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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果62件

カテゴリー「名作」のレビュー

「踊れるハードロック」(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム。

「1 孤独のRunaway」
「コクと潤いのあるウォームなギターサウンド」「高層ビルを連想するゴージャスなホーンセクション」「切れ味抜群のボーカル」という初期ビーズ(B’z)の特徴が理想的なバランスで融合された曲でビーズ(B’z)のキャリアの中でも指折りの名曲である。

歌詞の内容は「後悔は少なめの人生」を送っている主人公が多少なりとも世間や他人の目を気にしている自分自身に対して「自分がやりたいこ事をやれよ!」と喝を入れるような自己啓発的内容となっている。本曲で聴ける松本 孝弘(g)のギターサウンドは筆者が知る限りTAK史上最高のプレイであると感じる(2:34〜)ギターソロは「都会の狂騒」を思わせる「うねるサイレン」のようなフィーリングである。

「2 Mars」
砂漠とピラミッドを連想する「神秘的でミステリアスなアルペジオ」をバックに稲葉浩志(vo)が淡々とした語りを聴かせるというマニアックな曲で「B級V系アーティスト的な雰囲気」を醸し出してはいるものの「軌道修正」というワードが稲葉浩志(vo)のまとも過ぎる人柄を表している。深読みかもしれないがこの曲の歌詞は田舎の母親に向けたポエム的なものではないだろうか?

「3 Loving All Night 〜Octopus Style〜」
「Black Album」以降のメタリカ(Metallica)のようなディープでスローなヘヴィロックだが随所で登場する清涼感を感じるシンセサウンドがハードロック匂を中和させている。本曲を聴いてふと思ったのだがビーズ(B’z)は「売れる曲を作っている」というより、どのようなタイプの曲でも「自分たちの中にある理想のバランス」を描いているような気がするのだ。本曲で聴ける「ラップ風歌唱」「強烈なシャウト」「ヘヴィなリフ」などは当時の音楽マーケットにおいては「非売れ線要素」であると思われるが「そんなの関係ない」と言わんばかりに「圧倒的な正解」として鳴り響く。

「4 Love & Chain 〜Godzilla Style〜」
「カラフルな装飾感」を感じるアーバンな質感のシンセロック。本曲のギターリフは「名脇役」のようなスタンスで軽やかなメロディーを奏でるボーカルラインに対して合いの手を入れるようなものとなっている。反面、ギターソロは主張しまくりで「濃厚でハードなブルース」といった趣のプレイを聴かせてくれる。

「5 LADY NAVIGATION 〜Cookie & Car Stereo Style〜」
カラフルで軽やかなポップソングにハードなギターサウンドを絡めたヒットシングル。歌詞は英語詞となっているが「公園のベンチ」や「ソフトクリーム」という英語ワードは出てこない。外国人に伝わりやすいように言葉のフレーズもアレンジしていると思われる。

    「要点」

  • ・踊れるハードロック(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム
  • ・「1 孤独のRunaway」はビーズ(B’z)も持ち味が理想的なバランスで融合した名作

「踊れるハードロック」(wiki)をテーマに作成されたミニアルバム。 「1 孤独のRunaway」「コクと潤いのあるウォームなギターサウンド」「高層ビルを連想するゴージャスなホーンセクション」「切れ味抜群のボーカル」という初期ビーズ(B’z)の特徴が理想的なバランスで融合された曲でビーズ(B’z)のキャリアの中でも指折りの名曲である。 歌詞の内容は「後悔は少なめの人生」を送

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人気絶頂期にリリースされスピード(SPEED)史上最高のセールスを記録した2ndアルバム。

1stアルバムと比べて力強さを感じさせる歌詞が増えて「無邪気さ・可愛さ」を強調した内容が少し減っていると感じる。この変化はまるで思春期女子の成長の足跡を描いているようで本作では「子供から大人に変化する人生で最も美しい時期」が見事にパッケージングされている。

背伸びして「癪なほどいい女になりたい」と言い放つ「2 Sophisticated Girl」夢を追い続ける意識高い系の「3 Another Sweet Field」などの歌詞は現在の感覚で言うと「アイドル」が歌うような内容ではないが、反面「4 Wake Me Up!(RISE Mix)」「6 ラブリーフレンドシップ」などでは「ファンサービス」と言わんばかりに弾けた可愛さをリスナーに提供する余裕を見せつける。

また無邪気な歌詞の中に時折シリアスな歌詞を挿入させる方法論は健在で「4 Wake Me Up!(RISE Mix)「どこから来てどこへ行くの人は?」」「・6 ラブリーフレンドシップ「笑っていたけど泣きたかった」」などの歌詞はドキッとさせられる。本作は2ndアルバムにしてスピード(SPEED) の完成形とも言える内容となっている。

    「要点」

  • 「9 熱帯夜」はスピード(SPEED)NO,1の名曲だと思われる
  • 「子供から大人になる」人生で最も美しい時期を見事にパッケージング

「曲解説」

1 RISE

キラキラした質感の電子音とダークなストリングスが「UFOが地球に上陸した」かのような浮遊感とシリアスさを演出するオープニングソング。アウトロでは「時空を超える」ようなワープサウンドが登場しリスナーをアルバムの世界に誘う。
2 Sophisticated Girl

ファンキーなカッティングギターと派手なホーンセクションを中心に展開されるアーバンな質感のファンクソング。歌詞は周囲に流されずに上を目指して「癪なほどいい女」に成長したいという意識高い系の極地のような内容となっている。
3 Another Sweet Field

メタリックな残響を感じるギターサウンドがリフレインされるミドルテンポの曲でリズムは力強くシンプルなものになっている(2:32〜)「賑わう街角」のような質感のサックスソロが登場して曲に彩りを与える。歌詞の内容は「2 Sophisticated Girl」同様に意識高い系で夢を諦めず突き進もうというニュアンスである。
4 Wake Me Up!(RISE Mix)

スピード(SPEED)らしい元気溢れる曲でチャカポコしたワウギターと立体的でうねるベースラインがインパクト大である。 告白したいけど自信ない小中学生女子の心情を歌っている曲ではあるが(3:34〜)「人はどこから来てどこに行くの?!」という哲学な歌詞が登場する。この時折登場するシリアスなラインはスピード(SPEED)ソングの最大の魅力かもしれない。
5 White Love

スピード(SPEED)最大のヒット曲で97年当時はどこに行ってもこの曲が流れていた。「この幸せは儚い雪のようにいつか消えてしまうのでは?」と不安に揺れる恋する思春期女子の心情を歌っている。この曲でも1stアルバム同様にソウルフルな女性コーラスがいい仕事をしており「冬の都会」のような空気感を作り上げている。
6 ラブリーフレンドシップ

1stアルバムに収録されている「Luv Vibration」のような疾走感を持つ曲で珍しく歪んだギターサウンドをフィーチャーしている。「ラブリー」「プリティー」などを盛り込んだ歌詞がアイドルっぽい(3:06〜)「笑っていたけど本当は泣きたかった」なるシリアスな歌詞が登場。「可愛さ・無邪気さ」を強調した歌詞に「シリアス」なパートを「ポンッ」と挿入するこの方法論はやはりお見事である。
7 Reset 99 to 00

ストリートテイスト満載のハードなギターリフをフィーチャーした曲でメンバーによるアグレッシヴなラップが披露される。ライムは「良くない現状をリセットせねば」という内容。
9 熱帯夜

流れるような美しいアルペジオとピアノ、「熱風」のような女性コーラスが印象的な名バラード。スピード(SPEED)史上最も良い曲だと思われ切ない片思いを超シンプルな英文法で表現したサビが秀逸。本曲のPVは暗闇の中にメンバー4人の顔が映し出されるだけの超シンプルなものだが不思議なエモさを感じるものとなっている。
11 my graduation(Album Version)

タイトル通り「卒業式」のような晴れやかな雰囲気を醸し出すヒットソング。歌詞の内容は「学校の卒業」というより「初恋からの卒業」というニュアンスで「出来るならあの頃へ戻りたい」「夢で会いたい」などの未練溢れる歌詞が登場する。「隠しきれない揺れる心情」を持ちながらも「過去にさよなら」するという切ない内容となっている。
12 I’ll be all right

女の子同士の友情をテーマにした弾けたポップソングだが「過去の恋愛を冷静に俯瞰する」歌詞も登場。「大人になっていく少女の成長過程を見守る父親」のような気持ちにもなれる曲。
13 Street Life

「冬の夜空」のような冷たさを感じるバラードからストリートテイストMAXのファンクに転調するインパクト大のラストソング。 10代の頃に誰もが一度は経験する悟り=「安易な友情や愛情は結局自分が1人になりたくないだけ」を受け入れつつ、 「自分の夢に向かって力強く行きよう、リトルワールドから脱出だ!」と力強く宣言する。

人気絶頂期にリリースされスピード(SPEED)史上最高のセールスを記録した2ndアルバム。 1stアルバムと比べて力強さを感じさせる歌詞が増えて「無邪気さ・可愛さ」を強調した内容が少し減っていると感じる。この変化はまるで思春期女子の成長の足跡を描いているようで本作では「子供から大人に変化する人生で最も美しい時期」が見事にパッケージングされている。 背伸びして「癪なほどいい女になりたい」と言い放つ「

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ブラックミュージック・オリエンテッドであった前作から大胆にサウンドチェンジさせた3rdアルバム。

同じく97年にリリースされた「FACES PLACES / globe(グローブ)」と共振する「オルタナ・グランジ的な響き・質感」を大胆に反映させた作風となっており、オープニングソングである「1 Concentration 20 (make you alright)」などはイントロを聴いた時点では「これは本当にアムロの曲なのか?」と疑うレベルである。

シングルカットされた「6 a walk in the park [Remix]」「12 How to be a Girl [STRAIGHT RUN]」などは「ブラックミュージック的なディープさ」と「オルタナ的な壊れた質感」が見事に掛け合わされており、当時の小室哲哉は相当に90年オルタナ・グランジに傾倒していたと思われる。

    「要点」

  • FACES PLACES / globe(グローブ)」と共振する「オルタナ・グランジ的な響き・質感」を大胆に反映させたアルバム
  • 6 a walk in the park [Remix]における「a」は「amuro」の「a」だと今気づいた

「曲解説」

1 Concentration 20 (make you alright)

「暗号」のような質感の歪んだギターリフと「暴風雨」のようなノイズが空気を支配するハードなオルタナチューン。イントロを聴いた段階だと「本当にアムロの曲なのか?」と疑いたくなる程に前作からの変化を感じるサウンドであり、サビのボーカルラインもどことなくニルヴァーナ(Nirvana)的なエモーショナルを放っている。最後は「狂騒」のようなノイズサウンドがパタリと止まり「ガラス」のような質感のミニマムな電子音だけが静かに鳴り響く。
2 B w/z you

「縮れたビーム」のような電子音と「不穏な影」のような音響が印象的なトラックに乗せてアムロがしっとりした歌声で歌い上げるバラード。「1 Concentration 20 (make you alright)」ほど露骨ではないが全編を通してロック的なエッジを感じる事ができる。終盤では「空間を彷徨う黒い影」のような質感のノイズギターが鳴り響き曲をカオスにしている。
3 Close your eyes, Close to you

「メタリックな質感のうねる波のような重低音」と「ネオンカラーの電子音」が印象的なハウスチューン。中盤以降は一番遠くでノイズギターが鳴り響き曲にロック的なエッジを与えている。
4 Me love peace !!

「海辺に一人で佇む」ようなセンチメンタルを感じるレゲエ調の曲。サビのボーカルラインは「グランジアーティストを彷彿とする言葉のリフのようなハードなパート」と「メロディックでポップなパート」という2部構成になっている(3:20〜)「素敵な別れ」のような晴れやかさをもつ電子音が登場、その後は気怠い音響のノイズサウンドが曲にミステリアスな印象を与える。
5 No Communication

メタリックでカラフルな電子音と「雨雲」のような質感のベースラインの対比が印象的な曲。この曲でも随所に歪んだギターサウンドが挿入される為、前向きなポップさの中にも不穏さを感じる。
6 a walk in the park [Remix]

「深夜徘徊」のようなダークさをもつニューウェイブソング。イントロなどで聴く事ができる「終わらない螺旋階段」のような キーボードのループは非常に中毒性があり何度でも聴いていられる。サビは「一気に感情を解き放つ」ような開放感があり、 ボーカルの裏では何重にも重ねられた歪んだギターサウンドが鳴り響く。鳴っている音こそ全く違うが、このサビでの爆発はUSグランジ的と言っていいと思う。あとタイトルの主語である「a」は「amuro」の「a」だと思われる。
7 To-day

「眠れない夜」のようなディープさと気怠さをもつ曲でミステリアスに規則正しく鳴り響く電子音はオリエンタルな耽美を感じる。 終盤は「思い出したくないシーン」のような質感の歪みギターサウンドが脳内をグシャグシャとかき乱す。
8 Storm

「チープな西部劇」のようなミニマムな音響がループされるファンキーな曲。「急ぎ足」のようなラップと面白いテンポ感のボーカルラインが印象的。作詞作曲はなんと「m.c.a.t」。
10 CAN YOU CELEBRATE? [Remix]

「卒業式」のような晴れやかさと「1人で都会に佇む」ような孤独を同時に感じる大ヒットソング。ゴスペル風のコーラスがサビのボーカルラインに花を添え「全てを包み込む優しい風」のようなストリングスが全ての負の感情を浄化してくれる。
12 How to be a Girl [STRAIGHT RUN]

「ケミカル・ブラザーズ(The Chemical Brothers)」のようなハードなブレイクビーツとオルタナロックのような質感が印象的なハードチューン(3:03〜)「空に浮かぶ黄金の城」を連想するサイケなギターソロが登場。ギターソロ以降はこれまで以上に壊れた質感のギターサウンドが強度を増し、最後はアシッドハウス的なスライムビートが淡々と鳴り響く。

ブラックミュージック・オリエンテッドであった前作から大胆にサウンドチェンジさせた3rdアルバム。 同じく97年にリリースされた「FACES PLACES / globe(グローブ)」と共振する「オルタナ・グランジ的な響き・質感」を大胆に反映させた作風となっており、オープニングソングである「1 Concentration 20 (make you alright)」などはイントロを聴いた時点では「こ

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ソウル・ジャズテイストのアナログなサウンドを全面に出した大ヒットアルバム。

全編を通してレイヴサウンドをJ-POPに落しこむサウンドは気薄となっており「ソウルフルな女性コーラス」「華やかでゴージャスなホーンセクション」「モノトーンで分厚いベースライン」などアナログな生音を大胆に曲に反映させている。

「4 FUNKY M」「10 dAnce is my Life系」などの曲では弾けたユーモアやファンキーさを提示「11 ENGAGED」「12 Overnight Sensation 〜時代はあなたに委ねてる〜」には素晴らしいエモーショナルロックを聴いているかのような錯覚すら感じる熱量があり、 90年代J-POP全体のフィールドの中で圧倒的な存在感を放つ作品となっている。

    「要点」

  • 「12 Overnight Sensation 〜時代はあなたに委ねてる〜」のサビは灼熱の優雅さを感じる神ライン
  • ソウル・ジャズテイストのアナログなサウンドを全面に出した大ヒットアルバム

「曲解説」

2 SEE THE SKY 〜1999…月が地球にKISSをする〜

壮大なボーカルラインとロックのような直線的ビートを感じるアップテンポの曲でサビのボーカルラインはYU-KI(vo)と小室哲哉によるデュエットである。(1:28〜,3:29〜) 「静かな夜」のような空間に「嘆きのような呟き」と「優しい光が降り注ぐ」ようなコーラスが登場(2:48〜)カラフルなビートと地を這うベースラインが曲にスピードを与える(3:15〜)マーク・パンサーによるラップが登場、wikiで調べるとゲスト出演しているとの事。
3 masquerade

ソウル色の強いアダルトさと歌謡テイストが混在しているインパクト大の曲(0:35〜)サイケなギターフレーズと直線的に攻めるホーンサクションがオリエンタルなムードを醸し出す(1:36〜)熱量MAXの歌詞を歌うボーカルラインのバックでは所狭しとパワフルなベースラインが動き回りサビをよりエモーショナルなものにしている(2:28〜)「沈む夕日」のようなアルペジオが哀愁をもって鳴り響く。全体を通してパワフルなドラムが曲を引っ張る為、ゴージャスなソウルのようなサウンドではあるがコクのあるグルーヴを持つハードロックを聴いたような感覚に陥る。
4 FUNKY M

パワフルなドラムと立体的でモノトーンなベースラインで構成されるリズムの上でDJ KOOとSAMによるラップが披露されるファンキーチューン(1:29〜,3:04〜,3:51〜)サビのボーカルラインはDJ KOOが「WOO FUNKY M」というフレーズを連呼するというインパクト大の内容(1:45〜)「カラフルなグミ」のような質感の電子音が曲にポップネスを与える。終盤はゴージャスなホーンサクションの上を「濃厚な煙」のようなサイケギターが漂う。
5 CRAZY GONNA CRAZY

「待ちわびたデート」のようにカラフルに弾けるテクノポップ。「ソウルフルな女性コーラス」「断片的なホーンサクション」が曲を華やかに彩り、歌詞の内容は「片思い中のロマンティックな妄想」のようなイメージ(4:12〜)「crazy」というフレーズを連呼するDJ KOOの我流ラップはインパクト大でファンキーである。
6 Destiny to Love (愛する運命)

「メランコリックな昼下がり」のような雰囲気をもつアッパーチューン。「南米の山脈」を連想するラテンなギターサウンドとパーカッションが時折挿入される。この曲でもソウルフルな女性コーラスを大胆に導入しており曲に華やかさを加えている。
8 Let it go! (tribal dAnce)

「絨毯にのって空を飛んでいる」ような浮遊感を感じる曲でリズムは「縮れたような歪み」を感じさせるものとなっている。中盤以降はサンバ的なリズムアプローチも加わりDJ KOOの熱量も高まっていく。
10 dAnce is my Life系

「賑わう休日の渋谷」を思わせるSEから始まるドリーミーなポップソング。コミカルでアニメティックなボーカルラインがインパクト大で色んな言葉に「系」をつける言葉遊びも展開される。サウンドは宙に浮いたアシッドハウスのような浮遊感がある。
11 ENGAGED

パワフルなドラムとブルージーな泣きのギターソロをフィーチャーしておりドラマティクなハードロックバラードのような熱量をもつ曲。YU-KI(vo)のボーカルはロック的な熱量を感じさせるものとなっている。最後はこれまでの激情が嘘のような静寂に包まれる。
12 Overnight Sensation 〜時代はあなたに委ねてる〜

ファンキーなブラックミュージックを総動員したエネルギッシュでファンキーな名曲。パワフルなドラム、華やかでゴージャスなコーラス・ホーンサクションが印象的でサビは力強さと灼熱の優雅さを感じる神ラインとなっている。

ソウル・ジャズテイストのアナログなサウンドを全面に出した大ヒットアルバム。 全編を通してレイヴサウンドをJ-POPに落しこむサウンドは気薄となっており「ソウルフルな女性コーラス」「華やかでゴージャスなホーンセクション」「モノトーンで分厚いベースライン」などアナログな生音を大胆に曲に反映させている。 「4 FUNKY M」「10 dAnce is my Life系」などの曲では弾けたユーモアやファン

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前作「SMILE」からの流れであるアナログでシンプルなサウンドを響かせつつ、エモやポップパンクをルーツにもつアーティスからの影響を感じられる突き刺さるサビのボーカルラインが印象的な10thアルバム「AWAKE」。

名曲「3 叙情詩」に流れる「強烈な和」の響きや「4 TRUST」の無国籍感などは新機軸であり、「11 星空」「12 twinkle, twinkle」などは「メランコリックな質感の曲をポジティヴに響かせる」ラルクマジックが堪能できる。「何をやってもラルクサウンド」になるというポジティヴな悟りすら感じる安心の名作と言える。

    「要点」

  • エモやポップパンクをルーツにもつアーティスからの影響
  • 名曲「3 叙情詩」に流れる「強烈な和」の響き

「曲解説」

1 New World

突き刺さる疾走感を持つサビがエモのようなロックチューン。「青空」のような晴れやかなサウンドであり、ギター・ベース・ドラムが一体となって迫ってくる(2:06〜)「夢の中で見た夢」のようなメロディックな高音ベースソロが踊る。
2 LOST HEAVEN

歯切れの良いクランチなカッティングギターを中心に展開されるメロウなポップソング。サビのボーカルラインは流れるような旋律をもちながらもメランコリックでインパクト大(2:34〜)ギターソロはサビのボーカルラインをなぞるシンプルなもので「凛」とした響きを持つ(3:18〜)メタリックな電子音がチカチカと鳴り響く静パートが挿入させアクセントとなる。終盤は畳み掛けるようにサビが何度もリフレインされそのまま突き進む。
3 叙情詩

オーガニックな生命力を感じる壮大なバラード。カッティングギターを中心に展開される「何気ない日常」のようなヴァースと強烈な「和の響き」を持ち「優雅な風」のような上品な旋律を奏でるサビによって構成されている。どちらかと言うとメランコリックな質感の曲なのだがリスナーを包み込むような不思議な包容力があり、数多く存在するラルクの名曲の中でも特別な存在感を放つ曲である。
4 TRUST

不思議な無国籍感を醸し出すメランコリックバラード。サビではtetsuya(b)の「春風」のようなコーラスがhyde(vo)のボーカルラインと絡まり曲に色彩を与えている。またギターとベースのユニゾンフレーズが随所に挿入され分厚いサウンドを構成している。
5 Killing Me

パンク的なシンプルさと「曇り空」のようなメランコリックが混在する疾走ソング。Bメロのバックではクラシカルな弦楽器が幽玄な旋律を奏で曲にダークな質感を与えており、アグレッシヴなロックチューンでは中々聴くことができないアレンジとなっている。サビは「1 New World」同様にエモーショナルな突き刺さるボーカルラインが印象的である(2:52〜)アグレッシヴなパートの体感速度を上げる為に「どんよりした曇り空」のような質感のメロディックな静寂パートが挿入される。
6 AS ONE

前作から解禁された「ヘヴィメタルな響き」を感じるダークなリフソング。AメロBメロでは「泥水」のような質感のマニアックでディープなヘヴィリフがリフレインされ、サビはメロディー自体はそこまでメロディックではないのだがhyde(vo)が伸びやかなボーカルで歌い上げると強烈にメロディーが頭にインプットされる。
7 My Dear

「センチメンタルな思い出」のようなドリームポップ。hyde(vo)のボーカルは「悟りを開いた老人」のような重みがあり、tetsuya(b)のベースラインはhyde(vo)のボーカルラインに寄り添うようにメロディックである(3:30〜)ザラついたノイズが曲にモザイクのような質感を与え時空が歪んだような展開を見せる。最後は優雅なストリングスだけが物悲しく鳴り響き静寂を感じる。
8 EXISTENCE

USグランジ的な気怠さと確かな光を感じるシンプルなリフロック(1:27〜)「光溢れる空間」のようなサウンドや(2:01〜)リフの裏で闇に流れる耽美なアルペジオの存在から曲をハード一辺倒にさせない工夫を感じられる。最後はダークで淡々とした「暗号」のようなアルペジオだけが静かに流れる。
9 自由への招待

韻を踏んだ歌詞もお見事なラルク系の疾走ソング。サウンドは前作「SMILE」からの流れであるシンプルでアナログな音で構成されている。(2:38〜)ギターソロは非常に短いがken(g)らしい「眩しすぎる光」サウンドを聴かせてくれる。
10 Ophelia

「雨に濡れた都会の朝」のような質感のジャジーなバラード。「スパニュシュなギター」「透明なピアノ」「煙のようなサックス」がアダルトな空気感を構築するが、ベースラインは強烈に歪んだサウンドになっており縮れた光線」のようにリスナーの頭の中を刺激する。
11 星空

メランコリックなUKロック調の曲だがなぜか前向きになれるラルクマジックが堪能できるどっしりとしたバラード。歌詞の内容は「目が覚めれば変わっているといいな」という無邪気な子供のような言葉で平和を願うという内容になっている。
12 twinkle, twinkle

「11 星空」同様にUKロック調のメランコリックソングをポジティヴに響かせるラルクマジックを堪能できる曲。全パートがひとつに溶け合い「油絵」のように揺らめいており、(1:43〜 , 3:28〜 ,4:45〜)ken(g)のギターソロは「早朝の曇り空を自由に羽ばたく鳥」のようだ。

前作「SMILE」からの流れであるアナログでシンプルなサウンドを響かせつつ、エモやポップパンクをルーツにもつアーティスからの影響を感じられる突き刺さるサビのボーカルラインが印象的な10thアルバム「AWAKE」。 名曲「3 叙情詩」に流れる「強烈な和」の響きや「4 TRUST」の無国籍感などは新機軸であり、「11 星空」「12 twinkle, twinkle」などは「メランコリックな質感の曲をポ

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