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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果75件

カテゴリー「良作」のレビュー

マイナー調のアルペジオがメインリフとなっており、一度聴いたらキャッチーなメロディーが頭の中で必ずリフレインされるボウイ(BOØWY)の代表曲。

ボウイ(BOØWY)というアーティストは若者の「社会」や「学校」に対する「反発を代弁してくれる存在であるという先入観」が筆者にはあったので、はじめてこの「Marionette」を聴いた時は「サラリーマン的人生」を否定した反抗的なパンクソングであると感じた。(実際、初期の彼らは学校や教師、サラリーマンを真っ向から否定するようなパンクな歌を歌っていた。)だが大人になった現在の感覚で冷静に「Marionette」の歌詞を考察してみると、この曲は「反抗的なパンクソング」ではなく寧ろ「ロックミュージシャンとして成功をおさめ、かつてほどハングリーではなくなってしまった自分達に対する危機感」を歌っている「自己啓発的な内容」であるという事に気付いた。

「鏡の中に写っているマリオネット」とは「何にも考えずにタイムカードを押しているサラリーマン」の事ではなく作詞者である氷室京介(vo)自身であろうし、 「あきらめ顔の良く出来た歯車」というフレーズは決してスマートな表現ではないが、ビッグになり保守的な考えが芽生え出したボウイ(BOØWY)の事を指しているのではないだろうか?!

学校や社会に対する反発を代弁してくれる存在として若者からの圧倒的な支持を得たボウイ(BOØWY)だが「ビッグになりすぎてしまった」事でかつて自分達が牙を向いていた「社会」や「学校」のような「権威性」をボウイ(BOØWY)自体が持ち出しはじめた事に氷室京介(vo)はいち早く気づいてしまったのかもしれない。 ここで言う権威性とは「偉い」とかではなく社会からの「圧倒的な承認」を意味しており、 事実、80年代中頃〜後半は世の中にボウイ(BOØWY)のコピーバンドが大量発生した。

この曲には短期間でミュージックシーンの頂点に立った彼らならではの苦悩が詰まっている。

    「要点」

  • ・鏡の中に写っているマリオネット」とは「何にも考えずにタイムカードを押しているサラリーマン」の事ではなく作詞者である氷室京介(vo)自身のことだと考察。
  • ・ビッグになりすぎてしまった」事で「社会」や「学校」のような「権威性」をボウイ(BOØWY)自体が持ち出していた事に氷室京介(vo)はいち早く気づいてしまったのかもしれない。

マイナー調のアルペジオがメインリフとなっており、一度聴いたらキャッチーなメロディーが頭の中で必ずリフレインされるボウイ(BOØWY)の代表曲。 ボウイ(BOØWY)というアーティストは若者の「社会」や「学校」に対する「反発を代弁してくれる存在であるという先入観」が筆者にはあったので、はじめてこの「Marionette」を聴いた時は「サラリーマン的人生」を否定した反抗的なパンクソングであると感じた。

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デビューアルバム「MORAL」から別人のような変化を遂げた2ndアルバム。

メンバー構成が6人から4人となった事で各メンバーのパートがより目立ち音に躍動感とビビッドな色彩が感じられる。またプラスティックで衝動的なパンクサウンドにのせて「教師」や「サラリーマン」に対する苛立ちや嫌悪感を挑発的な言葉にして吐き出していた氷室京介(vo)のボーカルは「弾けるパート」と「あえて抑制させるパート」を使い分けるモダンなものとなっている。

歌詞に関しては前作同様のわかりやすく挑発的な内容は「7 LONDON GAME」位となっており、 アルバム全体から「パンクとは距離を置きたい」という明確な意思を感じる。ちなみに「7 LONDON GAME」では「髪を立てた自称パンクス達」を小馬鹿にしていると思われる。

本作はスタジオワークを学んだ布袋寅泰(g)のアイデアが思う存分発揮されており、エフェクティブでアバンギャルドなギターサウンドが随所に散りばめられている。「8 SYMPHONIC」で聴くことができる「曲そのものをズタズタに切り裂くようなギターカッティングはまるで「モラル」という名の檻の中に閉じ込められていたライオンが暴れ始めたような凶暴性すら感じさせる。

本作は本当の意味でのボウイ(BOØWY)のデビューアルバムと言っていい内容となっている。

    「要点」

  • ・アルバム全体から「パンクとは距離を置きたい」という明確な意思を感じる。
  • ・「7 LONDON GAME」では「髪を立てた自称パンクス達」を小馬鹿にしていると思われる。

「曲解説」

1 INSTANT LOVE

前作には気薄であったカラフルさを感じる軽やかなギターポップで「6弦を親指で押さえたフォーム」でマイナーコードをカッティングする布袋寅泰(g)らしいファンキーなフレージングが曲に疾走感を与えている(1:07〜、2:06〜) 「ふと冷静になった深夜」のような沈むマイナーコードがかき鳴らされ「パキッ」とした金属的なビートが曲に緊張感を与えている。氷室京介(vo)のボーカルは前作までのそれとはまるで別人のようであり「弾けるパート」と「あえて抑制させるパート」を使い分けるモダンなものとなっている(2:40〜)キラキラした眩しい電子音が現れリスナーを夢の国に誘う。終盤は浮遊感の伴うエフェクトが掛けられベースがマニアックなメロディーを奏でる。
2 MY HONEY

「スペーシーな音響の中でタイトなロックソングを奏でた」というイメージの曲。所々で挿入される布袋寅泰(g)によるエフェクティヴなギターサウンドが「怪しい光」のように曲の中で異彩を放っている。歌詞の中に出てくる「かわいすぎるぜ」というラインにはビックリさせられる「尖ったパンキッシュな歌詞」を求める初期ファンの方はこのフレーズに対して当時どのようなリアクションを示したのか非常に気になる。
4 FUNNY-BOY

「難解で神秘的なRPGゲーム」を連想するシンセサウンドをフィーチャーしたニューウェイブ・ギターソングで布袋寅泰(g)がフェイバリットに上げているアーティスト/エックス・ティー・シー(XTC)からの強い影響を感じられる曲となっている。「早足」のような疾走感と知性を感じるデリケートな音響が混ざりあう「アートヤンキー」なロックチューンである。
6 TEENAGE EMOTION

遊び心を感じる電子音やエフェクトをかけた歪んだコーラスが印象的なジャンクチューン。この曲における松井常松(b)のベースラインは「凸凹した歪なフロア」のように立体的であり珍しくエゴイスティックなラインとなっている。(1:52〜)強烈に歪ませた音色によるベースソロが披露され曲そのものに縮れた質感を与えている。
7 LONDON GAME

コミカルなポップソングの中に時折「歪んで狂ったパンクパート」が挿入される凝った曲。歌詞の内容はおそらくではあるが「髪を立てた自称パンクス達」を小馬鹿にしたものと思われる。本作/INSTANT LOVEはボウイ(BOØWY)にとって「パンクからの脱却」というテーマもあると思うのだが、そういう意味においてはこの曲の歌詞は最も本作を象徴していると言ってもいいと思う。
8 SYMPHONIC

布袋寅泰(g)のファンキーなカッティングギターがメランコリックソングをズタズタに切り裂く実験的な曲。この曲のカッティングフレーズを人差し指を伸ばすフォームで弾くことはある種不可能である(2:40〜)「ぶっ壊れた」とした言いようのない布袋寅泰(g)のアヴァンギャルドなノイズプレイが強烈な爪痕を残す。
9 THIS MOMENT

ダビーな音響の中、松井常松(b)のベースラインが「孤独な足跡」のようにダークに響わたりボウイ(BOØWY)ソングの中で唯一レゲエを感じる曲となっている(2:27〜)ギターソロはポストパンクの神アーティスト/ザ・ポップ・グループ(The Pop Group)に影響をうけたと思われる内容であり、不協和音を効果的に取り入れている。最後は「夢の中で見た夢」のようなドリーミーな電子音に包まれる展開となる。

デビューアルバム「MORAL」から別人のような変化を遂げた2ndアルバム。 メンバー構成が6人から4人となった事で各メンバーのパートがより目立ち音に躍動感とビビッドな色彩が感じられる。またプラスティックで衝動的なパンクサウンドにのせて「教師」や「サラリーマン」に対する苛立ちや嫌悪感を挑発的な言葉にして吐き出していた氷室京介(vo)のボーカルは「弾けるパート」と「あえて抑制させるパート」を使い分ける

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ナルシズムすら感じる艶のあるシンセフレーズが「スローなメリーゴランド」のように輝くポップチューン。

この曲でも渡辺 英樹(b)によるチョッパーを盛り込んだテクニカルなフレーズが曲に躍動感と立体感が与えている。電子音主体の打ち込みでベースラインが自由で非常に目立つサウンドが特徴であるアーティストにニュー・オーダー(New Order)というイギリスのアーティストがいるのだが、渡辺 英樹(b)のプレイはニュー・オーダー(New Order)のベーシスト/ピーター・フック(Peter Hook)ほどメロディックなものではないが少し似たフィーリングがあると筆者は感じる。おそらくではあるが、渡辺氏はピーター・フック(Peter Hook)の影響を受けていると思われる。

歌詞の内容は「お互い好きなハズなんだけどキッカケと勇気がなくて中々進展しない2人の恋模様」について。キスできるチャンスを邪魔する「2枚目であるアイツからの電話」や「恋愛禁止と注意する野暮なポリスマン」の存在が、本来はシリアスなハズの内容にコント的なエッセンスを与えている。言葉の響きやフレージングの面白さで曲にインパクトとユーモアを与えるというアプローチは本曲でも健在である。サビのボーカルラインは日本のポップスでは珍しいタイプのメロディーを 奏でておりまるで「幼少時代の切ない思い出」のようなエモさがある(2:05〜)珍しくハードロック的な叙情性を感じさせるギターソロが登場、シンセサウンドと絡まりアーバンに響き渡る。
(2:54〜)巨大なドットのような「ドン、ドン」というリズム音の後は「パラダイス」のような極彩色サウンドに移行し華やかな「Lucky Chance」というコーラスで締めくくられる。

    「要点」

  • ・2枚目であるアイツからの電話」や「恋愛禁止と注意する野暮なポリスマン」の存在が、本来はシリアスなハズの内容にコント的なエッセンスを与えている
  • ・渡辺 英樹(b)のプレイはニュー・オーダー(New Order)のベーシスト/ピーター・フックに影響を受けているかもしれない

ナルシズムすら感じる艶のあるシンセフレーズが「スローなメリーゴランド」のように輝くポップチューン。 この曲でも渡辺 英樹(b)によるチョッパーを盛り込んだテクニカルなフレーズが曲に躍動感と立体感が与えている。電子音主体の打ち込みでベースラインが自由で非常に目立つサウンドが特徴であるアーティストにニュー・オーダー(New Order)というイギリスのアーティストがいるのだが、渡辺 英樹(b)のプレイ

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イントロで登場するギター・ベースの立体的なユニゾンと「トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥ、トゥ」というコーラスが「夕暮れの下校」を連想させるヒットシングル。

「Romanticが止まらない」同様に「思春期特有の過剰な恋愛」をテーマにした歌詞をもち,イメージとしては「Romanticな初恋」が終わり「失恋を経験したティーンエイジャーのブロークンな心情」をノリノリなシンセロックに乗せた曲である。 サウンド的には渡辺 英樹(b)による「随所にチョッパーを盛り込んだテクニカルなフレーズ」が圧倒的な存在感を示している。 このベースラインは暗に「振られた時の沈むメランコリックな心情」を表現しているのでは?!と考えるのは深読みだろうか?!

タイトルは「Romanticが止まらない」と同様に不可思議であり「元気」だが同時に「ブロークン」でもあるというシュールなものとなっている。失恋して元気なワケがないのだが強がって前に進む姿勢はある種痛々しくもある。サビで登場する「fight on fight」という体育会系な掛け声コーラスはポジティヴな意味で「バカバカしく」振られた主人公を優しくサポートする。このコーラスの存在がなければ「濃厚な哀愁」が漂いポップソングとしての強度を欠いていたであろう。最後は「次の恋に対する期待」のようなコミカルな電子音がビビッドにそしてロマンティックに響き渡る。

    「要点」

  • ・タイトルは「Romanticが止まらない」と同様に不可思議であり、「元気」だが同時に「ブロークン」でもあるというシュールなものとなっている
  • ・「fight on fight」という体育会系な掛け声コーラスがポジティヴな意味で「バカバカしく」振られた主人公を優しくサポート

イントロで登場するギター・ベースの立体的なユニゾンと「トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥ、トゥ」というコーラスが「夕暮れの下校」を連想させるヒットシングル。 「Romanticが止まらない」同様に「思春期特有の過剰な恋愛」をテーマにした歌詞をもち,イメージとしては「Romanticな初恋」が終わり「失恋を経験したティーンエイジャーのブロークンな心情」をノリノリなシンセロックに乗せ

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非ビジュアル系なド派手なビジュアルとBADなR&Rサウンドを提げて80年代の音楽シーンに登場したジギー(ZIGGY)の1stアルバム。

カリスマ的でBADなR&Rシンガーをペルソナとして設定しているであろう、森重樹一(vo)のボーカルはR&Rボーカリストとして最高のお手本であり「1 EASTSIDE WESTSIDE」「7 HOW」における「掠れたがなり歌唱」は清春(黒夢)に多大な影響を与えたと思われる。

自身が憧れたであろうカリスマシンガー達の影響を反映させた「掠れたがなり歌唱」や「BADなシャウト」を盛り込みR&R的なワイルドさを醸し出している森重樹一(vo)のボーカルではあるが、サビのボーカルラインはノリノリのR&Rやシンプルなパンクソングであっても非常にメロディックであり「メロディーメーカーとしての隠しきれない才覚」がにじみ出ている。 この「歌心あるメロディーセンスの有無」がメロディーにある種の拒絶反応を示すドメスティックなR&Rバンドとジギー(ZIGGY)との決定的な違いであると思われる。

    「要点」

  • ・カリスマ的でBADなR&Rシンガーをペルソナとして設定しているであろう森重樹一(vo)のボーカルはR&Rボーカリストとして最高のお手本
  • ・サビのボーカルラインはノリノリのR&Rやシンプルなパンクであっても非常にメロディック

「曲解説」

1 EASTSIDE WESTSIDE

性急なビートに乗せてタイトルにもなっている「EASTSIDE WESTSIDE」というフレーズを「ワイルドにそしてBAD」にシャウトするオープニングソング。ボーカルラインは「どこからどこまでがサビなのか?!という判断が難しいもの」となっており曲を通して「全てがサビ」のようである。
2 MAKE IT LOUD

ゴージャスなサックスフレーズを盛り込んだミドルテンポの曲で歌詞の内容は「ブルースに抱かれる飲んだくれ女たち」についてである。 サビのボーカルは非常にメロディックであり濃厚なサックスサウンドと絡まっている。
3 I’M GETTIN’ BLUE

「ノリの良いBADなロックンロールサウンド」と「BLUEな夜が続く理由に思考を巡らせる内省的な歌詞」の対比が面白い曲(2:22〜)戸城 憲夫(b)によるベースソロは「サビのボーカルラインをアレンジした」シンプルなラインだが「雨後の光」のような眩しさを感じるものとなっている。
4 BIRDS ON STRINGS

基本的には「誰もいない部屋」のような静けさを感じるアコースティックバラードなのだが、サビで瞬間的に「エモーショナルな熱量」を放つ曲となっている。歌詞の内容は「ゆきずりで始まった、刹那的な恋の終わり」についてであると思われる。
5 LAZY BEAT

「1.2.3.4」という威勢のよいカウントアップで幕をあけるパンクチューン。歌詞の内容は「R&R幻想を叩きつけた」シュールなものとなっており「おもちゃのピストル夜空に向けて」というラインは色んな意味で危険な匂いがする。
7 HOW

「独白」のようなバラード調から突如、ワイルドなR&Rに変貌する曲。本曲における森重樹一(vo)の「掠れたがなり歌唱」は清春(黒夢)に大きな影響を与えたであろうと思われる。サビのボーカルラインは相変わらず「非R&R」なメロディックなものとなっている。
9 I WANT YOUR LOVE

サビから始まる曲展開とサビ前の「ア〜、ア〜、ア〜」というビートルズ(The Beatles)風コーラスが印象的なパンクチューン。最後は音量が徐々に下がっていき唐突にサックスソロが飛び出す意外性のある展開となっている。
11 6月はRAINY BLUES

BADなR&Rバンドとは思えないナイーヴなタイトルが印象的なロックバラード。歌詞は「現在の生活とあなたにさよならを告げる」という内容となっている。終盤は「卒業式」のような晴れやかとセンチメンタルが同居したストリングスが2人の別れを静かに彩る。

非ビジュアル系なド派手なビジュアルとBADなR&Rサウンドを提げて80年代の音楽シーンに登場したジギー(ZIGGY)の1stアルバム。 カリスマ的でBADなR&Rシンガーをペルソナとして設定しているであろう、森重樹一(vo)のボーカルはR&Rボーカリストとして最高のお手本であり「1 EASTSIDE WESTSIDE」「7 HOW」における「掠れたがなり歌唱」は清春(

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