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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果26件

タグ「ヘヴィ系」のレビュー

インディーズ時代のアーティスト名「LUNACY」をアルバムタイトルに名付けた終幕前のラストアルバム。

前作「SHINE」はファンの中でも賛否両論があり音楽的にも過渡期的な作品であったが、本作は「SHINE」のアルバムジャケットに描かれていた「トンネルを抜けた」ような開放感とビビッドな色彩を感じる事ができる。98年〜2000年までの彼らは「輝く」というワードをバンド内の共通認識として設定していたと思うのだが、本作で聴ける「ビビッドな色彩をまとったサウンド」こそが当時の彼らが目指したものなのであろう。

アルバムタイトルからも分かるように今作は「原点回帰」という意味合いもあると思われるが、彼らが今作で提示した「原点回帰」は音楽性ではなくアティチュードの面である。「音同士をギリギリのラインでぶつけ合う事で生まれる緊迫感」は 鳴っている音こそ異なるが狂気的(LUNACY)なインディーズ時代を彷彿とさせる。

本作はハードコアがルーツの一つでもあるルナシー(LUNA SEA)らしいパンチの効いた作品となっている。

    「要点」

  • ・インディーズ時代のアーティスト名「LUNACY」をアルバムタイトルに名付けた終幕前のラストアルバム。
  • ・彼らが今作で提示した「原点回帰」は音楽性ではなくアティチュードの面である。

「曲解説」

1 Be Awake

歓声をサンプリングしたSEで幕を開けるメロッディックなパンクチューン。歌詞は「命というゲームを楽しむ為に宇宙的に考え愛する未来に飛び立とう」という内容である。彼らは今回のアルバムのタイトルをインディーズ時代のアーティスト名である「LUNACY」と名付けた。鳴っている音こそ違うがこの曲では、昔のような各パートのぶつかり合いが堪能できる。
2 Sweetest Coma Again feat. DJ KRUSH

「1 Be Awake」同様に各パートが激しくぶつかり合うヘヴィチューン。DJ KRUSHが日本のロックアーティストをfeatしている事にまず驚かされる。ソリッドで鋭角的なJ(b)のベースラインはこれまでとは「別人」のようであり、歌詞は一聴するとラブソング風だが「熱いbeat」「挑発的なnoise」などのフレーズから考察すると「常に自分自身を興奮させてくれるアーティスト」の事を歌っているのでは?という気がしてならない。
4 KISS feat. DJ KRUSH

DJ KRUSHに全く遠慮せず各パートが主張しまくっているエロティックで壊れたポップチューン。この曲のベースラインも「2 Sweetest Coma Again feat. DJ KRUSH」同様に非常にソリッドである。J(b)は本作のレコーディングにあたり機材やベースを一新したのだろう。歌詞に登場する「華麗なこの指の舞」というフレーズがSUGIZO(g)らしくナルシスティック。
5 4:00AM

「気怠い明け方の雰囲気」を見事にパッケージングした名バラード。アルペジオ・オリエンテッドな幻想的なサウンドは彼らのお家芸であるが、この曲がもつ「モダンな質感」はこれまでにはないものである。RYUICHI(vo)の声は「病み上がり」のような掠れ声で曲の雰囲気に見事にマッチしている。歌詞はINORAN(g)を中心に書かれたものらしいが、やはりセンス抜群で「混ざりあえばいい、冷たく温かく」というフレーズは中々出て来ないであろう。最後はLUNASEAらしい終幕感を感じるカオスなノイズで幕を閉じる。
7 white out

激しくエモーショナルな曲が多い本作の中で、唯一リラックスした雰囲気を感じる真っ白なノイズポップ。SUGIZO(g)のギターサウンドはエフェクティヴで終始揺らめいている。歌詞は河村隆一色が強く「ねぇ」「〜しないでね」というフレーズが印象的である。
8 a Vision

パンクロックを更にシンプルにしたような直球のハイエナジーロック。作曲者は言わずもがなJ(b)である。歌詞は10代に「欲望のままに恐れずに突き進め!」と啓蒙するような内容となっている。「好きな事が嫌になる位、愛したなら掴めるハズ」というラインは、ライブハウスシーンからノンタイアップで音楽シーンの頂点に立った彼らが言うと説得力抜群である。「好きな事が嫌になる位、愛したなら」というフレーズはシンプルだが非常に奥が深い。筆者も好きで音楽レビューを書いている訳だが、日によっては「今日はなんか嫌だな」と思う事がある。だがしかし、日々、時間を見つけてはサイト更新を行なっている。要するにまだ「嫌になっていない状態」である訳だ。「嫌になる位、愛する」までの道は遥か先にある。
11 Crazy About You

アルバム「SHINE」に収録されていても不思議ではないシンプルなロックバラード。「熱を奪う乾いたこの都会」というフレーズが印象(2:43〜)SUGIZO(g)のギターソロは珍しく「ブルージーな熱量」を発するものとなっている。作詞はJ(b)が担当しているが、この歌詞に登場する「君」とはおそらくではあるが「hide」の事であると思われる。「天使を捕まえ届かぬ思いを伝えに行きたい」と思える相手はそうはいないハズである。

インディーズ時代のアーティスト名「LUNACY」をアルバムタイトルに名付けた終幕前のラストアルバム。 前作「SHINE」はファンの中でも賛否両論があり音楽的にも過渡期的な作品であったが、本作は「SHINE」のアルバムジャケットに描かれていた「トンネルを抜けた」ような開放感とビビッドな色彩を感じる事ができる。98年〜2000年までの彼らは「輝く」というワードをバンド内の共通認識として設定していたと思

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「1 SCARS」
イントロの「レーザー光線」のような電子音だけでhideが作曲したという事が分かる曲であり、hideが傾倒していた「インダストリアルロック」の要素をXJAPANのサウンドに大胆に導入している。ちなみにではあるがエックスジャパン(XJAPAN)最後のオリジナルアルバム「DAHLIA」には「SCARS」だけでなく「DRAIN」というインダストリアルチューンも収録されている。

この曲のサウンドの特徴はなんと言っても「ロボットが弾いた」ようにカチッとした無機質でヘヴィなギターサウンドと「素顔」のようなキーで歌われる「メロディックな語り」風のToshi(vo)のボーカルである。歌詞は「苦悩」をテーマにしたものであると思われるが「yoshikiの苦悩」とはまたタイプの異なる「自問自答系の苦悩」をテーマにしている。

「かけ違いのボタンでさえ知らずに奏で続けた」「君の壊れたメロディー二度と交わらず」などの歌詞は、今後のメンバー(TAIJIも含む)に起こる全ての「ネガティヴな現象」を予言しているかのようで恐怖すら感じる。

メンバーの中で誰よりも冷静に物事を見つめるhideは、この頃には既にToshi(vo)の異変に気付いていたのであろう(2:47〜)ギターソロの後に他のヘヴィ系アーティストでは中々聴けない「ただ一人夜の星を見つめる」ような静寂パートが挿入される。「過去の戻らない記憶」に対して祈りを告げるようなイメージの歌詞とは対照的にToshiのボーカルには薄っすらとディストーションがかけられている。

「2 White Poem I (M.T.A. Mix)」
アルバム「DAHLIA」に収録されているオリジナルバージョンを大胆にアレンジしており、サビでは「楽園」のように華やかなハウスミュージックを思わせる展開をみせる。またオリジナルバージョンはマッシヴ・アタック(Massive Attack)からの影響を大胆に反映させた「沈む」ようなメランコリックチューンとなっている。

この時期のエックスジャパン(XJAPAN)は「激情をクラシカルな美旋律に変換して奏でるハードチューン」「美しくクラシカルなバラード」というエックスジャパン(XJAPAN)サウンドにおける2本柱以外の「新たな音楽的な軸」を構築する為に様々な試行錯誤を行なっていた時期なのだろう。

歌詞は「関係が冷めきったカップルの別れ」のようなものとなっているが、おそらくではあるがこれは「当時のバンドの関係性や温度感」の事を歌っているのであろうと思われる。

Yoshikiはこの時点で既に解散は不可避であると明らかに悟っている。

    「要点」・「1 SCARS」「かけ違いのボタンでさえ知らずに奏で続けた」「君の壊れたメロディー二度と交わらず」などの歌詞は、 今後のメンバー(TAIJIも含む)に起こる全ての「ネガティヴな現象」を予言しているかのようで恐怖すら感じる。

  • ・「2 White Poem I (M.T.A. Mix)」冷めた関係性をテーマにしている歌詞、Yoshikiはこの時点で既に解散は不可避であると明らかに悟っている。

「1 SCARS」 イントロの「レーザー光線」のような電子音だけでhideが作曲したという事が分かる曲であり、hideが傾倒していた「インダストリアルロック」の要素をXJAPANのサウンドに大胆に導入している。ちなみにではあるがエックスジャパン(XJAPAN)最後のオリジナルアルバム「DAHLIA」には「SCARS」だけでなく「DRAIN」というインダストリアルチューンも収録されている。 この曲の

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hideの死後に発売された傑作サイボーグロックアルバム。

ヘヴィでハードなサウンドに「おもちゃ」のようなポップネスを与えるhideのセンスは今作でも健在だが今作の最大の魅力は「頭の中に鮮明なストーリーがイメージできる詞の世界観」にこそあると思う。とりわけ「4 PINK SPIDER」の歌詞は秀逸で「閉ざされた狭い世界でしか生きられない者に対するアイロニーな歌詞にはhideの底なしの才能を感じる。hideは「ビジュアルショッカー」「サウンドメーカー」としてだけではなく「ストーリーライター」としての才能も一流である。

サウンドは前作よりもシンプルで音数が少なっている印象をもち「明確な答えが見えた」かのような迷いのなさを感じるものとなっている。hideが現在も存在していたら日本の音楽シーンはまた別のものとなっていたと断言してもいい。

    「要点」

  • ・今作の最大の魅力は「頭の中に鮮明なストーリーがイメージできる詞の世界観」
  • ・「4 PINK SPIDER」蝶からスパイダーに「知らぬが仏」と言わんばかりの辛辣なメッセージが送られる

「曲解説」

2 ROCKET DIVE
3 LEATHER FACE

「時空が歪んだような音響」を感じるヘヴィなインダストリアル・チューンでハードでミニマムベースリフが「地面をゴロゴロと転がる」ようにリフレインされる(2:18〜)突如「宇宙に迷い込んだ」ような浮遊感を感じる静パートが挿入されるが「頭の中を貫通する光」のような電子音の登場と共にすぐにヘヴィなサウンドに戻る。
4 PINK SPIDER

「頭の中に鮮明なストーリー」がイメージできる歌詞がとにかく見事でhideのストーリーライターとしての才能が発揮されている。歌詞の内容は嘘の網を張りめぐらし井の中の蛙状態のピンクスパイダーが、蝶の羽を頂きあの空に羽ばたこうとするという内容でhideの死後、様々な角度から注目された。サビではこれまでのハードなサウンドが嘘のように「晴れやかさ」を感じるストリングスが空間を舞いサビのインパクトを更に高めている(1:58〜)蝶からスパイダーに「知らぬが仏」と言わんばかりの辛辣なメッセージが送られる。
6 FISH SCRATCH FEVER

「明確な答えが見えた」かのように迷いがない直線的なリフロック。サビではSpread Beaverのメンバーによるスペーシーな質感のキャッチーなコーラスがhideのボーカルラインをサポートして、曲を更にノリの良いものにしている。
7 ever free

「光」のようなスピードを感じるカラフルなパンクチューン。「なくしてしまった初期衝動」と「まだ胸の中にある夢の続き」について言及した歌詞が「4 PINK SPIDER」同様に素晴らしく「消えていく最初のメモリー」なる歌詞は、エックスジャパン(X JAPAN)ファンに様々なイメージを与えるエモラインである。間奏部分では「サーフ・ミュージック」のようなギターサウンドと祝祭性強めのホーンセクションが曲を更に色鮮やかにしている。
8 BREEDING

「どんよりとした気怠さ」と「泥水」のような重さを感じるグランジチューン。イントロや間奏では珍しく「独り言」ようなニルヴァーナ(NIRVANA)流カッティングギターが登場。サビの歌詞にも「Breed」なるワードが登場する為「グランジに対する回答」的な立ち位置の曲であると思われる。※ニルヴァーナ(NIRVANA)の曲で「Breed」という曲がある※(4:20〜)最後に「ガラスの世界」のような透明なピアノの旋律が唐突に挿入され曲にミステリアスな影を与える。
9 HURRY GO ROUND

「牧場」のようなのどかさを感じるストリングスと「強風」のようなハードなギターサウンドが絡まる曲でサビに登場する「また春に会いましょう」なる歌詞は、卒業式のメッセージでヤンキーが書いていたと記憶している。やはりhideの歌詞は強烈に十代に突き刺さるようだ。

hideの死後に発売された傑作サイボーグロックアルバム。 ヘヴィでハードなサウンドに「おもちゃ」のようなポップネスを与えるhideのセンスは今作でも健在だが今作の最大の魅力は「頭の中に鮮明なストーリーがイメージできる詞の世界観」にこそあると思う。とりわけ「4 PINK SPIDER」の歌詞は秀逸で「閉ざされた狭い世界でしか生きられない者に対するアイロニーな歌詞にはhideの底なしの才能を感じる。h

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「1 ROCKET DIVE」
「並行移動のパワーコードリフ」を中心に展開されるご機嫌なラウドロックでギターフレーズは非常にシンプルなものとなっており「ギター初心者でもトライしやすいように」という「hideらしい十代に対する配慮」が感じられる。実際にこの曲にトライしたギターキッズは非常に多い(筆者も含む)

また本曲はエックスジャパン(X JAPAN)の解散から一ヶ月足らずというタイミングでリリースされており、エックスジャパン(X JAPAN)ファンに対する「クヨクヨせずに前に走り出そう」という無言のメッセージでもあると思われる。「だいたいおんなじ毎日」「何年待っても何も降ってこないんだろう」「高速の旅は一瞬のスパーク」という歌詞は「人生なんてどうせ、あっという間に終わるんだから「ロケット」みたいに突き進んじゃえよ!」という自己啓発的な内容となっており、親や教師の言うことを聞かない多くのティーンエイジャーに突き刺さったと思われる。

(2:35〜) 「稲妻」のようなイメージが頭に浮かぶシンプルな単音ギターソロは、一度聴いたら頭から離れないキャッチーさと「おもちゃ」のようなポップネスが混在しており「hide独自のセンス」を感じる。

「3 DOUBT (MIXED LEMONed JELLY MIX)」
サイボーグロックの名作をディープでスローに再構築しており原曲より「静寂なヴァース」と「狂乱のサビ」の対比を強調したアレンジとなっている(0:55〜、1:29〜)「螺旋階段を高速で転げ落ちる」ような質感のインダストリアルビートが炸裂(2:02〜)「fxxx up 」というhideのシャウトから原曲以上に鮮やかなサビに突入。リズムは「フロアが異常に凸凹した部屋」を連想するものとなっており、リスナーの脳にダイレクトに突き刺さる(2:36〜) 「お預けチワワのまんまじゃ」という可愛い歌詞と陰鬱なトリップホップ風サウンドとの対比が面白いパートが展開され「ヘヴィなサウンドが更にヘヴィに聴こえる」仕掛けとなっている。終盤は「頭のネジが外れた」ようなブチ切れたテンションで「DOUBT YOU」というフレーズが連呼される(3:55〜)hideのエフェクティヴな歪みボイスを「光のカッターで千切りにした」ようなパートが挿入される。最後の最後まで尖りすぎである。

    「要点」

  • ・「1 ROCKET DIVE」シンプルなギターサウンドでこの曲にトライしたギター初心者は非常に多い
  • ・「3 DOUBT (MIXED LEMONed JELLY MIX)」サイボーグロックの名作をディープでスローに再構築しており、 「静寂なヴァース」と「狂乱のサビ」の対比を強調したアレンジ

「1 ROCKET DIVE」 「並行移動のパワーコードリフ」を中心に展開されるご機嫌なラウドロックでギターフレーズは非常にシンプルなものとなっており「ギター初心者でもトライしやすいように」という「hideらしい十代に対する配慮」が感じられる。実際にこの曲にトライしたギターキッズは非常に多い(筆者も含む) また本曲はエックスジャパン(X JAPAN)の解散から一ヶ月足らずというタイミングでリリース

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デビューアルバム以上に様々な音楽要素を取り入れた作品となっており、本格的な海外進出を意識して作成したであろうハードな曲も収録されている2ndアルバムで「X JAPANのギタリストhide」ではなくソロアーティストhideとして見事なオリジナリティを提示している。

「USインダストリアルロックに対する日本からの回答」とも言える「サイボーグロック」を音楽シーンに提案したhideであったが、hideから感じる「DJのような目利きセンス」をもったUSヘヴィロックアーティストはあまり見た(聴いた)事がないので、是非、hideには海外進出を果たして向こうでも大暴れしてほしかった。

筆者のイメージではあるがhideというアーティストは「自身(hide)が初めてロックミュージックを聴いた時に感じた衝撃をリスナーに提示」 するという事に最も大きなモチベーションがあるアーティストなのでは?と感じる。

    「要点」

  • ・hideから感じる「DJのような目利きセンス」をもったUSヘヴィロックアーティストはあまり見た(聴いた)事がないので、 是非、hideには海外進出を果たして向こうでも大暴れしてほしかった。
  • ・「X JAPANのギタリストhide」ではなくソロアーティストhideとして見事なオリジナリティを提示

「曲解説」

2 ERASE

ダンサブルなビートを感じる横ノリのロックチューンでギターサウンドには「DJスクラッチ」のような鋭角性がある。
3 限界破裂

ミニマムで性急なパンクサウンドにのせて「出会うのが遅すぎたせいで君を傷つけてしまう」というナイーヴな歌詞をアグレッシヴに歌い上げる曲(2:20〜)ギターソロは「メタリックに揺らめく」サイケサウンドとなっており、ギターソロの後には「迷走」のようなベースソロも披露される。
4 DAMAGE

「地下の実験室で行われる破壊的な実験」のような歪みチューン。冷静に聴いてみるとゆったりしたBPMのリフロックなのだが「ハイテンションでルナティックな歪みボーカル」が曲にBPMを大幅に上回るスピード感を与えている。
5 LEMONed I Scream (CHOCO-CHIP version)

ひんやりとしたサイケデリックを感じるドリーミーなギターポップ。サビのボーカルラインはフリッパーズ・ギター(Flipper’s Guitar)風であり、おしゃれカフェで流れていても違和感なくマッチすると思われる。「I scream」と「アイスクリーム」をかけた歌詞は脱力感すら感じさせる。
6 Hi-Ho

ラテンなビートを感じるダンサブルなロックチューンで「ハウスミュージックに影響を受けているグルーヴィーなUKロックバンド」のような雰囲気もある。歌詞は「無駄だらけだが天才肌であるアーティスト」に対するリスペクトをファンキーに言語化したようなイメージである。
7 FLAME

「ギターロック期のレディオヘッド(radiohead)のようなダイナミズム」を感じるオルタナチューン。激しいサウンドとは対照的にhideのボーカルは「何気ない日常」のように淡々としているが、歌詞は「悲しみは消えないけど、星の嘆きを聞けば小さな事だ」というラインからもわかるようにシリアスなものとなっている。
8 BEAUTY & STUPID

「恋」と「行為」をかけたアニマルな歌詞がインパクト大のノリノリな曲。先に惚れてしまい「追いかける側の苦悩」が詰まった歌詞だが、一度聴けばスグに覚えてしまう「突き刺さるポップネス」を感じる。
10 BACTERIA

バグった重力を感じるブチギレたサイボーグロック。終始「暴風雨」のような強烈なノイズが吹き荒れ「USヘヴィロック勢に対する宣戦布告」のようなサウンドとなっている。hideのボーカルは「ヒリヒリとしたメロディックな音響」のようである。
11 GOOD BYE

「手に持ちきれないもの全てにgood byeしよう」という前向きなのか後ろ向きなのかよくわからない不思議な歌詞が印象的でサウンドはローファイで「どんより曇った早朝」のような気だるさを感じる。
14 POSE

ブレイクビーツや四つ打ちを取り入れた凝ったリズムアプローチが印象的なダンサブルなヘヴィロック(1:35〜、3:10〜)「流れるアクエリアス」のような流麗なピアノの旋律が挿入されハードなサウンドの中に幻想の華が咲く。hideのボーカルは「デビル」のような凶暴さを感じさせるものとなっている。

デビューアルバム以上に様々な音楽要素を取り入れた作品となっており、本格的な海外進出を意識して作成したであろうハードな曲も収録されている2ndアルバムで「X JAPANのギタリストhide」ではなくソロアーティストhideとして見事なオリジナリティを提示している。 「USインダストリアルロックに対する日本からの回答」とも言える「サイボーグロック」を音楽シーンに提案したhideであったが、hideから

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