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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果59件

タグ「J-ポップ」のレビュー

イントロで登場するギター・ベースの立体的なユニゾンと「トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥ、トゥ」というコーラスが「夕暮れの下校」を連想させるヒットシングル。

「Romanticが止まらない」同様に「思春期特有の過剰な恋愛」をテーマにした歌詞をもち,イメージとしては「Romanticな初恋」が終わり「失恋を経験したティーンエイジャーのブロークンな心情」をノリノリなシンセロックに乗せた曲である。 サウンド的には渡辺 英樹(b)による「随所にチョッパーを盛り込んだテクニカルなフレーズ」が圧倒的な存在感を示している。 このベースラインは暗に「振られた時の沈むメランコリックな心情」を表現しているのでは?!と考えるのは深読みだろうか?!

タイトルは「Romanticが止まらない」と同様に不可思議であり「元気」だが同時に「ブロークン」でもあるというシュールなものとなっている。失恋して元気なワケがないのだが強がって前に進む姿勢はある種痛々しくもある。サビで登場する「fight on fight」という体育会系な掛け声コーラスはポジティヴな意味で「バカバカしく」振られた主人公を優しくサポートする。このコーラスの存在がなければ「濃厚な哀愁」が漂いポップソングとしての強度を欠いていたであろう。最後は「次の恋に対する期待」のようなコミカルな電子音がビビッドにそしてロマンティックに響き渡る。

    「要点」

  • ・タイトルは「Romanticが止まらない」と同様に不可思議であり、「元気」だが同時に「ブロークン」でもあるというシュールなものとなっている
  • ・「fight on fight」という体育会系な掛け声コーラスがポジティヴな意味で「バカバカしく」振られた主人公を優しくサポート

イントロで登場するギター・ベースの立体的なユニゾンと「トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥッ、トゥル、トゥ、トゥ」というコーラスが「夕暮れの下校」を連想させるヒットシングル。 「Romanticが止まらない」同様に「思春期特有の過剰な恋愛」をテーマにした歌詞をもち,イメージとしては「Romanticな初恋」が終わり「失恋を経験したティーンエイジャーのブロークンな心情」をノリノリなシンセロックに乗せ

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本作は「Romanticが止まらない」という不可思議なタイトルである為、ネタ扱いされる事もあるが「80年代の浮ついたカラフルでバブルな空気感を見事にパッケージングした」歌謡テイスト・シンセポップの名曲であり、シーシービー(C-C-B)を知らなくても「止めて!ロマンティック」というサビの歌詞を多くの人が知っている彼らの代表曲。

ボーカリストが複数人存在する点、またメンバー全員が積極的にコーラスを行う姿勢が印象的で間違いなくビートルズに多大な影響を受けていると思われる。「カラフルでスピード感のあるシンセサウンド」「モノトーンでメロディックなベースライン」を中心に展開されるサウンドにのせて「思春期にしかありえないロマンティックな恋愛感情」を大爆発させる歌詞は秀逸である。

曲を通して強烈なメロディーを感じる内容となっているが、サビのメロディーラインはキャッチーとは程遠い「異国のメロディックな呪文風」である。だがしかし「誰か!ロマンティック、止めて!ロマンティック」という魔法のワードが呪文風のメロディーを極彩色に彩る。 「この魔法のワード」を聴いてしまったら最後、あなたの頭の中では「嫌でもサビのメロディーがリフレインされ続けている」事だろう。 「言葉の面白さや不可思議さを強調する事で曲を魅力的に響かせる方法論」があるとすれば、その文脈の中で過去最高レベルのインパクトを放つ曲となっており、時を超えて多くのアーティストにカバーされている。「Romanticはまだ止まってはいなかった」。

    「要点」

  • ・80年代の浮ついたカラフルなバブルな空気感を見事にパッケージングした歌謡テイスト・シンセポップの名曲
  • ・「誰か!ロマンティック、止めて!ロマンティック」という魔法のワードが呪文風のメロディーを極彩色に彩る

本作は「Romanticが止まらない」という不可思議なタイトルである為、ネタ扱いされる事もあるが「80年代の浮ついたカラフルでバブルな空気感を見事にパッケージングした」歌謡テイスト・シンセポップの名曲であり、シーシービー(C-C-B)を知らなくても「止めて!ロマンティック」というサビの歌詞を多くの人が知っている彼らの代表曲。 ボーカリストが複数人存在する点、またメンバー全員が積極的にコーラスを行う

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「スマートで汗の匂いを全く感じさせないスウィートな文系ポップ・ミュージック」の金字塔的な作品であり、オザケンこと小沢健二のパブリックイメージを作り出した2ndアルバム。

ソウルや良質なポップ・ミュージックからサンプリングした音源なども多く使用していると思われるサウンドはポジティヴな意味で隙がないものであり「上質」という形容がピッタリである。本作は音楽的に幅広い表現を試みたアルバムと言うよりかは「いかにしてインパクトのあるポップ・ミュージックを作れるか?!という1点のみにフォーカスされていると思われる。作品の中で様々な音が鳴っているが「垢抜けたポップネス」は統一されている。またオザケンの歌声は「甘すぎるチョコレート」のようであり、メロディー云々は関係なく全ての曲を全てをスウィートにしてしまう魔力がある。

    「要点」

  • ・スウィートな文系ポップ・ミュージックの金字塔的な作品
  • ・オザケンの歌声は「甘すぎるチョコレート」のようであり、メロディー云々は関係なく全ての曲を全てをスウィートにしてしまう魔力がある

「曲解説」

1 愛し愛されて生きるのさ

「早朝のランニング」のような軽快さを感じるギターポップ。「ディープだが重たくないベースライン」が軽快なこの曲に適度な緊張感を与えている(2:24〜)ソウルのレコードからサンプリングした女性コーラスがループされる中、「ぼくらは何処へいくのだろうか?!」と思考を巡らせたオザケンの哲学的な語りが登場する。
2ラブリー

マイペースに枯れた音色を奏でるギターサウンドと「バースデー」のような祝祭性を感じるホーンセクションを中心に展開されるヒットソング。「恋人との甘く素敵なデイズ」を描いたこの曲の歌詞は歌い手を相当に選ぶ内容だが、オザケンの「甘すぎるチョコレート」のようなスウィートな声と完璧にマッチしている。
3 東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディー・ブロー

フリッパーズ・ギター(Flipper’s Guitar)の某曲と近い質感の「パラッ、パッパッ、パッパ、パラッパ〜」という独自コーラスが登場する。「強烈なポップネスを感じるタイトル」とは裏腹に渋いホーンサクションがオザケンのボーカルラインに合いの手を入れるよう質感の曲となっている。
5 ドアをノックするのは誰だ?

「清らかな風」のようなストリングスにのせて、オザケンのスウィートな歌声が響き渡る良質なポップソング。爽やかさの中で明らかに浮いている「誰かにとって特別だった君をマークはずす飛び込みで僕はサッと奪い去る」なる歌詞が登場。略奪愛がテーマなのだろうか?!。
6 今夜はブギー・バック (nice vocal)

スチャダラパーをゲストに招いた渋谷系を代表するヒットシングル。「浅い夢」のような音響が印象的なメロウなポップソング。 スチャダラパーのラップは肯定なのか否定なのかよく分からない「なくなくない」を強調したもので曲にコミカルさを与えている。
7 ぼくらが旅に出る理由

「遠くまで旅する恋人とのしばしの別れ」をテーマにした歌詞が秀逸なポップソング。お互いにとって恋人の不在が自分を見つめ直す良い機会となっているのだろう。「僕らの住むこの世界」というフレーズからは、他の曲ではあえて抑制していると思われる「俯瞰」を感じる。
8 おやすみなさい、仔猫ちゃん!

「黄昏」のような音響が印象的なバラード。渋いホーンセクションを中心に展開されるサウンドとなっており、中盤以降は無邪気な子供たちによる「where do we go?where do we go hey now?」というコーラスがアダルトで上質なサウンドと心地よいミスマッチを演出する。

「スマートで汗の匂いを全く感じさせないスウィートな文系ポップ・ミュージック」の金字塔的な作品であり、オザケンこと小沢健二のパブリックイメージを作り出した2ndアルバム。 ソウルや良質なポップ・ミュージックからサンプリングした音源なども多く使用していると思われるサウンドはポジティヴな意味で隙がないものであり「上質」という形容がピッタリである。本作は音楽的に幅広い表現を試みたアルバムと言うよりかは「い

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前作「GO FUNK」で提示したファンクサウンドと「悪ふざけ」のようなぶっ壊れた歌詞をハードに叩きつけた5thアルバム。

「ポップスとしての強度」や「前衛性」といった文脈においては傑作であった前作「GO FUNK」と比較するとやや劣ると感じるが、本作も他のアーティストではありえない「米米CLUB的やりすぎ感」が満載のアルバムとなっている。サウンド面で気になる点は「気怠いハードロックテイスト」を「3 FUNK FUJIYAMA」「8 Javaza Hat」などで取りれている点である。「グランジ上陸前夜の89年」に米米CLUBは「ハードミュージックの次なる一手」を模索していたのかもしれない!というのは深読みだろうか。

本作には神作「KOMEGUNY」で聴けた「トロピカル」なポップネスは微塵も存在しておらず「絶対に同じ事なんてするもんか?!」というアーティストとしての強烈なこだわりが感じられる。

    「要点」

  • ・ファンクサウンドと、「悪ふざけ」のようにぶっ壊れた歌詞をハードに叩きつけた5thアルバム
  • ・「気怠いハードロックテイスト」を「3 FUNK FUJIYAMA」「8 Javaza Hat」などで取りれている

「曲解説」

2 Funk-a-ねーちゃん

「この大バカ者!」という強烈なワードで幕をあける米米流ハードファンク。 「グイグイ攻めてくる」立体的なベースラインと「涼しげでアーバン」なカッティングギターを中心に展開される曲なのだが、ジェームス小野田(vo)のボーカルがあまりに強烈なので正直サウンドが耳が回らない。唇を高速で揺らす「ブルブルブルブル」という音をここまでリフレインする曲は筆者が知る限りこの曲だけである(3:16〜)リズムアプローチに南米の打楽器風のダンサブルなものが加わり、そこにサイケな光が顔を出す。終盤は「スーパーファンキー・レイディー」という「ファンキーの極み」とも言えるフレーズが祝祭性マックスのサンバティックなサウンドの上で「嫌になる位」にループされる。
3 FUNK FUJIYAMA

「ルーズで気怠いハードロックバンドがコミカルなファンクにチャレンジした」ようなイメージの曲。「強烈な和の匂い」を放つ歌詞は一度聴いたら頭から離れない類のもので「サムライ」「寿司」「芸者」「腹切」など外国人に受けそうなジャパニーズフレーズをふんだんに盛り込んでいる。最後はジェームス小野田(vo)による「イヤッホー」というご機嫌なシャウトで幕を閉じる。
4 Beautiful

「黄昏のオフィス街」のような雰囲気が濃厚なファンクバラードで「ガラス細工」のように繊細なカッティングギターが曲にアーバンな質感を与えている(2:06〜)「3 FUNK FUJIYAMA」での悪ふざけが嘘のようにサックスソロが渋く響き渡る。歌詞は「カフェの窓から雨に濡れ佇む君を見つめる」というナルシスティックな内容となっている。
5 Let’s Go!

ボーカルラインとリズムの速度が「心地よくズレている」ギターポップでタイトなファンクサウンドと清涼感があるピアノサウンドが混ざり合っている。歌詞は「あっ玉の中confusion」という意味不明なラインがインパクト大でリスナーに「混乱した時はrice show timeに夢中になろう」と提案するナチュラルに狂った内容となっている。
8 Javaza Hat

濃厚なブルージーを感じるハードロックサウンドをフィーチャーした曲でオールドスクールなヨレたギターリフが鼓膜に絡みつく。ドラムサウンドは非常にパワフルで「本当に外国のハードロックドラマーが叩いた」ようなクオリティーとなっている。
9 Kung-fu Lady

「耽美ニューウェイブ的なミステリアスな音響が強調されたヴァース」と「華やかホーンサクションをフィーチャーしたサビ」を中心に展開される曲。ギターソロはマニアックなエフェクトをかけたサウンドとなっており「サイケなおもちゃ」のようなイメージである(2:42〜)タイトル(カンフー)にちなんだ「アチョー」というシャウトがコミカルに響き渡る。
10 俺をもとめてる~Everyone Is Searching For Me

「ピクニック」のようなワクワク感と「夢の中」のような浮遊感が同居したアーバンなポップソング。前作「GO FUNK」がオリコン1位になり嬉しすぎて作った曲(wiki)との事で自意識過剰なタイトルは明らかにネタであろう。
11 Forever

ジェームス小野田(vo)がコミカルな声でクサイ愛情表現を過剰にシリアスに歌うなんとも言えない曲。ベースラインは一癖あるこの曲の中でも「寸分の狂いなく淡々とそしてダークに時を刻んでいる」。
14 ア・ゲ・ハ

リラックスしたアコースティックギターの音色がカールスモーキー石井(vo)のボーカルを優しく包み込むバラード。歌詞は「アゲハ蝶のように夢に向かって飛んでいけ」とリスナーにエールを送る内容であると思われる。

前作「GO FUNK」で提示したファンクサウンドと「悪ふざけ」のようなぶっ壊れた歌詞をハードに叩きつけた5thアルバム。 「ポップスとしての強度」や「前衛性」といった文脈においては傑作であった前作「GO FUNK」と比較するとやや劣ると感じるが、本作も他のアーティストではありえない「米米CLUB的やりすぎ感」が満載のアルバムとなっている。サウンド面で気になる点は「気怠いハードロックテイスト」を「3

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河村隆一自身が初主演した映画「ピカレスク 人間失格」のサウンドトラックのような立ち位置のソロ3rdアルバム。

1st 2ndアルバムは「ルナシー(LUNASEA)ではできない表現」や「J-POPのフォーマットでどの位、通用するのか?!」などがテーマであったと思うのだが、本作は太宰治の小説「人間失格」のストーリーからインスピレーションを受けたシリアスな作風となっている。「クラシカルな弦楽器を中心に奏でられる静なサウンド」と河村隆一のコクのある歌声によって構成されるシンプルで上質な曲が多く、歌詞には「道化師を演じて」「仮面をかぶる午後は」などのフレーズが登場し「心地よい憂鬱さ」を感じる。

またこれまで距離を置いてきたと思われるルナシー(LUNASEA)的サウンドも僅かではあるが取り入れており「1 So Deep」に関してはルナシー(LUNASEA)彷彿のダークな残響が心地よい曲となっている。1st2ndアルバムで確立した?!ラブソング=河村隆一というイメージを見事に打ち砕く作品となっている。

    「要点」

  • ・太宰治の小説「人間失格」のストーリーからインスピレーションを受けたシリアスな作風
  • ・歌詞には「道化師を演じて」「仮面をかぶる午後は」などのフレーズが登場し「心地よい憂鬱さ」を感じる

「曲解説」

1 So Deep

不穏なノイズサウンドとクラシカルな弦楽器の優雅な調べが絡みあう冒頭から「ルナシー(LUNASEA)彷彿のダークな残響」が心地よいギターロックに移行する曲。これまでの河村隆一の作品にはないダークテイストが新鮮なエモーショナルソングとなっている。
2 かけがえのない人

「メロウな昼下がり」のようなピアノの旋律とクラシカルな弦楽器の調べのみで構成される上質なサウンドにのせて、河村隆一が「素敵なあなた」に対して愛を独白する静かなバラード。「愛」といっても1st 2ndアルバムのメインテーマであった「恋愛」とは少しニュアンスが異なり、人間性をディープに見つめた「愛」を歌っている。歌詞の中に「道化師を演じて」というフレーズが登場、アルバムタイトルにもなっている太宰治の名作「人間失格」からインスピレーションを得た曲である事は間違いない。
3 愛欲のまなざし

「2 かけがえのない人」同様にピアノとクラシカルな弦楽器のみで構成された上質なサウンドだが、歌詞は「人間の暗部」にスポットが当てられており「愛する人さえ汚していく自身の性欲」に対する嫌悪感を歌っていると思われる。
5 liar’s hymn

「異国感が強調された不思議な響き」を感じる河村隆一の多重コーラスがインパクト大の曲。多重コーラスが音響として圧倒的な存在感を放っている為、歌詞の内容は正直頭に入ってこない。「眩しい光に照らされた教会」を思わせるシンセサウンドと中間部移行から導入される「ボリビアの高地の街」を連想する独自のテンポが不思議な静けさを演出している。
6 うたかた

「春の訪れ」のようなサビのボーカルラインがビビッドに響き渡る曲。サビ前にはこれまで距離を置いていたと思われる「ロック的に壊れたノイズ」が挿入される。
7 Stop the time forever

「重層で全てを優しく包み込む」ストリングスをバックに河村隆一の熱唱が響き渡るエンディングソング(3:23〜)マーチ風のドラムが挿入される事をキッカケに曲は徐々に熱量をあげていくが上質な音響は常に保たれている。「仮面をかぶる午後は」というフレーズは「人間失格」的である。

河村隆一自身が初主演した映画「ピカレスク 人間失格」のサウンドトラックのような立ち位置のソロ3rdアルバム。 1st 2ndアルバムは「ルナシー(LUNASEA)ではできない表現」や「J-POPのフォーマットでどの位、通用するのか?!」などがテーマであったと思うのだが、本作は太宰治の小説「人間失格」のストーリーからインスピレーションを受けたシリアスな作風となっている。「クラシカルな弦楽器を中心に奏

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