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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果45件

タグ「ギターロック」のレビュー

90年代を代表するバンド/ニルヴァーナ(Nirvana)とレディオヘッド(Radiohead)に影響を与えたオルタナの元祖的アーティスト。極端な「静→動のダイナミズム」は彼らが生み出した方法論だとも言われており、囁くように歌われるボーカルラインから突然、狂ったような絶叫をみせる曲も存在する。 「突然何かが壊れた」ような展開は90年代以降の「狂気」の表現に必要不可欠な要素であり、ピクシーズ(Pixies)なくして90年代ロックなしと言っても過言ではない存在と言える。

またピクシーズは日本のV系バンドとも共通点がある「突然、何かが壊れたかのような」シャウトやまくしたてるようなボーカルはV系でも見られる。V系のボーカリストはピクシーズ(Pixies)を知っていたのだろうか?!それとも偶然の一致だろうか?!気になるところである。

    「要点」

  • 極端な「静」→「動」のダイナミズム
  • 90年代カリスマアーティストに多大な影響
  • V系との意外な共通点

「曲解説」

2 Tama

囁くようなボーカルラインから突如何かが壊れたかのような絶叫にかわるインパクト大の曲。絶叫と共に鳴り響く金属的な響きのギターは同じコードをずっとカッティングするという単調なものだが、ボーカルラインがあまりにエキセントリックなので「これでいいのだ」状態になる。
3 Wave of Mutilation

女性ベーシスト・キム・ディール(b)の囁きのようなボーカルとブラック・フランシス(vo , g)のメロウなボーカルが掛け合いで歌う名曲。
5 Here Comes Your Man

「少年時代の思い出」のようなノスタルジーなベースラインとメロウなアルペジオを中心に展開される。ブラック・フランシス(vo , g)が歌うメランコリックなボーカルラインは神レベルで(1:45〜)「港を出る船の汽笛」のように薄く鳴り響くギターソロが聴ける。
6 Dead

原始的で躍動感のあるリズムに「うねるドリル」のように歪む単音ギターフレーズが絡みつく。エフェクトがかけられたブラック・フランシス(vo , g)のボーカルは「ヒステリーな呪文」のようであり、どこか密室を連想するような曲となっているだが(1:17〜)ダークな空間が少しの間だけ、「春の訪れ」のような開放的な音色に包まれ。
7 Monkey Gone to Heaven

ミニマムなベースラインを中心に展開される曲で単音の歪みギターはおそろしく耳に残り曲に壊れた質感を与えている。ブラック・フランシス(vo , g)とブラック・フランシス(vo , g)のボーカルは一つに重なりメロウなメロディーを奏でる(2:05〜) 少しの静寂のあとに狂ったようなシャウトが繰り返されるまさかの展開もあるが美しくしっとりした曲。
8 Mr.Grieves

「怪盗団のテーマソング」のようなダークなギターフレーズと笑い声を含んだコミカルなボーカルラインが印象的な曲(0:40〜)リズムが加わり疾走感のある展開になるが怪しさは最後まで続く。
10 La La Love You

枯れたブルースギターのフレージングが印象的な曲で口笛も鳴り響く。ムード歌謡のようなブラック・フランシス(vo , g)のボーカルがコミカルな印象。繰り返される「I LOVE YOU」はガチなのかジョークなのか気になる。
11 NO.13 Baby

残響のようなギターがサウンドが幻想的な雰囲気を醸し出す曲。甲高いブラック・フランシス(vo , g)のボーカルラインは相変わらず素晴らしく(2:55〜)澄み渡る青空のようなギターサウンドが聴ける。
14 Silver

「恐竜の足音」のような「ズドン」というリズムの上をヨレたブルースギターとアニメのキャラクターが歌っているような可愛い歌声のボーカルがで舞う。終盤は「so long」(多分)というフレーズが連呼される。

90年代を代表するバンド/ニルヴァーナ(Nirvana)とレディオヘッド(Radiohead)に影響を与えたオルタナの元祖的アーティスト。極端な「静→動のダイナミズム」は彼らが生み出した方法論だとも言われており、囁くように歌われるボーカルラインから突然、狂ったような絶叫をみせる曲も存在する。 「突然何かが壊れた」ような展開は90年代以降の「狂気」の表現に必要不可欠な要素であり、ピクシーズ(Pixi

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グランジの影響が非常に強く性急で畳み掛けるようなギターサウンドが特徴だった1stアルバムからまるで別人のような進歩を遂げた2ndアルバム「The Bends」1stアルバムの延長線上のような曲はほとんどなく、静と動はもちろん喜怒哀楽の全てをダイナミックに表現できてしまうトリプルギターサウンドが冴え渡る。

本作こそがレディオヘッド(Radiohead)の最高傑作というファンも存在する程のクオリティを誇る。ピクシーズやソニックユースに影響を受けたと思われる壊れた質感を持つ重厚なギターサウンド、アコースティックな響きを持つ新機軸、グランジ・オルタナを経たゴスのような曲など収録曲はバラエティーに富んでいる。トム・ヨーク(vo ,g)という人は明らかに「ジョンレノン」や「カート・コバーン」同様に選ばれた人間だけが持つ声をしている。

    「要点」

  • エモーショナルギターロックの傑作
  • 喜怒哀楽全てを表現するトリプルギター

「曲解説」

1 Planet Telex

上空を連想するSEからはじまるオープニング曲。前作にはないミニマムな電子音が鳴り響きギターロックと並行。空を飛んでいるかのような浮遊感を感じる事ができるサウンドになっている。
3 High and Dry

レディオヘッド(Radiohead)の曲の中でも屈指の名曲。歌詞の内容は「人と繋がるために偽りの自分を演じている主人公がいつか自分は見放されるのでは?」と怯えている曲。SNS登場以降の「人にどう思われるか?」を過剰に重視する現在人を皮肉っているかのような歌詞だが本作が発売されたのは95年。
4 Fake Plastic Trees

シンプルなアコギのストロークと微かなにあかりを灯すような電子音の上をトム・ヨーク(vo)がエモーショナルに歌い上げる名曲。
5 Bones

「踏切の音のようなギターフレーズがリフレインされ淡々と進行するパート」と「エモーショナルでダイナミックなギターロック」が交互に繰り返される曲。やはりこの曲でも空を飛んでいるかのような浮遊感を感じる事ができる。歌詞の内容は「以前、当たり前に出来ていた事が出来なくなった主人公の喪失感とそれを他人事だと思っている人たちに対する警告」のような内容。
6 Nice Dream

ノスタルジーな雰囲気のする軽やかなアコギのストロークとストリングスを中心に展開される。本曲のハイライトは(2:30〜)始まるギターソロで最小限の手数で見事なアクセントとなっている。
7 Just 8 My Iron Lung

「静」→「動」でダイナミズムを強調するオルタナ的展開は完全にマスターしたと言わんばかりの2曲。事実、このアルバムを最後に彼らはオルタナ的展開を一切使わなくなった。ジョニー・グリーンウッド(g)による壊れまくったオルタナギターソロは必聴。

グランジの影響が非常に強く性急で畳み掛けるようなギターサウンドが特徴だった1stアルバムからまるで別人のような進歩を遂げた2ndアルバム「The Bends」1stアルバムの延長線上のような曲はほとんどなく、静と動はもちろん喜怒哀楽の全てをダイナミックに表現できてしまうトリプルギターサウンドが冴え渡る。 本作こそがレディオヘッド(Radiohead)の最高傑作というファンも存在する程のクオリティを

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今や誰もが知っているビッグアーティストとなったコールドプレイ(Coldplay)が2000年にリリースした1stアルバム。メランコリックだが力強いボーカルラインと叙情的なギターサウンドが特徴でアルバムでギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)に多大な影響を受けたと思われる叙情的なサウンドを聴かせてくれる。

メランコリックでダウナーな質感はありつつもボーカルラインに「力強い生命力」を感じる事ができる点が彼らの最大の魅力。本作がリリースされた当時は「90年代に活躍したUKアーティスト達」がアーティストエゴを爆発させ「シンプルなギターロック」をしなくなっていた。そんな中に現れたのがコールドプレイ(Coldplay)であり、叙情的でシンプルなギターロックを時代が求めていた「内省」と共に鳴らした。レディオヘッド(Radiohead)ファンの筆者としてはコールドプレイ(Coldplay)は認めたくはないが、認めざるを得ない「良質なバンド」という存在であるというのが正直なところだ。

    「要点」

  • 「力強い生命力」を感じるボーカルライン
  • 時代が求めていた内省的な美メロ
  • ベンズ期のレディオヘッド(Radiohead)好きにはおすすめ

「曲解説」

1 Don’t Panic

「憂鬱な月曜日の朝」のようなコードストロークではじまり(0:25〜)「まだ夢の中にいる」ようなドリーミーなギターサウンドが響き渡る。1stアルバムの1曲目から破格のクオリティを見せつける流れるような美旋律が堪能できるオープニングソング。ラスト10秒のクリス・マーティン(vo)の囁くような歌声は「夢の終わり」を告げるかのようだ。
2 Shiver

ギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)彷彿のギターフレーズが印象的。コールドプレイ(Coldplay)とレディオヘッド(Radiohead)との違いは、「オルタナ的な壊れたノイズ感」の有無だと思う(どちらが良い悪いではなく)「夕暮れの空を自由に飛び回るコンドル」のようなスケールの大きなボーカルラインが素晴らしい。
4 Sparks

「真っ暗な部屋でベットに横たわっている」ような雰囲気の曲でまさに「内省」という言葉を音楽化したような曲。ラスト20秒の少しだけ温かみのある「ラララ〜ラ〜」というボーカルメロディーがせめてもの救いと言える。
5 Yellow

暗い部屋でメランコリックな気分に浸っていた少年(少女でもいいけど)が、外界にに向けて力強く1歩を踏み出したような力強くシンプルなオクターブ奏法が特徴のギターロックソング。歌詞カードの和訳を見るとメランコリックな要素はなく普通にラブソングだった。
10 Everything’s Not Lost

ピアノをフィーチャーしたしっとりとした冒頭から徐々に熱量の高いギターロックに変貌を遂げる今作のラストを飾る曲。曲が終わったと思ったら10秒ほどのブレイクがあり全く異なるメロディーを歌い始めるという粋な展開を見せる。

今や誰もが知っているビッグアーティストとなったコールドプレイ(Coldplay)が2000年にリリースした1stアルバム。メランコリックだが力強いボーカルラインと叙情的なギターサウンドが特徴でアルバムでギターロック期のレディオヘッド(Radiohead)に多大な影響を受けたと思われる叙情的なサウンドを聴かせてくれる。 メランコリックでダウナーな質感はありつつもボーカルラインに「力強い生命力」を感じ

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90年代後半〜00年代に数多く現れた内省的美メロを持つギターロックの元祖と言っていいアーティスト/トラヴィス(Travis)。本作では全編にわたり冷たく透明なギターフレーズが登場してリスナーを極寒の地に導き、全ての曲で統一されたビジュアルイメージがあると感じる。

トラヴィス(Travis)はレディオヘッド(Radiohead)やコールドプレイ(Coldplay)との共通性で語られることもあるアーティストだとは思うが、レディオヘッド(Radiohead)ファンの筆者から見てトラヴィス(Travis)がレディオヘッド(Radiohead)に似ていると感じた事はあまりなく、しいて似ている点を言えばボーカルがファルセットをよく使う点ぐらいではないだろうか思う。また歌詞に関してもレディオヘッド(Radiohead)の歌詞は「怒り」「憤り」を経ての「虚無感」とか「諦念」をテーマにしていると思うのだがトラヴィス(Travis) はWhy Does It Always Rain On Me?の和訳を読む限り「純粋な内省」という気がする。

    「要点」

  • 内省的美メロを持つギターロック
  • アルバムを通して冷たく透明な統一された雰囲気

「曲解説」

1 Writing To Reach You

「冷たく透明な真冬の青空」のようなコードストロークを中心に展開されるオープンニングソング。ギターソロはエモーショナルでシンプルなオクターブ奏法となっている。メロウな美メロをエモーショナルなファルセットで歌い上げる。
2 The Fear

レディオヘッド(Radiohead)の名曲「Karma Police」で聴けるような「ねずみ花火」を思わせるくるくる回るミニマムなループで幕をあける。ラスト1分から挿入される「強風のような音響」は「極寒の港町で別れを惜しむ恋人たち」のようなエモい風景を連想させる。
3 As You Are

「揺らめく炎」のような電子音とメロウなボーカルラインが中心の曲だが、少しづつ熱量を高めて(1:50〜)からフラン・ヒーリィ(vo)のエモーショルで掠れた叫びが爆発する。またギターソロ後に登場する暖かい歪んだギターフレーズは曲全体に灯をともすようだ。
7 Why Does It Always Rain On Me?

「なぜ僕にいつも雨が降りかかるんだ?」という内省の極致のようなタイトル。「過去の過ちが自分の人生から光を奪ってしまった 太陽が降り注いでいてもその光は届かない」らしいです。

90年代後半〜00年代に数多く現れた内省的美メロを持つギターロックの元祖と言っていいアーティスト/トラヴィス(Travis)。本作では全編にわたり冷たく透明なギターフレーズが登場してリスナーを極寒の地に導き、全ての曲で統一されたビジュアルイメージがあると感じる。 トラヴィス(Travis)はレディオヘッド(Radiohead)やコールドプレイ(Coldplay)との共通性で語られることもあるアーテ

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レディオヘッド(Radiohead)が90年代の神アルバム「Ok Computer」をリリースした97年、ブラー(Blur)がエレクトロニカやプログレの影響を大胆に反映させアーティストエゴを爆発させた「13」をリリースした98年など、90年代後半はまさにUKロック黄金時代といっていい時代だった。そんな中でスーパーグラス(Supergrass)もまた独自進化した傑作アルバムをリリース。

率直な感想を述べると聴いてビックリしたアルバム。デビュー作の「元気の良いギターロック」に乗せて歌われる良質なボーカルラインの数々を聴いて非凡なポップセンスを持つバンドという認識はあったのだが、今作のクオリティは筆者の想像を遥かに超えていた。

90年代オルタナ・グランジの影響がほとんどなく当時、頻出した「メランコリックな質感」もあまり感じさせず明らかに傾倒していると感じるジャンルも見当たらない。そして何より特筆すべきは当時多くのアーティスティックなバンドが取り入れた「エレクトロニカ」や「ポストロック」以降の「冷凍された音像」を取り入れずに独自としか言いようがない作品になっている点が凄い。

    「要点」

  • 予想を遥かに超えた進化
  • オリエンタルな匂いと圧倒的なポップセンス

「曲解説」

1 Moving

宙に浮いているかのような浮遊感を感じるサイケデリックな冒頭から踊れるソウルのようなノリノリの展開に変貌する。オリエンタルな雰囲気もあり異国のカーニバルを連想してしまう曲となっている。「本当にスーパーグラスの作品なのか??」と感じてしまう程の進化。
2 Your Love

「トコッ、トコッ、トコッ、トコッ」と鳴らされるトライバルなリズムアプローチが「1 Moving」同様のオリエンタルな異国感を感じる。「揺らいで消える紫の煙」を思わせるギターフレーズが夢見心地な気分になる1曲。
4 Beautiful people

日本の歌謡曲のように聴こえるボーカルラインを持つ曲。デビューアルバム 「I Should Coco」のレビューでも書いた通りスーパーグラスのメンバーは「日本の音楽を聴いているのでは?」と思えるほどボーカルラインがどこか日本人の琴線に触れ、リスナーをノスタルジーな気分にさせる。
7 Mary

アーバンな雰囲気のするキーボードと歪みの残響が心地よく珍しく壊れた質感のノイズギターが登場する。ソウルフルな女性ボーカルをゲストに招いており共に歌われる「ア〜、ア〜、ア〜、ア〜、アヤヤ〜♪」というサビのボーカルラインが秀逸。
10 Born Again

「真冬の誰もいない海」のようなクリーンアルペジオが繰り返される曲。この曲もゲストの女性ボーカルとのデュエット(?)が素晴らしく、メランコリックな雰囲気を醸し出している。

レディオヘッド(Radiohead)が90年代の神アルバム「Ok Computer」をリリースした97年、ブラー(Blur)がエレクトロニカやプログレの影響を大胆に反映させアーティストエゴを爆発させた「13」をリリースした98年など、90年代後半はまさにUKロック黄金時代といっていい時代だった。そんな中でスーパーグラス(Supergrass)もまた独自進化した傑作アルバムをリリース。 率直な感想を

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