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live at the indoor
音楽作品(アルバム/シングル)を「普通」「良作」「名作」「傑作」「神作」に分ける音楽レビューサイト
検索結果38件

タグ「UKロック」のレビュー

1st 2ndアルバムですでに自分たちの「やりたい事は全てやった」感のあるスウェード(Suede)。新ギタリストとキーボーディストが加入してセールス的には最も成功したアルバム。感想としてはこれまでのスウェード(Suede)にあった退廃的な要素が少し後退して、躍動感のあるリズム、無機質な音と少しコミカルで軽快なボーカリゼイションの導入が印象的である。強烈なインパクトを残した初期作(1st 2nd)からの変化は各メンバーに相当なプレッシャーを与えたに違いない。

独自性の高いサウンドでセールス的にも成功、またメンバーのキャラクターやイメージなどもあり「これまでの音を踏襲しつつ新機軸を試みて過去を超える」事はあまりに困難と言える。この作品を聴いて真っ先に思う浮かんだのが日本のアーティスト/ルナシー(LUNASEA)が98年にリリースしたSHINEというアルバムである。クオリティーの面では良質だが、コアファンから「かつてほどは評価されない条件」が完璧に揃いすぎている。

    「要点」

  • 「強烈な初期作」と比較され続ける可哀想な作品
  • 退廃的な雰囲気は減退し躍動感が加わった

「曲解説」

1 Trash

これが新しいスウェード(Suede)だと言わんばかりの勢いとポジティヴな意味でのポップさを感じるオープニング曲。前作でピークを迎えたメランコリックでダークな世界観は少し後退して木漏れ日のような眩しさを感じる。
2 Filmstar

明らかに新機軸。原始的なリズムパターンと無機質な質感のギターサウンドが新しく、光線のような直線的なキーボードの音色が眩しい。ちょっと舐めた感じの「イエイ ,イエイ♪」というコーラスが新鮮。過去の栄光にしがみつく気は一切ないのは嬉しくもあり寂しくもある。
4 She

原始的で躍動感のあるリズムの上をシンフォニックでシリアスな雰囲気のシンセサウンドと「ザッ、ザッ」と空間を切り裂くようなギターフレーズが躍動。最後は壮大なストリングスが全体を包みこむように流れ静かに終わる。
6 Beautiful Ones

マイナー調だけど不思議な明るさを感じることができる曲。「輪郭がはっきりとした」耽美的なフレージングは良くも悪くも前任ギタリストとは違う個性があり、ブレット・アンダーソン(vo)のボーカルは少しコミカルな軽快さすら感じさせる。初期作の音が強烈だっただけに少しの変化が劇的な変化に聴こえる。
8 picnic By the Motorway

スウェード流サイケデリックという感じ。光に包まれて視界が真っ白になり「これまでの事」が高速でフラッシュバックするような曲。

1st 2ndアルバムですでに自分たちの「やりたい事は全てやった」感のあるスウェード(Suede)。新ギタリストとキーボーディストが加入してセールス的には最も成功したアルバム。感想としてはこれまでのスウェード(Suede)にあった退廃的な要素が少し後退して、躍動感のあるリズム、無機質な音と少しコミカルで軽快なボーカリゼイションの導入が印象的である。強烈なインパクトを残した初期作(1st 2nd)か

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デビュー作「Suede」は色んな意味で完璧な作品であり煌びやかなギターサウンドと耽美的なファルセットボイスの絡みは唯一無二の存在感がある。そんな彼らがさらなる高みを目指した2ndアルバムが本作「Dog Man Star」なのだが、ここまでレビューに困る作品は中々ないというのが正直な感想である。

何故か?!それは「アルバムジャケットが本作の「音」を完璧にビジュアル化している」からである。「黄昏時に見た退廃的でダークな美しい空想」はまさにこのアルバムの音そのものだからである。

今作のレコーディング中にバーナード・バトラー(g)が脱退する。もし彼がスウェード(Suede)を脱退せずにで活動を続けていたら90年代の音楽シーンはまた違ったものになっていただろう。

    「要点」

  • レコーディング中にバーナード・バトラー(g)が脱退
  • ジャケットそのままの退廃的かつ空想的なサウンド

「曲解説」

2 We Are the pigs

タイトルからして濃厚で異端な匂い、この曲をシングルカットするあたりセンスを感じる。シタールによる「冷たい金属」のようなアルペジオとブレット・アンダーソン(vo)のボーカルラインに絡みつく「砂漠の蛇」のようなギターのフレージングが秀逸。
3 Heroin

曲名そのままに幻覚でも見ているような気分になる曲。甘美さと透明なダークネスが同居している彼らにしか作れないサウンド。
4 The Wild Ones

サビのボーカルラインは「秋の夕空を飛び回る優雅な鳥」のようだ。ストリングスを大胆に導入した壮大な曲で美しいのだがメランコリックな空気感もある。
7 New Generation

スウェード(Suede)の曲の中ではストレートなUKロック。バーナード・バトラー(g)の煌びやかギターサウンドとホーンサクションが絡みあい、これまでの曲にはないポップなテイストがある。
9 The 2 of us

永遠の別れのような物悲しいピアノをバックにブレット・アンダーソン(vo)が耽美的に歌い上げる。他の曲には感じない類の重さがある。

デビュー作「Suede」は色んな意味で完璧な作品であり煌びやかなギターサウンドと耽美的なファルセットボイスの絡みは唯一無二の存在感がある。そんな彼らがさらなる高みを目指した2ndアルバムが本作「Dog Man Star」なのだが、ここまでレビューに困る作品は中々ないというのが正直な感想である。 何故か?!それは「アルバムジャケットが本作の「音」を完璧にビジュアル化している」からである。「黄昏時に見

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ブリットポップ前夜の1993年にリリースされたスウェード(Suede)の1stアルバム。「USグランジやオルタナなんて興味ないし」と言わんばかりの最高のUKロックアルバム。「モノトーンでメランコリックな側面」と「極彩色」と言いたくなる濃厚な色合いが奇跡的に絡んでいる。

リスナーに迎合する気など一切なく、むしろリスナーを振るいにかけているかのようなアルバムジャケットが素敵。 ブレット・アンダーソン(vo)のナルシスティックでスター然とした佇まいと耽美的なファルセットボイス、煌びやかでエロティックな鋭いギターサウンドの絡みは唯一無二の存在感があり、強烈なアルバムジャケット以上に強烈な音を聴かせてくれる。

    「要点」

  • インパクト大のジャケット以上に強烈な音
  • ボーカルとギターのエロティックな絡みは唯一無二

「曲解説」

1 So Young

「雫が溺れ落ちる」ような退廃的なギターサウンドからがはじまる濃厚な耽美的世界のオープニングソング。ボーカルの歌い方、ギターサウンド全てがエロく鼓膜に絡みついてくる。
2 Animal Nitrate

イントロは「紫色の夕焼け」を思わせる90年代ロック史を代表する名フレーズで「ダークでメランコリックだが美に浸れる」感覚がある。イントロだけに限らずこの曲におけるバーナード・バトラー(g)のギタープレイは完璧の仕上がりだと思われ、退廃的でありながらキャッチーであるという奇跡のバランスを生み出している。
8 Breakdown

ゆったりとしたテンポとブレット・アンダーソン(vo)のファルセットボイスはモノトーンな空を思わせる。淡々と進行する曲で微睡むような気分になるのだがその空気感を煌びやかなギターサウンドが引き裂き、最後は真っ白になって全ての感覚が奪われたような脱力感と共に幕を閉じる。
9 MetalMIckey

少しだけオルタナ風の曲だがスウェード(Suede)以外の何者でもない耽美な質感がある。ギターは結構歪んでいるのだがUSオルタナ的なハードさとは全く無縁な煌びやかな音像は「酩酊した時に見る夜景」のように揺らめいている。

ブリットポップ前夜の1993年にリリースされたスウェード(Suede)の1stアルバム。「USグランジやオルタナなんて興味ないし」と言わんばかりの最高のUKロックアルバム。「モノトーンでメランコリックな側面」と「極彩色」と言いたくなる濃厚な色合いが奇跡的に絡んでいる。 リスナーに迎合する気など一切なく、むしろリスナーを振るいにかけているかのようなアルバムジャケットが素敵。 ブレット・アンダーソン(

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レディオヘッド(Radiohead)が90年代の神アルバム「Ok Computer」をリリースした97年、ブラー(Blur)がエレクトロニカやプログレの影響を大胆に反映させアーティストエゴを爆発させた「13」をリリースした98年など、90年代後半はまさにUKロック黄金時代といっていい時代だった。そんな中でスーパーグラス(Supergrass)もまた独自進化した傑作アルバムをリリース。

率直な感想を述べると聴いてビックリしたアルバム。デビュー作の「元気の良いギターロック」に乗せて歌われる良質なボーカルラインの数々を聴いて非凡なポップセンスを持つバンドという認識はあったのだが、今作のクオリティは筆者の想像を遥かに超えていた。

90年代オルタナ・グランジの影響がほとんどなく当時、頻出した「メランコリックな質感」もあまり感じさせず明らかに傾倒していると感じるジャンルも見当たらない。そして何より特筆すべきは当時多くのアーティスティックなバンドが取り入れた「エレクトロニカ」や「ポストロック」以降の「冷凍された音像」を取り入れずに独自としか言いようがない作品になっている点が凄い。

    「要点」

  • 予想を遥かに超えた進化
  • オリエンタルな匂いと圧倒的なポップセンス

「曲解説」

1 Moving

宙に浮いているかのような浮遊感を感じるサイケデリックな冒頭から踊れるソウルのようなノリノリの展開に変貌する。オリエンタルな雰囲気もあり異国のカーニバルを連想してしまう曲となっている。「本当にスーパーグラスの作品なのか??」と感じてしまう程の進化。
2 Your Love

「トコッ、トコッ、トコッ、トコッ」と鳴らされるトライバルなリズムアプローチが「1 Moving」同様のオリエンタルな異国感を感じる。「揺らいで消える紫の煙」を思わせるギターフレーズが夢見心地な気分になる1曲。
4 Beautiful people

日本の歌謡曲のように聴こえるボーカルラインを持つ曲。デビューアルバム 「I Should Coco」のレビューでも書いた通りスーパーグラスのメンバーは「日本の音楽を聴いているのでは?」と思えるほどボーカルラインがどこか日本人の琴線に触れ、リスナーをノスタルジーな気分にさせる。
7 Mary

アーバンな雰囲気のするキーボードと歪みの残響が心地よく珍しく壊れた質感のノイズギターが登場する。ソウルフルな女性ボーカルをゲストに招いており共に歌われる「ア〜、ア〜、ア〜、ア〜、アヤヤ〜♪」というサビのボーカルラインが秀逸。
10 Born Again

「真冬の誰もいない海」のようなクリーンアルペジオが繰り返される曲。この曲もゲストの女性ボーカルとのデュエット(?)が素晴らしく、メランコリックな雰囲気を醸し出している。

レディオヘッド(Radiohead)が90年代の神アルバム「Ok Computer」をリリースした97年、ブラー(Blur)がエレクトロニカやプログレの影響を大胆に反映させアーティストエゴを爆発させた「13」をリリースした98年など、90年代後半はまさにUKロック黄金時代といっていい時代だった。そんな中でスーパーグラス(Supergrass)もまた独自進化した傑作アルバムをリリース。 率直な感想を

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「ブリットポップってどんなバンドいたっけ?」と思って色々ググってみたら「そういや、スーパーグラスっていたな」と思い出しwikiを見てると様々な年代のアーティストからリスペクトされている模様。1stアルバムは聴いたことなかったので早速聴いてみることにしたのだが、全ての曲で聴ける60年代サーフポップのようなボーカルラインと随所に盛り込まれる初期ビートルズ的なハモリコーラスが印象に残った。ギターサウンドは結構歪んでおり、ざっくり言うとアグレッシヴな「パンク風」サウンドなのだが全曲を聴いた後に「ハードな音楽」を聴いたという感覚はなくメロディックなボーカルラインやハーモニーがしっかり残っている。

恐ろしいポップセンスを持っているとしか言いようのない良質なボーカルラインの数々。このポップセンスをシンプルなギターロックだけにとどめておくのはどう考えても惜しいと感じる。口の悪いノエル・ギャラガー(オアシス(Oasis))が「まともなバンド」(wiki)と評していただけはある。

    「要点」

  • 初期ビートルズ的なハモリコーラス
  • 日本人の琴線に触れるボーカルライン

「曲解説」

1 I’d Like to Know

ザクザクした質感のアグレッシヴなバンドサウンドにドアーズのようなキーボードが乗り、随所に挿入される「フ〜 ラ〜ララ〜ララ〜」というボーカルラインはポップセンスの塊。
2 Caught By the Fuzz

オルタナっぽい「静」→「動」のダイナミズムを活かした曲。ヴァース部分ではエフェクトをかけた囁くようなボーカルだがサビでは日本人の琴線に触れるボーカルラインが聴ける。日本語に変換してJ-POPアレンジしていたら90年代に日本で大ヒットしていたと思われる。
4  Alright

終始ピアノのミニマムな音の連打が鳴り響き他の曲と比べると少し落ち着いたボーカルラインが特徴。1stシングルとしてリリースされた曲らしいが「あまりシングル向けではないのでは?」と思い、歌詞の和訳をググってみたら「若さに任せて走る。チャリで」という内容。このあたりが英国受けするユーモアというやつでしょう多分。」
9 She’s So Loose

UKバンドらしい「どこまでも続く曇り空」のようなアコギによるマイナー調のコードストロークで進行されボーカルの歌声も他の曲よりもどこかメランコリックな質感がある曲。途中でアンプのハウリングが入ってきたことを境に少しテンポダウンして最小限の音数によるギターソロが飛び出す。
10 We’re Not Supposed To

「幼児向けアニメを5倍速」にしたようなコミカルなSEではじまる。アコギによるミニマムなフレーズが繰り返される曲で曲中では「アニメの登場人物」である子供の笑い声が所々挿入され遊び心がある。

「ブリットポップってどんなバンドいたっけ?」と思って色々ググってみたら「そういや、スーパーグラスっていたな」と思い出しwikiを見てると様々な年代のアーティストからリスペクトされている模様。1stアルバムは聴いたことなかったので早速聴いてみることにしたのだが、全ての曲で聴ける60年代サーフポップのようなボーカルラインと随所に盛り込まれる初期ビートルズ的なハモリコーラスが印象に残った。ギターサウンド

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