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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果62件

カテゴリー「名作」のレビュー

「1 SCARS」
イントロの「レーザー光線」のような電子音だけでhideが作曲したという事が分かる曲であり、hideが傾倒していた「インダストリアルロック」の要素をXJAPANのサウンドに大胆に導入している。ちなみにではあるがエックスジャパン(XJAPAN)最後のオリジナルアルバム「DAHLIA」には「SCARS」だけでなく「DRAIN」というインダストリアルチューンも収録されている。

この曲のサウンドの特徴はなんと言っても「ロボットが弾いた」ようにカチッとした無機質でヘヴィなギターサウンドと「素顔」のようなキーで歌われる「メロディックな語り」風のToshi(vo)のボーカルである。歌詞は「苦悩」をテーマにしたものであると思われるが「yoshikiの苦悩」とはまたタイプの異なる「自問自答系の苦悩」をテーマにしている。

「かけ違いのボタンでさえ知らずに奏で続けた」「君の壊れたメロディー二度と交わらず」などの歌詞は、今後のメンバー(TAIJIも含む)に起こる全ての「ネガティヴな現象」を予言しているかのようで恐怖すら感じる。

メンバーの中で誰よりも冷静に物事を見つめるhideは、この頃には既にToshi(vo)の異変に気付いていたのであろう(2:47〜)ギターソロの後に他のヘヴィ系アーティストでは中々聴けない「ただ一人夜の星を見つめる」ような静寂パートが挿入される。「過去の戻らない記憶」に対して祈りを告げるようなイメージの歌詞とは対照的にToshiのボーカルには薄っすらとディストーションがかけられている。

「2 White Poem I (M.T.A. Mix)」
アルバム「DAHLIA」に収録されているオリジナルバージョンを大胆にアレンジしており、サビでは「楽園」のように華やかなハウスミュージックを思わせる展開をみせる。またオリジナルバージョンはマッシヴ・アタック(Massive Attack)からの影響を大胆に反映させた「沈む」ようなメランコリックチューンとなっている。

この時期のエックスジャパン(XJAPAN)は「激情をクラシカルな美旋律に変換して奏でるハードチューン」「美しくクラシカルなバラード」というエックスジャパン(XJAPAN)サウンドにおける2本柱以外の「新たな音楽的な軸」を構築する為に様々な試行錯誤を行なっていた時期なのだろう。

歌詞は「関係が冷めきったカップルの別れ」のようなものとなっているが、おそらくではあるがこれは「当時のバンドの関係性や温度感」の事を歌っているのであろうと思われる。

Yoshikiはこの時点で既に解散は不可避であると明らかに悟っている。

    「要点」・「1 SCARS」「かけ違いのボタンでさえ知らずに奏で続けた」「君の壊れたメロディー二度と交わらず」などの歌詞は、 今後のメンバー(TAIJIも含む)に起こる全ての「ネガティヴな現象」を予言しているかのようで恐怖すら感じる。

  • ・「2 White Poem I (M.T.A. Mix)」冷めた関係性をテーマにしている歌詞、Yoshikiはこの時点で既に解散は不可避であると明らかに悟っている。

「1 SCARS」 イントロの「レーザー光線」のような電子音だけでhideが作曲したという事が分かる曲であり、hideが傾倒していた「インダストリアルロック」の要素をXJAPANのサウンドに大胆に導入している。ちなみにではあるがエックスジャパン(XJAPAN)最後のオリジナルアルバム「DAHLIA」には「SCARS」だけでなく「DRAIN」というインダストリアルチューンも収録されている。 この曲の

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「濃厚な音世界」を描いた前作「Pornography」はサイケな神作であったが、今作「The Top」はこれまでのキュアー (The Cure) サウンドをベーシックとして保ちつつも「ポップな挑戦」を試みている過渡期的な作品となっている。

「ポップな挑戦」と聞くと普通のアーティストであれば「ボーカルラインのメロディーをキャッチーにする」であったりとか、最大公約数のリスナーにウケるように「ロックの文法を自分たちの曲をあてはめたりする」ものだが、異端の代表格であるキュアー (The Cure)というアーティストにはそんな常識は勿論のごとく通用しない。

シンセサウンドを大胆に活用する事でこれまでのキュアー(The Cure)サウンドには気薄であった「光」を感じるサウンドにはなっているが、「その光」がミステリアスでダークな音響を逆説的に更に引き立てており、ロバート・スミス(vo)のボーカルは相変わらず「我が道を行っている」唯一無二なものとなっている。

「濃厚な前作」と比べるとインパクトの面ではやや欠けるが、これまでのキャリアに一切甘んじる事をしないキュアー (The Cure)の「前衛的なスタンス」を感じる事ができる作品となっている。

    「要点」

  • ・「ポップな挑戦」を試みている過渡期的なアルバム。
  • ・シンセサウンドを大胆に活用する事でこれまでにない「光」を感じるサウンドにはなっているが「その光」がミステリアスでダークな音響を逆説的に更に引き立てる。

「曲解説」

1 Shake Dog Shake

「重力がバグった異空間にいる」ような錯覚を味わえる空間系サイケチューン。ビートは前作「Pornography」に収録されている多くの曲と同様にタイトである。またギターサウンドは「アルバムジャケット同様の耽美的極彩色」となっておりリスナーに様々なイマジネーションを与える。
2 Bird Mad Girl

ミステリアスなアルペジオにピアノやシンセなどを絡める事で「誰もいない秋の海」のような雰囲気を醸し出している軽やかなメランコリックチューン。ロバート・スミス(vo)のボーカルは過去最高レベルにポップである。歌詞もザ・キュアー (The Cure)らしく意味深なものであり「私は北極熊のように感じる必要がある」との事だ。
4 Give Me It

ファンキーなシャウトで幕をあけるゴスチューンで曲を通して「地下室で行われる破壊的な実験」のようなイメージの曲となっている。エフェクティヴなギターサウンドが鼓膜に執拗に絡みつきビートは強烈でメカニカルなものとなっている。筆者はこの曲を聴いて日本のアーティスト/バクチク(BUCK-TICK)の傑作アルバム「狂った太陽」を思い出した。
6 The Caterpillar

ダークでミステリアスなキュアー(The Cure)クラシックに「ラテンポップ」のようなアレンジを加えたような曲で時折聴く事ができる 「カチカチカチカチ」というリズミカルなコーラスや軽やかな手拍子などは、これまでのザ・キュアー (The Cure)からは考えられない。
7 Piggy in the Mirror

「吹雪」のようなシューゲイザーギターサウンドと祝祭性を感じるシンセサウンドを中心に展開される曲で他の収録曲同様に「ポップに対する挑戦」が感じられる(1:34〜)スパニッシュギターによるソロパートは「神秘のピラミッド」ような旋律を奏でる。終盤は「アンデス山脈」を連想する吹奏楽器がボーカルラインの裏で「叙情的な裏メロ」を奏でる。
9 Bananafishbones

「おもちゃの国のようなカラフルでポップなパート」と「ダークでカオスなパート」を行ったり来たりする曲でロバート・スミス(vo)のボーカルラインとデュエットするように不穏なベースラインとエフェクティブなギターが鳴り響く為、ライブで演奏するのは非常に難易度が高い曲であると思われる。

「濃厚な音世界」を描いた前作「Pornography」はサイケな神作であったが、今作「The Top」はこれまでのキュアー (The Cure) サウンドをベーシックとして保ちつつも「ポップな挑戦」を試みている過渡期的な作品となっている。 「ポップな挑戦」と聞くと普通のアーティストであれば「ボーカルラインのメロディーをキャッチーにする」であったりとか、最大公約数のリスナーにウケるように「ロックの文

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ザ・キュアー (The Cure)らしいミニマムなサウンドを「ディープにアップデートした」ようなサウンドを聴かせてくれる3rdアルバム。前作「Seventeen Seconds」で聴く事ができた「淡々としたアーティスティックな落ち着き」も健在である。

本作はサイモン・ギャラップ(b)によるディープなベースラインが特に大きな存在感を放っており曲をこれまでより立体的にそしてダークにしている。またギターのコード進行も「退廃感」や「切迫感」を強調したものが増えており、各パートがミニマムなバンド形式の中で「自分たちのスタイルのベーシック」を確立したようなイメージの作品となっている。「6 Doubt」におけるギターのコード進行は日本のV系アーティストに大きな影響を与えたハズである。

本作は初期ザ・キュアー (The Cure)の集大成と言っても良いクオリティをみせ、ゴスを代表するアーティスト/ ザ・キュアー (The Cure)のスタートラインのような作品となっている。

    「要点」

  • ・ミニマムなサウンドを「ディープにアップデートした」ようなサウンドを聴かせてくれる3rdアルバム
  • ・「6 Doubt」におけるギターのコード進行は日本のV系アーティストに大きな影響を与えたと思われる

「曲解説」

1 The Holy Hour

おどろおどろしいベースラインが「ドロっとした液体」のようにディープに響き渡り、ロバート・スミス(vo)のボーカルには「鏡の世界」のようなエフェクト処理が施されている。前作「Seventeen Seconds」に収録されていた曲同様に冷たく淡々としたフィーリングの曲ではあるが全てのパートがディープな進化を見せている。最後は「この世の終わりを告げる」かのような不穏な鐘の音がミステリアスに響き渡り「これぞ!ゴス」という展開となる。
2 Primary

ザ・キュアー (The Cure)らしい「無国籍な浮遊感」を前面に押し出した疾走系チューン。ギターのコード進行は「パンク以前の音楽にはない」類のものであり「ミステリアスな影に追いかけられる」ような切迫感をリスナーに与える。
3 Other Voices

「1 The Holy Hour」同様に「ディープでゴリッとした」ベースリフを中心に展開され「神秘」という形容がよく似合う異空間のような雰囲気を醸し出す曲(3:15〜)幻想的でキラキラとしたギターサウンドが曲に耽美性を与えている。このエフェクティヴなフレーズは今井寿(バクチク/BUCK-TICK)やSUGIZO(ルナシー/LUNASEA)などの「日本の異端なギタリスト達」に大きな影響を与えたと思われる。
5 The Funeral Party

「死後の世界で歌われる壮大なバラード」のような幽玄さを感じる曲。「オーロラ」のように神秘的なストリングスが「全てを浄化する」ように響き渡る。
6 Doubt

「忍者」のようなスピードとダークさを押し出したザ・キュアー (The Cure)流ロックンロール。ロバート・スミス(vo)のボーカルは「マニアックな呪縛」風であり、Aメロとかサビという概念を全く無視するかのように自由奔放である。ギターサウンドは退廃的なコード進行をリフレインしており90年代V系的である。

ザ・キュアー (The Cure)らしいミニマムなサウンドを「ディープにアップデートした」ようなサウンドを聴かせてくれる3rdアルバム。前作「Seventeen Seconds」で聴く事ができた「淡々としたアーティスティックな落ち着き」も健在である。 本作はサイモン・ギャラップ(b)によるディープなベースラインが特に大きな存在感を放っており曲をこれまでより立体的にそしてダークにしている。またギター

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ビジネス性を完全に無視するかのように「ミステリアスな我が道を行っている」2ndアルバム。

本作で聴く事ができる淡々とした冷たいサウンドは「ポップ・ミュージック」の体裁すら気にしておらず「ポップ・ミュージック」としての体裁を保っている曲は「7 A Forest」位であり、ロバート・スミス(vo)のボーカルラインも「耽美な音響」として機能している。

この「難解なアルバム」は明らかに「スルメタイプのアルバム」であり「リスナーを非常に選ぶタイプの作品」であることは間違いない。 この作品の本当の良さを理解するには少なくとも10回は聴く必要があるだろう。

賛否両論必至のアルバムだが2ndアルバムにして、ここまで「独自を貫けるアーティスト」は非常にレアであると感じる。1stアルバムで僅かながらに感じた「パンクの残り香」は本作には微塵も残っていない。

    「要点」

  • ・淡々とした冷たいサウンドは「ポップ・ミュージック」の体裁すら気にしていない
  • ・賛否両論必至のアルバム。2ndアルバムにして、ここまで「独自を貫けるアーティスト」は非常にレア

「曲解説」

2 Play for Today

淡々としたプラスティックなビートの上を「無表情」なベースラインと「クリスタルの破片」のような透明感を感じるギターサウンドが踊る。「ポップソングとしての意味合い」を拒絶するようなシャープで冷たい音像はまるで「ポストロック」のようである。
3 Secrets

「静かに時を刻む針」のようなギターサウンドと「虚しい独り言」のようなベースラインが印象的なスローテンポの曲。終盤はミステリアスなピアノが挿入され物悲しさが強調される。
4 In Your House

「暗闇の中で揺れるキャンドル」ような音響が幽玄な雰囲気を醸し出しているスローでマニアックな曲。淡々と鳴り響くクリアなアルペジオは「暗闇の中で青く妖しげに輝く光」のようである。
5 Three

「ミニマムミュージックの巨匠/スティーヴ・ライヒ(Steve Reich)の曲に二ューウェイブアレンジを施した」ようなイメージの曲でチープなリズムの上でミニマムでビビッドな電子音が無造作に点灯する。
7 A Forest

「霧に包まれている」ような音響の中で高音を活かしたベースラインがミステリアスな旋律を奏でる曲。十分にマニアックな曲ではあるが難解な本作の中では最も「ポップ・ミュージックの体裁」をもつ曲であると言えるであろう。ロバート・スミス(vo)のボーカルラインは 抜群のメロディーセンスをあえて抑えているかのように「耽美な音響」として機能している。
8 M

コーラスがかかったマイナー調のコードストロークとベースラインが「複雑なツインギター」のように絡まるのだが「ロック的な熱量」は皆無で冷徹なまでに「音響」として機能している。このアルバムに収録されている多くの曲にも同様の事が言えるが、淡々として冷たいのに不思議とダレる事はなく「リスナーを耽美な空間に引き込む」。
10 Seventeen Seconds

「ナチュラルなメランコリア」を感じる二ューウェイブチューン。クリアで空間的なギターサウンドは「メロディーや旋律と距離を置いている」ようなイメージであり「無国籍な浮遊感」を演出している。

ビジネス性を完全に無視するかのように「ミステリアスな我が道を行っている」2ndアルバム。 本作で聴く事ができる淡々とした冷たいサウンドは「ポップ・ミュージック」の体裁すら気にしておらず「ポップ・ミュージック」としての体裁を保っている曲は「7 A Forest」位であり、ロバート・スミス(vo)のボーカルラインも「耽美な音響」として機能している。 この「難解なアルバム」は明らかに「スルメタイプのアル

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三大パンクバンドの中で最も後のハードコア勢に影響を与えたダムド(The Damned)の1stアルバム。 本作のサウンドを聴いていると「ボーカル」「ギター」「ベース」「ドラム」というミニマムな形式で「エッジの立った激しい音楽を作ろう!!」とイマジネーション通りに好き勝手にやったところ結果的に「パンク」的な音楽になったという印象を受けた。

「ハリネズミ」や「縮毛」を連想するギンギンと歪んだサウンドやアバンギャルドなノイズギターは時代を先取りしており、ハードコア勢だけにとどまらず「USオルタナティヴ」にも多大な影響を与えていると思われる。「12 I Feel Alright」の終盤で聴くことができるアヴァンギャルドなノイズプレイは狂気的でソニック・ユース(Sonic Youth)のようだ。

また「12 I Feel Alright」におけるアヴァンギャルド・サウンドだけではなく、キャプテン・センシブル(g)のギタープレイは独特なものであり曲ごとに「多重人格」のように様々な側面を見せる。「7 New Rose」のギターリフに関しては日本のバンド/ボウイ(BOØWY)の名曲「IMAGE DOWN」に似ているし「10 1 of the 2」における終盤の「眩しく鋭角的なギターサウンド」はまさかのV系風である。

ダムド(The Damned) は日本のアーティストにも多大な影響を与えているのであろう。

    「要点」

  • ・「エッジの立った激しい音楽を作ろう!!」とイマジネーション通りに好き勝手にやったところ、結果的に「パンク」的な音楽になったという感じ
  • ・キャプテン・センシブル(g)のギタープレイは独特なものであり曲ごとに「多重人格」のように様々な側面を見せる

「曲解説」

1 Neat Neat Neat

「暴走」するバイクのような質感のアグレッシヴなギターサウンドが唸りを上げるパンクチューン。強弱をうまくつけたギターサウンドとビートがシンプルでファストなこの曲に緊張感を与えている。
2 Fan Club

マイナー調の哀愁を感じるアルペジオが印象的な曲。「沈む」ようなイメージのギターとは対照的にドラムプレイは手数が多いものとなっている(1:50〜)ギターソロは「パニック」のように乱れたものとなっているが同時にカラフルなサイケ感もある。最後は「爆竹」のように騒がしいラフなギターサウンドが鳴り響く。
4 Born to Kill

「ハリネズミ」のように尖った質感のギターサウンドが印象的なファストチューン。この曲も「1 Neat Neat Neat」同様にうまく強弱をつけたアレンジが施されており、シンプル極まりない曲ではあるが非常にダイナミズムを感じるサウンドとなっている。
6 Feel the Pain

「チープなヘヴィメタル」のようなアルペジオを中心に展開されるダークバラード。「コン、コン、コン、コン」というパーカッションが曲がもつポジティヴな意味でのチープさを強調している。終盤はタイトルである「Feel the Pain」というフレーズが何度もリフレインされる。歌詞は和訳を読んでも「一体何の痛みなのか?!」全く理解ができないシュールなものとなっている。
7 New Rose

ギターリフが少しだけ日本のバンド/ボウイ(BOØWY)の名曲「IMAGE DOWN」に似ている疾走感抜群のパンクチューン。ギターは当時の感覚で言えば「強烈に歪んだ」サウンドとなっており、ベースラインはギターとユニゾンする形で曲を分厚くしている。
9 See Her Tonite

全てのパートが強烈に自己主張するミニマムなパンクチューン。キャプテン・センシブル(g)のギターリフに関してはもはや「効果音」と言っていいレベルにミニマムであり「凶暴」という表現がピッタリの曲となっている。最後はヘヴィメタルバンドもビックリの 「手数の多いテクニカルな高速ドラムプレイ」で締めくくられる。
10 1 of the 2

「縮れた」ノイズギターと原始的なパーカッションを思わせるドラムが印象的な曲。終盤は後の「二ューウェイブを予見している」かのようなキャプテン・センシブル(g)の眩しく鋭角的なギターサウンドが大暴れする。このフレーズは日本のV系にも通じるものがあると筆者は感じる。
12 I Feel Alright

「強烈なボディーブロー」のようなビートの上で「縮れたギターサウンドが空間を引き裂く」シンプルなパンクチューン'(1:45〜) 「アヴァンギャルドな悲鳴」のようなギターソロはこの時代においては「シュールを超えて不気味」ですらあったはずである。一体どのようなエフェクターを使ってこの音を作ったのだろうか?!(2:55〜)「タガが外れた」ようにビートが無秩序な暴走を始め「ボタンのかけ違い」のようななんとも言えない違和感を感じる「ある意味プログレ」な展開となり、キャプテン・センシブル(g)のノイズギターは無秩序なビートに全く負けていない「狂気的でジャンクなサウンド」を出している。このジャンクなサウンドはソニック・ユース(Sonic Youth)を思わせる。

三大パンクバンドの中で最も後のハードコア勢に影響を与えたダムド(The Damned)の1stアルバム。 本作のサウンドを聴いていると「ボーカル」「ギター」「ベース」「ドラム」というミニマムな形式で「エッジの立った激しい音楽を作ろう!!」とイマジネーション通りに好き勝手にやったところ結果的に「パンク」的な音楽になったという印象を受けた。 「ハリネズミ」や「縮毛」を連想するギンギンと歪んだサウンドや

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