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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果38件

タグ「UKロック」のレビュー

デビュー作でメディアから「オアシス以来のベスト・デビュー・アルバム」と絶賛(wiki)されたマンサン(Mansun)。その評価も納得の耽美だが力強いメロディーセンスを持つアーティストでありポール・ドレイパー(vo)の歌声には艶がある。

ブラー(Blur)やスピリチュアライズド(Spiritualized)が「プログレッシヴ」や「アバンギャルド」とも言ってもいい作品をリリースした97年〜98年の音楽シーンにおいてマンサン(Mansun)もまた彼らに負けない位の手の込んだ作品をリリースした。全編を通して「転調」や「1曲の中に対照的な展開を盛り込む」事をデフォルト化しているかのような作品。アルバムジャケットで気難しそうな男が辞典のようなものを読んでいるが、「本の世界を旅する」ような音楽が今作のテーマなのでは??と思われる。それ位に様々な情景やイメージが湧いてくるプログレッシヴなサウンド。色んな意味で過剰(収録時間70分超)な作品なのでリスナーの気分によって評価が左右されると思うが、2ndアルバムでビジネス的に一番大事な時に「プログレな大作」をリリースした彼らのアーティスト魂にはおそれいる。

    「要点」

  • 「本の世界を旅する」ような音楽
  • 2nアルバムでプログレ大作

「曲解説」

1 Six

1曲目から収録時間8分超えのプレグレ曲。透明感のあるミニマムなピアノの旋律が鳴り響く中、ポール・ドレイパー(vo)が耽美的だがキャッチーなボーカルラインを歌い上げる。時折、ハードでアグレッシヴなギターロックサウンドが挿入される(2:40〜)唐突に「本の世界に迷い込んだ」ような「何もない真っ白な空間」を思わせる静けさがやってくるが、また唐突にハードなギターロックに戻るという展開を見せバーストしたようなギターノイズが鳴り響く。ノイズが鳴り響いた後は「これまでの事」が何もなかったかのようにポール・ドレイパー(vo)が耽美的なボーカルラインをしっとりと歌いあげるという色んな意味でやりすぎな展開だが抜群のボーカルラインと艶のあるポール・ドレイパー(vo)の声がこの展開をポップスとして成立させている。
2 Negative

タイトルがNegative(ネガティブ)そしてアンプのハウリングからはじまるという展開から一瞬「グランジへの回答」と思わせるのだが、その期待はわずか15秒で裏切られグランジの「グ」の文字もない、スピリチュアライズド(Spiritualized)の名作Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)と共振するかのようなスペーシーで時空が歪んだようなアバンギャルドなサウンドを展開する。だがこれもまた不思議とポップとして成立している。
3 Shotgun

スーパーグラス(Supergrass)のようなメロウなメロディーをもつギターポップではじまる曲。「1曲目2曲目凝ってたから3曲目はストレートポップソングか?!」と思ったのだがやはりこのバンドはそんなに甘くなかった。1分頃から10倍の重力空間に放り出されたような不思議な重さがある展開になり1:30分頃からは、オリエンタルな雰囲気のアルペジオと枯れたギターサウンドが顔を出しバックでは「ビデオテープを早送りしている」かのような音が流れ、そして3:05分頃からはシュールな夢でも見ているようなぼやけた光のような音に包まれる。最後は「見知らぬ異国を一人さまよい歩く老人」のような孤独な音色で幕を閉じる。
4 Inverse Midas

物悲しいピアノとボーカルだけで構成されポール・ドレイパー(vo)がボーカルラインをしっとりと歌い上げる。「シンプルにそのまま終わるわけがない」というリスナーの心理を逆手にとり「フェイクしない事が逆にフェイク」になっている曲。
9 Witness to a Murder

オリエンタルでミニマムなアルペジオのループをバックにヒステリーな女性オペラの歌手のボーカルと「ニュースキャスター」を思わせる男の語りだけで構成された曲。タイトルは和訳で「殺人を目撃した」ん〜なるほど。
11 Special / Blown It

北欧の自然を連想する荒涼感のあるエレクトロニカ以降のサウンドとアグレッシヴなギターロックが交互に繰り返される曲。最後はバンド演奏がピタリととまり鳥のさえずりが聴こえる。

デビュー作でメディアから「オアシス以来のベスト・デビュー・アルバム」と絶賛(wiki)されたマンサン(Mansun)。その評価も納得の耽美だが力強いメロディーセンスを持つアーティストでありポール・ドレイパー(vo)の歌声には艶がある。 ブラー(Blur)やスピリチュアライズド(Spiritualized)が「プログレッシヴ」や「アバンギャルド」とも言ってもいい作品をリリースした97年〜98年の音楽

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スペースメン3 (Spacemen 3)の元メンバーが中心になって結成されたスピリチュアライズド(Spiritualized)が97年にリリースした作品Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)。

本作に触れてみてとにかく「ぶっとんでる」「バグっている」という感想をもった。アルバムタイトル通り無条件に「宇宙」が目に浮かぶ浮遊感と重さと煌びやかさを感じるサウンド。この宇宙空間を不穏なホーンセクションとシンセ(キーボード)、壊れた質感のギターサウンドが縦横無尽に暴れ頭の中に様々なイメージを連想させる。

本当に宇宙を遊泳しているかのような錯覚すら味わえるため、「音楽を聴いた」というよりかは「宇宙をテーマにした実験的な映画」を見たという感覚に襲われる。97年はレディオヘッド(Radiohead)、ザ・ヴァーヴ (The Verve)、マンサン(Mansun)が傑作をリリースした激動の1年だったが、その激動の1年の中で最もアバンギャルドで「ぶっとんでる」過激な作品は間違いなく本作だと断言だと思われる。文句なしで「神作」。

    「要点」

  • バグった宇宙空間
  • アバンギャルドと言っていい実験性

「曲解説」

1 Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space

「宇宙と交信する電波」のような電子音と壮大なストリングスを中心に展開される。宇宙を彷徨っているかのような浮遊感を感じる事ができる本作「宇宙遊泳」にぴったりなオープニングソング。
3 I Think I’m in Love

クラフトワークのような伸びやかなシンセ音が心地よく無条件に宇宙を連想する。2:30分頃に数秒ブレイクした後に「船が港を出港した」かのように曲が動きはじめる。その後は、空間を揺らすミニマムなホーンの音と心地よいボーカルラインが淡々と繰り返される。あまり抑揚がなく淡々と続くタイプの曲なのだが不思議とダレる感覚はない。
4 All of My Thoughts

ピアノの調べとそこに光を差し込むようなオルガンの音で構成される冒頭だが、1:00分頃を境に突如、転調して狂ったようなホーンと重力のようなベースラインが登場しまるで暴風雨を思わせる展開に移行する。その後は「静かなパート」と「暴風雨」を繰り返すという展開、最後は宇宙に包み込まれるように静かに終わる。
6 Electricity

「直線的でビーム」のようなシンセと壊れた質感のあるギターサウンドを中心に進行される作品中で最もアバンギャルドな曲。 ここでも時空がバグらせる狂ったようなホーンセクションが登場する。このバグったような展開は最後まで続く。
8 The Individual

宇宙的なビジュアルが嫌でも目に浮かぶ壮大なインスト。「錆びついたドアのドアノブを回す」ようなザラついたギターノイズと不規則にそして不穏に鳴り響く狂気じみたホーンの音のみで構成される。
10 No God Only Religion

「高速で逆回転」しているかのような電子音と「軍歌」のようなタフさと貫禄をもったホーンセクションがBPMとは別の疾走感を感じる。「光のシャワー」のような電子音も降り注ぐ。目を閉じて見えてくるビジュアルはやはり宇宙。

スペースメン3 (Spacemen 3)の元メンバーが中心になって結成されたスピリチュアライズド(Spiritualized)が97年にリリースした作品Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space(宇宙遊泳)。 本作に触れてみてとにかく「ぶっとんでる」「バグっている」という感想をもった。アルバムタイトル通り無条件に「宇宙」が目に浮かぶ浮遊感と重さと煌び

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ブリットポップを代表する2バンドであるオアシス(Oasis)とブラー(Blur)が転換期と言えるようなアルバムを出しレディオヘッドが傑作アルバム「Ok Computer」をリリースした97年にリリースされた本作。

ノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis))やクリス・マーティン(コールドプレイ(Coldplay))に影響を与え、彼ら曰く「90年代のベストアルバムである」(wiki)ザ・ヴァーヴ (The Verve)の最高傑作が本作。この作品ってオアシス(Oasis)が1997年のアルバム「Be Here Now」でまさにやりたかった事をやっている作品なのでは?という気がする。シンフォニックでディープな音でサイケな質感がありつつも同時にポップソングとしても素晴らしいメロディーを持つという理想的な大作。

    「要点」

  • ノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis)が大絶賛
  • シンフォニックでディープでサイケな大作

「曲解説」

1 Bitter Sweet Symphony

深い森にピクニックに出かけるようなビタースウィートなストリングスではじまる。壮大な雰囲気がありつつもレディオヘッドの作品にも通じるような煌びやかな電子音も鳴り響いている。ラストはリチャード・アシュクロフト(vo)のボーカルが何重にも重なり合い本当に森に迷い込んだような感覚に陥る。
2 Sonnet

アコギのストロークと「夕暮れ」のようなギターサウンドによるシンプルなギターロック。ボーカルライン全てがサビのようで強力にフックのある曲となっている。やはりこの曲でも全てを包み込むようなストリングスが鳴り響いている。
3  The Rolling People

リバーヴの効いた残響のようなギターフレーズが印象的な曲。2:30分頃からアンビエントな質感のアルペジオが鳴り静かになるが、3:15分頃から厚みのあるダイナミックなサウンドに切り替わる。この曲もボーカルのメロディーは全編を通してサビのようで7分の曲だが体感では4分位に感じる。
5 Catching the Butterfly

「サイレン」のような電子音とアンプのハウリングが重なるダークなイントロからはじまり、その後は太くディープなベースラインを中心に進行される。「彼方に見える雨雲」のように不穏なギターフレーズが「サイケデリックな陶酔感」をリスナーに与える。
7 Space and Time

メランコリックなアルペジオではじまる曇り空のような雰囲気のイントロだが1:20分頃にアンプのハウリングが聴こえてきてダイナミックなギターロックに変貌する。その後も「静」→「動」のダイナミズムが繰り返されるが一貫してスウィートなリチャード・アシュクロフト(vo)のボーカルラインが曲に整合性を与えている。

ブリットポップを代表する2バンドであるオアシス(Oasis)とブラー(Blur)が転換期と言えるようなアルバムを出しレディオヘッドが傑作アルバム「Ok Computer」をリリースした97年にリリースされた本作。 ノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis))やクリス・マーティン(コールドプレイ(Coldplay))に影響を与え、彼ら曰く「90年代のベストアルバムである」(wiki)ザ・ヴァーヴ (

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ブリットポップ後期に現れた最強レベルのイケメン/クリスピアン・ミルズ(vo)率いるクーラ・シェイカー(Kula Shaker)の1stアルバム。シンプルでエバーグリーンなギターサウンドやメンランコリックな美メロなどが特徴のバンドが多い中、「インド音楽に対する傾倒」を全面に押し出し90年代UKバンドの中で圧倒的にオリジナリティーを感じるサウンドを鳴らした。

そのサウンドはニューウェイブ的な異国感ではなく本格的に傾倒していないと再現できない「インディア・オリエンテッド」なサウンド。またザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)にも通じるサイケなグルーヴ感が凄まじくザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)と比較した場合に「アナログで分厚い灼熱なサウンド」が特徴と言えUKロックの「グルーヴの系譜」を語る際に外せないアーティストである。

    「要点」

  • インド音楽に傾倒したサウンド
  • 個性派UKギターロックバンド
  • 最強レベルのイケメン/クリスピアン・ミルズ(vo)

「曲解説」

1 Hey Dude

乾いた空気感のカッティングギターと「呪文」のようにも聴こえるヴァースのボーカルラインが特徴。サビはUKバンドらしいボーカルラインとむせるような灼熱の分厚いサウンドが見事に絡み合っている。名曲。
2 Knight On the Town

トロピカルな異国感を感じるファンキーな曲。時間の経過と共に徐々に熱量を上げていき凄まじいグルーヴを感じることができる。クリスピアン・ミルズ(vo , g)の唸りを上げるような鋭角的なギターサウンドもサイケを感じる。
3 Temple of Everlasting Linght

「夜の砂漠」を連想するようなダークでミニマムなアコギのアルペジオではじまり、45秒を過ぎたあたりから「恍惚」のようなオルガンの響きと共にリズムアプローチが加わり「竜巻」のようなグルーヴが展開される。エンディングは「竜巻」が過ぎ去ったような不気味な静けさが全体を覆う。
4 Govinda

鳥のさえずりと共に曲がはじまり「黄金の宮殿」を思わせるオリエンタルな雰囲気を感じる曲。「白い煙」のような揺らめきを感じるサイケデリックなギターサウンドが印象的で、繰り返し歌われる「Jaya , Jaya」というフレーズが日本人には「ジャイアン、ジャイアン」と聴こえる。
9 Tattva

「天からの神聖なお告げ」のようなコーラスワークとザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)彷彿のギターフレーズが噛み合う曲。他のバンドではありえない神秘的な恍惚を感じる。

ブリットポップ後期に現れた最強レベルのイケメン/クリスピアン・ミルズ(vo)率いるクーラ・シェイカー(Kula Shaker)の1stアルバム。シンプルでエバーグリーンなギターサウンドやメンランコリックな美メロなどが特徴のバンドが多い中、「インド音楽に対する傾倒」を全面に押し出し90年代UKバンドの中で圧倒的にオリジナリティーを感じるサウンドを鳴らした。 そのサウンドはニューウェイブ的な異国感では

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オアシスをはじめ数多くのバンドに多大な影響を与えた伝説のアーティスト/ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)。パンク・ニューウェイブ以降のアーティスティックなバンド達とは明らかに異なる存在感がありハウスミュージックのようなゆったりとした原始的なリズムとU2とはまた異なる立体的で空間を支配するジョン・スクワイア(g)のサイケデリックなギターサウンドが特徴。初期オアシスの圧倒的なシンプルさはザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)の影響からきているものだろうと確信する1枚で全編にわたりエバーグリーンな響きと無条件に体が反応してしまう開放的のある魅惑のグルーヴで構成されている。彼らに影響を受けたアーティストは多数存在するが、彼らのようなグルーヴ感を持つアーティストはほとんどいない点が彼らの偉大さを物語る。1stアルバムにして金字塔であり文句なしの「神作」。

    「要点」

  • ハウス的なリズムと立体的でサイケなギターサウンド
  • 野外を連想する開放感のある魅惑のグルーヴ
  • 削ぎ落とされたシンプルさ

「曲解説」

1  I Wanna Be Adored

「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」という四つ打ちのリズムの上を瑞々しい透明なアルペジオが踊り、ニューウェイブ的な箱庭さとは対照的なゆったりと流れる大河のように開放感なサウンドが鳴り響く。全てのパートが削ぎ落とされ圧倒的にシンプルで生命力のある音になっている。
3 Waterfall

「同じところをクルクルまわる」ような立体的な質感のアルペジオを中心に展開される。ループされるアルペジオとは対照的にベースはうねりまくり(2:45〜)テンポに変化がみられ最終的には「原始の宴」のような躍動感をもって終わる。
4 Don’t Stop

マイブラッヴィバレンタインと共振する時空をバグらせまくる酩酊のようなサイケデリックサウンド。ラスト1:00分の脳内にドンドンと突き刺されるマニ(b)のベースラインは「これがグルーヴだ」と言わんばかり。「シューゲイザーの元祖」といっても良い神曲。
8 Made Of Stone

切迫感がありシリアスでダークな雰囲気のギターサウンドが終始鳴り響き、変幻自在に緩急をつけるリズム隊が曲にうねりを与え無条件に体が動いてしまう。

オアシスをはじめ数多くのバンドに多大な影響を与えた伝説のアーティスト/ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)。パンク・ニューウェイブ以降のアーティスティックなバンド達とは明らかに異なる存在感がありハウスミュージックのようなゆったりとした原始的なリズムとU2とはまた異なる立体的で空間を支配するジョン・スクワイア(g)のサイケデリックなギターサウンドが特徴。初期オアシスの圧倒的なシン

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