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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果56件

カテゴリー「普通」のレビュー

「極彩色の光」「稲妻」「虹」などの形容詞がよく似合うデジタルで色彩豊かなシンセサウンドが印象的なオービタル(Orbital)の2ndアルバム。wikiを見るとのアシッドハウスリバイバルの立役者と書いてあったのだが「あまりアシッド・ハウスっぽくはない」という印象を持った。

アシッドハウス的な「亜熱帯ジャングル」な質感はあまりなくどちらかというと「宇宙」とか「砂漠」などを連想するサウンドであると思う。アシッドハウスからの影響をオービタル(Orbital)のフィルターを通して表現したという事だろう。また気になったのがインダストリアル・ボディー・ミュージック的なザラついた質感のサウンドが時折、登場する事だ。ロックからの影響とも距離を置いていない点がオービタル(Orbital)の個性かもしれない。

    「要点」

  • 「極彩色の光」「稲妻」「虹」などの形容詞がよく似合うシンセサウンド
  • 「宇宙」とか「砂漠」などを連想するサウンド

「曲解説」

1 Time Becomes

ほとんど無音状態の中でタイトルである「Time Becomes」が無限ループされるシュールなオープニングソング。
2 Planet of the Shapes

「二日酔いの朝に見る太陽」のようなサイケ・サウンドがリスナーをアナザーサイドに導くアシッドハウスチューン(1:00)頃まで「右のイヤホンから全く音が聴こえない」というマニアックな拘りが凄まじい(6:17〜)インダストリアル・ボディー・ミュージックのようなダークで怪しげなサウンドが登場、癖のあるメロディーだが非常に耳に残る。気だるさを感じつつも体が横揺れしてしまう、そんな曲。
3 Lush 3-1

「頭の中を無数の光線が通過する」ような極彩色でアッパーなテクノチューン。レンガブロックのように四角いベースラインが頭にガンガン響いてきて、主旋律は「うねる蛇」のようでアラブの匂いを感じるものとなっている(3:56〜)「顔にパイを投げつける」ような「バッ、バッ」という歪んだ音は少しインダストリアル・テイスト。
4 Lush 3-2

女性ボーカルのエモいサンプリングボイスを活かした酩酊のような曲(2:20〜)鈍い稲妻のようなサウンドの登場から「スライムだらけの部屋」のようなサウンドに切り替わり、 終盤はリズムアプローチがより立体的になり躍動感を感じる展開となる。
6 Remain

「宇宙遊泳」のような無重力感を感じるアッパーチューン。「虹」を連想する極彩色な七色のシンセサウンドがインパクト大。この曲でもザラついた質感のインダストリアルノイズが登場し曲にエッジを与えている。
7 Walk Now

「テレビに映る砂嵐」のようなザラついた質感を持つ曲(2:15〜)無数の光が目の前を横切り「光溢れるトンネルを歩いている」ような展開に移行、中盤以降は目の前を横切る光の数がこれまでの2~3倍に増えて頭の中が軽い混乱状態となる。最後はざらついた砂嵐サウンドが更にうねる展開を見せる。
8 Monday

「ウォームなオルガンのリフレイン」と「空を歩くような浮遊感を持つストリングス」が印象的な曲で黄金に輝く電子色はセンチメンタルなメロディーを奏でている。中盤以降、リズムがディープさを増し(4:28〜)直線的なアラブのラッパ風サウンドが曲に「夜の砂漠」のような空気感を与える。終盤は「嵐が過ぎ去った砂漠に北風が吹いた」ようなシュールな清涼感を感じるサウンドを聴かせてくれる。
10 Input Out

オープニング「1 Time Becomes」と同様にタイトルである「Input Out」を無限ループする曲。この謎な捻くれっぷりは一体。。

「極彩色の光」「稲妻」「虹」などの形容詞がよく似合うデジタルで色彩豊かなシンセサウンドが印象的なオービタル(Orbital)の2ndアルバム。wikiを見るとのアシッドハウスリバイバルの立役者と書いてあったのだが「あまりアシッド・ハウスっぽくはない」という印象を持った。 アシッドハウス的な「亜熱帯ジャングル」な質感はあまりなくどちらかというと「宇宙」とか「砂漠」などを連想するサウンドであると思う。

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モザイクがかかったカラフルなアルバムジャケットから極彩色のようなサイケデリックサウンド想像していたのだが実際に聴いてみると「海の中」にいるような浮遊感やクーラ・シェイカー(Kula Shaker)と共通するようなオリエンタルな雰囲気を感じるデビューアルバム。

ギターサウンドは空間構築に徹しており煌びやかなオルガンや立体的なベースラインがよく目立つサウンドで、ザ・スミス(The Smiths)などのニューウェイブアーティストのようなメランコリックさもある。

アシッドハウスからの影響をがっつり受けているのかと思いきや実験的な数曲を除いてはそこまで影響を感じないというのが正直なところである。同世代にザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)、プライマル・スクリーム(Primal Scream)、ハッピー・マンデーズ(Happy Mondays)というヤバイ奴らがいる為、過小評価されている感は否めない。

    「要点」

  • 「海の中」にいるような浮遊感を感じる
  • 煌びやかなオルガンや立体的なベースラインがよく目立つサウンド

「曲解説」

1 You’re Not Very Well

「黄金の宮殿」を思わせるオルガン(キーボード)の音色がオリエンタルな雰囲気を演出しているオープニングソング。サイケなギターサウンドも聴けるがハッピー・マンデーズ(Happy Mondays)などと比較した場合、パンク的で直線的な音像である(1:58〜)短いギターソロは「底が見えない落とし穴に落ちた」ようにミステリアス。
2 White Shirt

「気だるいピクニック」のような雰囲気のサイケポップ。脱力感のあるボーカルラインはメロウなメロディーを奏でサビでは「やまびこ」のようなコーラスも飛び出す。ロブ・コリンズ(key)による「夏の木漏れ日」のようなオルガン(キーボード)が曲に少しセンチメンタルな雰囲気を与えている。
3 The Only One I Know

「海の中にいる」ような透明なブルーを感じるサイケでメロウな曲。「黄色しか存在しない信号機」のようなミニマムなキーボードリフが淡々と鳴り響く中をメロウで浮遊感を感じるボーカルラインが踊る(1:08〜、2:12〜)海の中に差し込む日光のようなデリケートなギターサウンドがサイケで(2:45〜)唐突に登場する立体的なベースラインは曲に重力を与える。
4 Opportunity

白昼夢のような眩しさと宙に浮いているような脱力感を感じるフリーセンションのような曲。パーカッショナルなリズムと黄金のベールのようなオルガン(キーボード)がオリエンタルな雰囲気を醸し出す(2:47〜)これまで空間構築に徹していたギターが微妙な湿り気を帯びた浮遊感のあるフレーズを奏でるが、その音はすぐに煙となってオリエンタルな空気感に溶け込む(4:33〜)「テレビの砂嵐」のようなギターサウンドが曲の浮遊感を更に高める。ボーカルラインは終始、儚い祈りのようなメロディーであり、最後は「カラスの声をアシッドハウス風にアレンジした」ようなサイケな音に包まれる終わる。
5 Then

メランコリックな雰囲気を持つダウナーな曲。クルクルと回るベースラインが中心となり展開される曲で、サビ前に鳴らされる「ガラスの破片」のようにきらめくギターサウンドは眩しすぎる。
6 109 Pt.2

宇宙のような雰囲気を持つアシッドハウスチックなインスト。中盤まではスペーシーな音の断片が次々に現れ頭の中に様々なイメージが湧くという浮遊感のある展開だが(1:54〜)マーチ風のブレイクビーツが鳴り響くのを境にディープな質感を持ち始める。最後は「全ての音が宇宙に吸い込まれる」ように静かに終わる。
7 Polar Bear

アシッドハウス的なフィーリングを持つ実験的な音響系ソング。「スライム」のように弾力のある潤ったリズムが終始リフレインされ、少しモザイクがかかったようなオルガン(キーボード)やエフェクティヴなギターサウンドが空間を構築する。
10 Sonic

気怠さとミステリアスな雰囲気が同居しているダークな曲でウェットで重いベースラインを中心に展開される。「雨の匂い」のようなギターフレーズとは対照的にオルガン(キーボード)の音色は煌びやかな為、ダークな質感ではあるがメロディックなポップスを聴いた後のようなあっさり感がある。

モザイクがかかったカラフルなアルバムジャケットから極彩色のようなサイケデリックサウンド想像していたのだが実際に聴いてみると「海の中」にいるような浮遊感やクーラ・シェイカー(Kula Shaker)と共通するようなオリエンタルな雰囲気を感じるデビューアルバム。 ギターサウンドは空間構築に徹しており煌びやかなオルガンや立体的なベースラインがよく目立つサウンドで、ザ・スミス(The Smiths)などの

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新ボーカリスト/ブルース・ディッキンソン(vo)を迎えて作成された3rdアルバム。全編に渡りブルース・ディッキンソン氏(vo)の伸びやかな高音を活かした1st 2ndよりメロディックな内容となっている。

躍動感のあるパワフルな楽曲が多いのが印象的でこのあたりボーカルリストが交代したことで、楽器隊も新たなイマジネーションを得たのかもしれない。「意外な展開」や「ヘヴィに聴こえるアレンジ」などはあまりなく1stアルバム以上に初期衝動という言葉が似合う作品になっている。

1stアルバム「鋼鉄の処女」をパンク的と評する方も多いが筆者には本作の迷いがない演奏のほうが遥かに「パンク的」に聴こえる。どこか煮え切らない印象のあった前作「killers」のフラストレーションを吹き飛ばすかのように終始ダイナミックである。彼らは今作でUKチャート1位を獲得して名実共にUKを代表するヘヴィメタルバンドとなった。

    「要点」

  • 新ボーカリストブルース・ディッキンソン(vo)のハイトーンを活かした内容
  • 迷いのないダイナミックな演奏

「曲解説」

2 Children Of The Damned

物悲しいマイナーなイントロではじまり「静のパート」とダイナミックなギターサウンドの対比がグランジライク。ライトハンドを駆使している(と思われる)ツインリードのギターソロもお見事。
3 Prisoner

高音を活かした流れるようメロディックなボーカルラインと「迷宮を彷徨う」ようなツインリードのハモリフレーズが印象的。
7 Gangland

ベースがイントロでリフ弾いたり早弾きしたりやりたい放題。ベースが目立つバンドだなと思いググってみるとなんとベースの方がリーダー。そう言えばメタリカもベース「クリフ・バートン(b)」が音楽的に重要な人物だった。ギターソロは「未来派のシューティングゲーム」のような質感でレイヤー状にレーザービームが乱発されているイメージが頭に浮かぶ。
8 Hallowed Be Thy Name

鐘の音が鳴り響き「この世の果て」のような緊張感のあるイントロで幕を開ける。全編にわたりギターソロを弾いているかのようにツインリードが暴れまくる。叙情的で「自身が勇者になった」かのような錯覚を味あわせてくれる。どこかレトロなギターソロの響きは「名作ロールプレイングゲームのボス戦」を思わせる。

新ボーカリスト/ブルース・ディッキンソン(vo)を迎えて作成された3rdアルバム。全編に渡りブルース・ディッキンソン氏(vo)の伸びやかな高音を活かした1st 2ndよりメロディックな内容となっている。 躍動感のあるパワフルな楽曲が多いのが印象的でこのあたりボーカルリストが交代したことで、楽器隊も新たなイマジネーションを得たのかもしれない。「意外な展開」や「ヘヴィに聴こえるアレンジ」などはあまりな

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TM NETWORKのブレイクを決定付けた出世作で前半はテンポが早くノリのいい曲が中心で後半はバラード中心という構成になっている。

じっくり本作を聴いた率直な間奏としてはここまで「ファンク」「プログレ」のテイストをもっているグループだとは思わなかった反面、90年代TKサウンドのような極彩色なサビのボーカルラインなどはほとんどなく、どちらかというと玄人好みな曲が多いと思った。

時折、聴く事ができる90年代エレクトロニカ風のシンセサウンドやプログラミングされた機械的なボーカルラインなどは87年当時の日本の音楽シーンでは相当な異彩を放っていたと思われる。

87年は「ボウイ(BOØWY)」「米米CLUB」が傑作をリリースしているが彼らに比べるとTM NETWORKは少し不器用であると感じる。「ビートを強調したアグレッシヴさ」や「振り切れた異国感」といったある種のわかりやすさが少ないと感じるからだ。本作を聴いてメインソングライターのTKこと「小室哲哉」が「90年代にヒットソングを連発し稀代のヒットメーカーになる」と予想できる人はあまりいないハズである。

    「要点」

  • ボーカルラインのメロディーは意外とスルメタイプ
  • 都会的なシンセとファンクなベースラインが特徴
  • 時折、見え隠れするプログレ匂

「曲解説」

2 Maria Club (百億の夜とクレオパトラの孤独)

「賑やかな都会の休日」のような抑えられないワクワク感を感じるシティーロック。イントロ・間奏部ではエッジの効いた最小限な手数の歪んだギターサウンドが鳴り響き、リフレインされるミニマムなシンセリフの合間をゴージャスで少しコミカルなホーンセクションが踊る。(1:02〜)Bメロの裏では「プールの水面の上で踊る光」のようなエレクトロニカ風の揺らめくシンセフレーズが登場し、少しシリアスなムードを与える(1:17〜)サビは「都会の雑踏をすり抜けた」ような解放があり、(1:28〜)90年代のTKサウンドでも頻繁に聴く事ができる「wow wow wow wow」というコーラスが飛び出す。
3 Don’t Let Me Cry (一千一秒物語)

弾力のあるベースラインが脳にゴリゴリくるファンクチューン。ひんやりと冷たいディスコ風のシンセと規則正しいマシンビートは「誰もいない深夜のオフィス街」を思わせ、ミニマムなカッティングギターが曲に「急ぎ足」のようなスピードを与えている。
4  Self Control (方舟に曳かれて)

直線的なビートとループされる「Self Control 」というボーカルラインが、当時「近未来」だったと思われる代表曲。Aメロのシンセフレーズはサビのボーカルラインを淡々となぞるが、Bメロでは華やかに弾ける。1:30〜 壮大なストリングスとサイバーな質感のノイズギターが登場、1:52〜 「螺旋階段を早足で降りる」ようなプログレ的なギターフレーズも聞く事ができる。やはりこの曲でもミニマムなカッティングギターが曲にスピードを与える。最後は「未来」のような眩しい光に包まれワープするように終わる。
6 Fighting (君のファイティング)

強い風が吹く街で一人で佇むような雰囲気のバラード。涼しく淡々と進行するヴァースと力強いサビという構造。サビのボーカルラインは珍しくハードなロック的な熱量がある。2:44〜 「移り変る街」のようなサックスソロがノスタルジック。
7 Time Passed Me By (夜の芝生)

「目の前にでかい夕日が浮かんでくる」ようなアコースティックバラード。ゆったりとしたアフリカンなパーカッションとストリングスが空気感を演出。サビが2回あるような抑揚があるサビのボーカルラインを宇都宮 隆(vo)がしっとりと歌い上げる。(2:40〜)夕暮れ感を醸し出すゴスペル風コーラスがエモく、歌詞の内容は「戻れないあの日」のようなイメージ。
9 Fool On The Planet (青く揺れる惑星に立って)

「宇宙から舞い降りた」ような神秘的なシンセフレーズと雄大なメロディーラインが印象的な曲。ヴァースは昼間から少しアルコールを飲んだアーバンな休日のような雰囲気だが、「空まで届く」ようなボーカルラインをもつサビがダイナミック。1:58〜 間奏では一時ハードロックのようにハードに畳み掛けたり3:23〜 少し酔っているようなサックスソロが登場したりと一筋縄ではいかないプログレ感が魅力。

TM NETWORKのブレイクを決定付けた出世作で前半はテンポが早くノリのいい曲が中心で後半はバラード中心という構成になっている。 じっくり本作を聴いた率直な間奏としてはここまで「ファンク」「プログレ」のテイストをもっているグループだとは思わなかった反面、90年代TKサウンドのような極彩色なサビのボーカルラインなどはほとんどなく、どちらかというと玄人好みな曲が多いと思った。 時折、聴く事ができる9

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ハードロックを突き詰めた前作「Brotherhood」から1年後にリリースされた作品「90年代ヘヴィロック」への接近と中国風のメロディーの導入が大きな特徴としてあげられ、またヘヴィネスをより強調するために浮遊感のある音色や展開も多い。これまでとは明らかに質感の異なるノイズサウンドや不穏な空気は、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)やナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)からの影響を感じさせる。

「9 Raging River「14 今夜月の見える丘に」などのボーカルラインは「雨の上海」や「中国の大河」といった景色を連想してしまうような質感をもっており、前作「Brotherhood」同様にハード・ヘヴィなサウンドが主だが、そこにこれまでにない色彩や質感を与える試行錯誤を感じる。

    「要点」

  • USヘヴィッロックからの影響を反映
  • ノイズのようなギターサウンドを積極活用
  • 中国の大河を思わせるボーカルラインを持つ曲がある

「曲解説」

2 Seventh Heaven

SEはロボットが何かを囁いているような電子音。前作ではほとんど聴くことができなかったカッティングギターのリフが登場してBメロのボーカルラインの裏でなるリフはダークでこれまでにない質感のものだ。またイントロやサビ部分ではカラフルなホーンセクションが鳴り響きビーズ(B’z)らしいポップソングに仕上がっている。
3 信じるくらいいいだろう

「2 Seventh Heaven」を聴いて「本作はポップな作品かな?!」と思った矢先、ハードなギターリフとパワフルなドラムが鳴り響く。本曲は終始、ハードでダイナミックなサウンドが鳴り響くシンプルな曲だが、(2:20〜)ギターソロは少しシューゲイザーのようなノイズサウンドになっている。松本 孝弘(g)がこのようなプレイを披露したのは初めてでこれまでどんなサウンドでも「伸びやかでコクのあるギタートーン」を聴かせてくれたので、このギターソロはかなり意外。
4 RING

ギターフレーズとストリングスからなるイントロは「中国の大河」を連想。前作でも登場した空間系でクリーンなアルペジオが曲中で頻繁に登場し神聖な空気感を作り出すしヴァースのボーカルラインも「中国の大河」のようなメロディーを奏でて哀愁があるが、サビのボーカルラインと裏で鳴り響くギターサウンドはパワフルでハードなビーズ(B’z)サウンドとなっている。「神聖で浮遊感のあるパート」と「ハードなビーズ(B’z)サウンド」がクロスしている。
5 愛のprisoner

ガッツリと歪んだヘヴィリフが繰り返され、ボーカルもエフェクトが歪んでいる。サビ前のボーカルラインの裏ではまたもエフェクティブな空間系ギターサウンドが鳴り響き浮遊感を感じるが、サビではパワフルなボーカルラインとヘヴィなギターリフでストレートに攻める。本曲は神聖な雰囲気→ハードサウンドに移行する展開が繰り返される(2:22〜)トム・モレロ(g)/レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)を彷彿とさせる暴風のようなエフェクティヴなノイズプレイが登場してその後ギターソロが始まる(2:58〜)これまたトム・モレロ(g)/レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)彷彿の鋼鉄を切り裂くレーザーのようなバンギャルドなギターサウンドが登場。ヘヴィなサウンドに+aを追加しようとする創意工夫を感じる。wikiを見ると当時、稲葉浩志(vo)はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)に影響を受けていたらしい。納得。
6 煌めく人

ヘヴィなギターリフがグルグルと回り続ける。この曲では稲葉浩志(vo)がザック・デ・ラ・ロッチャ(vo)/レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)のようなハイテンションでアグレッシヴなラップにトライしている。これまたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)の影響が出ている曲。
7 May

メロディックなピアノの旋律が流れ「シャボン玉の中にいる」ような不思議な揺れた空気感を持つバラード(2:40〜)HIPHOPのビートとDJのスクラッチが登場してその後、ギターソロがプレイされる。ギターソロの音色はこれまでの松本 孝弘(g)のプレイでは聴いたことがない浮遊感があるものになっている。
9 Raging River

「雨の上海」を連想するウェットな響きを感じる大曲。冒頭はクリアなアコギのストロークを中心に展開され、そこに透明感のあるアルペジオや雨のようなピアノのフレーズが乗りウェットな質感を感じる(2:23〜)歪んだノイズ音の登場とともにハードでダイナミックなサウンドに切り替わる(3:10〜)ハードなサウンドがピタリと止まりポツポツと降り注ぐ雨のようなピアノが流れ、その雨音を重厚なストリングスが包み込み展開。そこにオペラ調のゴージャスなコーラスとタイトなリズムが加わる。メロディーラインはどことなく中国風(4:05〜)重厚なストリングスが作り出した不思議空間を天まで届くような光線のようなギターソロが引き裂くがギターソロが終わった後は雨音のようなピアノとしっとりとしたボーカルラインだけの展開となる(5:40〜)歪んだノイズからハードなサウンドに移行するが、ストリングスはずっと鳴り響いてたままなので浮遊感も感じる(6:50〜)最後は冒頭のクリアなアコギのストロークが静かに流れる。
10 TOKYO DEVIL

残像のようなストリート感のあるエフェクティヴSEではじまり、曲を通してジャンクなストリート感を感じることができるハードチューン。インダストリアル的要素を曲に影響を反映させた新機軸である(0:23〜)不穏な雰囲気を醸し出すエフェクトをかけた稲葉浩志(vo)の声と金属的な響きのザクザクギターサウンドがインダストリアル風(0:54〜)うねる煙のようなオルタナ風ギターフレーズも聴くことができる。
13 扉

「宇宙空間にいるような浮遊感を感じるパート」と「時空が歪んだようなヘヴィサウンドのパート」で構成された曲。宇宙空間に「ピィー」という機械音が流れ続け(1:14〜)遠く離れた故郷を思い出すような渋いアコギソロが絡み浮遊感と哀愁を感じる空間ができあがる。「宇宙的な静けさ→ヘヴィなサウンドに移行する際に感じるヘヴィネス」と「ヘヴィなサウンドが宇宙に吸い込まれるような静けさ」という両極端を感じることができる。
14 今夜月の見える丘に

イントロは「中国の大河」を思わせるアルペジオが鳴り響き、「ジャージーで柔らかく空気感のヴァース」と「ハードなサウンドなサビ」という構成になっている。サビのボーカルラインもやはり「中国の大河」を連想する(2:28〜)「梅雨の晴れ間」のようなピアノの調べと「浅い夢」のような揺らめくようなアコギフレーズが絡み安堵感を与えてくれる。終盤はコクのあるギターソロが鳴り響き、その後、サビが連続で繰り返される。最後は「イントロの中国の大河フレーズ」が響き渡り曲は終わりを迎える。

ハードロックを突き詰めた前作「Brotherhood」から1年後にリリースされた作品「90年代ヘヴィロック」への接近と中国風のメロディーの導入が大きな特徴としてあげられ、またヘヴィネスをより強調するために浮遊感のある音色や展開も多い。これまでとは明らかに質感の異なるノイズサウンドや不穏な空気は、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)やナイン・インチ・

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