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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果57件

カテゴリー「傑作」のレビュー

シューゲイザーUK代表といっていいライド(Ride)が1990年にリリースした作品。マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がシューゲイザーの金字塔的アルバム「Loveless」をリリースする前年に本作はリリースされた。

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)とはまた異なる特徴を持ち、ギターノイズがポストロック的な音響として使われている点が面白く、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)が歪んだ音を重ねて絵画を描いているのだとしたらこのライド(Ride)は「歪んだ音」を記号や暗号のように使い曲に様々な表情を与えるようなイメージであり、ジーザス&メリーチェイン (The Jesus and Mary Chain)が発明した「ぶっ壊れたノイズギター」を自由度高く曲に反映している。グランジ上陸前夜のUKでこの破壊的な音は相当な衝撃を与えたハズ。

    「要点」

  • シューゲイザーUK代表アーティスト
  • 曲にアクセントを与える音号のようなギターノイズ

「曲解説」

1 Seagull

ツインギターが全く異なるフレーズを弾いているおり、「暴風」のようなノイズギターの裏でミニマムなアルペジオが鳴るというアレンジ。ドラムは手数が多く性急でダイナミックなリズムを刻んでいる。間奏部で聴ける暴風がさらに激化し「暴風雨」と化したノイズギターはジーザス&メリーチェイン (The Jesus and Mary Chain)ばりでメロディーもなく純粋な音響として直線的に鳴り響き続ける。
3 In a Different Place

1〜2曲目の暴風のようなノイズサウンドと打って変わって「和太鼓」のようなリズムと淡々としたアルペジオという構成ではじまる曲。本曲はグランジ的な「静」→「動」のダイナミズムを活かした曲であり「静」のパートで透明感のあるアルペジオを全面に押し出す。このあたりUKバンドらしい。
4 Polar Bear

「ジェット機が通り過ぎた」ような残響が終始リフレインされ、エフェクトを駆使した「揺れる炎」のようなギターサウンドは時間の経過と共に様々な色合に変化する「移り変わる空」を思わせる。本作の中で最も「シューゲイザー」的ば「極彩色サイケデリック」を感じる曲となっている。
5 Dreams Burn Down

ザ・キュアー(The Cure)彷彿の「氷細工」のようなアルペジオが淡々と鳴り響く中、時折現れる「頭のネジが完全に飛んでいる」かのように絶叫するノイズギターが氷の世界を切り裂く。ただこれを繰り返すだけなのだが、それがただただ気持ちいいという曲。

シューゲイザーUK代表といっていいライド(Ride)が1990年にリリースした作品。マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)がシューゲイザーの金字塔的アルバム「Loveless」をリリースする前年に本作はリリースされた。 マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)とはまた異なる特徴を持ち、ギターノイズがポストロック的な音響として使わ

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ブリットポップ後期に現れた最強レベルのイケメン/クリスピアン・ミルズ(vo)率いるクーラ・シェイカー(Kula Shaker)の1stアルバム。シンプルでエバーグリーンなギターサウンドやメンランコリックな美メロなどが特徴のバンドが多い中、「インド音楽に対する傾倒」を全面に押し出し90年代UKバンドの中で圧倒的にオリジナリティーを感じるサウンドを鳴らした。

そのサウンドはニューウェイブ的な異国感ではなく本格的に傾倒していないと再現できない「インディア・オリエンテッド」なサウンド。またザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)にも通じるサイケなグルーヴ感が凄まじくザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)と比較した場合に「アナログで分厚い灼熱なサウンド」が特徴と言えUKロックの「グルーヴの系譜」を語る際に外せないアーティストである。

    「要点」

  • インド音楽に傾倒したサウンド
  • 個性派UKギターロックバンド
  • 最強レベルのイケメン/クリスピアン・ミルズ(vo)

「曲解説」

1 Hey Dude

乾いた空気感のカッティングギターと「呪文」のようにも聴こえるヴァースのボーカルラインが特徴。サビはUKバンドらしいボーカルラインとむせるような灼熱の分厚いサウンドが見事に絡み合っている。名曲。
2 Knight On the Town

トロピカルな異国感を感じるファンキーな曲。時間の経過と共に徐々に熱量を上げていき凄まじいグルーヴを感じることができる。クリスピアン・ミルズ(vo , g)の唸りを上げるような鋭角的なギターサウンドもサイケを感じる。
3 Temple of Everlasting Linght

「夜の砂漠」を連想するようなダークでミニマムなアコギのアルペジオではじまり、45秒を過ぎたあたりから「恍惚」のようなオルガンの響きと共にリズムアプローチが加わり「竜巻」のようなグルーヴが展開される。エンディングは「竜巻」が過ぎ去ったような不気味な静けさが全体を覆う。
4 Govinda

鳥のさえずりと共に曲がはじまり「黄金の宮殿」を思わせるオリエンタルな雰囲気を感じる曲。「白い煙」のような揺らめきを感じるサイケデリックなギターサウンドが印象的で、繰り返し歌われる「Jaya , Jaya」というフレーズが日本人には「ジャイアン、ジャイアン」と聴こえる。
9 Tattva

「天からの神聖なお告げ」のようなコーラスワークとザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)彷彿のギターフレーズが噛み合う曲。他のバンドではありえない神秘的な恍惚を感じる。

ブリットポップ後期に現れた最強レベルのイケメン/クリスピアン・ミルズ(vo)率いるクーラ・シェイカー(Kula Shaker)の1stアルバム。シンプルでエバーグリーンなギターサウンドやメンランコリックな美メロなどが特徴のバンドが多い中、「インド音楽に対する傾倒」を全面に押し出し90年代UKバンドの中で圧倒的にオリジナリティーを感じるサウンドを鳴らした。 そのサウンドはニューウェイブ的な異国感では

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デビュー作「Suede」は色んな意味で完璧な作品であり煌びやかなギターサウンドと耽美的なファルセットボイスの絡みは唯一無二の存在感がある。そんな彼らがさらなる高みを目指した2ndアルバムが本作「Dog Man Star」なのだが、ここまでレビューに困る作品は中々ないというのが正直な感想である。

何故か?!それは「アルバムジャケットが本作の「音」を完璧にビジュアル化している」からである。「黄昏時に見た退廃的でダークな美しい空想」はまさにこのアルバムの音そのものだからである。

今作のレコーディング中にバーナード・バトラー(g)が脱退する。もし彼がスウェード(Suede)を脱退せずにで活動を続けていたら90年代の音楽シーンはまた違ったものになっていただろう。

    「要点」

  • レコーディング中にバーナード・バトラー(g)が脱退
  • ジャケットそのままの退廃的かつ空想的なサウンド

「曲解説」

2 We Are the pigs

タイトルからして濃厚で異端な匂い、この曲をシングルカットするあたりセンスを感じる。シタールによる「冷たい金属」のようなアルペジオとブレット・アンダーソン(vo)のボーカルラインに絡みつく「砂漠の蛇」のようなギターのフレージングが秀逸。
3 Heroin

曲名そのままに幻覚でも見ているような気分になる曲。甘美さと透明なダークネスが同居している彼らにしか作れないサウンド。
4 The Wild Ones

サビのボーカルラインは「秋の夕空を飛び回る優雅な鳥」のようだ。ストリングスを大胆に導入した壮大な曲で美しいのだがメランコリックな空気感もある。
7 New Generation

スウェード(Suede)の曲の中ではストレートなUKロック。バーナード・バトラー(g)の煌びやかギターサウンドとホーンサクションが絡みあい、これまでの曲にはないポップなテイストがある。
9 The 2 of us

永遠の別れのような物悲しいピアノをバックにブレット・アンダーソン(vo)が耽美的に歌い上げる。他の曲には感じない類の重さがある。

デビュー作「Suede」は色んな意味で完璧な作品であり煌びやかなギターサウンドと耽美的なファルセットボイスの絡みは唯一無二の存在感がある。そんな彼らがさらなる高みを目指した2ndアルバムが本作「Dog Man Star」なのだが、ここまでレビューに困る作品は中々ないというのが正直な感想である。 何故か?!それは「アルバムジャケットが本作の「音」を完璧にビジュアル化している」からである。「黄昏時に見

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1stアルバムで90年代UKロックの一つの基準を提示したオアシスがさらに「勢い」と「ビッグマウスっぷり」を高めた彼らの最高傑作。「音楽ファンじゃない人にアルバム5枚を紹介しなければならないとすれば間違いなく選ぶ1枚」であり、それ位、頭に残る素晴らしいメロディーを持つボーカルラインが満載の傑作アルバムとなっている。

オアシスの凄さとはUKロックをポジティヴな意味で「誰にでも分かる」シンプルな形に変換したところにあり、彼らの曲からはビートルズはもちろん、スミス、ストーンローゼズ、ピストルズ、Tレックスなどからの影響が感じられるが、「ごちゃついたミクスチャー感」が一切なく、「最初からこれがやりたかったのだ」と言わんばかりの迷いのなさがある。

今作で彼らは名実と共にUKのトップバンドとなったわけだが、今後はトップに立ったバンドならではの葛藤とプレッシャーに苦しむことになる。

    「要点」

  • オアシスの最高傑作
  • 頭にインプットされる素晴らしいメロディー

「曲解説」

3 Wonderwall

オアシス史上top3に間違いなく入る名曲。シンプルなアコギの循環コードとストリングスを中心に展開される曲。「but i don’t know how(どうしていいかわからない)感情を素晴らしいメロディーに乗せて歌う。歌詞はもそう何度も言えない内容となっている。
4 Don’t Look Back in Anger

「丘から見える夕暮れの街」のように万人の感性に訴えかける曲。本曲は兄ノエル(g)がボーカルをとった初めての曲(wiki)であるが、リアム(vo) とは違う魅力があるボーカルを聴かせてくれる。本作のPVは「宮殿を思わせる豪邸」で撮影されており曲と非常にマッチししている。
9 Cast No Shadow

ブルーステイストの枯れたアコースティックギターを中心に展開される。サビのボーカルラインはリアル・ギャラガー(vo)とノエル・ギャラガー(g)によるハモりが心地よい。
10 She’s Electric

インパクトのあるタイトルなので歌詞の和訳を調べてみたところ、刺激的な彼女に対して羨望の思いを持ちつつ近づきたいと思う男の心情を歌っている。歌い方がファルセットを使ったメロウな歌い方なのでおそらくラブソングだろう。
11 Morning Glory

オアシス流サイケなハードロック。この路線は次作アルバム「Be Here Now」に収録されている「My Big Mouthという曲にも引き継がれている。この曲で見られる「重厚さ」が今後オアシスにとって重要なファクターとなる。

1stアルバムで90年代UKロックの一つの基準を提示したオアシスがさらに「勢い」と「ビッグマウスっぷり」を高めた彼らの最高傑作。「音楽ファンじゃない人にアルバム5枚を紹介しなければならないとすれば間違いなく選ぶ1枚」であり、それ位、頭に残る素晴らしいメロディーを持つボーカルラインが満載の傑作アルバムとなっている。 オアシスの凄さとはUKロックをポジティヴな意味で「誰にでも分かる」シンプルな形に変換

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映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットが証明するように世界でも有数にビッグなバンド「クイーン」。そんな彼らの傑作アルバム「オペラ座の夜(A Night at the Opera)」をレビュー。

フレーズやリフというより「旋律」という言葉が似合うギターサウンド、誰もが感じるであろう「オペラ」のような雰囲気、リスナーの頭の中に常に「風景」や「物語」がイメージできる音作りやプログレ的な気難しさのない「展開の面白さ」が、他のロックアーティストにはない彼らの個性になっている。またハードロック的な「マッチョさ」とは全く無縁と言っていい「練られた美しさ」があり紛れもなく「傑作」と言っていいアルバムに仕上がっている。

筆者が10代の時にがっつりハマったレディオヘッド(radiohead)の曲に「Paranoid Android」という曲があるのだが、その曲は一部では「Bohemian Rhapsody」に影響を受けたのでは??と言われていたが、本作を聴く限り類似点は見つけることは出来なかった。

    「要点」

  • 頭の中に風景や物語が浮かぶオペラロック
  • フレーズやリフというより旋律という言葉が似合うギターサウンド

「曲解説」

2 Lazing On A Sunday Afternoon

「よく晴れた土曜日のピクニック」みたいな曲だなと思っていたら、タイトルの和訳はまさかの「うつろな日曜日」。筆者が「クイーン」というアーティストに持っていたいイメージ(ハードで重厚)を完全に覆す1分ちょいのインスト。
6 Sweet Lady

ブライアン・メイのウォームでゆったりとしたギターサウンドを中心に展開される「平静な」パートと「パニック」に陥ったようなバタバタ感を音で表したような展開が混在する曲でオペラというよりはミュージカルを連想してしまう曲。歌詞の内容は「痴話喧嘩」だと思われる。
7 Seaside Rendezvous  10 Good Company

ビートルズを思わせる美しいハーモニーと軽やかなメロディーのボーカルラインが特徴的な2曲。ビートルズが純粋にグッドメロディーを追求しているとすれば、クイーンは風景を連想するメロディーを意識しているのでは?と思えるほど聴いていると風景が連想できるものが多い。
8 The Prophet’s Song

他の凡百なアーティストと完全に格の違いを見せつけ「プログレッシヴ」という言葉がコンサバに聞こえるほどこれまで聴いた事がないタイプの曲。1曲を通して「波乱万丈の人生を描いた映画」でも見ているかのような印象を受ける。複数人の声による掛け合いやハモリだけで「哀愁」と「愉快さ」が同局している空間を演出している中間部はお見事というほかない。個人的には「ボヘミアン・ラプソディ」(Bohemian Rhapsody) より衝撃を受けた名曲。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットが証明するように世界でも有数にビッグなバンド「クイーン」。そんな彼らの傑作アルバム「オペラ座の夜(A Night at the Opera)」をレビュー。 フレーズやリフというより「旋律」という言葉が似合うギターサウンド、誰もが感じるであろう「オペラ」のような雰囲気、リスナーの頭の中に常に「風景」や「物語」がイメージできる音作りやプログレ的な気難しさのない「

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