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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト

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アシッドハウスリヴァイバルの立役者ハードフロア(Hardfloor)の1stアルバム。

アシッドハウス特有の「鼓動」のような四つ打ちサウンドとリスナーを「ジャングル」に誘うディープネスを継承しつつ、ダークな質感を加え歪ませたようなイメージのサウンドとなっており、人間の声を歪ませたように聴こえる電子音が曲に随所で聴け不気味な怖さを感じる。

また「静けさ」や「不穏さ」を強調するストリングス(シンセかも?!)が多く使われており、この点は「オリジナル・アシッドハウス」と決定的に異なる点である。90年代前半のテクノ勢などが得意としている極彩色な電子音などは皆無で個人的には非常にマニアックな音楽であるという印象を持った。

    「要点」

  • アシッドハウスをダークに歪ませたサウンド
  • 「静けさ」や「不穏さ」を強調するストリングス(シンセかも?!)が頻出

「曲解説」

1 Lost In the Silverbox

「モザイク」のような質感の四つ打ちが終始鳴り響く、歪んだアッパーチューン。「耳にグサリと突き刺さる光線」のような電子音は80年代アシッドハウスにはあまり聴けないタイプのものである(4:48〜)四つ打ちのリズムが「パタリ」とストップして不穏な静けさをもつストリングスと「警報機」のようなモザイクがかった電子音だけが流れる展開が中間部に挿入され、終盤はこれぞアシッドハウスという「スライム」のように潤った低音が登場しアッパーなBPMに戻る。最後は不穏なストリングスと「鼓動」のような四つ打ちだけが静かに流れる。
2 Trancescript

「海の中で鳴らされたアシッドハウス」のようなイメージの曲。潤いのあるディープな電子音がミニマムに鳴り響き「トライアングル」のような金属的な高音が耳を刺激(4:44〜)ダークで少し神秘的なストリングスが曲にシリアスな空気感を与え、終盤はリズムレスの展開となり「男の声の断片を強烈に歪ませた」ような電子音が鳴り響き少し不気味である。
4 into the Nature

神秘的なストリングスが生み出す浮遊感とディープな四つ打ちの対比が印象的な曲。この曲でも「男の声の断片を歪ませた」ような音がループされミステリアスな雰囲気を醸し出している(4:15〜)歪んでいる電子音がさらに歪み「ちぎれる」ような質感のサウンドに進化してリスナーの脳みそを絞る。終盤は「メロディーの断片」のような柔らかな女性ボイスが挿入され僅かなポップさを感じる。
6 Acperience 1

全体を通して歪んだ潤いのような質感を持つ曲(1:42〜)「電子の海に広がる波紋」のようなデリケートな電子音がダークな曲に光を与える(2:10〜)「終幕」のようなシリアスさを持つ透明なベールのようなサウンドが一番遠くで鳴り響き全体を包む。終盤はビートが躍動感と複雑性を増し、リスナーの脳みそと体を同時に揺らす。最後はシリアスで透明なベールサウンドが「消えかけのロウソク」のようにミステリアスに鳴り響く。
8 AM-Trip

ダークでクラシカルなストリングス風シンセと「神経質で小刻み」なブレイクビーツが宇宙を連想するラストチューン(4:56〜)これまで「音響」として佇むように流れていたストリングスが壮大な旋律を奏で始める。本作はメロディーや旋律を拒絶するような曲が多いので、この旋律の登場には非常に安堵感を感じる。終盤はアシッドハウス特有の「動物の声にエフェクトをかけた」ような音の断片が空間を舞いジャングル感を醸し出す。

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