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live at the indoor
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検索結果13件

タグ「インダストリアル」のレビュー

「陰鬱」で「ノイズまみれ」で「プログレ」だが「美」を感じる事ができる作品。ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)はインダストリアル的な冷たさと無機質さも持っているが多くの曲でリスナーの感情に訴えかける音の絡みやボーカルラインが存在する。

「ノイズ」や「ヘヴィリフ」が鳴っている時間や頻度は他のヘヴィ系バンドに比べると少ないと思われるが、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)の音楽は破壊的であるという印象をもつ。なぜ?!そのような印象を持つのかというとそれは1つ1つのフレージングが実に「過剰」だからである。

「1 Mr. Self Destruct」で聴けるリスナーの聴覚を狂わせるような「ノイズにノイズにノイズを重ねた」ノイズなどが最も分かりやすい例だと思える。「過剰なノイズ」が鳴り響いた後の静けさは「過剰」である。ぶっ飛んだ音で「狂気」と「静けさ」を表現する。それがトレント・レズナー(vo)というアーティストだと思う。

    「要点」

  • V系アーティストに多大な影響
  • 陰鬱でノイズまみれだがポップミュージックとして成立
  • 聴覚が麻痺るノイズにノイズにノイズを重ねたノイズ

「曲解説」

1 Mr. Self Destruct

タイトルの和訳は「ミスター自己破壊」で本作の凶暴さを詰め込んだようなオープニングナンバー。銃の発砲音と男の「フッ、フッ」という声が繰り返されるSEではじまり「螺旋階段を思わせる渦巻き」のようなノイズが終始鳴り響く(1:40〜)ノイズにノイズを重ねて歪ませたような「壮絶」という言葉がピッタリのサウンドがこれまで以上の激しさでリスナーの耳を刺激するが、突如として「暗い迷路に迷い込んだ」ようなダークな静寂がおとずれる(2:43〜)静寂の中に金属的なノイズがうごめき破壊的な展開を予感させる。その後はノイズにノイズにノイズを重ね合わせてリスナーから耳の感覚を奪うような「ノイズの海」が鳴り響く。そして最後は「電気ネズミ」のように動きまくるノイズが鳴り響き曲は終わる。
2 Piggy

シンプルなリズムとトレント・レズナー(vo)の語りのようなボーカルラインを中心に進行。薄いベールのようなシンセ音と「遠くのほうで炎のように燃え上がる」不穏なノイズが神聖な雰囲気を醸し出す(3:05〜)「突如、何かが壊れた」かのようにリズムがひどく狂いはじめ(3:22〜)ぶっ壊れたリズムの上を「暗闇を照らす僅かな光」のような電子音が淡い旋律を奏でる。しっとりダークな雰囲気の曲で破壊的な音は一切入っていないのだが、曲が終わる頃には激しい音楽を聴いたような錯覚を味わえる。
3 Heresy

浮遊感のあるミニマムテクノのようなフレーズで幕をあけ、そこにホラーテイストのボーカルが不穏なボーカルラインを奏でる(0:50〜)強烈に歪んだ絶叫と共にノイズが鳴り響きラウドな音に切り替わる。金属的でヘヴィな音に支配される凶暴な曲でトレント・レズナー(vo)も度々絶叫するのだがボーカルラインはしっかりと耳に残っている。
4 March Of The Pigs

「行進」を思わせる規則正しいビートがインダストリアル。鬼気迫る絶叫とエフェクトを掛けた声で歌われる「早口の呪文」のようなボーカルラインがインパクト大。早口の呪文歌唱は日本ではhide(X JAPAN(エックスジャパン)に引き継がれている(1:15〜)四つ打ちのリズムとホラーテイストの不穏なシンセが鳴り響く中で唐突、現れる美しいピアノに意表をつかれる(1:25〜)一瞬のブレイクした後、インダストリアルノイズが鳴り響き暴走をはじめる。ノイズと絶叫で全てを破壊し尽くした後にまたしても美しいピアノが現れる。最後はこれまでの絶叫が嘘のようなメランコリックで美しいボーカルラインで締めくくられる。
7 The Becoming

インダストリアル加工されたオリエンタルなテクノポップというイメージ。分厚いベースラインが曲に立体感を与える(2:24〜)鬼気迫るエモーショナルな絶叫が空気を切り裂く(2:46〜) 突如、軽快なアコギフレーズが鳴り牧歌的な雰囲気になる。このままアコースティックな展開が続くかとと思った矢先(3:35〜)「目的地を見失ったタイムマシン」のようにトラブルった電子音が鼓膜を刺激(4:04〜)ゴリっとしたソリッドなリフとヒステリーなボーカルが狂気を演出。その後、再び軽快なアコギフレーズが鳴り牧歌的な雰囲気に戻ると最後は「電子の海」のような柔らかいノイズにつつまれ終わる。
8 I Do Not Want This

冷徹で規則正しいインダストリアルビートの上を耽美的で終幕感のあるピアノ旋律が舞い踊る冒頭(1:04〜)コーン(Korn)と共振するようなヘヴィなリフが登場。そして、その上にまくしたてるようなトレント・レズナー(vo)のボーカルが乗る。美しい旋律とそれを切り裂く破壊的なサウンドがタペストリーのように絡み合う曲(3:35〜)リスナーの脳みそごと吹き飛ばすかのような強烈なノイズが鳴り響き、その後は実験的な歪みとトレント・レズナー(vo)のシャウトによってカオスの様相を呈する。
10  A Warm Place

スティーヴ・ライヒのようなミニマムな音響と「深海」のようなディープな電子音だけで構成された曲。これまでの過剰でノイズまみれの展開が嘘のように透明に輝くクリスタルのようなテクスチャーがある。この曲の有無でアルバム全体の印象は大きく変わったと思われる。色んな意味で救いの1曲。
14  Hurt

透明なアルペジオと空間を震わせる薄いノイズをバックにトレント・レズナー(vo)が美しくエモーショナルなボーカルラインを歌い上げる(3:45〜) エレクトリックで原始的な太いリズムが曲に躍動感を与え(4:30〜) 強烈に歪んだギターサウンドが一瞬だけ鳴り響き曲は激変する。そのギターサウンドはその後不穏なノイズに姿を変え曲を最後まで支配し続ける。アルバム最後の曲だから美しいバラードだろうというリスナーの期待を良い意味で裏切る曲。

「陰鬱」で「ノイズまみれ」で「プログレ」だが「美」を感じる事ができる作品。ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)はインダストリアル的な冷たさと無機質さも持っているが多くの曲でリスナーの感情に訴えかける音の絡みやボーカルラインが存在する。 「ノイズ」や「ヘヴィリフ」が鳴っている時間や頻度は他のヘヴィ系バンドに比べると少ないと思われるが、ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch

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金属的なリズムと「冷徹なマシン」を思わせる歪んだギターサウンドが特徴HR/HMとは明らかに異なり「ハード」「ヘヴィ」などという形容詞はあまり似合わない。人の温かさや鼓動を全く感じさせない「無機質で冷たい音像」は破壊を楽しむロボットのような不穏さを感じる。

この「無機質な冷たさ」は80年代ヘヴィミュージックと90年代ヘヴィミュージックを分ける重要なポイントであり、またインダストリアルロックは日本のカリスマ的アーティストやバンドにもインスピレーションを与えており、hide(X JAPAN(エックスジャパン))、BUCK-TICK(バクチク)、THE MAD CAPSULE MARKETS(ザ・マッド・カプセル・マーケッツ)などに多大な影響を与えた。ミニストリー(Ministry)やナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)が築いたインダストリアルな質感がなければ、今日のヘヴィロックシーンは全く別のものになっていたと思われる

    「要点」

  • 金属的で無機質な冷たさ
  • hide、BUCK-TICKなどに多大な影響

「曲解説」

1 N.W.O.

「ドド、ドド」というシンプルなマシンビートの上に「金属を砕いた」ような音やセンサー音が渦巻き不穏な空気を醸し出す。時折、「空気を切り裂く叫び」のようなノイズが鳴り響く曲で80年代メタルには見られない凶暴さを感じるオープニング。
2 Just One Fix

「銃の乱射」のような音が鳴り響く物騒なイントロからスラッシュメタルのようなヘヴィなザクザクギターと「サイレン」のような高音ノイズが鳴り響き、サンプリングされたヒステリーな叫び声が四方八方から聴こえては消える。またボーカルは激しく歪んで「呪縛」のような怪しさがありダークなヘヴィロック的「おどろおどろしさ」ではなく、「不穏」という言葉がピッタリなサウンドといえる。
4 Hero

「人の温かみや鼓動を一切感じないマシン」のような質感の高速スラッシュメタルリフが終始鳴り響き、時折、「Hero!」という歓声のような声が挿入される。中間部では早弾きのギターソロも披露され本アルバムの中で最もメタル要素が強い曲(3:38〜)「早送りしていたビデオテープがピタッと止まった」ような細切れのブレイクが数回入り意表を突かれる。
5 Jesus Built My Hotrod

マシンのようなギターリフが鳴り響き、エフェクトのかかったボーカルはhide/XJAPANに近いものがある。hide/XJAPANはミニストリー(Ministry)に相当影響を受けているに違いない(2:40〜)金属的なマシンビートが強調される展開となり淡々と進行される。終盤は複数のギターが複雑に絡むジャンクで疾走感のあるサウンド。
7 Corrosion

アバンギャルドなノイズと金属的なマシンビートを中心に進行する曲。「野獣の叫び」のような「Corrosion」という凶暴なシャウトを連呼(2:07〜)リズムがバグりはじめ線切りのような「ザザザザ」という高速のリズムが挿入される。この曲でも「不穏なサイレン」のようなフレーズが登場し不穏な空気感を醸し出す。複雑に重ねられた金属的なノイズのぶつかりが最後まで続く。

金属的なリズムと「冷徹なマシン」を思わせる歪んだギターサウンドが特徴HR/HMとは明らかに異なり「ハード」「ヘヴィ」などという形容詞はあまり似合わない。人の温かさや鼓動を全く感じさせない「無機質で冷たい音像」は破壊を楽しむロボットのような不穏さを感じる。 この「無機質な冷たさ」は80年代ヘヴィミュージックと90年代ヘヴィミュージックを分ける重要なポイントであり、またインダストリアルロックは日本のカ

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ヘヴィメタルでもグランジではないヘヴィミュージックを鳴らしたアーティスト/コーン(Korn)の1stアルバム。

ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)やミニストリー(Ministry)と共振する「マシン」のような冷徹さがあり、また地面から湧き出るような7弦ギターによる重低音リフは「音の断片」と言っていい位にミニマムであり、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)以降のストリートテイストな効果音やDJスクラッチ風のフレーズも多く取り入れておりヘヴィさだけではなく90年代的な空気感も感じることができる。ジョナサン・デイヴィス(vo)の狂気的なシャウトは他のボーカリストが真似できない位の痛々しさがある。

    「要点」

  • 7弦ギターによる重低音サウンド
  • 「音の断片」のようなミニマムなリフ

「曲解説」

1 Blind

左右のヘッドフォンから交互に「戦車」のような重低音が鳴り響く中、「ヒステリーな嘆き」のようなジョナサン・デイヴィス(vo)のボーカルラインが登場しておどろおどろしい雰囲気を助長する。ギターリフはフレーズというより「音の断片」と言いたくなるほどミニマムで、グランジ勢との違いは「地面から湧き出すような重低音感」と「90年代的ストリート感」にある(3:53〜)ヘヴィなパートが途切れ淡々としたベース音とサイレンのような効果音が響き渡り静かに終わる。
2 Bail Tongue

立体的なベースのスラップの上をレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)彷彿の短い悲鳴のようなフレーズもがリフレインされ時折、重低音ヘヴィリフが鳴り響く(2:08〜)リズムが急激にテンポダウンしてトリップ・ホップのようなダークでリズミカルな展開になる(2:28〜)ベースの低音がわずかに鳴ったことを合図にミニマムなヘヴィリフが鳴り響き(2:47〜)ジョナサン・デイヴィス(vo)によるエフェクトを掛けた不穏なラップようなボーカルラインが飛び出す。その後はヘヴィリフと「Ball Tongue! 」という狂気じみたシャウトが繰り返される。
3 Need To

打ち込み風のメタリックなリズムアプローチの上を「異常警報マシン」のような冷徹な空間系ノイズギターが鳴り響く(2:11〜)ジョナサン・デイヴィス(vo) の強烈なシャウトから急激にヘヴィな展開になり「冷徹な空間系ノイズギター」は破壊的なノイズに変貌する。ここまで痛々しいシャウトはそうは何度も聴くことはできない(2:45〜)「プツンと糸が途切れた」ように急に静寂になりブレイクビーツが踊り始める。その後はまたも冷徹な空間系ノイズギターが鳴り響くという展開。
4 Divine

「冷徹なロボット」のように正確なリズムソロ(?)ではじまる曲。「無感情で破壊を楽しむマシン」のようなヘヴィリフが鳴り響く(1:32〜)タイトなドラムが鳴り響いた後、最小限のヘヴィネスとジョナサン・デイヴィス(vo)の鬼気迫るボーカルラインで展開される。その後サウンドは加速度的に激しくなり唐突に終わる。
7 Predictable

グルーヴを感じるゆっくりとしたリフがグランジテイスト、本作の中で最もグランジっぽい響きがある曲(1:48〜)マシンが壊れたようなノイズ音と渦を巻くようなノイズギターが鳴り響く。一瞬ドラムとベースだけの静なパートもあるが、その後もヘヴィで渦を巻くようなノイズギターが鳴り続ける。
8 Fake

ブレイクビーツ風のリズムの上を「氷の迷宮」のようなダークなアルペジオが鳴り響く。コーン(Korn)最大の武器であるミニマムなヘヴィリフは当然鳴り響き、静かなパートとヘヴィなパートが交互に展開されたり同居していたりする曲。

ヘヴィメタルでもグランジではないヘヴィミュージックを鳴らしたアーティスト/コーン(Korn)の1stアルバム。 ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)やミニストリー(Ministry)と共振する「マシン」のような冷徹さがあり、また地面から湧き出るような7弦ギターによる重低音リフは「音の断片」と言っていい位にミニマムであり、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Again

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