検索画面を消す
検索画面を消す
live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果2件

タグ「ダンス」のレビュー

無国籍な質感のサウンドアプローチが印象的であった前作「WORLD GROOVE」からわずか半年足らずでリリースされた4thアルバム。

「3 BOY MEETS GIRL(12”CLUB MIX)」「7 survival dAnce(12”REMIX)」などの曲は「口ずさむたくなる抜群のメロディー」と「つい体を動かしたくなるフィーリング」が融合されておりレイヴサウンドをJ-POPに落とし込むという方法論が完璧なまでに機能していると感じる。

また「3 BOY MEETS GIRL(12”CLUB MIX)」「7 survival dAnce(12”REMIX)」などで聴くことができるサビの圧倒的な爆発力は鳴っている音はこそ全く異なるが「静→動」のダイナミズムを強調したオルタナティヴロックに通じるものがある。

サウンド面では90年代前半のテクノサウンドからの影響を感じる極彩色な電子音やジャズやヒップホップのレコードからサンプリングした様々な音や声などを反映している曲もありこれまでの作品よりストリート感があると感じる。

    「要点」

  • 「7 survival dAnce(12”REMIX)」はレイヴ×J-POPの完成系
  • 極彩色な電子音やジャズやヒップホップのレコードからサンプリングした音の断片を曲に反映

「曲解説」

1 BILLIONAIRE(ORIGINAL SUMMER’94 MIX)

ダビーな質感のリズムと中国風のシンセサウンドが印象的なオープニングソング。歌詞は「生きていく為の仕事」と「自分が描く夢」ついて言及しており 「自分の可能性を信じてビッグな存在を目指せ」とリスナーにエールを送る曲。小室哲哉ってこんな熱い系メッセージソングを書く人なんだと少しびっくり。
2 Le Bleu(GRAND BLEU DANCE)

「海岸をドライブする」ような清涼感を感じるポップなハウスチューンで時折、小室哲哉独自の浮遊感を感じるコーラスが「髪を乱す風」のように流れる。 ボーカルラインはメロディーよりメッセージ性を重視しているような感じで「メロディックな語り」のようである。
3 BOY MEETS GIRL(12”CLUB MIX)

テクノグループ/808ステイト(808 State)のようなシンセサウンドと重低音がビビッドに響くハードテクノ(1:46〜,4:18〜)YU-KI(vo)の声が 「酩酊」のように揺れるアレンジは非常にサイケである。サビのボーカルラインはおそらくキーボードで作ったと思われる質感であり「出会いこそ人生の宝探し」であるという真理をリスナーに突きつけてくる。終盤は「夏の終わり」のような哀愁を感じる旋律をシンセサイザーが奏でる。
4 Sexual in Gravure (JAZZY GROOVE MIX)

ジャズやヒップホップの音源から様々な音や声をサウンプリングした遊び心ある曲。「ジャジーなトラックを流してラッパーやダンサーが即興でパフォーマンスした」ようなイメージが頭に浮かぶ。
5 TRUTH’94(UNPLUGGED STYLE MIX)

ピアノとボーカルのみで構成されたセンチメンタルなバラード。「嘘が溢れて夢が隠れていた」というラインは、夢を忘れて日々何気なく過ごしている多くの人にとって耳が痛いフレーズだと思われる。
7 survival dAnce(12”REMIX)

爆発的な疾走感をもつサビのボーカルラインが秀逸なノリノリのダンスチューン。全編を通して「カラフルなバブル」に包まれたようなドリーミーな質感のアレンジが施されている。サビのボーカルラインは「yeah」と「wow」が大部分を占めるミニマムな構造だがとんでもなくインパクトがある(2:28〜)「雨雲」のようにどんよりとしたベースラインと幽玄なシンセが「Bメロ」のボーカルラインをなぞる珍しいアレンジ。

無国籍な質感のサウンドアプローチが印象的であった前作「WORLD GROOVE」からわずか半年足らずでリリースされた4thアルバム。 「3 BOY MEETS GIRL(12”CLUB MIX)」「7 survival dAnce(12”REMIX)」などの曲は「口ずさむたくなる抜群のメロディー」と「つい体を動かしたくなるフィーリング」が融合されておりレイヴサウンドをJ-POPに落とし込むという方

READ MORE

タイトルにもなっている代表曲「EZ DO DANCE」を収録し「レイヴ的な開放感と煌びやかさ」をJ-POPに融合させたTKサウンドのベーシックとなる要素が詰まっているヒットアルバム。

TMN時代から小室哲哉というソングライターはどちらかというと聴けば聴くほど味が出るスルメタイプのメロディーセンスの持ち主であるという印象があったのだが、「1 EZ DO DANCE」サビで聴くことができる「突き抜けて弾けるボーカルライン」はリスナーに「マッハの速度」を感じさせるもので素晴らしいポップネスをもっている。

本作には「EZ DO DANCE (UK DANCE VERSION)」という海外を意識したバージョンも収録されている。「EZ DO DANCE」という曲は小室哲哉にとって自信作であると同時に売れるポップミュージックを作る上での明確な答えを与えたのではないかという気がする。

    「要点」

  • TKサウンド黄金期の幕開けを告げるヒットアルバム
  • マッハの速度を感じる「1 EZ DO DANCE」のサビ

「曲解説」

1 EZ DO DANCE

「夜の街を駆け抜けるような疾走感」と「レイヴ的な解放感」が混在された雰囲気を持つ代表曲。「はじける夜」を連想するサンプリングされた「男の壊れた笑い声」や「3.2.1 break down」というフレーズが随所で挿入され不思議なストリート感を演出する (1:32〜,2:47〜) サビのボーカルラインはこれまでのJ-POPでは聴けない類のものであり、耳に残るメロディーとファンキーな質感が癒合され非常にマッハのスピードを感じるものとなっている(3:28〜)DJ KOOによるファンキーなラップ風ボイスは当時相当にシュールな響きをもっていた。
2 ROCK IT ON!!

アシッドハウス的に潤う重低音が印象的なダンスチューン。都会的な落ち着きがあるラップと「ロキノン,ロキノン」(そう聴こえる)というフレーズを連呼するキュートなイケイケボイスは「シャイな男の子」と「はっちゃけたいギャル」のように対照的である(2:40〜)「声が何重にもブレるエフェクティブなアプローチ」は小室哲哉が多大な影響を受けたと思われるニューオーダー(New Order)の曲でも聴くことができるアプローチである。終盤は「1 EZ DO DANCE」同様にDJ KOOによるファンキーボイスが挿入される。
3 ISLAND ON YOUR MIND

清涼感を感じるシンセサウンドが「肌寒い秋の夜」を連想するスピード感のあるバラード。ヴァースはYU-KI(vo)が歌いサビはプロデューサーである小室哲哉が歌うというまさかの展開を見せる。サビのボーカルラインは「おとぎ話のような質感」を持つメロディーと「言葉のリフのようなスピーディーなボーカルライン」で構成されている。
4 ON MY WAY

TMNの曲であったとしても不思議ではない「都会の街角」のような雰囲気を醸し出す曲。サビのボーカルラインは「早歩き」のようなイメージでTKサウンド全盛の突き抜けた質感はまだない(3:36〜)小室哲哉による「woo woo woo woo」というメロディックなコーラスはサビ以上のポップネスがある。
5 ONE MORE NIGHT

切迫感とバブリーなゴージャス感が混在するシンセサウンドが「ハードなギターリフ」ようにリフレインされるスペーシーでディープなアッパーチューン(1:53〜,4:12〜)ミステリアスでダークな囁きは「マークパンサーによる独自のラップ」とも共通する質感である。終盤はDJ KOOにより「GO,GO」というノリノリの掛け声が披露される。
6 RAVING ZONE

ネオンカラーを思わせる電子音が「賑わうクラブ」を連想するイケイケの曲。ディープな四つ打ちのビートが脳みそをズンズンと刺激。中盤以降は更にリズムがディープになりダンスミュージックとしての強度を高める。

タイトルにもなっている代表曲「EZ DO DANCE」を収録し「レイヴ的な開放感と煌びやかさ」をJ-POPに融合させたTKサウンドのベーシックとなる要素が詰まっているヒットアルバム。 TMN時代から小室哲哉というソングライターはどちらかというと聴けば聴くほど味が出るスルメタイプのメロディーセンスの持ち主であるという印象があったのだが、「1 EZ DO DANCE」サビで聴くことができる「突き抜けて

READ MORE