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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果62件

カテゴリー「名作」のレビュー

「1 DESIRE」
真矢(dr)のパワフルなドラムの連打から始まるソリッドなロックチューン。狂おしい恋愛感情をパッケージングした歌詞は「この感情にハマるドラマやCMなど存在するものか!」と当時隆盛を極めていたタイアップを拒絶するかのようであり「孤高のストイックさ」を感じさせる。

「ザクザクとした質感のバッキングと立体的なアルペジオから成る攻撃的なツインギター」「強烈にうねるベースライン」「曲の緩急をコントロールするシンプルでパワフルなドラム」が一体となって攻めこんでくる過剰なサウンドは「各パートが他のパートの合間を縫う」ように複雑に絡み合っており普通のシンガーであれば歌うことが困難であると思われる。

筆者としてはこの曲こそが「ルナシー(LUNA SEA)の絶頂期を最も象徴する」曲であると同時に音楽的な一つの到達点でもあると思う。ルナシー(LUNA SEA)というバンドはインディーズ時代から「ハードなロックサウンド」と距離を置いてきたアーティストなのだが、ルナシー(LUNA SEA)独自のスペーシーで浮遊感溢れるサウンドをハード化させた「異色作ROSIER」でまさかの大ブレイクを果たした。

二ューウェイブから派生したサウンドを「ハード」「アグレッシヴ」に変換させたアーティストは海外にも存在するのだが、ルナシー(LUNA SEA)と似たサウンドのアーティストは存在しないのである。要するにこの当時のルナシー(LUNA SEA)は「世界的に見ても極めてユニーク」なサウンドを鳴らしていたのである。

94年〜96年にリリースされたルナシー(LUNA SEA)の音源には「はじめから明確な答えが見えているか」のごとく音に一切の迷いが感じられない。

「2 LUV U」
「1 DESIRE」同様に狂おしい恋愛感情をパッケージングしたカップリング。「泥沼」のようにディープな音響はマッシヴ・アタック(Massive Attack)などのトリップホップ・アーティストからの影響をルナシー(LUNA SEA)なりに消化したものであろう。

歌詞は「モノトーンな部屋のベッドの上で四六時中抱き合う男女」を連想するものとなっており、RYUICHI(vo)のボーカルは曲の世界観と見事にマッチした質感で「呪縛」のようなシュールな熱さを感じさせる。オリコンチャート1位を獲得したヒットシングルのカップリングにディープでマニアックな曲を収録する所に彼らの「音楽マニア」としての拘りが感じられる。

    「要点」

  • ・「1 DESIRE」・・・「各パートが他のパートの合間を縫う」ように複雑に絡み合っており普通のシンガーであれば歌うことが困難であると思われる。
  • ・「2 LUV U」・・・オリコンチャート1位を獲得したヒットシングルのカップリングにこの様なディープでマニアックな曲を収録する所に彼らの音楽マニアとしての拘りが感じられる。

「1 DESIRE」 真矢(dr)のパワフルなドラムの連打から始まるソリッドなロックチューン。狂おしい恋愛感情をパッケージングした歌詞は「この感情にハマるドラマやCMなど存在するものか!」と当時隆盛を極めていたタイアップを拒絶するかのようであり「孤高のストイックさ」を感じさせる。 「ザクザクとした質感のバッキングと立体的なアルペジオから成る攻撃的なツインギター」「強烈にうねるベースライン」「曲の緩

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代表作「Ok Computer」の翌年にリリースされたシングルであり「ギターロック」というフォーマットだけでは表現欲求が満たされなくなっていた彼らが「何にも縛られず」に純粋にやりたい事をやっている良質な3曲が収録されている。

「2 Palo Alto」はアルバム「The Bends」「Ok Computer」どちらに収録されていても「良い意味で浮く曲」となっておりレディオヘッド(Radiohead)の曲の中でも「有数に異色作」であると言える。反面「3 How I Made My Millions」は2000年にリリースされたアルバム「Amnesiac」に収録されていても不思議ではないノスタルジックで哀愁漂うピアノバラードである。

「1 No Surprises」で「サプライズはいらない、ただ静かな生活がしたい」と歌った彼らは、今後「狂騒のUKロックシーン」とは距離を置くようになり、これまで以上に純粋に「ロックアーティスト」として前衛的な音楽からの影響を自らのサウンドに大胆に反映させていく事となる。

    「要点」

  • ・「1 No Surprises」・・・「サプライズはいらない、ただ静かな生活がしたい」とトム・ヨーク(vo)が「悟りを開いた老人」のように静かに歌い上げる名バラード
  • ・「2 Palo Alto」・・・アルバム「The Bends」「Ok Computer」どちらに収録されていても良い意味で浮く曲。レディオヘッド(Radiohead)の曲の中でも有数の異色作

「曲解説」

1 No Surprises

「サプライズはいらない、ただ静かな生活がしたい」とトム・ヨーク(vo)が「悟りを開いた老人」のように静かに歌い上げる名バラード。 サウンドは極めてシンプルで「夢の中で行われる静かなクリスマスパーティー」のようであり、ギターサウンドは「ハンドベル」のようなキラキラした音響を奏でる。この曲は「偏執的なエモーショナル」で溢れた傑作アルバム「Ok Computer」の中でリスナーに最も「安堵感」を与える曲となっている。
2 Palo Alto

スペーシーな音響とローファイな質感がどことなく「Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)/スピリチュアライズド(Spiritualized)1997年」を彷彿とさせる歪みロックチューン。宇宙空間で「初期のレディへ流グランジ」を鳴らしたようなイメージの曲となっている。
3 How I Made My Millions

宇宙的な静けさの中で美しいピアノの旋律とトム・ヨーク(vo)のボーカルだけが「輝く惑星」のように響き渡るバラード。歌詞の内容はリスナーのイマジネーションを刺激するものであり「かつてはイケていたが今は落ちぶれてしまった男が自分に対する自信のなさから恋人に対して「終わりにしよう」と提案する」という内容であると思われる。

代表作「Ok Computer」の翌年にリリースされたシングルであり「ギターロック」というフォーマットだけでは表現欲求が満たされなくなっていた彼らが「何にも縛られず」に純粋にやりたい事をやっている良質な3曲が収録されている。 「2 Palo Alto」はアルバム「The Bends」「Ok Computer」どちらに収録されていても「良い意味で浮く曲」となっておりレディオヘッド(Radiohead

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傑作アルバム「The Bends」のラストに収録されているエモーショナル・ゴスの名曲「Street Spirit(Fade Out)」が収録されており、レディオヘッド(Radiohead)の代表作の一つである「Ok Computer/レディオヘッド(Radiohead)97年」の前年にリリースされたEPである。

タイトルトラックである「Street Spirit(Fade Out)」の歌詞は「現代人が抱える本質的な虚無感」をテーマにしていると思われ歌詞の中に登場する「コンピューターはオレの苛立ちに一切の反応を示さない」は神ラインである。その他の収録曲は2ndアルバム「The Bends」で早くもエモーショナル・ギターロックの頂点を極めた彼らが「新たな響きや質感」を実験しているというイメージの曲となっている。本作で彼らが試みた実験は3rdアルバム「Ok Computer」で見事に開花する事となる。

    「要点」

  • ・レディオヘッド(Radiohead)の代表作の一つである「Ok Computer/レディオヘッド(Radiohead)97年」の前年にリリースされたEP
  • ・本作で彼らが試みた実験は3rdアルバム「Ok Computer」で見事に開花する事となる

「曲解説」

1 Street Spirit(Fade Out)

「葬儀」のようなシリアスさとダークさを前面に押し出しており「レディオヘッド(Radiohead)流エモーショナル・ゴス」と言いたくなる趣の曲。「耽美で不気味な影」のようなアルペジオがリフレインされるサウンドとトム・ヨーク(vo)の「美しい嘆き」のようなボーカルを中心に構成される曲で「陰」か「陽」かで言うと間違いなく「陰」の曲なのだが、リスナーに「力強いエモーショナル」を与える神曲。歌詞の内容は「現代人が抱える本質な虚無感」についてであろう。
2 Talk Show Host

「北欧」のような澄んだ空気の中で「暗号」のようにミステリアスなギターサウンドが響き渡る曲。時折「夢の世界に迷い込む」ようなサイケパートが挿入され少しプログレ的な匂いもする。ドラムサウンドは歪んでおりサイバーな質感を曲に与えている。アルバム「Ok Computer」と「The Bends」に収録されている曲とは「少し毛色の違うサウンド」となっており彼らの試行錯誤が感じられる。
4 Banana Co

アルバム「Ok Computer」に収録されている名曲「 Exit Music (For a Film)」の続編のようなイメージの曲で「氷」のような質感のバラードからエモーショナルなサビに移行する。このダイナミックな展開はギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)が非常に得意としている展開で(1:29〜)ギターソロは珍しくヘヴィメタル的な叙情性を感じさせるものとなっている。

傑作アルバム「The Bends」のラストに収録されているエモーショナル・ゴスの名曲「Street Spirit(Fade Out)」が収録されており、レディオヘッド(Radiohead)の代表作の一つである「Ok Computer/レディオヘッド(Radiohead)97年」の前年にリリースされたEPである。 タイトルトラックである「Street Spirit(Fade Out)」の歌詞は「現代

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USから輸入された「グランジ/オルタナティヴ」の「ぶっ壊れた質感」を最もダイレクトにそして理想的な形で「UKロック化」させた初期レディオヘッド(Radiohead)。本作は彼らの代表曲「Creep」を含んだEPであり当時多くのロックファンが待ち望んでいた「絶妙のバランス感覚」が魅力となっている。

今では考えられない事だが当時のロックアーティストはアルバムの収録曲を2・3曲聴いただけで「UKか否か」の判断が容易であった。要するに多くのUKアーティストが二ューウェイブ以降の「UKロックマナーという檻」の中におり、レディオヘッド(Radiohead)以外でここまで大胆にグランジ/オルタナティヴに接近したアーティストは存在しなかったのである。

今では「現代のビートルズ(The Beatles)」と音楽ファンから最大限の賞賛を受ける彼らではあるが、デビュー当時は明らかにUKロック界の異端児であった。本作に収録されている多くの曲は一言で言うと「グランジ以降のシンプルなギターロック」ではあるのだが、明らかに「他のグランジ・アーティスト」とは異なる「ナイーヴなヒリヒリ感」が存在している。

乱暴な言い方ではあるが、トム・ヨーク(vo)が歌えばどのようなスタイルのサウンドであっても「レディオヘッド(Radiohead)」になるのでは?!」そう思わずにはいられない。

    「要点」

  • ・USから輸入されたグランジ/オルタナティヴの「ぶっ壊れた質感」を最もダイレクトにそして理想的な形で「UKロック化」させた初期レディオヘッド(Radiohead)
  • ・乱暴な言い方ではあるが「トム・ヨーク(vo)が歌えばどのようなスタイルのサウンドであってもレディオヘッド(Radiohead)」になるのでは?!」

「曲解説」

1 Creep

「何も起きない退屈な日常」のような淡々とした展開を唐突なギターのブラッシングノイズが切り裂き、そこから「感情を解き放つ」ようなエモーショルなサビに移行する90年代ギターロックを代表する名曲であり、この曲に影響を受けたと思われる曲は邦・洋楽問わず数多く存在する。タイトルである「Creep」とは日本語訳で「イケてない奴・半端者」という意味である。この曲の歌詞は「高嶺の花」である女性に対して強烈な愛情を感じている主人公(イケてない自分)が「自分は所詮Creepだから」と自己否定的な諦念感情を爆発させるという内容となっている。「グランジ以降のネガティヴィティーの爆発」とザ・スミス(The Smiths)にも通じる「ダメ人間の視点から描いた世界観」が最高のバランスで絡み合っいる歌詞は、90年代前半の音楽ファンが求めていた正に求めていたものであり、本人達が望む望まないは別として「完璧なロックアンセム」と言えるだろう。
2 Inside My Head

気怠いヴァースから「感情を叩きつける」ようなエモーショナルなサビに移行する「王道グランジソング」なのだが「他のアーティストのグランジソングとは明らかに何かが違う」ナイーヴなヒリヒリ感を感じる事ができる。トム・ヨーク(vo)の叫び声はとにかく「生理的に気持ち良いとしか言いようのない」スペシャルなものである。中盤で登場するスローなギターサウンドは「泥酔したソニック・ユース(Sonic Youth)」のように危うい。また話は飛ぶが「OMOIDE IN MY HEAD / ナンバーガール(NUMBER GIRL)」は、この曲からヒントを得てつけられたタイトルなのではないだろうか?!
5 Blow Out

「耽美でメランコリックな要素」をぶっ壊れた質感のギターロックに上手く反映させた曲で当時のUSグランジ勢にはない「強烈なUK匂」が漂う。間奏部分以降はジョニー・グリーンウッド(g)によるアバンギャルドなギターサウンドがこの曲に「不穏さ」と「アブノーマルなエッジ」を与えている。

USから輸入された「グランジ/オルタナティヴ」の「ぶっ壊れた質感」を最もダイレクトにそして理想的な形で「UKロック化」させた初期レディオヘッド(Radiohead)。本作は彼らの代表曲「Creep」を含んだEPであり当時多くのロックファンが待ち望んでいた「絶妙のバランス感覚」が魅力となっている。 今では考えられない事だが当時のロックアーティストはアルバムの収録曲を2・3曲聴いただけで「UKか否か」

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「1 Rusty Nail」
これまでのエックスジャパン(X JAPAN)にはないシンセサイザーによる鋭角的なループが印象的なヒットシングル。これまで彼らが得意としてきた「激情で美しいハードチューン」とはやや毛色が異なる質感のサウンドとなっており、誤解を恐れずにいうと「J-ロック的」と言っていい整合性を感じるサウンドとなっている。

91年にアメリカで起こった「グランジ / オルタナティヴムーブメント」はこれまでの音楽業界の潮目を完全に変えた。91年以降「ドラマティックで過剰なサウンド」「テクニカルなヘヴィメタルサウンド」などは「前時代的なダサいモノ」として扱われるようになってしまったのである。奇しくも91年はエックスジャパン(X JAPAN) がアルバム「Jealousy」をリリースして100万枚セールスを達成し、日本のロックシーンにおいて「別格の存在」になった年でもある。

92年にアメリカに渡り「本気でアメリカでの成功」を考えていたYOSHIKIにとって「アメリカ版のパンクムーブメント」と言っていい「グランジ / オルタナティヴムーブメント」は完全に誤算であったであろう。要するにエックスジャパン(X JAPAN)の音楽がもつポジティヴな意味での「過剰さ」が当時のアメリアの音楽マーケットにおいて「明らかにNGな質感」になったのである。

この「音楽シーンの流れ」をビジネスセンスに長けたYOSHIKIが見逃す訳がなかった。

アメリカの音楽シーンの流れを見ながらアメリカ版アルバムのレコーディングを進めつつ、同時に日本の巨大音楽マーケットの存在も気にする必要がある。またアメリカでは「1枚も作品をリリースしていない新人アーティスト」である反面、日本では「海外進出を果たしたカリスマロックスター」であったエックスジャパン(X JAPAN)。当時、ここまで複雑な状況での活動を余儀なくされたアーティストは世界中を見渡してもエックスジャパン(X JAPAN)だけであろう。

本曲の歌詞に登場する「素顔のままで生きて行ければきっと」というラインに当時のエックスジャパン(X JAPAN)の苦悩が端的に詰まっていると筆者は感じる。

    「要点」・誤解を恐れずにいうと「J-ロック的」と言っていい整合性を感じるサウンド。

  • ・YOSHIKIにとって「アメリカ版のパンクムーブメント」と言っていい「グランジ / オルタナティヴムーブメント」は完全に誤算

「1 Rusty Nail」 これまでのエックスジャパン(X JAPAN)にはないシンセサイザーによる鋭角的なループが印象的なヒットシングル。これまで彼らが得意としてきた「激情で美しいハードチューン」とはやや毛色が異なる質感のサウンドとなっており、誤解を恐れずにいうと「J-ロック的」と言っていい整合性を感じるサウンドとなっている。 91年にアメリカで起こった「グランジ / オルタナティヴムーブメン

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