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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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今や誰もが知っているビッグアーティストとなったコールドプレイ(Coldplay)が2000年にリリースした1stアルバム。メランコリックだが力強いボーカルラインと叙情的なギターサウンドが特徴でアルバムでギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)に多大な影響を受けたと思われる叙情的なサウンドを聴かせてくれる。

メランコリックでダウナーな質感はありつつもボーカルラインに「力強い生命力」を感じる事ができる点が彼らの最大の魅力。本作がリリースされた当時は「90年代に活躍したUKアーティスト達」がアーティストエゴを爆発させ「シンプルなギターロック」をしなくなっていた。そんな中に現れたのがコールドプレイ(Coldplay)であり、叙情的でシンプルなギターロックを時代が求めていた「内省」と共に鳴らした。レディオヘッド(Radiohead)ファンの筆者としてはコールドプレイ(Coldplay)は認めたくはないが、認めざるを得ない「良質なバンド」という存在であるというのが正直なところだ。

    「要点」

  • 「力強い生命力」を感じるボーカルライン
  • 時代が求めていた内省的な美メロ
  • ベンズ期のレディオヘッド(Radiohead)好きにはおすすめ

「曲解説」

1 Don’t Panic

「憂鬱な月曜日の朝」のようなコードストロークではじまり(0:25〜)「まだ夢の中にいる」ようなドリーミーなギターサウンドが響き渡る。1stアルバムの1曲目から破格のクオリティを見せつける流れるような美旋律が堪能できるオープニングソング。ラスト10秒のクリス・マーティン(vo)の囁くような歌声は「夢の終わり」を告げるかのようだ。
2 Shiver

ギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)彷彿のギターフレーズが印象的。コールドプレイ(Coldplay)とレディオヘッド(Radiohead)との違いは、「オルタナ的な壊れたノイズ感」の有無だと思う(どちらが良い悪いではなく)「夕暮れの空を自由に飛び回るコンドル」のようなスケールの大きなボーカルラインが素晴らしい。
4 Sparks

「真っ暗な部屋でベットに横たわっている」ような雰囲気の曲でまさに「内省」という言葉を音楽化したような曲。ラスト20秒の少しだけ温かみのある「ラララ〜ラ〜」というボーカルメロディーがせめてもの救いと言える。
5 Yellow

暗い部屋でメランコリックな気分に浸っていた少年(少女でもいいけど)が、外界にに向けて力強く1歩を踏み出したような力強くシンプルなオクターブ奏法が特徴のギターロックソング。歌詞カードの和訳を見るとメランコリックな要素はなく普通にラブソングだった。
10 Everything’s Not Lost

ピアノをフィーチャーしたしっとりとした冒頭から徐々に熱量の高いギターロックに変貌を遂げる今作のラストを飾る曲。曲が終わったと思ったら10秒ほどのブレイクがあり全く異なるメロディーを歌い始めるという粋な展開を見せる。

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