同局している空間を演出している中間部はお見事というほかない。個人的には「ボヘミアン・ラプソディ」(Bohemian Rhapsody) より衝撃を受けた名曲。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットが証明するように世界でも有数にビッグなバンド「クイーン」。そんな彼らの傑作アルバム「オペラ座の夜(A Night at the Opera)」をレビュー。 フレーズやリフというより「旋律」という言葉が似合うギターサウンド、誰もが感じるであろう「オペラ」のような雰囲気、リスナーの頭の中に常に「風景」や「物語」がイメージできる音作りやプログレ的な気難しさのない「

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