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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果56件

カテゴリー「普通」のレビュー

ヘヴィメタルでもグランジではないヘヴィミュージックを鳴らしたアーティスト/コーン(Korn)の1stアルバム。

ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)やミニストリー(Ministry)と共振する「マシン」のような冷徹さがあり、また地面から湧き出るような7弦ギターによる重低音リフは「音の断片」と言っていい位にミニマムであり、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)以降のストリートテイストな効果音やDJスクラッチ風のフレーズも多く取り入れておりヘヴィさだけではなく90年代的な空気感も感じることができる。ジョナサン・デイヴィス(vo)の狂気的なシャウトは他のボーカリストが真似できない位の痛々しさがある。

    「要点」

  • 7弦ギターによる重低音サウンド
  • 「音の断片」のようなミニマムなリフ

「曲解説」

1 Blind

左右のヘッドフォンから交互に「戦車」のような重低音が鳴り響く中、「ヒステリーな嘆き」のようなジョナサン・デイヴィス(vo)のボーカルラインが登場しておどろおどろしい雰囲気を助長する。ギターリフはフレーズというより「音の断片」と言いたくなるほどミニマムで、グランジ勢との違いは「地面から湧き出すような重低音感」と「90年代的ストリート感」にある(3:53〜)ヘヴィなパートが途切れ淡々としたベース音とサイレンのような効果音が響き渡り静かに終わる。
2 Bail Tongue

立体的なベースのスラップの上をレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)彷彿の短い悲鳴のようなフレーズもがリフレインされ時折、重低音ヘヴィリフが鳴り響く(2:08〜)リズムが急激にテンポダウンしてトリップ・ホップのようなダークでリズミカルな展開になる(2:28〜)ベースの低音がわずかに鳴ったことを合図にミニマムなヘヴィリフが鳴り響き(2:47〜)ジョナサン・デイヴィス(vo)によるエフェクトを掛けた不穏なラップようなボーカルラインが飛び出す。その後はヘヴィリフと「Ball Tongue! 」という狂気じみたシャウトが繰り返される。
3 Need To

打ち込み風のメタリックなリズムアプローチの上を「異常警報マシン」のような冷徹な空間系ノイズギターが鳴り響く(2:11〜)ジョナサン・デイヴィス(vo) の強烈なシャウトから急激にヘヴィな展開になり「冷徹な空間系ノイズギター」は破壊的なノイズに変貌する。ここまで痛々しいシャウトはそうは何度も聴くことはできない(2:45〜)「プツンと糸が途切れた」ように急に静寂になりブレイクビーツが踊り始める。その後はまたも冷徹な空間系ノイズギターが鳴り響くという展開。
4 Divine

「冷徹なロボット」のように正確なリズムソロ(?)ではじまる曲。「無感情で破壊を楽しむマシン」のようなヘヴィリフが鳴り響く(1:32〜)タイトなドラムが鳴り響いた後、最小限のヘヴィネスとジョナサン・デイヴィス(vo)の鬼気迫るボーカルラインで展開される。その後サウンドは加速度的に激しくなり唐突に終わる。
7 Predictable

グルーヴを感じるゆっくりとしたリフがグランジテイスト、本作の中で最もグランジっぽい響きがある曲(1:48〜)マシンが壊れたようなノイズ音と渦を巻くようなノイズギターが鳴り響く。一瞬ドラムとベースだけの静なパートもあるが、その後もヘヴィで渦を巻くようなノイズギターが鳴り続ける。
8 Fake

ブレイクビーツ風のリズムの上を「氷の迷宮」のようなダークなアルペジオが鳴り響く。コーン(Korn)最大の武器であるミニマムなヘヴィリフは当然鳴り響き、静かなパートとヘヴィなパートが交互に展開されたり同居していたりする曲。

ヘヴィメタルでもグランジではないヘヴィミュージックを鳴らしたアーティスト/コーン(Korn)の1stアルバム。 ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)やミニストリー(Ministry)と共振する「マシン」のような冷徹さがあり、また地面から湧き出るような7弦ギターによる重低音リフは「音の断片」と言っていい位にミニマムであり、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Again

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グランジはもとより90年代USロックシーンを代表するバンドの一つパール・ジャム(Pearl Jam)日本ではニルヴァーナ(Nirvana)やスマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)に比べると知名度が低い印象があるがアルバム4枚がビルボード初登場1位に輝くなどセールス面で大成功をおさめている。

「ヘヴィ」「うねり」「ダウナー」「スロー」「壊れた質感」などと言った音楽的な特徴を持つグランジ勢の中で最もトラディショナルなHRの要素が強く音楽的にもバランスを重視しておりサビの後ろで鳴らされるさりげないアルペジオやクランチ気味のカッティングなどは、ノイズ感全開の他のグランジバンドには見られない要素と言える。ただバランスを重視していると言ってもあくまで「グランジの中」における話であり、パール・ジャム(Pearl Jam)は十分にハードでヘヴィなバンドである。

    「要点」

  • グランジ勢の中で最もセールス的な成功をおさめている
  • トラディショナルなハードロック要素が強い

「曲解説」

1 Go

タイトなリズムとうねるベースラインの上を非メタルでソリッドな刻みリフが乗る。サビの後ろで流れるアンビエントな質感のアルペジオ(多分)は他のグランジバンドにはない展開(2:38〜)ワウを使った叫びのようなギターが鳴り響き曲は終わる。
2 Animal

ツインギターにとるハードなリフが中心となり展開される曲。ボーカルラインの後ろで鳴るクリーンなクランチのカッティングが印象的で ギターソロの後は全パートが更に熱量を高めテンションを上げるが、最高潮のところで曲は唐突に終わる。
5 Dissident

乾いたブルージーなギターフレーズではじまる曲。このような他のグランジバンドが避けそうなトラディショナルなハードロック的アプローチも柔軟にやってしまうところがパール・ジャム(Pearl Jam)の個性かもしれない。
7 Blood

チャカポコしたワウギターによるファンキーなテイストと畳み掛けるラウドなバンドサウンドとの対比が印象的。ギターソロはぶっ壊れたグランジサウンドでそこにうねりまくるベースラインが絡み最高潮のところで曲はまたも唐突に終わる。
9 Rats

太くうねるベースラインを中心に展開され歪んだギターサウンドは「サイレン」のような音を出している。ギターソロはまたもワウを使っている(ワウの使用頻度の高さはこのバンドの特徴と言える)サビのボーカルラインの後ろではミニマムなシンセ(キーボード)が鳴っているおり、 このあたりの柔軟な姿勢はグランジというジャンルにおいては個性になる。

グランジはもとより90年代USロックシーンを代表するバンドの一つパール・ジャム(Pearl Jam)日本ではニルヴァーナ(Nirvana)やスマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)に比べると知名度が低い印象があるがアルバム4枚がビルボード初登場1位に輝くなどセールス面で大成功をおさめている。 「ヘヴィ」「うねり」「ダウナー」「スロー」「壊れた質感」などと言った音楽的

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90年代後半〜00年代に数多く現れた内省的美メロを持つギターロックの元祖と言っていいアーティスト/トラヴィス(Travis)。本作では全編にわたり冷たく透明なギターフレーズが登場してリスナーを極寒の地に導き、全ての曲で統一されたビジュアルイメージがあると感じる。

トラヴィス(Travis)はレディオヘッド(Radiohead)やコールドプレイ(Coldplay)との共通性で語られることもあるアーティストだとは思うが、レディオヘッド(Radiohead)ファンの筆者から見てトラヴィス(Travis)がレディオヘッド(Radiohead)に似ていると感じた事はあまりなく、しいて似ている点を言えばボーカルがファルセットをよく使う点ぐらいではないだろうか思う。また歌詞に関してもレディオヘッド(Radiohead)の歌詞は「怒り」「憤り」を経ての「虚無感」とか「諦念」をテーマにしていると思うのだがトラヴィス(Travis) はWhy Does It Always Rain On Me?の和訳を読む限り「純粋な内省」という気がする。

    「要点」

  • 内省的美メロを持つギターロック
  • アルバムを通して冷たく透明な統一された雰囲気

「曲解説」

1 Writing To Reach You

「冷たく透明な真冬の青空」のようなコードストロークを中心に展開されるオープンニングソング。ギターソロはエモーショナルでシンプルなオクターブ奏法となっている。メロウな美メロをエモーショナルなファルセットで歌い上げる。
2 The Fear

レディオヘッド(Radiohead)の名曲「Karma Police」で聴けるような「ねずみ花火」を思わせるくるくる回るミニマムなループで幕をあける。ラスト1分から挿入される「強風のような音響」は「極寒の港町で別れを惜しむ恋人たち」のようなエモい風景を連想させる。
3 As You Are

「揺らめく炎」のような電子音とメロウなボーカルラインが中心の曲だが、少しづつ熱量を高めて(1:50〜)からフラン・ヒーリィ(vo)のエモーショルで掠れた叫びが爆発する。またギターソロ後に登場する暖かい歪んだギターフレーズは曲全体に灯をともすようだ。
7 Why Does It Always Rain On Me?

「なぜ僕にいつも雨が降りかかるんだ?」という内省の極致のようなタイトル。「過去の過ちが自分の人生から光を奪ってしまった 太陽が降り注いでいてもその光は届かない」らしいです。

90年代後半〜00年代に数多く現れた内省的美メロを持つギターロックの元祖と言っていいアーティスト/トラヴィス(Travis)。本作では全編にわたり冷たく透明なギターフレーズが登場してリスナーを極寒の地に導き、全ての曲で統一されたビジュアルイメージがあると感じる。 トラヴィス(Travis)はレディオヘッド(Radiohead)やコールドプレイ(Coldplay)との共通性で語られることもあるアーテ

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1st 2ndアルバムですでに自分たちの「やりたい事は全てやった」感のあるスウェード(Suede)。新ギタリストとキーボーディストが加入してセールス的には最も成功したアルバム。感想としてはこれまでのスウェード(Suede)にあった退廃的な要素が少し後退して、躍動感のあるリズム、無機質な音と少しコミカルで軽快なボーカリゼイションの導入が印象的である。強烈なインパクトを残した初期作(1st 2nd)からの変化は各メンバーに相当なプレッシャーを与えたに違いない。

独自性の高いサウンドでセールス的にも成功、またメンバーのキャラクターやイメージなどもあり「これまでの音を踏襲しつつ新機軸を試みて過去を超える」事はあまりに困難と言える。この作品を聴いて真っ先に思う浮かんだのが日本のアーティスト/ルナシー(LUNASEA)が98年にリリースしたSHINEというアルバムである。クオリティーの面では良質だが、コアファンから「かつてほどは評価されない条件」が完璧に揃いすぎている。

    「要点」

  • 「強烈な初期作」と比較され続ける可哀想な作品
  • 退廃的な雰囲気は減退し躍動感が加わった

「曲解説」

1 Trash

これが新しいスウェード(Suede)だと言わんばかりの勢いとポジティヴな意味でのポップさを感じるオープニング曲。前作でピークを迎えたメランコリックでダークな世界観は少し後退して木漏れ日のような眩しさを感じる。
2 Filmstar

明らかに新機軸。原始的なリズムパターンと無機質な質感のギターサウンドが新しく、光線のような直線的なキーボードの音色が眩しい。ちょっと舐めた感じの「イエイ ,イエイ♪」というコーラスが新鮮。過去の栄光にしがみつく気は一切ないのは嬉しくもあり寂しくもある。
4 She

原始的で躍動感のあるリズムの上をシンフォニックでシリアスな雰囲気のシンセサウンドと「ザッ、ザッ」と空間を切り裂くようなギターフレーズが躍動。最後は壮大なストリングスが全体を包みこむように流れ静かに終わる。
6 Beautiful Ones

マイナー調だけど不思議な明るさを感じることができる曲。「輪郭がはっきりとした」耽美的なフレージングは良くも悪くも前任ギタリストとは違う個性があり、ブレット・アンダーソン(vo)のボーカルは少しコミカルな軽快さすら感じさせる。初期作の音が強烈だっただけに少しの変化が劇的な変化に聴こえる。
8 picnic By the Motorway

スウェード流サイケデリックという感じ。光に包まれて視界が真っ白になり「これまでの事」が高速でフラッシュバックするような曲。

1st 2ndアルバムですでに自分たちの「やりたい事は全てやった」感のあるスウェード(Suede)。新ギタリストとキーボーディストが加入してセールス的には最も成功したアルバム。感想としてはこれまでのスウェード(Suede)にあった退廃的な要素が少し後退して、躍動感のあるリズム、無機質な音と少しコミカルで軽快なボーカリゼイションの導入が印象的である。強烈なインパクトを残した初期作(1st 2nd)か

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ブリットポップムーブメント最盛期の95年にリリースされたブラーの4thアルバム。タイトル「The Great Escape=大逃走」からして今後の彼らの「変化」を暗示しているようだ。ブリットポップの象徴のような明るくてカラフルで英国的なユーモアがある前作「Parklife」とUSオルタナ的要素を大胆に取り入れる次作「Blur」のちょうど中間に位置する今作は、サウンド的にも英国的ポップネスとUSオルタナが共存しているという内容となっている。グレアム・コクソン(g)のギターサウンドが良い意味で浮いているがこれは意図的なものなのか?それとも「音楽性の違い」からくるある種の違和感なのだろうか?期になるところではある。

    「要点」

  • グレアム・コクソン(g)のギターサウンドが浮いている
  • 英国的ポップとオルタナの中間的な位置にある作品

「曲解説」

1 Stereotypes

「ザクっ」と歪んだオルタナギターと彼らならではの「ひねくれポップ」が並走する「ひねくれソング」。この頃のグレアム・コクソン(g)は良い意味で浮いておりただでさえ情報量が多く「色々つめこんだ」感があるブラーサウンドをより面白くしている。
4 Charmless Man

「ナナナナ、ナ〜ナナ〜♪」という軽やかなコメディーのようなサビのボーカルラインが特徴で「明るく楽しい」雰囲気のポップソングと壊れた質感のグレアム・コクソン(g)のオルタナギターが共存するというブラー(Blur)クラシックな1曲。色んな意味で整合性のあるオアシスとは何もかも真逆。
5 Fade Away

アシッドハウス時代のプライマルスクリームを思わせるトリップ感が味わえる。「カラフルなバルーンが上空を舞う」かのような吹奏楽器の音は「アニメの中のカーニバルに参加している」ような気分にしてくれる。
7 The Universal

サビで聴けるどこまでも広がる草原を思わせる壮大なボーカルラインが心地よい。今作の中で最も万人ウケしそうな普遍的でメロディックなボーカルラインを持つ曲。
8 Mr. Robinson’s Quango

グレアム・コクソン(g)のオルタナギターとがホーンを導入したブラー風ポップソングと共存するブラー(Blur)クラシック。

ブリットポップムーブメント最盛期の95年にリリースされたブラーの4thアルバム。タイトル「The Great Escape=大逃走」からして今後の彼らの「変化」を暗示しているようだ。ブリットポップの象徴のような明るくてカラフルで英国的なユーモアがある前作「Parklife」とUSオルタナ的要素を大胆に取り入れる次作「Blur」のちょうど中間に位置する今作は、サウンド的にも英国的ポップネスとUSオル

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