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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果57件

カテゴリー「傑作」のレビュー

初期の楽曲を今井寿覚醒後のセンスでセルフカバーしたアルバムでアルバムタイトルはB-Tらしい「孤高のアブノーマルさ」を感じるものとなっている。

「充実したレコーディング環境」「イメージを具体化できる楽器・機材」「凄腕エンジニアの存在」「洗練され始めたセンス」「演奏スキルの向上」など様々な要素がポジティヴに働き、全ての曲が原曲より生々しく立体的な響きをもっている。傑作アルバム「狂った太陽」同様に90年代B-Tサウンドに大きな影響を与えたと思われる「インダストリアル」「トリップホップ」の要素を大胆に取り入れており「ここからが本当の自分たちのスタートだ」と高らかに宣言するような内容となっている。

「狂った太陽」のレコーディングで今井寿(g)は「何かを掴んだ」のだろう「狂った太陽」同様に「狂ったセンス」が大爆発の傑作カバーアルバムとなっている。

    「要点」

  • ・アルバムタイトルはB-Tらしい「孤高のアブノーマルさ」を感じる
  • ・「狂ったセンス」が大爆発の傑作カバーアルバム

「曲解説」

1 ICONOCLASM

インダストリアル・ボディミュージック風の原曲を更に大胆にそして凶暴にリメイクしており、より立体的になったギターサウンドとベースリフがリスナーの脳を刺激する。櫻井敦司(vo)のボーカルには強烈な歪みが加わっており歌い方も含めてルナティックである(2:48〜)原曲には存在しなかったと思われるディープでスローなパートが挿入される。その後は櫻井敦司(vo)のシャウトが登場してより「壊れた感」が強調される。
3 DO THE “I LOVE YOU”

「同じところをクルクル回る」ようなクリーンなギターサウンドを中心に展開されるB-T流アブノーマルなダンスソング(2:10〜)不思議としか言いようのない音感を持つギターソロと「突き刺さるレーザービーム」のような音が登場(2:45〜)「脳みそをグチャグチャにする」ようなサウンドはカオス。
4 VICTIMS OF LOVE

「迷宮に迷い込んだ」ような質感のメランコリックバラード。「ガラスの破片」のようなキーボードフレーズが宙を舞い、樋口 豊(b)のヌメッとしたベースラインが非常に目立つ曲となっている。wikiを見るとフットレスベースを使用しているとの事だ(4:44〜)曲の世界観とはやや異なる質感のギターソロは「春の訪れ」のような暖かさを感じさせる。終盤は「終幕感」が強調されたダークサウンドが空間を支配して今井寿(g)独自の「狂ったサイレン」のようなギターサウンドが不穏に鳴り響く(6:55〜)一瞬のブレイクの後は「異空間に放り込まれた」ような展開となり「音に殴られる」ような錯覚を味わう事ができる。
6 ORIENTAL LOVE STORY

「強い風に吹かれている」ような雰囲気をもつシンプルなニューウェイブソング。ギターサウンドには多様なエフェクトが掛けられておりバンドサウンドだけで「どこまでカラフルな絵を描けるか?!」にトライしているかのようなサウンドである。最後はファミコンのシューティングゲームに登場しそうなワープ風の効果音で締めくくられる。
8 LOVE ME

「メタリックな水面」のようなダブアレンジが面白い曲で「メルヘンな夢の中にいる」ような浮遊感を感じる事ができる。終盤はタイトなドラムプレイが存在感を増しビート感が強調されるが曲が持つ世界観は変わらず最後まで揺れている。
10 …IN HEAVEN…

初期の代表曲に「ガラスのような透明感」と「インダストリアルなエッジ」を反映させたアレンジを加えており、 アグレッシヴさはそのままに洗練された雰囲気が漂っている。
12 JUST ONE MORE KISS

ヒットシングルに「神秘のベール」のようなダブアレンジを施しており、原曲のもつニューウェイブ的な浮遊感をさらに強調している。歌詞の内容は狂おしい恋愛感情をB-T的な練られた表現でまとめたものとなっており、 「抱き合えばそこは架空の都」なる歌詞はいつ聴いても秀逸である。
14 HYPER LOVE

「竜宮城」を連想する東洋音階フレーズと「暗躍」のようなダークなベースサウンドがインパクト大の曲で 当時、前衛であった「インダストリアル」「オルタナ」「アシッドハウス」などを今井寿(g)独自のセンスでごちゃ混ぜにしたようなサウンドを聴かせてくれる。

初期の楽曲を今井寿覚醒後のセンスでセルフカバーしたアルバムでアルバムタイトルはB-Tらしい「孤高のアブノーマルさ」を感じるものとなっている。 「充実したレコーディング環境」「イメージを具体化できる楽器・機材」「凄腕エンジニアの存在」「洗練され始めたセンス」「演奏スキルの向上」など様々な要素がポジティヴに働き、全ての曲が原曲より生々しく立体的な響きをもっている。傑作アルバム「狂った太陽」同様に90年

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前作「KOMEGUNY」同様に素晴らしいクリエイティビリティーを発揮している傑作アルバムとなっており、アルバムタイトルにもある通り「FUNK 」に急接近したサウンドを聴かせてくれる。

「日常の何気ない出来事や思いをポップソングに変換する」カールスモーキー石井のセンスは天性のものだが、それと同レベルで強烈な存在感を放つのがジェームス小野田の日本人離れしたファンキズムである。本作に感じる「シュールな祝祭性」はジェームス小野田の存在なくしてあり得ないだろう。前作「KOMEGUNY」でも感じた事だが米米CLUBというアーティストは常に新しい音楽を吸収しており「世界の先端と同じタイム感で進んでいる前衛性」があると感じる。「2 美熱少年」におけるジャングルにいるような雰囲気はアシッドハウスのようだし「10 FLANKIE, GET AWAY!」に関しては90年代グランジロックと共通するヨレた質感すらあり驚愕である。

今作は電子音をあまり使わず「アナログで良質な音」を中心に構成され「見事な米米流FUNK」を鳴らしており特に不思議なタイム感をもつパワフルなドラムプレイは秀逸でドシドシと脳と体に響き渡る。

    「要点」

  • ・ジェームス小野田の日本人離れしたファンキズム
  • ・世界の先端と同じタイム感で進んでいる前衛性
  • ・「10 FLANKIE, GET AWAY!」は90年代グランジロックのようだ

「曲解説」

2 美熱少年 

ポジティヴな意味で80年代なセンスのタイトルが微笑ましい曲で「悪ふざけのようなファンキズム」と「無国籍な祝祭性」が圧倒的な個性を放っている。80年代末は海外でハウスミュージックに影響を受けたポップ・ロックミュージックが隆盛を極めたが、この曲は「米米CLUBからのハウスミュージックに対する回答」なのだろうか?!四つ打ちのリズムアプローチではないが「ジャングルの中にいる」ような雰囲気や「鳥の鳴き声を連想する狂ったシャウト」はアシッドハウスのエッセンスを感じる。
3 KOME KOME WAR

「氷」のような質感のクリーンなギターサウンドが清涼感を演出するファンキーなギターポップ。意味なんてある訳がない「KOME KOME WAR」を連呼する歌詞はインパクト大(2:42〜)トロピカルでド派手なギターソロが響き渡り、そこから「裏サビ」のようなボーカルラインが登場する。終盤は「攻めて」「やめて」というワードを連呼するミステリアスな展開。
4 SEXY POWER

パワフルなドラムとジャジーなホーンセクションを中心に構成されるシンプルなポップソング。時折挿入される不規則なパーカッションがダンサブルな要素を曲に与えており(2:15〜)突如「夏のビーチにワープした」ような静のパートが登場しアクセントとなっている。
5 BEE BE BEAT

「ミニマムの極み」のようなギターフレーズが「記号」のように響き渡るフリーなファンクソング。「浅い夢」のような浮遊感とカラフルさを感じるサウンドに乗せて歌われるカールスモーキー石井のボーカルは「獣的な狂気」を感じるもので素晴らしいの一言である(1:23〜)「茶番劇の終焉」のような質感のホーンの音色が登場する。
6 あ! あぶない!

ゴージャスで耽美なテイストのダークなファンクソング。「マニアックで良質なbar」のような質感のカッティングギターと「不思議なタイム感」をもつパワフルなフドラムが曲を引っ張る。またジェームス小野田(vo)の叫び声は何者にも縛られないアナーキーな質感で圧倒的な存在感を放つ。
8 TIME STOP

「深く思考を巡らせる」ような質感のジャズバラード。歌詞の内容は珍しく?!ナルシスティックなものとなっており熱く燃え上がる2人だけのパーティーを歌っている。
9 なんですか これは

「なんですか これは」というワードを呪文のように繰り返すリズムオリエンテッドな曲。この曲でも不思議なタイム感をもつパワフルなドラムが圧倒的な存在感を放っている(2:25〜)「アブノーマルな密室」のような雰囲気をもつパートが挿入される。その後は強烈なドラムの連打と共に更にファンキーになったサウンドが響き渡る。最後は「聖者が空を飛ぶ、しゅぴぴーん」なるシュールワードで幕を閉じる。
10 FLANKIE, GET AWAY!

ルーズなギターサウンドが印象的な曲でサビでのカールスモーキー石井(vo)の歌声はロック的なエッジを感じるしゃがれ声となっている。ボーカルの歌声、サウンド共にヨレた質感があり90年代前半にUSで大爆発したグランジに近い響きがある。
12 いつのまにか

ピアノを中心に構成されるシンプルなバラード。詞の世界はミニマムな言葉で形成されているが様々な想像が可能なものとなっている。筆者個人としては「空気のような夫婦関係」のことを歌っているのでは?!と感じた。
13 宴(MOONLIGHT MARCH)

「能天気でハイテンションなクイズ番組」のような曲で僅か50秒で終わる。
15 MY SWEET SWEET SHOW TIME

「雨の都会」のような雰囲気を醸し出すセンチメンタルなソウルバラード(0:50〜)「濃厚なブラックコーヒー」のようなジェームス小野田のソウルフルな歌声は素晴らしいの一言。

前作「KOMEGUNY」同様に素晴らしいクリエイティビリティーを発揮している傑作アルバムとなっており、アルバムタイトルにもある通り「FUNK 」に急接近したサウンドを聴かせてくれる。 「日常の何気ない出来事や思いをポップソングに変換する」カールスモーキー石井のセンスは天性のものだが、それと同レベルで強烈な存在感を放つのがジェームス小野田の日本人離れしたファンキズムである。本作に感じる「シュールな祝

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ローティーン女性アイドルグループの先駆け的存在であるスピード(SPEED)の1stアルバム。

「本当にローティーンなのか?!と疑いたくなる歌唱力」と「子供らしい無邪気さと可愛さ」がミックスされた良曲を多数収録した傑作アルバムとなっている。

サウンドは一言で言うと「ファンク」「ロック」「R&B」「ソウル」をゴチャ混ぜにしたミクスチャーサウンド。よく聴いてみると多くの曲でコクのあるカッティングギターと下からグイグイ攻めてくるベースラインを多くの曲で採用しておりファンク色が特に強いと感じる。また多くの曲で聴くことができる「大空を羽ばたく巨大な鳥」のようなソウルフルな女性コーラスが甲高い今井絵理子・島袋寛子のハイトーンをしっかりサポートしており力強さとコクを与えている。この女性コーラスの有無は本作のクオリティーを大幅に左右するレベルで効いていると思う。

歌詞の内容はローティーンらしい無邪気さと元気の良さを前面に打ち出したものであるが、時折見えるシリアスな影=「世間が分かり始めて傷つく事も増えてく」「矛盾だらけの世の中」「歪んだこの世界」や反抗期的衝動=「誰にも縛られたくない」が彼女たちの瑞々しいエネルギーをより引き立てるという構造となっている。

    「要点」

  • ローティーン女性アイドルグループの先駆け的存在
  • 「シリアスな影」や「反抗期的衝動」が時折歌詞に登場しスパイスになっている

「曲解説」

1 Walk This Way

「賑わうストリート」のような雰囲気を醸し出すサウンドに乗せて「4人それぞれ目指す道は違うけれどこの道を歩いていこう」とラップで意思表明するオープニングソング。
2 Body & Soul

ローティーンらしい瑞々しさを前面に押し出したダンサブルなファンクロック。歌詞の内容は非常に前向きな内容で「全力で生きていく」というニュアンスだが、シリアスな影=「世間が分かり始めて傷つく事も増えてく」や反抗期的な衝動=「誰にも縛られたくない」などにも言及しており、ローティーン少女による元気いっぱいソングだけでは終わらない奥深さがある名曲。イントロとアウトロで聴けるソウルフルな女性コーラスは「大空を羽ばたく巨大な鳥」のように優雅に響き渡る。
3 Luv Vibration

10代らしい直線的な片思いをノリノリのファンクに乗せて歌うアッパーチューン。「愛撫」と「バイブ」をかけた歌詞はなんとも言えないエロさがある。サウンドは様々な音が入ったミクスチャーな質感だが「元気の良いハリのあるボーカル」に圧倒的な響きがある為、正直細かい音が耳に入ってこないのだがそれすら「アリ」になる位に歌に勢いがある。
4 STEADY

「メタリックで歪んだ空間にいる」ような雰囲気のヒットソング。歌詞の内容は「3 Luv Vibration」同様に10代らしい直線的な片思いについてである。熱量マックスの恋愛感情をド派手なボーカルラインに乗せて歌う曲なのだが、「変わり始めている私を誰も知らない」という思春期特有の孤独感にも言及している。このラインの有無は曲の印象を大幅に左右する位にインパクトがあると感じる。
5 RAKUGAKI

「夜はこれからだ!」と中学生に歌わせるノリノリの曲だがメランコリックな風も感じるジャジーなファンクソング(1:58〜) 「イケてる男ならついていく」と色んな意味であぶないラップを披露(2:50〜)強烈にうねるベースラインの上を「波乗り」のようなギターソロが駆け抜ける(3:25〜)「夜が明けたら(夜の出来事は)クシャクシャに丸めて捨てよう」と提案するがそんな器用な中学生は果たしているのだろうか?!と少し心配になる。
6 サヨナラは雨の日….

「どんよりとした湿り気」を感じるバラードで歌詞は「待ち合わせに恋人が現れず1人都会に残される」という内容。サビの「RAIN RAIN」という箇所ではソウルフルなコーラスが渋みと哀愁を加えている。
9 Kiwi Love

出会いの予感に心を弾ませるハイテンションなポップソング(2:48〜)サポートラッパーによるストリート感MAXのラップが披露される。今井絵理子・島袋寛子の歌声は本作の中で過去最高レベルに甲高く響き渡る。
10 HAPPY TOGETHER

「仲間同士で朝までパーティーだ!踊り明かそう」とリスナーに提案するポップソング。「未来のドア」「いつも会えなくなる」などの歌詞からおそらくではあるが「中学や高校を卒業した後の仲間内のパーティー」というシュチュエーションであると思われる。終盤はメンバー全員による無邪気なコーラス「HAPPY TOGETHER」が連呼される。
11 Starting Over

「卒業式」のような清々しさと未来に対する不安が混在しているバラード調だが「終わりは始まりであり、ここから歩き出す」というポジティヴなメッセージをもつ曲。サウンドは非常にシンプルで「雨雲」のような質感のベースラインと「優しく全てを包み込む」ようなストリングスを中心に構成されている。
12 Starting Over(reprise)~Walk This Way

「これまでの収録曲を「11 Starting Over」にミックスさせた」ような曲で気付いたら1曲目「1 Walk This Way」に戻っているという不思議な展開を見せる。このようなタイプの曲は今まであまり聴いたことがない。

ローティーン女性アイドルグループの先駆け的存在であるスピード(SPEED)の1stアルバム。 「本当にローティーンなのか?!と疑いたくなる歌唱力」と「子供らしい無邪気さと可愛さ」がミックスされた良曲を多数収録した傑作アルバムとなっている。 サウンドは一言で言うと「ファンク」「ロック」「R&B」「ソウル」をゴチャ混ぜにしたミクスチャーサウンド。よく聴いてみると多くの曲でコクのあるカッティン

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現役小中学生ダンスグループとしてデビューしたスピード(SPEED)が始めてオリコンチャート1位を獲得したヒットシングル。

「Go! Go! Heaven」というファンキーの極みとも言えるタイトルをもつ曲ではあるが歌詞の内容は「10代の葛藤」をテーマしたものであり、「矛盾だらけの世の中」「歪んだこの世界」から抜け出したいと強く願いつつも現状は「本当の自分」すらまだ分かってはいないという「強烈な自己矛盾」を抱えている主人公が「悩んでばかりいても仕方ないよ!」と言わんばかりに「天国へ行こう!」と提案するインパクト大の内容となっている。

またサビで聴くことが出来る島袋寛子・今井絵理子の歌声は「無邪気な子供らしさ」を強調したものとなっており同世代のティーンエイジャーに深く突き刺さった。

今、じっくりと冷静に「Go! Go! Heaven」を聴き込んでみるとサウンド自体はザクザクした質感のギターと派手なホーンセクションを中心にまとめられたオーソドックスなJ-ロック風である事に気付くのだが「berak out!berak out!」というワードと連動するような「鈍器で頭を殴られたような効果音風のリズム」と「都会の狂騒」から「早朝の大空のような景色」に転調するアコースティクパートが強烈なインパクトを放ちこの曲を特別なものとしていると感じる。

またアコースティックパートでは「自己矛盾を抱えつつも今日も明日も生きていく」という強い決意を「I know , I know」という中学英語で分かりやすく伝えてくれる親切さにも関心させられる。このあたりの心配りがヒット曲には欠かせないのだろう。子供らしい無邪気さを前面に出しつつ「子供だって悩んでいるし大人が思うほど単純じゃない」という主張が込められており曲となっておりビーズ(B’z)のギタリスト/TAK MATSUMOTOも絶賛(wiki)のクオリティを誇る。

2「おやすみ……」に関しては「恋に恋する少女的なメルヘンの世界」のような雰囲気を醸し出しており正当なアイドルソングとなっている。

    「要点」

  • ファンキーの極みとも言えるタイトルだが歌詞の内容は「10代の葛藤」をテーマにしている
  • 「berak out!berak out!」というワードと連動する「鈍器で頭を殴られたような効果音風のリズム」がインパクト大

現役小中学生ダンスグループとしてデビューしたスピード(SPEED)が始めてオリコンチャート1位を獲得したヒットシングル。 「Go! Go! Heaven」というファンキーの極みとも言えるタイトルをもつ曲ではあるが歌詞の内容は「10代の葛藤」をテーマしたものであり、「矛盾だらけの世の中」「歪んだこの世界」から抜け出したいと強く願いつつも現状は「本当の自分」すらまだ分かってはいないという「強烈な自己矛

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小室哲哉プロデュースになってからの第一弾アルバムで当然のことながらメガセールスを記録したアルバム。

「ヒップホップ」「R&B」「テクノ」は勿論の事「枯れたジャジーなテイスト」や「曇った早朝のようなメランコリックな質感」を大幅に導入しており、他の小室ファミリーのアーティストと比べて圧倒的に「練られている感のあるサウンド」を展開、また歌唱力的にも雰囲気的にもカラオケで気軽に歌えるタイプの曲が少なく小室プロデュースのアーティストの中でも彼女が別格であるのがよくわかる内容となっている。

アッパーなスピードチューンから哀愁漂うR&Bまでを歌い上げる安室 奈美恵 の「ハリとツヤがある力強い歌声」は圧巻の一言である。安室 奈美恵を小室ファミリーに加えた事はavaxにとっても小室哲哉にとってもティーンエイジャーのマインドシェアを上げる為の最高の投資にであったと思われる。

    「要点」

  • 歌唱力的にも雰囲気的にもカラオケで気軽に歌えるタイプの曲が少ない
  • 19歳でありながら小室ファミリーの中でも圧倒的な存在感
  • 枯れたジャジーなテイストや曇った早朝のようなメランコリックな質感を大幅に導入

「曲解説」

3 LET’S DO THE MOTION

「早歩き」のようなスピーディーなラップが印象的なヒップホップソング。分厚い質感の女性コーラスはまるで「教会の窓から差し込む光」のように眩しく力強い(3:11〜)デジロックのようなギターリフが登場して曲にサイバーな質感を与える。
4 PRIVATE

東洋的なメロディーと浮遊感を感じるテクノポップでYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)からの影響を強く感じる。「ずっしりと重たい鉛」のようなビートと「壊れそうなガラス細工」や「メランコリックな曇り空」などといった形容が似合うシンセサウンドが曲をシリアスにしている。歌詞の内容は「濃厚なベッドタイム」を連想するものではあるがエロ匂はあまりせず耽美的。
6 Don’t wanna cry (Eighteen’s Summer Mix)

アシッドハウスにジャジーな渋さと90年代的なストリート感を加えたトラックに乗せて「祈るだけではだめ」と傷つき憂鬱な気持ちを抱えた10代に対して行動促す歌詞をエモーショナルに歌い上げる名曲。やはりこの曲でも「眩しい光」のようなゴスペル風コーラスを大胆に採用している。バックで「目立たないクラスメイト」のように鳴り響くカッティンギターは小室氏によるものだろうか?!
7 Rainy DANCE

タイトル通り「強く降り注ぐ雨音」がSEで登場するメランコリックでポップなR&B。「繰り返される波」のようなゆったりとした雰囲気を終始感じるのだが時折ソニックに切り込んでくるブレイクビーツが曲にエッジを与えている。
8 Chase the Chance (CC Mix)

「夢なんて過去にも未来にもない、現在追うべきものだ」言い放つ熱量と「誰のせいでもないから怒らない」というクールネスが混在した歌詞が、 当時のティーンエイジャーに熱烈に支持されたヒットソング。サウンドは808ステイト(808 State)のようなテクノサウンドをアッパーで畳み掛けるようなビートに絡めたようなイメージである。
10 I’LL JUMP

爽快さとメランコリックな質感が混在したアナログな質感のテクノサウンドが印象的な曲で歌詞の内容は「叫びそうな位のこらえられない想い」についてである。
12 i was a fool

「曇った早朝」のような質感のR&B。ディープでミニマムなベースラインが静かに時を刻み、枯れたサックスやクリーンなギターワークは「誰もいない早朝のオフィス街」のような孤独感を演出している。
15 You’re my sunshine (Hollywood Mix)

オリジナルバージョンに「祝祭性を感じるラテン的なアレンジ」を施しレイヴ感を強めている。「優雅な風を感じるストリングス」「先住民が奏でるダンサブルなパーカッションのようなビート」が印象的。最後は「校舎の屋上から自身の秘密を独白する」ような質感のアカペラで幕を閉じる。
18 SWEET 19 BLUES

「深夜徘徊」のようなシリアスさとディープさをもつサウンドにのせて「大人でも子供でもない等身大の19歳の揺れる気持ち」を歌ったヒットシングル。 揺れる気持ちは「絶対にmaybe」という歌詞にも表れている。歌詞の主人公は友達から相談事などをよくされるタイプであり、人前では強く振舞ってはいるが実は自分もそんなに強くないというナイーヴな気持ちを抱えている。

小室哲哉プロデュースになってからの第一弾アルバムで当然のことながらメガセールスを記録したアルバム。 「ヒップホップ」「R&B」「テクノ」は勿論の事「枯れたジャジーなテイスト」や「曇った早朝のようなメランコリックな質感」を大幅に導入しており、他の小室ファミリーのアーティストと比べて圧倒的に「練られている感のあるサウンド」を展開、また歌唱力的にも雰囲気的にもカラオケで気軽に歌えるタイプの曲が

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